3用語及び定義
この規格では、次の用語及び定義を適用する。ISO及びIECは、標準化に使用するための用語のデータベースを次のアドレスに維持している。_Is00nlhebrows。ngplatformhttps:〃www。is。。。ryobp一IECElectropediahttp:/′www。electropedia。oJ
=規格解説全部で45の用語が“3用語及び定義”で定義されている。これは、1日規格で引用していたIS09000が引用規格ではなくなったためであるが、加えてHLSの採用により、“共通の用語”についてここで定義を記載しているためである。
45の内訳を見ると、20がHLSにある“共通の用語”として定められたものである(表2。1参照)。当然のことであるが、これらの用語はISO9000やIS014001でも同様に定義されて用いられている。
また、いくつかのものは食品安全の分野で使う場合の注記が追加されている。残りの25がISO22000固有の用語となる。
表2。1“3用語及び定義”のうち、HLSにおいて定義されている20の用語
本規格で採用されている用語とその定義は、コーデックス委員会による定義を考慮して決定されており、そのことは各用語の後に出典として明記されている。しかし、必ずしもコーデックス委員会による定義をそのまま採用しているわけではないことに注意を要する。
翻訳について、利用者の混乱を避けるため、1日規格で採用した日本語訳は本規格においてもできる限り継承している。しかし、本規格において日本語への翻訳上の配慮を行ったものがいくつかある。
ハザード管理プラン(hazardcOntr01plan):旧規格においては、“HACCPplan”の日本語訳として“HACCPプラン”が採用された。その流れを受けて本規格では“hazardcontrolplan”については、“ハザード管理プラン”という日本語訳が採用された。
ハザード管理プランはHACCPプラン及びOPRPプランをまとめていうための用語である(8。5。4、160ベージ参照)。再加工(rework):IS09000:2015の“3。12。8rework”は“手直し”と訳されているが、本規格では同じ意味をもつ“再加工”の日本語訳が採用されている[8。5。1。5。ld)、138ページ参照]。これは、食品業界でよく使われる語として、1日規格で採用した日本語訳を継承したものである。
一方、現在のISO/TS22002[Prerequisiteprogrammesonおodsafety(食品安全のための前提条件プログラム)]シリーズの日本語訳では“rework”を“手直し”と訳している。混乱を避けるため、今後ISOrS22002シリーズの改訂に合わせて、“再加工”の日本語訳が採用される予定である。
原料(rawmaterials):旧規格においても“rawmaterials”は“原料”と訳されており、変更されたわけではない。しかし、英語の“raw”からは“生の原料”を意味することもある点に注意が必要である。“生”かどうかということは、ハザード分析において重要な視点を提供する。
その他、本規格で注意すべき日本語訳を表2。2に示す。
3。1許容水準(acceptablel”el)組織(3。31)によって提供される最終製品(3。15)において、超えてはならない食品安全ハザード(3。22)の水準。=用語解説食品安全ハザードは、健康への悪影響をもたらすものと定義されるが、悪影響をもたらすか、もたらさないかを分ける水準が必ず存在する。これを“許容水準”という。
“8。5。2。3ハザード評価”に許容水準の決定に関する要求事項がある。CCPにおける“3。12許容限界(crhcallimit)”と混同して使用しないように注意する必要がある。3。2処置基準(actioncriterion)OPRP(3。30)のモニタリング(3。
27)に対する測定可能な又は観察可能な基準。注記OPRPが管理されているかどうかを判断するために、また許容できるもの(基準が満たされている、あるいは達成されていることは、OPRPが意図したとおりに機能していることを意味している)と、許容できないもの(基準を満たしておらず、手段が実施されておらず、OPRPが意図したとおりに機能していない)とを区別するために処置基準を確立する。■・用語解説OPRPのモニタリングに対する基準について“処置基準”という用語が新たに定義された。
その基準に基づいて、OPRPとして管理されている状態と、管理を逸脱した状態が判別できる必要がある。管理を逸脱した、と判定されたときに何らかの処置を必要とするため“処置基準”の語が用いられた。
3。3監査(aud■)監査基準が満たされている程度を判定するために、監査証拠を収集し、それを客観的に評価するための、体系的で、独立し、文書化したプロセス(3。36)。注記1監査は、内部監査(第一者)又は外部監査(第二者又は第二者)のいずれ
でも、及び複合監査(複数の分野の組合せ)でもあり得る。内部監査は、その組織自体が行うか、又は組織の代理で外部関係者が行つ。“監査証拠”及び“監査基準”はIS019011で定義されている。関連分野は、例えば、食品安全マネジメント、品質マネジメント又は環境マネジメントである。=用語解説共通の用語である。
マネジメントシステム監査については、“IS019011マネジメントシステム監査のための指針”に詳しく記されているので、参照するとよい。
3。4カ量(competence)意図した結果を達成するために、知識及び技能を適用する能力=用語解説共通の用語である。“知識や技能をもっているだけではなく、それを使うことができる能力である。
“と定義されている。
3。5適合(co」ormity)要求事項(3。38)を満たしていること=用語解説共通の用語である。要求事項には、本規格の要求事項、顧客要求事項、法令。
規制要求事項、組織が決めた要求事項などがあり、取り上げた活動やその結果が要求事項どおりであることを“適合”という。
対義語は“不適合”(3。28)である。
3。6汚染(contamination)製品(3。37)又は工程の環境における、食品安全ハザード(3。22)を含む汚染物質の混入又は発生。。
:・用語解説食品安全ハザードだけでなく、広く汚染物質を捉えて“汚染”が定義されている。
対象には、製品汚染だけでなく、製品を作る工程(プロセス)の環境汚染も含まれる。製品や工程の環境に汚染物質が混入(introduction)する場合だけでなく、化学反応や増殖などにより汚染物質が発生(Occurance)する場合も“汚染”の範疇になる。
3、7継続的改善(continualimprovement)パフォーマンス(3。33)を向上するために繰り返し行われる活動=用語解説共通の用語である。
“改善”はIS09000:2015の3。3。1で“パフォーマンスを向上するための活動。”と定義されている。“継続的”とは、それを繰り返し行うことである(10。2参照)。3。8管理手段(contЮlmeasure)重要な食品安全ハザード(3。22)を予防又は許容水準(3。1)まで低減させるために不可欠な処置、若しくは活動。注記1重要な食品安全ハザード(3。40)も参照。注記2管理手段は、ハザード分析により特定される。=用語解説“管理手段”とは、組織が供給する製品について、重要な食品安全ハザードが特定された(“8。5。2。3ハザード評価”)後に、ハザードが製品を汚染するのを防止(予防)するための、又は製品中のハザードを許容水準まで低減
するための、処置、若しくは活動のことである。
従来の定義にあった“除去(eliminate)”の語は、どんなに低下させても、まったくのゼロにすることは困難なため削除された。
本規格の定義では、“管理手段”は“重要な食品安全ハザード”に対する処置、若しくは活動にのみ使われることに注意する必要がある。なお、厚生労働省では“管理措置”の用語を用いている。
注記2では、ハザード分析により重要な食品安全ハザードを特定した(8。5。2。3)後に、それぞれの重要な食品安全ハザードに対して管理手段を決定するという手順が記載されている。
また“8。5。2。4管理手段の選択及びカテゴリー分け”では、“選択された管理手段を、CCPにおいて又はOPRPによって管理する”という要求事項がある。
ハザード分析の結果、重要とされなかった食品安全ハザードは前提条件プログラム(PRP)によって管理される。
3。9修正(correctiOn)検出された不適合(3。28)を除去するための処置。注記■修正には、安全でない可能性がある製品の処理を含み、したがって、是正処置(3。10)と併せて行うことができる。注記2修正は、例えば、再加工、更なる加工、及び/又は(他の目的に使用するために処分すること、又は特定のラベルを表示すること等)不適合の好ましくない結果を除去することが挙げられる。=用語解説IS09000:2015の“3。12。3修正”と同じ定義となっている。
しかし、食品安全に則したものにするため、注記1で“安全でない可能性がある製品の処理を含み”という内容を付加し、注記2では“再加工、更なる加工、及び/又は不適合の好ましくない結果を除去すること”と、修正するための処置の例示を追加している。
3。10是正処置(correctiveaction)不適合(3。28)の原因を除去し、再発を防止するための処置。注記1不適合の原因には、複数の原因がある場合がある。注記2是正処置は、原因分析を含む。=用語解説共通の用語である。
ここでは、IS09000:2015の“3。12。2是正処置”に従った定義が与えられているので注意する必要がある。コーデックス委員会の指針の中で定義されている“correctiveaction”は、“修正”“安全でない可能性がある製品の取扱い”及び“是正処置”が同時に含まれた内容である。
なお、厚生労働省では“改善措置”の用語を用いている。
修正及び是正処置について、食品安全の面からは“8。5。4。4許容限界又は処置基準が守られなかった場合の処置”として重要であるが、マネジメントシステムの様々な要求事項に対する運用の不適合については、“10。1不適合及び是正処置”を適用して、適切な処置を行うことが重要である。3。11重要管理点(cnticalcontrolpoint)CCP重要な食品安全ハザード(3。40)を予防又は許容水準まで低減するために管理手段(3。8)が適用され、かつ規定された許容限界(3。12)及び測定(3。26)が修正(3。9)の適用を可能にするプロセス(3。36)内の段階。=用語解説“重要管理点(CCP)”とは、製品を実現する工程の中の一つの段階(ステップ)であり、そこでは“管理手段”(3。8)が適用される。
重要管理点(CCP)では、管理が適切であり許容できるか否かについて“測定”(3。26)した数値によって判断するが、“許容できる。
できない”の境である“許容限界”(3。12)が同時に定められている。
数値が許容限界を逸脱した場合は、まず“修正”(3。9)が実施される。
この定義は、1日規格の3。10[CCP(重要管理点)]において、“管理が可能で、かつ、食品安全ハザードを予防若しくは除去、又はそれを許容水準まで低減するために必須な段階”という定義と比べると大きな変更はない。
3。12許容限界(criticallimit)許容可能と許容不可能とを分ける測定可能な値。注記許容限界は、CCP(3。11)が管理されているかどうかを決定するために設定される。許容限界を超えた場合、又は許容限界を満たさない場合、影響を受ける製品は安全でない可能性があるものとして取り扱われる。
[出典:CAC/RCPl‐1969、修正一定義を修正及び注記を追加した。
]=用語解説“3。11重要管理点(CCP:criticalcOntr01pOint)”において“管理手段”(3。8)を適用した場合、“測定”(3。26)した数値によって“許容できる。
できない”を判断するが、その境のことを意味している。
食品安全ハザードが健康影響を及ぼすかどうかを示す“3。1許容水準(acceptablelevel)”と混同して使用しないように注意する必要がある。許容水準は食品安全ハザードの水準を分析的な数値で表すのに対し、許容限界は工程管理のパラメータを数値で表す。なお、厚生労働省では“管理水準”の用語を用いている。3。13文書化した情報(documentedinおrmation)組織(3。31)が管理し、維持するよう要求されている情報、及びそれが含まれている媒体。注記1文書化した情報は、あらゆる形式及び媒体の形をとることができ、あらゆる情報源から得ることができる。注記2文書化した情報には、次に示すものがあり得る。―関連するプロセス(3。36)を含むマネジメントシステム(3。25)一組織の運用のために作成された情報(文書類)一達成された結果の証拠(記録)
=用語解説共通の用語である。共通要素とともに新しい概念として導入された。注記1にあるように、“文書化した”とは必ずしも紙の文書や文字になったものに限定したものではない。
また注記2では、“情報”の言葉を使うことによって、従来の文書と記録を包含した概念であることを示している。
これは、マネジメントシステムとその運用のIT化を取り入れたものである。
3。14有効性(e“ectiveness)計画した活動を実行し、計画した結果を達成した程度。=用語解説共通の用語である。
まず“計画”及び計画に基づく“実行”があり、次に“実行した結果”を把握し“計画した結果”と比べることになる。両者の結果を比較することによって得られた“達成した程度”が有効性となる。
“有効性の評価”とは、この達成した程度を評価することである。
評価の結果、何らかの処置をとることによってPDCAが完結する。3。15最終製品(endproduct)組織(3。31)によってそれ以上の加工又は変更がなされない製品(3。37)。注記他の組織によってそれ以上の加工又は変更がなされる製品は、最初の組織にとっては最終製品であり、また第2の組織にとっては原料又は材料である。
=用語解説フードチェーンの製造業の場合、最終製品はその組織が顧客に提供するものを意味する。
注記にあるように、顧客が製造業である場合、この組織の最終製品は次の組織の原料又は材料となる。
また最終製品は、それ以上の加工又は変更されることなく消費者に届けられ、喫食されるものを意味する場合もある。
したがって、組織にとっての最終商品は、組織が置かれたフードチェーンの位置により異なる。
フードチェーンのサービス業では、“3。37製品(product)”の定義の注記に“製品はサービスもあり得る。”とあるように、提供するサービスそのものが製品である。例えば、保管業、輸送業、流通業においては、保管サービス、輸送サービス、流通サービスが最終製品となる。これらの業種で扱うもの(食品や食品用包装材料など)については、これらを製造した組織にとっての最終製品となる。
その他のサービス業についても、その組織が提供している“サービス(ser宙ce)”が“最終製品”になる。3。16飼料(feed)食料生産動物に給餌することを意図した、加工済み、半加工済み又は生の単一又は複数の製品。注記この規格では、食品(3。18)、飼料(3。16)及び動物用食品(3。19)の間で区別が行われている。―食品は、人及び動物が消費することを意図したもので、飼料及び動物用食品を含む。一飼料は、食料生産動物に給餌されることを意図している。―動物用食品は、ペットのような非食料生産動物に与えることを意図している。
[出典:CACノGL81‐2013、修正一“材料(materials)”という単語を“製品(products)”に変更し、“直接(d■rectly)”を削除した。]=用語解説“食料生産動物”(おod―producinganimals)とは、家畜及び養殖魚介類を意味する。
飼料の組成としては、単一の植物や動物である場合やそれらが混合された製品がある。
加工の程度としては、高度に加工されたものから生のものまである。
注記では、“食品”に“飼料”及び“動物用食品”も含まれることを説明している。
3。17フローダイアグラム(■ow磁aram)プロセスにおける段階の順序及び相互関係の図式的並びに体系的提示。=用語解説“フローダイアグラム”とは、工程の流れの順序やそれぞれの相互関係を、図式を用いて表現したものである。
フローダイアグラムに沿ってハザード分析が行われる。
“8。5。1。5フローダイアグラム及び工程の記述”に詳細の要求事項がある。
3。18食品(おod)消費されることを意図した加工済み、半加工済み又は生の物質(材料)で、飲料、チューイングガム及び“食品”の生産、調製又は処理で使用されてきたあらゆる物質を含むが、化粧品又はたばこ若しくは薬品としてだけ使用される物質(材料)は含まない。
注記この規格では、食品(3。18)、飼料(3。16)及び動物用食品(3。19)の間で区別が行われている。一食品は、人及び動物が消費することを意図したもので、飼料及び動物用食品を含む。一飼料は、食料生産動物に給餌することを意図している。―動物用食品は、ベットのような非食料生産動物に与えることを意図している。
[出典:CAC′GL81-2013、修正一“人”という単語を削除した。]=用語解説出典の修正に記載があるように、本規格では“食品”の定義から“人が消費する”という意味を削除している。
その結果、動物用食品(いわゆるペットフード)が適用範囲に含まれることになった。
人が消費するものだけを考えた場合、日本の食品衛生法第4条による“食品及び添加物”の定義と大きな相違はない。
3。19動物用食品(animdおod)加工済み、半加工済み又は生で、非食料生産動物に給餌することを意図した単一又は複数の製品。注記この規格では、食品(3。18)、飼料(3。16)及び動物用食品(3。19)の間で区別が行われている。
―食品は、人及び動物が消費することを意図したもので、飼料及び動物用食品を含む。―飼料は、食料生産動物に給餌することを意図している。―動物用食品は、ペットのような非食料生産動物に与えることを意図している。[出典:CACノGL81-2013、修正一“材料(material)”という単語を“製品(pЮducts)”に変更し、“非(non)”を追加して“直接(directly)”を削除した。]=用語解説“非食料生産動物”(non―おod‐producinganimals)とは、ペット動物などを意味する。
その他は“3。16飼料(feed)”の解説と同じである。
3。20フードチェーン(おOdchain)一次生産から消費までの、食品(3。18)及びその材料の生産、加工、流通、保管及び取扱いに関わる一連の段階。注記1これには、飼料(3。16)及び動物用食品(3。19)の生産を含む。
注記2フードチェーンには、食品又は原料と接触することを意図した材料の生産も含む。注記3フードチェーンは、サービス提供者も含む。=用語解説“フードチェーン”とは、一次生産を含めた原材料の生産から“食品”(3。18)として消費されるまでを意味する。
このときの食品には、飼料や動物用食品が含まれる。
また、本規格でいうフードチェーンには、注記2と注記3に記載されているように、食品を取り扱うフードチェーンに間接的に関与する製品やサービスが含まれている。
本規格の適用範囲は、これら全てのフードチェーンに関わる組織である。
3。21食品安全(loodsafety)食品が、意図した用途に従って調理され及び/又は喫食される場合に、消費者の健康に悪影響をもたらさないという保証。
注記1食品安全は、最終製品(3。15)の食品安全ハザード(3。22)の発生と関連し、その他の健康側面に関するもの、例えば、栄養失調は含まない。注記2このことを、食品が手に入ること、及び食品へのアクセス(“食料安全保障”)と混同しない。
注記3これには、飼料及び動物用食品を含む。
[出典:CAC′RCPl‐1969、修正一“危害(harm)”を“健康に悪影響(adversehealthemect)”に変更し、注記を追加した。]=用語解説“食品安全”の定義は、出典の修正に記されたように、コーデックス委員会の指針“食品衛生の一般原則”にある定義から、“危害(harm)”という語を“健康に悪影響(adversehealthe“ect)”と具体的な語句に変更している。
この定義は、食品安全に対していわゆるゼロリスクを求めたものではない。
むしろ、規格の本文を読むとわかるように、食品安全ハザードの健康に対する悪影響を評価した上で、その混入を予防するか、又は許容水準まで低減することで、“消費者の健康に悪影響をもたらさない”という“食品安全”が達成されるという考え方に立っている。
3。22食品安全ハザード(foods雄健康への悪影響をもたらす”可h能aZ性arのdあ)る食品(3。
18)中の生物的、化学的又は物理的要因。注記1用語“ハザード”を、食品安全との関係において、特定されたハザードにさらされた場合の健康への悪影響(例えば、罹病)の確率及びその影響の重大さ(例えば、死亡、入院)の組合せを意味する“リスク”(3。39)と混同しない。
注記2食品安全ハザードには、アレルゲン及び放射性物質が含まれる。注記3飼料及び飼料材料との関係において、関連する食品安全ハザードは、飼料及び飼料材料の中及び/又はその表面に存在することがあり、また、動物による飼料の消費を介してその後の食品に持ち込まれ、その結果、人の健康に悪影響を引き起こす可能性がある。直接的に飼料及び食品を取り扱うこと以外の活動(例えば、包装材料、消毒剤などの生産業者)との関係において、関連する食品安全ハザードは、意図したように使用された場合、
直接的又は間接的に食品に持ち込まれるハザードのことである(8。5。1。4参照)。注記4動物用食品との関係において、関連する食品安全ハザードとは、食品を与えることを意図した動物にとって危険なものである。[出典:CACノRCPl-1969、修正一“又は~の条件(orconditionof)”という語句を定義から削除し、注記を追加した。
]=用語解説“食品安全ハザード”の定義は、出典の修正に記されるように、コーデックス委員会の指針“食品衛生の一般原則”にある定義から“又は食品の状態”という部分を削除している。これは“健康への悪影響をもたらす食品の状態”とは何か、様々な意見があり、結果的に誤解を防ぐため、また“生物的、化学的又は物理的要因”という定義で、十分な概念を包合できるため、削除された。
ここでは“agent”に“要因”の日本語訳を当てているが、従来の訳である“物質”だけでなく、拡大した概念を提供している。しかし、食品安全ハザードが“生物的”“化学的”“物理的”に分類されることは、従来と同様であり、この定義がハザード分析の枠組みを提供していることに変更はない。注記3の後半は、直接的に食品を扱わない間接業種及びサービス業に属する組織にとっての“食品安全ハザード”について、重要な点が記載されている。
つまり、こういった組織の“最終製品”(3。15)が、組織が意図したように顧客に使用された場合に、顧客の扱う食品に、直接的又は間接的に持ち込まれるハザードである、としている。
したがって、これらの組織が本規格に沿ったマネジメントシステムを構築する場合には、組織が意図した使用方法は何かを考え、顧客がそのように使用したにもかかわらず、扱う食品に、直接的・間接的に持ち込まれてしまう食品安全ハザードを想定する必要がある。つまり、顧客が組織の意図した使用方法で使用する限り、顧客の扱う食品に食品安全ハザードが持ち込まれないように、組織の製品/サービスを保証する管理が、間接業種のFSMSとなる。
3。23利害関係者(interestedparty)(推奨用語)ステークホルダー(stakehOlder)(許容用語)ある決定事項若しくは活動に影響を与え得るか、その影響を受け得るか、又はその影響を受けると認識している、個人又は組織(3。31)。=用語解説共通の用語である。ステークホルダーの語が許容用語として併記されているのは、IS09000:2015の“3。2。3利害関係者、ステークホルダー”に倣っている。これは広く用いられている二つの語が同じ定義であることを示すとともに、推奨用語を優先して使うことを示している。
またIS09000:2015の“3。2。3″では、利害関係者として次のような例が挙げられている。
“顧客、所有者、組織内の人々、提供者、銀行家、規制当局、組合、パートナー、社会(競争相手又は対立する圧力団体を含むこともある。
)”3。24ロット(lot)基本的に同じ条件下で生産及び/又は加工及び/又は包装された、定められた量の製品(3。37)。注記1ロットは、組織があらかじめ定めたパラメータで決定され、また例えば、バッチのように別の用語で記述されることもある。
注記2ロットは、単一の製品単位に減らしてもよい。
[出典:CODEKSTANl、修正一“及び/又は加工及び/又は包装された(anJorprOcessedanJOrpackaged)”への言及を定義に含め、注記を追加した。
]=用語解説“ロット”と称するか“バッチ”と称するかは、それぞれの組織や業種によって異なるが、同じ条件下にある一定の量の製品を意味する。
注記1にあるように、その条件を示すパラメータは組織が決める。また、定められた量についても組織が決めることであり、製品1個単位で1ロットとする場合もあり得る。
3。25マネジメントシステム(managementsystem)方針(3。34)、日標(3。29)及びその目標を達成するためのプロセス(3。36)を確立するための、相互に関連する又は相互に作用する、組織(3。31)の一連の要素。注記1-つのマネジメントシステムは、単一又は複数の分野を取り扱うことができる。注記2システムの要素には、組織の構造、役割及び責任、計画、及び運用が含まれる。
注記3マネジメントシステムの適用範囲は、組織全体、組織内の固有で特定された機能、組織内の固有で特定された部門、複数の組織の集まりを横断する一つ又は複数の機能を含んでもよい。注記4関連分野は、例えば、品質マネジメントシステム又は環境マネジメントシステムである。=用語解説共通の用語である。本規格で取り扱う分野は食品安全である。
したがって、組織の中の食品安全に関わりをもつ様々な要素によって食品安全マネジメントシステムが構築されることになる。3。26測定(measurement)値を確定するプロセス(3。36)=用語解説IS09000:2015の“3。11。4測定”と同じ定義を採用している。
ここでいうプロセスは、値を確定するための手順を意味する。正確な測定結果を得るためには、正しい手順(プロセス)で測定する必要がある。
3。27モニタリング(監視)(momtoring)システム、プロセス(3。36)又は活動の状況を確定すること。注記1状況を確定するために、点検、監督又は注意深い観察が必要な場合もある。
注記2食品安全に関しては、モニタリングは、プロセスが意図したとおりに運用されているかどうかを評価するための計画に沿った一連の観察又は測定を行う。
この規格では、妥当性確認(3。44)、モニタリング(3。27)及び検証(3。45)の間で区別が行われている。一妥当性確認は、活動の前に適用され、意図した結果を出す能力についての情報を提供する。―モニタリングは、活動の最中に適用され、規定された時間内での行動について情報を提供する。
一検証は、活動の後で適用され、適合の確認に関する情報を提供する。注記3=用語解説共通の用語の一つであるが、他の規格の日本語訳は“監視”が使われている。
本規格では旧規格と同様に、通常のHACCPシステムで使用されている“モニタリング”の語が採用されている。
しかし、共通の用語としての意味は失われたわけではなく、マネジメントシステムの状況を判断するためのモニタリング(監視)は“9。1モニタリング、測定、分析及び評価”で要求事項となっている。食品安全におけるモニタリングは、注記2に記載されている。ここにある“一連の観察又は測定”の“一連の”を表す原文は“sequenceof”となっている。
これは、連続的でも間欠的でもよいが、時間的つながりのある観察又は測定という意味である。具体的には、管理手段によって意図したようにハザードを予防又は許容レベルにまで低減できているかを評価するために行うモニタリングがある。
“8。5。4ハザード管理プラン(HACCP/OPRPプラン)”に詳しい要求事項がある。
また、前提条件プログラム(PRP)に対してモニタリングが適用できる場合について、“8。2。4″に要求事項がある。注記3では、“妥当性確認”(3。44)、“モニタリング”(3。27)、“検証”(3。45)の3語を理解しやすく比較して解説している。
これは、食品安全に限定されるものではなく、これら三つの用語の一般的な解釈としても有効である。
3。28不適合(¨nconlo■mity)要求事項(3。38)を満たしていないこと=用語解説共通の用語である。
要求事項には、本規格の要求事項、顧客要求事項、法令。
規制要求事項、組織が決めた要求事項などがあり、取り上げた活動やその結果が要求事項どおりでないことを“不適合”という。
対義語は“適合”(3。5)である。
3。29目標(object市e)達成すべき結果。注記1目標は戦略的、戦術的、又は運用的であり得る。注記2目標は、様々な領域[例えば、財務、安全衛生、環境の到達点(goal)]に関連し得るものであり、様々な階層[例えば、戦略的レベル、組織全体、プロジェクト単位、製品ごと、プロセス(3。36)ごと]で適用できる。注記3日標は、例えば、意図した結果、目的(purpose)、運用基準など、別の形で表現することもできる。
また、FSMS目標という表現の仕方もある。又は、同じような意味をもつ別の言葉[例狙い(aim)、到達点(goal)、標的(target)]で表すこともできる。注記4FSMSの場合、組織は、特定の結果を達成するため、食品安全方針と整合のとれた目標を設定する。
=用語解説共通の用語である。IS09000:2015の“3。7。1目標”においても、食品安全が品質に置き換わっているものの、注記1から注記4までを含め、同様の内容の記載となっている。
これは、IS09001における品質目標、IS014001における環境目標と同様の位置付けのものであり、本規格では、食品安全マネジメントシステムの目標として、“6。2食品安全マネジメントシステムの目標及びそれを達成するため
の計画策定”に関連する要求事項がある。ここで“食品安全目標(おodsatttyObiectives)”という用語を避けた理由は、“8。5。2。2。1″の注記2に記載されている。つまり、コーデックス委員会の手続きマニュアルでは、すでに“食品安全目標(おodsaねtyobiectives)”について、“消費時の食品中にあるハザードの最大頻度及び/又は濃度で、適正な保護水準を提供又はこれに寄与する”と定義しているためである。
3。30オペレーション前提条件プログラム(OperatiOnalprerequisiteproramme)OPRP重要な食品安全ハザード(3。40)を予防又は許容水準(3。1)まで低減するために適用される管理手段(3。8)又は管理手段の組合せであり、処置基準(3。2)及び測定(3。26)又は観察がプロセス(3。36)及び/又は製品(3。37)の効果的管理を可能にするもの。=用語解説“オペレーション前提条件プログラム(OPRP)”とは、製品を実現する工程の中で、ハザード評価の結果として選択された管理手段のうち、管理が適切であるか否かについて判断するための“処置基準”(3。2)が定められ、これに基づき“測定”(3。26)又は観察が行われるものと定義される。
管理を適切に行うことにより、工程が管理手段として適切に機能し、製品の食品安全ハザードが予防又は許容レベルまで低減されることになる。
この定義は、1日規格の3。9(オペレーション前提条件プログラム)において、“食品安全ハザードの汚染又は増加の起こりやすさを管理するために必須なものとしてハザード分析によって明確にされたPRP”という定義と比べると、表現の変更が見られるが、実質的には同じものである。
つまり、“重要な食品安全ハザード”に対する管理手段という位置付けは旧規格と同様である。
新たに“処置基準”(3。2)という用語を導入することによって、“CCP”(3。11)における“許容限界”(3。12)との対比が理解しやすくなっている。
また、用語の一部には“PRP”が残っているが、定義の上からはPRPであるか
否かを考慮する必要はなくなっている。
3。
31組1織(organizatiOn)自らの目標(3。29)を達成するため、責任、権限及び相互関係を伴う独自の機能をもつ、個人又はグループ。注記組織という概念には、法人か否か、公的か私的かを問わず、自営業者、会社、法人、事務所、企業、当局、共同経営会社、非営利団体若しくは機構、又はこれらの一部若しくは組合せが含まれる。ただし、これらに限定されるものではない。
=用語解説共通の用語であり、IS09000:2015の“3。2。1組織”にも同じ定義が記載されている。
本規格では“組織”の用語は多用されるが、実際に本規格に基づいて食品安全マネジメントシステムを運用する組織は、注記にあるように様々な可能性がある。また、“マネジメントシステム”(3。25)の注記2と注記3にあるように、マネジメントシステムを考えるときに、組織という概念は切り離して考えることはできない。
3。32外部委託する(outsOurce)、動詞ある組織の機能又はプロセス(3。36)の一部を外部の組織(3。31)が実施するという取決めを行う。注記外部委託した機能又はプロセスは適用範囲内にあるが、外部の組織はマネジメントシステム(3。25)の適用範囲の外にある。
=用語解説共通の用語である。IS09000:2015の“3。4。6外部委託する”にも同じ定義が記載されている。ここでいう“ある組織”とは、このマネジメントシステムを運用する組織であり、その機能又はプロセスの一部を外部に委託するという概念である。
注記に記載された、外部に委託した部分はマネジメントシステムの一部である、しかし委託を受けた組織はマネジメントシステムの外にあるという概念は非常に重要である。つまり、委託した機能又はプロセスが正しく運
用されるように、外部の組織をマネジメントシステムによって管理することが必要になってくる。本規格では“7。1。6外部から提供されるプロセス、製品又はサービスの管理”にその要求事項がある。
3。33パフォーマンス(pe」ormance)測定可能な結果。注記1パフォーマンスは、定量的又は定性的な所見のいずれにも関連し得る。注記2パフォーマンスは、活動、プロセス(3。36)、製品(3。37)(サービスを含む)、システム又は組織(3。
31)の運営管理に関連し得る。
=用語解説共通の用語である。IS09000:2015の“3。7。8パフォーマンス”にも同じ定義が記載されている。IS09001:2008では“成果を含む実施状況”という日本語訳が採用されていたが、IS09001:2015では“パフオーマンス”となっている。本規格でもカタカナ表記が採用されている。
定義に“測定可能”とあるように、パフォーマンスには測定を可能とするための指標[パフォーマンスインデックス(perbrmanceindex)]が必要である。
また、注記2にあるように、様々な場面で利用できる用語であり、本規格においても多くの箇所で使用されている。
特に“9パフォーマンス評価”では、食品安全マネジメントシステムのパフォーマンスについての要求事項がある。
3。34方針(policy)トップマネジメント(3。41)によって正式に表明された組織(3。31)の意図及び方向付け、=用語解説共通の用語である。
食品安全方針は、IS09001における品質方針、ISO14001における環境方針と同様の位置付けのものであり、“5。2。1食品安全方針の確立”にその要求事項がある。
3。35前提条件プログラム(prerequisiteproramme)PRP組織(3。31)内及びフードチェーン(3。20)全体での、食品安全の維持に必要な基本的条件及び活動。注記必要なPRPsは、組織が運用するフードチェーンの部分及び組織の種類に依存する。
同義の用語の例:適正農業規範(GAP)、適正獣医規範(GVP)、適正製造規範(GMP)、適正衛生規範(GHP)、適正生産規範(GPP)、適正流通規範(GDP)、及び適正取引規範(GTP)。=用語解説“前提条件プログラム(PRP)”の多くは、日本では“一般衛生管理”と呼ばれており、HACCPシステムを導入するためにあらかじめ構築しておく必要があると認識されている。ハザード評価によって、“重要な食品安全ハザード”(3。40)と特定されたもの以外のハザードは、前提条件プログラム(PRP)によって管理されることになる。ISO/TS22002シリーズによって、フードチェーンの分野ごとの前提条件プログラムの詳細が決められている。
3。36プロセス、工程(process)インプットをアウトプットに変換する、相互に関連する又は相互に作用する一連の活動。=用語解説共通の用語である。IS09000:2015の“3。4。1プロセス”では、少し異なる言い回しで定義が記載されているが、内容はほとんど同じである。
本規格ではこの用語の翻訳に当たって、大きな業務の流れの中でインプットをアウトプットに変換する過程は“プロセス”とカタカナ表記にして、製品を実現/サービスを提供する一連の活動を示す“process”については“工程”と表記している。
したがって“プロセス”と表記された部分には“工程”の意味を含む場合がある。“prOcess”は広い意味をもつため、本規格の多くの箇所で使用されているが、規格利用者にとって理解しやすい日本語訳を用いること
によって、利便性を高めるため使い分けている。
3。37製品(product)プロセス(3。36)の結果であるアウトプット注記製品はサービスのこともあり得る。。
:。
用語解説IS09000:2015にも“製品”(3■6)の定義があるが、少し異なる言い回しになっており、本規格における“最終製品”(3。15)に近い定義が記載されている。
また、IS09000:2015には“3。7。7サービス”の定義があることから“製品”と“サービス”は別の概念であるが、本規格では注記の記載にあるように、“製品”はサービスを含む概念であるため、両規格を同時に運用するときには注意が必要である。
3。38要求事項(requi“ment)明示されている、通常暗黙のうちに了解されている又は義務として要求されている、ニーズ又は期待。注記1“通常暗黙のうちに了解されている”とは、対象となるニーズ又は期待が暗黙のうちに了解されていることが、組織及び利害関係者にとって、慣習又は慣行であることを意味する。注記2規定要求事項とは、例えば、文書化した情報の中で明示されている要求事項をいう。
=用語解説共通の用語である。IS09000:2015の“3。6。4要求事項”にも同じ定義が記載されている。
“要求事項”には、本規格の要求事項、顧客要求事項、法令・規制要求事項、組織が決めた要求事項などがある。外部との関係において、暗黙のうちに了解されているニーズ又は期待を理解することが重要であるが、組織内部にある暗黙のうちに了解されているニーズ又は期待は、マネジメントシステムの効果的な運用を阻害する場合がある。
3。39リスク(五sk)不確かさの影響。注記1影響とは、期待されていることから、好ましい方向又は好ましくない方向にかい(乖)離することをいう。注記2不確かさとは、事象、その結果又はその起こりやすさに関する、情報、理解又は知識に、たとえ部分的にでも不備がある状態をいう。
注記3リスクは、起こり得る“事象”(ISOGuide73:2009の3。5。1。3の定義を参照。)及び“結果”(ISOGuide73:2009の3。6。1。3の定義を参照。)、又はこれらの組合せについて述べることによって、その特徴を示すことが多い。注記4リスクは、ある事象(その周辺状況の変化を含む。
)の結果とその発生の“起こりやすさ”(ISOGuide73:2009の3。6。1。1の定義を参照。
)との組合せとして表現されることが多い。注記5食品安全リスクは、健康への悪影響の確率とこの影響の重大さとの組合せであり、食品(3。18)中のハザードの結果である(CodexPrOceduralManual[n]の定義)。=用語解説共通の用語である。IS09000:2015の“3。7。9リスク”にも同じ定義が記載されている。
“3。39リスク”の注記5は今回の改訂で追記されたものであるが、さらに“6。1。1″の注記には、公衆衛生上のリスクについての記載がある(87ページ参照)。“不確かさ”とは、現在ある不確かさであり、その“不確かさ”が将来もたらす影響のことを“リスク”と定義している。“将来”とは、近い将来もあれば遠い将来もある。
どれくらいの将来を見るかによって、リスクも異なる。
また注記1では、“影響”は期待されていることから好ましい方向又は好ましくない方向の両方向が考えられる、としている。
通常の感覚では、リスクとは好ましくない方向への乖離を意味しているが、ISOマネジメントシステムの定義は、このようにプラスマイナス両方向の意味を含んでいることに注意する必要がある。
3。40重要な食品安全ハザード(signincantbodsaおtyhazard)ハザード評価を通じて特定され、管理手段(3。8)によって管理される必要がある食品安全ハザード(3。22)。=用語解説1日規格の“7。4。3ハザード評価”において、“安全な食品の生産に必須であるかどうかを、また、その管理が規定の許容水準を満たすために必要であるかどうかを決定するために、ハザード評価を実施すること”という要求事項に基づいて決定された食品安全ハザードに対して、用語として定義したものであり、本規格においても“8。5。2。3ハザード評価”において同様の要求事項がある。
本規格では、“重要な食品安全ハザード”に対する処置、又は活動として“管理手段”(3。8)が使われることに注意する必要がある。
3。41トップマネジメント(topmanagement)最高位で組織(3。31)を指揮し、管理する個人又はグループ。注記1トップマネジメントは、組織内で、権限を委譲し、資源を提供する力をもっている。注記2マネジメントシステム(3。25)の適用範囲が組織の一部だけの場合、トップマネジメントとは、組織内のその一部を指揮し、管理する人をいう。
=用語解説共通の用語である。IS09000:2015の“3。1。1トップマネジメント”にも同じ定義が記載されている。
“マネジメントシステム”(3。25)を導入し、運用する“組織”(3。31)には、トップマネジメントが必要である。この用語の定義にあるように、一人である必要はないが、注記1にある“力”を個人又はグループとしてもつ必要がある。
注記2は、大きな組織の一部分でマネジメントシステムを導入する場合は、その部分を指揮し、管理する人であり、注記1にある“力”をもつ人がトップマネジメントとなる。
本規格ではいくつかの要求事項が“トップマネジメントは、”という書き出しで始まっている。
これら
は、トップマネジメントに対する要求事項となっている693。42トレーサビリティ(traceab■ty)生産、加工及び流通の規定された段階を経て、物品の履歴、適用、移動及び所在を追跡する能力。注記1移動は、材料の発生源、加工の履歴又は食品(3。18)の流通に関連付けできる。
注記2物品とは、製品(3。
37)、材料、設備、装置、サービスなどのことがあり得る。[出典:CACノGL60‐2006、修正一注記を追加した。]・:。
用語解説“トレーサビリテイ”とは、生産、加工及び配送の段階をトレース(trace)、つまり追跡できるということである。
“どのような履歴をたどったか”“どのように適用されたか”“どのように移動したか”“いまどこにあるか”などを知ることができる。
注記1には、移動について、材料の原産地からの移動、加工途中の移動、製品(食品)の配送に関連することが記載されている。
注記2には、追跡する対象の物品(object)について例示がある。3。43更新(update)最新情報の適用を確実にするための、即時の及び′/又は計画された活動。注記更新は、“維持”及び“保持”とは異なる。
一“維持”は、何かを使用する状態に保つこと/良好な状態に保つこと一“保持”は、何かを回収可能(な状態)に保つこと。・:・用語解説“更新”とは、組織外部の進歩や変化を最新情報として把握し、それに対応することであり、それは判明したときに即座に行うだけでなく、計画的な情報把握に基づく活動として行うことであると定義している。
注記では、更新(update)と維持(maintain)と保持(retain)の違いを記しているが、これらの語は“7。5文書化した情報”の各要求事項との関連で重要な概念である。
3。44妥当性確認(vahdation)く食品安全>管理手段(3。8)(又は、管理手段の組合せ)が重要な食品安全ハザード(3。40)を効果的に管理できる証拠を得ること。注記1妥当性確認は、管理手段の組合せを計画した時点で、又は実施された管理手段に変更が加えられた場合はいつも行われる。注記2この規格では、妥当性確認(3。44)、モニタリング(3。27)及び検証(3。45)の間で区別が行われている。―妥当性確認は、活動の前に適用され、意図した結果を実現する能力についての情報を提供する。一モニタリングは、活動の最中に適用され、規定された時間内の行動に対する情報を提供する。
一検証は、活動の後で適用され、適合の確認に関する情報を提供する。
=用語解説IS09000:2015の“3。8。13妥当性確認”にも定義が記載されているが、内容は若干異なり、一般的な定義である。
ここでは冒頭に“<食品安全>”とあるように、食品安全に特化した定義となっている。
この定義は注記1の内容も含め、“8。5。3管理手段及び管理手段の組合せの妥当性確認”の要求事項と同じものである。
食品安全の妥当性確認についてはコーデックス委員会のガイドライン“CACノGL69-2008食品安全管理手段の妥当性確認のためのガイドライン”を参照するとよい。
注記2では、“妥当性確認”(3。44)と“モニタリング”(3。27)と“検証”(3。45)”の3語を理解しやすいように比較して解説している。
これは、食品安全に限定されるものではなく、これら三つの用語の一般的な解釈としても有効である。3。45検証(verincation)客観的証拠を提示することによって、規定要求事項(3。38)が満たされていることを確認すること。注記この規格では、妥当性確認(3。44)、モニタリング(3。27)及び検証(3。45)
の間で区別が行われている。―妥当性確認は、活動の前に適用され、意図した結果を実現する能力についての情報を提供する。一モニタリングは、活動の最中に適用され、規定された時間内の行動に対する情報を提供する。
一検証は、活動後に適用され、適合の確認に関する情報を提供する。=用語解説IS09000:2015にも“3。8。12検証”の定義がある。
少し異なる言い回しになっているが、意味するところはほぼ同じである。
しかし本規格においては、“8。8PRPs及びハザード管理プランに関する検証”という要求事項があるように、“検証”という行為が重要視されている。この要求事項を満足するためには、定義に沿った検証活動を行う必要がある。注記では、“妥当性確認”(3。44)と“モニタリング”(3。27)と“検証”(3。45)の3語の比較を再度解説している。
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