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株主・投資家に対して、「後出しジャンケン」をしない

 前述で、過去に資金調達したときよりも株価を下げて増資するダウンラウンドの話をしました。  株主・投資家から猛反対をされても、事業をどうにか存続させたい。そういう局面に立たされたら、ダウンラウンドで資金調達せざるをえないでしょう。  このときの鉄則は「後出しジャンケン」をしないこと。株主・投資家と、早め早めのコミュニケーションを心がけることです。

目標が大幅に未達になりそうなときも、株主・投資家にはできるだけ隠しておき、多少挽回できてから報告しよう、と思う気持ちは理解できます。しかし、自分たちだけでなんとかしようとすると、傷口を広げてしまうことが少なくありません。  いよいよ資金調達をしないと厳しい……という状況になってから報告したら、「もうちょっと早くわかっていたのでは?」「ダウンラウンドなんて困る」と言われてしまいます。  未達になることがわかったら、できるだけ早めに、「ここはうまくいっているけど、ここに課題があって、今数字が下振れしている。会社としてはダウンラウンドで資金調達しようと思うが、どう思うか」「今足りていない人材を紹介していただけないか」と株主・投資家に説明や相談をすることが必要です。  そのほうが、状況が悪化してから言われるよりも、株主・投資家も冷静に話を聞けますし、顧客の紹介などの支援も考えられます。また、ベンチャーキャピタルの担当者も、社内で許可を得るにあたって、多少は説明しやすくなります。  従業員に「バッドニュース・ファースト」を求める、という話をしましたが、社長自身も投資家や主要なステークホルダーに対しては悩みや課題を早めに共有する。悪い兆しがあったら、誠実にコミュニケーションをとり、助けを求めたり、説明をしたりすることが重要です。  責任感の強い社長ほど、自分一人で組織の責任を抱えがちです。しかし、(もちろん相手やシーンを選ぶ必要はありますが)周りを巻き込む、良い意味で甘える、それがとりもなおさず、組織を助けることにもつながるのです。「投資家対社長」「社長対従業員」という対立関係ではなく、「会社が成長したら互いにハッピー」「同じ船の仲間」という関係に投資家を巻き込める社長はピンチに強いと言えるでしょう。

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