月次 P/ Lは変動 P/ Lに整理して用紙 1枚で見る では、「月次損益計算書」(月次 P/ L)や「月次貸借対照表」(月次 B/ S)、「月次キャッシュフロー計算書」(月次 C/ F)を正しく読むためには、実際にどう作ればいいのでしょうか? くわしくは次章以降で見ていきますが、ここでは、ポイントを大まかに紹介しておきます。 まず、月次 P/ Lから見ていきましょう。 月次 P/ Lは、当月分の P/ L(月次の残高試算表と呼ばれる)をそのまま出すだけでは、数字の意味は見えません。 会計年度当期分(期首から当月まで)の毎月の P/ Lを、勘定科目の金額を横に並べて、用紙 1枚で出すことが重要です。 こうする理由は、「売上高」「変動費」「粗利益」「固定費」「経常利益」の毎月の推移を見たり、黒字や赤字の理由を勘定科目の増減から推し量るためです。 当月の月次 P/ Lだけでは毎月の比較ができず、流れや数字が意味するところをつかむことができません。なかなか本質が見えないのです。 弊社では、月次 P/ Lを「売上高」「変動費」「粗利益」「固定費」「経常利益」が一目でわかるように整理した「変動損益計算書」(変動 P/ L)の形にして、社長にお渡ししています。こうすると毎月の売上高や利益の変動がわかり、その意味も見えます。さらに、前々年と前年の同月と比較できるようにもしています(巻末資料 ②)。 変動 P/ Lは、通常の P/ Lの勘定科目を、「売上高」「変動費」「粗利益」「固定費」「経常利益」が一目でわかるように整理し直したものと覚えておけばいいでしょう。「売上高」に比例する費用を「変動費」、「売上高」の多寡によらず常に一定額かかる費用を「固定費」としてまとめることで、「売上高」と「粗利益」(限界利益ともいう)の関係が明確につかめるようになります。「売上高」「変動費」「粗利益」「固定費」「経常利益」は、次のような関係になっています。少し専門的ですが、この考え方を「直接原価計算」と呼びます。・売上高 =変動費 +粗利益・粗利益 =固定費 +経常利益・売上高 =変動費 +固定費 +経常利益 まとめると、月次 P/ Lを正しく読むポイントは、 ① 月次 P/ Lを変動 P/ Lの形に整理する ② 「売上高」「変動費」「粗利益」「固定費」「経常利益」を、期首から当月まで並べて比較する という2つに整理できます。月次 P/ Lについては、第 2章でくわしく見ていきます。
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