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最終章  社員を愛する

 三月下旬。安藤がオールウェイズ・アサイン社を初めて訪ねた日から、早くも一年近くが経っていた。  会社はいよいよ年度末を迎え、決算に向けて経理部の社員たちがバタバタとし始める時期だ。  若宮は社長室のデスクで、試算された財務諸表や決算説明資料を読み、一人で息をついていた。  ただそれは、昨年までのように憂鬱を吐き出すためのため息ではない。  若宮の心は、喜びと達成感でいっぱいになっていた。  彼が手にした書類に記されているのは、オールウェイズ・アサイン社始まって以来の巨大な黒字予想の数字。しかも、ほとんどすべての部署が利益率を上げていた。  特に営業部は、成約率を飛躍的に上げ、利益率も大幅にアップしている。  この数字さえあれば、あの財前もやたらな口出しはできないはずだ。  これまでどんなに頑張っても手に入れられなかったものが、結果となって今この手のなかに収まっている。  若宮は早速パソコンでメールソフトを起動すると、それらの資料をまとめて、財前のメールに送ることにした。「送信」のボタンを押すと、全身から一気に力が抜け、長らく感じていなかった安堵の感覚が押し寄せる。「やった……本当に、本当によかった……」  若宮はそう呟きながら、ふと窓の外を見た。  いつもは締めきっている社長室のブラインドも、今日ばかりは全開にしていた。燦々と降り注ぐ太陽の光のあたたかさを全身で感じる。  ポケットからスマートフォンを取り出し、メールを打つ。  宛先は、もちろん安藤だ。  今回の大幅な黒字予想は、安藤と、彼の提唱する識学のおかげとしか言いようがない。「お世話になっております。若宮です。今年度の業績予想ですが、お陰さまで大幅な黒字を達成できそうです。安藤さんのおかげです。本当に、ありがとうございます」  手短に打って送信すると、返信は思ったよりも早く返ってきた。「お世話になっております。安藤です。御社が大幅黒字予想とのこと、私自身も大変嬉しく思います。つきましては、これから最後の研修を始めたいと思います。十時までに第二会議室にお集まりください」  安藤からのメールを読み終え、若宮は首をかしげた。(最後の研修って、なんだ……?!)  安藤からは、そんなことは一言も聞かされていない。そもそも若宮は、社員の全社研修やマネージャー研修の前に、経営者向けの研修で一通りすべての講義を受け終えているはずだ。  どういうことだろうと考えながら時計を確認すると、すでに九時五十分を過ぎようとしている。「やべっ、急がないと……!!」  若宮は脱いでいたジャケットを急いで羽織り、スマートフォンをズボンのポケットに突っ込んで社長室を出た。  第二会議室に着くと、扉の前には人だかりができていた。これまでに研修を受けてきたマネージャーや社員が一挙に会議室に入ろうとしているため、入口で混雑が生じていたのだ。「あ、社長!」  混乱のなか、若宮に気がついて声をかけてきたのは美優だった。「おう、おはよう!  みんな、一体どうしたんだ?」  若宮が人だかりに驚いて尋ねると、「それが、安藤さんから、みんなが見る社内メールに一斉に連絡がきたんです。最後の研修をやるから、できれば社員の全員が出席してくださいって書いてあったんですよ。それで、みんな急いで第二会議室にきたら、こんな感じになっちゃって」  苦笑いをする美優につられて、若宮も笑ってしまった。「それにしても、これはすごいなぁ」  若宮は頭をかいた。会社が始まって以来、この会議室にこんなに人が集まったことはなかったはずだ。  結局、五分ほどかけて皆が会議室に収まったが、机や椅子がまったく足りず、立って待っている社員が多く見受けられた。若宮もできるだけ後ろのほうに移動し、邪魔にならないように立ち見で安藤の登場を待つ。そんな若宮の隣には美優が立っていた。「おい、西村。西村は前のほうで座ってもいいんだぞ?」  若宮が気を遣って言うが、彼女はすぐに首を振る。「いいんです。私もここで立たせてください」  彼女なりに思うところがあるのだろう。こういうときも自分の意思を押し通そうとするところは彼女らしい。(この強情さは変わらないなぁ)  心のなかで苦笑しながら、若宮は美優とその場で一緒に立っていることにした。  そうこうするうちに、時計の針が十時ちょうどを示すと、皆が待ちかねていた安藤が部屋へ入ってきた。「おはようございます。いよいよ今日が、私の最後の研修となりました」  そう言いながら、モニターの電源を入れる。  誰もが安藤に視線を集中させ、会議室に静けさが広がった。「まずは、こちらをご覧ください」  映し出された画面には、こんな言葉が書かれていた。『社員を成長させる』『会社を成長させる』

『社員に利益を与える』  落ち着いた明朝体で表示された三つの文章を、その場にいた一人ひとりが心のなかで読み上げる。モニターを見つめて黙っていた安藤が、社員たちに向き直って口を開いた。「これまで皆さんには、会社の業績を上げるにはどうすればいいか、さまざまな形でお教えしてきました。  しかし、本日お伝えすることこそが、社員の皆さんと、そして会社を成長させるために、もっとも重要なことです。よく聞いていてください」  全員が、安藤の次の言葉に耳を傾ける。「識学の考え方のなかで、社長や管理職にお伝えしているもっとも重要なこと。それは、『社員を愛する』ことです」  安藤の言葉が意外で、若宮はメモをとる手を止めた。(社員を愛する……)「この言葉を意外に思ったという方もいるでしょう。しかし、識学をしっかりと会社に根づかせるには、社長をはじめとして、部下を持つ管理職全員が、そこにいるメンバーを愛していなければなりません。  心から彼らを大切に思うからこそ、正当に評価し、ときには厳しく指導するのです。表面上の優しさだけでは、会社という組織は決して前には進めません」  安藤は話し続ける。「社長や管理職は、部下をむやみやたらに褒めたり、部下を頑張りだけで高く評価したり、必要以上に部下の仕事をサポートしたりしてはいけません。それは、部下の成長には繋がらないからです。部下が一人前になるまで成長させることこそが、会社のなかで成り立つ愛です」  安藤の言葉が、若宮の胸に突き刺さった。  自分が以前にしていたことは、愛ある行動ではなかったのだ。  それは、佐伯に「社長は変わった」と言われたときにも感じたことだ。  安藤の厳しい教えは、まさに「社員を本当の意味で大切にする」ためのものなのだ。  彼はオールウェイズ・アサイン社の社員に、ただストイックな姿勢やルールを強いていたのではない。社員たちを、まるで自社の部下のように大事にしてくれていた。そのことに、若宮は今さらながらに気がついた。  最初は識学に不満を募らせていた美優や藤川、佐伯といった面々も、今は真剣な面持ちで安藤を見つめている。  その場にいる全員が、まさしく「チーム」だった。  若宮は今までの胸のつかえがすべてとれるのを感じ、ふっと肩の力を抜いた。  最初は半信半疑だったが、識学を信じることに決め、安藤の力を借りた。   CEOとして、あのときの決断は間違っていなかったと思う。  気がつくと、先ほどまで席に座っていた佐伯が、若宮の隣に移動してきていた。  若宮は、美優と佐伯の二人に挟まれて安堵感に包まれる。  佐伯の社員証には、執行役員の文字が見える。先日、識学のノウハウの導入によって業績を上げた彼は、見事に返り咲きを果たしたのだ。  安藤による最後の研修の合間に、どこかで鳥の鳴く声が聞こえた。  晴れ間が広がる空は、オールウェイズ・アサイン社の大逆転を祝福しているようだった。 *     *      *「いやぁ、若宮社長!  メール拝見しましたよ!  すごいじゃないですか、見事な V字回復!  僕はね、若宮社長なら、絶対にやってくれると思ってたんですよぉ!!」  財前の調子のよい声が、若宮のスマートフォンからうるさく響いた。どうやら、今朝メールで送った決算資料一式を読んだらしく、それでこの上機嫌なのだ。(こいつ、あんなに冷淡な対応をしていたクセに、よくもこんなテンションで電話できるな)  若宮はそんな財前の様子に呆れたが、もとより彼が究極の合理主義者であることを知っている。会社がうまくいっているのであれば、財前の銀行も継続的に利益を得られる。今後も笑顔で、こちらの機嫌をとってくるつもりだろう。「今後ともよろしくお願いしますよぉ、若宮さん!」  電話の向こうで、恐らく満面の笑みを浮かべているであろう財前を脳裏にイメージしながら、若宮はニヤリと不敵な笑みを浮かべる。「そのことなんですが……すみませんが、うちのメインバンクを他行に移そうと思っているんですよ」 「……え?」  すぐにはその言葉の意味を理解できなかったようで、一瞬の沈黙ののち、財前は慌てて若宮に聞き返した。「え!?  今、他行に移されるとおっしゃいましたか?  あの、今後も融資をお出しできるようにするんですよ!?  うちは、それなりに大きな銀行ですし、どうして?」  明らかに焦った声色の財前に、若宮は淡々と答える。「当社の業績が改善してから、なかなかにガッツのある地銀さんをご紹介いただきましてね。うちもまだまだ若い会社ですから、親切にしてくださる銀行さんはありがたいんですよ。  いやぁ、財前さんには本当にお世話になりましたからね、名残惜しいですよ」  財前お得意の嫌味を真似して、若宮は「名残惜しい」などと思ってもいない言葉をあえて付け加えた。

 実は安藤との契約期間の終了を前に、若宮は今後の資金繰りの方針についても彼に相談していた。すると、安藤は「そういうことなら、ご紹介したいところがあります」と、彼が懇意にしている銀行の担当者と引き合わせてくれたというわけだ。  識学によって大幅な黒字予想を達成したオールウェイズ・アサイン社は、今後も業績の伸びしろがあると見込まれたのか、銀行側からも大いに歓迎された。(財前との付き合いは、今回の件でもうこりごりだからな……)  財前の誠意のない対応に翻弄され、弱みに付け込むような脅迫的な言辞に精神的に疲弊する一年を過ごしてきた若宮にとって、他行との関係は新たな希望となっていた。  しかし財前はというと、今後も自らの利益になるであろう担当会社を一つ失うことになるのだから、焦らないわけもなく、「地銀なんて、今どき信用できませんよ!!  当行のような歴史のある銀行だからこそ、オールウェイズ・アサイン社さんの強い味方になれるはずです!  あ、こうしましょう!  今後、より大きな融資を出せるように私が尽力しますので、ですから……」  財前は電話の向こうで、らしくない発言を連発しているが、かつては恐ろしく感じた彼の言葉も、もう若宮の心を動かすことはなかった。(今まで散々な言い草だったくせに、今さら焦っても遅いよ)  若宮は心のなかで悪態をつきつつ、「とりあえず、移行の手続きに関してはまた後日ご連絡します」  と一言残して、財前が何か言っているのも聞かず早々に電話を切った。「あぁ、本当によかった……」  スマートフォンを握ったまま、若宮はその場に座り込む。  会社を大きな危機から、間一髪で救えたのだ。  思えば、この日までたくさんのことがあった。  社内の飲み会のあとに、さらに一人で飲み歩いて終電を逃し、二日酔い状態で早朝のファーストフード店で絶望したこと。  会社経営に迷ったときに、友人に識学を紹介されたこと。  識学を信じて、学んだこと。  しかし、会社のみんなにはなかなか受け入れてもらえず、猛反発に遭ったこと。  そして添田やその他大勢の突然の退職……。  今はまだ、「よい思い出」として片づけることはできそうにないが、自分はこれからも、この会社の経営者として経営に向き合っていかねばならない。『俺はお前を信じてる』  もう何度も頭のなかで繰り返した、添田の言葉を思い出す。それは彼が退職するとき、最後に若宮にかけた言葉だった。  最高のビジネスパートナーであり、そして大切な友人でもあった彼の言葉を、これからも裏切りたくない。  その思いがあれば、きっとこれからもやっていけるだろう。 *     *      *「新しいオフィスもいいっすね、社長!」  藤川がいつもの軽い調子で若宮に話しかける。  引っ越してきたばかりの社長室は、以前の社長室よりも一回り大きいが、まだほとんど荷物を入れていないのでさっぱりとしている。「そうだなぁ……。というか、お前、こんなところで何やってるんだ?  早く仕事に戻れ」  しみじみと感慨に浸っていた若宮は、いつの間にか遊びにきていた藤川を苦笑交じりに叱る。  社長自らの叱責にも悪びれることなく、藤川は「へーい」と軽い返事をして自分のフロアへと戻って行ったようだ。(あいつのおちゃらけぶりも、さすがに困りもんだなぁ)  若宮は呆れながらも、改めて真新しい社長室を見回した。  安藤が最後の研修を終えてから、早くも三ヶ月が経とうとしている。  その後も急速に会社の業績を伸ばしているオールウェイズ・アサイン社は、社員も増え、さすがにオフィスを狭く感じるようになったため、この機会に本社を移転することにしたのだ。  エリアは変わらないが、より広くて綺麗なオフィスビルに移り、社員たちも喜んでいた。「それ、こっちに運んで!!」  社長室の隣にある、社員たちのフロアからは慌ただしい声が聞こえてくる。  引っ越し業務でも社員それぞれの役割分担がされており、全員がテキパキと無駄なく働いているようだ。皆、新しいオフィスを楽しみにしていたようで、開いたドアから聞こえてくる声もどこか明るかった。  おかげで若宮は、まさにオフィスの引っ越しの最中というのに、こうして社長室である人物を待つことができていた。(そろそろ時間だな)  若宮が時計を確認するのと同時に、部屋のドアがコンコンとノックされた。「社長、いらっしゃってますよ、安藤さん!」  入ってきたのは、来客を伝えにきた美優だった。「おお、お通ししてくれ」  若宮が笑顔で応える。彼が待っていたのは、ほかでもない安藤だ。  しばらくすると、社長室に安藤がやってきた。  安藤とは研修が終わって以来、お互いの仕事が忙しく一度も会っていなかったが、オフィスの移転を機に、安藤のほうから来訪する旨の連絡があった。「若宮さん、お久しぶりです」  頭を下げて挨拶をする安藤に、若宮も頭を下げた。「お久しぶりです。わざわざ足を運んでいただき、ありがとうございます」  ひとまずソファに座ってもらうと、美優がすでに準備していたのかすぐに二人分のお茶を出す。美優にはそのまま席を外すように指示し、若宮はドアを

閉めた。「よいオフィスですね」  ドアが閉まる音を待ってから、安藤が話し始める。「いえいえ、まだ何もないんですけどね」  笑いながら応じた若宮は、改めて安藤にお礼を言った。「安藤さん、うちの会社を助けてくださって、本当にありがとうございました。安藤さんがいなかったら、本当に潰れていたかもしれない」  安藤に対面しながら、深々と頭を下げる若宮だったが、「違いますよ」  と言った安藤の言葉に、彼の顔を見た。「違います。識学はあくまで、組織経営理論です。理論は強い意思と行動がなければ、なんの意味も持たない。識学に力を持たせたのは、社長である若宮さんと、社員の皆さんの努力ですよ」  真剣な顔でそう言ってくれた安藤の言葉が、若宮は心から嬉しかった。  識学を導入してからの一年間は、変動の繰り返しでとにかく苦しかった。  社員に嫌な思いをさせている部分があるだろうことも、若宮の苦悩に拍車をかけた。  それまでの自身の経営も否定された。  しかし、諦めずに進んできたことは間違っていなかったのだ。「会社のことも、結果で評価する。まさに識学の考え方ですね」  若宮がそう言うと、安藤は珍しく笑って頷いた。 「……安藤さん、僕、この会社をいずれは東証一部上場企業にしたいと思っているんです」  思わず溢れた言葉は、若宮がずっと誰にも話さず、心のうちに留めてきた切なる願望だった。うぬぼれた発言だったかと一瞬心配になったが、安藤は驚きもしない。「若宮社長とこの会社の社員ならできますよ。識学の教えさえ、守ればね」  そう言った安藤は、見たこともないほど嬉しそうな顔をしていた。  二人は、強く握手をする。契約を交わしたあの日より、ずっと強い力がお互いの手にこもっている。  痛いくらいの握手には、感謝も、達成感も、すべての思いが詰め込まれていた。 *     *      *「それでは、私はこれで失礼します」  そう言って、安藤は席を立った。  オールウェイズ・アサイン社での成功の噂を聞きつけ、他社からの依頼が殺到しているらしい。安藤も一気に多忙の身となったのだ。  二人でエレベーターに乗り込み、オフィスの前の道にタクシーを待たせている安藤を見送ることになった。「お忙しいなか、本当にありがとうございました」  タクシーの前までくると、若宮はもう一度安藤に深々と頭を下げた。  安藤も同じように礼をする。「待ってくださいいいいい!!!!!!」  突如として聞こえてきた甲高い声に、二人が驚いて声のほうを向く。「西村!  何やってるんだ!!」  オフィスのほうから走ってきたのは、美優だった。  仕事用のパンプスで走るものだから、その足取りは覚束ない。  彼らのところまできたときには、随分と息を切らしていた。「はぁ、はぁ、安藤さん!  ありがとうございました、本当に。あの、会社のこともなんですけど、韓国語の勉強もとてもうまくいっていて!!  考えてみたら、ちゃんとお礼できてなかったじゃないですか?  だから、一言お礼を言いたくて!」  どうやら、エレベーターに乗り込む若宮たちを発見して、慌てて走って追いかけてきたようだ。  韓国語の件については何も知らない若宮が、何のことなのかと首をかしげるなか、安藤が美優に向かって応える。「いえいえ、いいんですよ。韓国語もうまくいっていてよかった。こちらこそ、ありがとうございました。西村さん、これからも頑張ってくださいね」  美優の必死な様子に、さすがに可笑しくなったのか、安藤は穏やかな表情で答える。  その様子は、この会社を初めて訪れたときの彼とは、まるで別人のようだった。  若宮は、美優と安藤の間にどんなことがあったのかその場で少し聞きたくなったが、それも野暮だと思い、今は何も考えずこの状況を喜ぶことにした。  柔らかな陽の光が、三人を照らす。  どこからか、優しい春風が吹いてきた。  平日のオフィス街は、それぞれのオフィスで展開されているであろう喧騒をビルのなかに隠し、静かな佇まいを見せている。道を歩くスーツ姿の人々まで、今日はどこか穏やかに見えた。「それでは」と言って、安藤はタクシーに乗り込む。まっすぐな道路を、安藤を乗せた車が走り去っていった。若宮と美優は、その姿が見えなくなるまで手を振り続けた。  美優は、ふと、空を見上げた。  雲一つなく、はるか遠くまで空の青さが続いている。  季節が、また変わろうとしていた。(終)

謝辞  本書の内容は、実際に識学を最初に正式採用していただいた会社、株式会社 ALL   CONNECTでの事例を参考に、読んで楽しめるようなビジネスノベルとして作成しました。物語としての起承転結を作るために、出来事を脚色したり設定を変更したりしていますが、同社が社内で沸き起こる不安や反発を乗り越えながら、新たな組織改革理論を導入し、難局を乗り切ってより大きな飛躍のステージへと成長の階段を登って行ったことは、現実と変わりません。  微力ながらそのお手伝いができたことは、筆者としても大いなる喜びとなっています。  本書の執筆にあたって長時間の取材にお付き合いいただき、多大なるご協力をいただいた同社の代表取締役社長・岩井宏太さまや社員の皆さまには、この場を借りて深く御礼申し上げます。  共著者の上野直彦さんをはじめ本書の制作にご協力いただいた関係者、そしてもちろん、本書をお買い上げいただいた読者の皆さまにも、深く御礼申し上げます。  少しでも本書を楽しんでいただけたなら、とても嬉しいです。株式会社識学  代表取締役社長  安藤広大

〈著者略歴〉上野直彦(うえの・なおひこ)   AGI Creative Labo代表、漫画原作者  兵庫県生まれ、スポーツジャーナリスト。早稲田大学スポーツビジネス研究所・招聘研究員。江戸川大学、追手門学院大学で非常勤講師。ブロックチェーン企業 ALiSアンバサダー、 Gaudiyクリエティブディレクター。  ロンドン在住のときにサッカーのプレミアリーグ化に直面してスポーツビジネスの記事を書き始め、主にサッカーやラグビーなどプロスポーツについての長期取材を続けている。『 Number』『 AERA』『 ZONE』『 VOICE』などで執筆し、テレビ・ラジオ番組にもたびたび出演。  主著は『スポーツビジネスの未来 2018─2027』(日経 BP社)、『なでしこの誓い』(学研)、『なでしこのキセキ  川澄奈穂美物語』(小学館)など。週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)で好評連載中の Jクラブユースを初めて描くサッカー漫画『アオアシ』では、取材・原案協力を務める。同作は漫画大賞 2017で 4位を獲得した。  趣味はサッカー、ゴルフ、マラソン、トライアスロンなど。   Twitterアカウントは @Nao_ Ueno安藤広大(あんどう・こうだい)  株式会社識学  代表取締役社長   1979年、大阪府生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社 NTTドコモ、ジェイコムホールディングス株式会社を経て、ジェイコム株式会社(現:ライク株式会社)にて取締役営業副本部長等を歴任。   2013年、「識学」という考え方に出会い独立。識学講師として、数々の企業の業績アップに貢献。   2015年、識学を 1日でも早く社会に広めるために、株式会社識学を設立。  人と会社を成長させるマネジメント方法として、口コミで広がる。 2019年、創業からわずか 3年 11ヶ月でマザーズ上場を果たす。 2021年8月現在、 2000社超の導入実績がある。  主な著書は『リーダーの仮面』(ダイヤモンド社)、『伸びる会社は「これ」をやらない!』(すばる舎)など。

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