特別付録賢い子に育つ!親の話し方と声も良くなる!一石二鳥「子どもへの読み聞かせ」はこうしよう!★子どもへの読み聞かせにも「魚住式メソッド」を活用!頭のいい子に育つ、情操教育にいい、親子のコミュニケーションになるなど、読み聞かせの効用はみなさんご存じのことと思います。この読み聞かせにも、ぜひ「魚住式朗読メソッド」を取り入れてみてください。魚住式メソッドなら、子どもだけでなく、親のほうにもたくさんメリットがあります。子どもに読み聞かせをすることによって、親の話し方や声まで良くなり、表現力も向上するのです。まさに「一石二鳥」です。難しいことは何もありません。はじめての本を読むときには、本文で述べた方法で事前に準備をして書き込みをし、一度でいいので練習をしてから読み聞かせを行います。いきなりパッと開いて読むのと、「魚住式メソッド」を使うのでは「伝わる力」が全然違うのがおわかりいただけると思います。★抑揚をつける?つけない?子どもへの読み聞かせについては、魚住式メソッドと違い、「あまり抑揚をつけず、淡々と読んだほうが子どもの想像力をかき立てる」という意見もあるようです。私は専門家ではないので、このあたりは正直なところ、よくわかりません。ですので、これは私の意見になってしまいますが、子どもの反応を見て決めるのがいいのではないかと思います。単調に読んだほうが、子どもが集中するならそれがいいし、感情豊かに読んだほうが喜んで聞くというのであれば、それが正解なのではないかと思います。とはいえ、私がまわりの人の話に聞いた範囲では、感情を入れて読むほうが喜ぶお子さんが多いようでした。★子どもの音読にも使える!お子さんが小学校に入ると、音読の宿題が出るようになると思います。このとき、お子さんがひとりで読むのではなく、ぜひ保護者の方が「聞き役」になってあげてほしいのです。また、可能な範囲で結構ですので、本書で解説した「魚住式メソッド」を活用してみてください。それによって、たとえ小学生であっても、「音読」が「朗読」に進化し、みるみる読み方が上達し、驚くほど「伝わる」読み方ができるはずです!もちろん、朗読を続けることによって、第1章で述べているメリットが、いかんなく発揮されることはいうまでもありません。子どもの場合はとくに、語彙力や集中力がアップし、国語力もメキメキ上がると思います。★読み聞かせでグッタリ……そんなときは?「読み聞かせをするのはいいけれど、何冊も読むと口が疲れてしまって続かない」「意外に体力を消耗してグッタリしてしまう」読み聞かせをしているみなさんから、このような声をよく聞きます。私たちのように毎日話す訓練をしているプロでなければ、何冊もいっきに読めば口が疲れてくるのは当然です。読み聞かせに限らず、口が疲れてしまうと発音が不明瞭になり、なおかつ一本調子になりがちです。こうなると、聞くほうも飽きてしまいます。もしかしたら読み聞かせをする人の疲れるタイミングは、子どもも飽きてくるタイミングと同じなのかもしれません。その場合は、無理をせずに少し休んでから再開したほうがいいと私は思います。子どもからの「もっと読んで!」攻撃があるかもしれませんが、インターバルをおいたほうが、作品をより魅力的に伝えることができますし、結果的に子どもも楽しんでくれるのではないでしょうか。以下、子どもへの読み聞かせについて、私からのアドバイスを5つのコツにまとめました。
子どもへの読み聞かせは、とくに早口にならないよう、ゆっくり読むことを心がけましょう。第4章で述べたウラワザ「一音一音をはっきり丁寧に発音する」を使ってみてください。読むことに集中すると、文字だけを追ってしまって、子どもに目がいかない……ということになりがちです。読み聞かせは「子どもに語りかけるように読む」ことが大切だと思います。子どもの反応を見たり、時にアイコンタクトをとるなどして、コミュニケーションをとりながら読むようにしてみてください。子ども向けの本は、セリフが多く使われています。大人の朗読の場合、セリフに感情を込めすぎると「お芝居」になってしまうので、「文章」と「セリフ」に落差をつけすぎない読み方がおすすめです。でも、子どもへの読み聞かせの場合は朗読とは違い、聞き手が幼児のことも多いので、やはり臨場感たっぷりにセリフを言うのがベストだと思います。子ども向けの本は擬音も多いですね。擬音だけで構成された絵本も大人気だそうです。擬音は耳で聞いて、子どもがハッと興味をもつポイントです。はっきり大きく発音してあげると、子どもは音を楽しんでくれるし、感受性も高まる気がします。セリフも擬音も、読み手であるお母さんやお父さんが気持ちを入れて、思いっきり大人自身が楽しみながら読むのがいいと思います。このパートを書くにあたって、読み聞かせの本を読んだり、ネット検索をしたりなど、さまざまな方法を探してみましたが、読み聞かせにはいろいろな方法や意見があるようですね。「抑揚はつけない」「抑揚はつけたほうがいい」「読んだ本の感想を述べてはいけない」「いや感想は述べてもいい」……など、それぞれに論文もあるらしく、混乱してしまいそうです。でもたぶん、朗読と同じく子どもへの読み聞かせにも、「正解」というのはなくて、子どもが本の世界に興味をもち、喜んで聞いてくれることが重要なのだと思います。「これでないといけない」ということに縛られず、親子のコミュニケーションの場として、読み手も楽しみながら「続けること」がいちばん大切なことではないでしょうか。★幼児向け(絵本)『くだもの』(福音館書店)『ねずみくんのチョッキ』(ポプラ社)『しろくまちゃんのほっとけーき』(こぐま社)『からすのパンやさん』(偕成社)『だるまちゃんとてんぐちゃん』(福音館書店)『はらぺこあおむし』(偕成社)『えがないえほん』(早川書房)『もこもこもこ』(文研出版)『100かいだてのいえ』(偕成社)『14ひきのあさごはん』(童心社)『うんこ!』(文溪堂)
★小学校低学年~向け『おしりたんてい』シリーズ(ポプラ社)『かいけつゾロリ』シリーズ(ポプラ社)『ルルとララ』シリーズ(岩崎書店)『エルマーのぼうけん』(福音館書店)『いやいやえん』(福音館書店)『ふたりはともだち』(文化出版局)『グレッグのダメ日記』シリーズ(ポプラ社)参考書籍『読み聞かせは魔法!』(吉田新一郎、明治図書出版)
おわりに最後までお読みいただき、ありがとうございます。今回、本書に掲載する朗読文を選ぶために、ビジネス書から小説、エッセイなど、さまざまなジャンルの本を朗読しました。そこで気づいたことがあります。それは、「声に出し、音にしてはじめてわかることがある」ということです。たとえば本書に載せている芥川龍之介や三島由紀夫の文章は、もちろん私などが称賛するまでもない名作ですが、朗読して「音」にしてみることであらためて驚きました。名文は、音に出しても極上の響きをもつ名文なのです。すばらしいことが書いてあっても読みづらい文というのがあるのですが、大作家の文章は朗読しても、とても読みやすいのです。リズムがあるし、音の響きがまた美しい。そして音になることで、その内容がしみいってくるというか、黙読するよりもさらに深い味わいをもって心に留まるのです。さらにはその世界に入り込め、一体感を味わうことができるような気がします。声に出して読むことではじめて、その文章の真価がわかるのですね。これは本当に朗読ならではの発見だと思います。新しい小説の味わい方としても、朗読はとてもおすすめです。大作家の話のあとで大変恐縮ですが、私は自分の著作でも同じような経験をしました。このたび、私の著書『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』と『たった1分で会話が弾み、印象まで良くなる聞く力の教科書』(共に東洋経済新報社刊)が、アマゾンの「Audible(オーディブル)」でオーディオブックとして発売されることになりました。オーディオブックは「耳で聞く本」で、海外では電子書籍と同様に、すでに高い人気があります。日本でも近年人気が出てきていて、多くの本がオーディオブック化されています。しかし、「著者本人」が吹き込んだものは、日本のアマゾンでは、はじめてだそうです。本書の制作と同時進行で、私は連日スタジオにこもって、自分の著書を読み上げました。1日ぶっ通しで4~5時間を1週間、さすがに疲れました。でも読み終わった素直な感想は「2冊ともとてもよくできている!」ということ。私のつたない原稿を補ってあまりある編集の力によって、2冊ともとてもいいものに仕上がっているのです。さすがは業界に名のとどろく名編集長・中里有吾さんのおかげです。おかげさまで2冊ともベストセラー、ロングセラーとなっていますが、音にしてみてあらためて「本の力」に驚きました。そこで思ったのは、「朗読」はテクニックとして仕事などにも「使える」ということです。つまりレポートや感想文、手紙、メールなどなど、「人に読んでもらう文章」を書くとき、最後に自分で朗読してみるのです。すると黙読ではわからなかったその文章の弱点や不足、あるいは長所が見えてきます。これはものすごく重要なことです。とくに、「人の心を動かす文章」を書きたいならば、朗読は必須だと思いました。朗読は、ほんのちょっと練習するだけで、メキメキ上達します。そうして芥川龍之介のような「名文」を読んでみると、自分でもビックリするほどすばらしい名調子で読むことができるものです。すると「自分にはこんな可能性があるんだ!」「こんなことができるんだ!」と自分に自信がわいてくるはずです。朗読は、自己肯定感も高めてくれるのだと私は確信しています。本書の最初の章で私は、朗読のすばらしさを書きはじめたら止まらなくなってしまったのですが、最後の最後でまた朗読の新たな、すばらしい一面に気づくことになりました。ぜひみなさんも、この深遠で魅力あふれる「朗読の世界」を引き続き味わってみてください。私も仕事としてだけでなく、自分のライフワークとしても、朗読を続けていきたいと思っています。「1日1分朗読」、それはあなたの人生を限りなく豊かにしてくれるはずです。2020年2月魚住りえ
コメント