2020年、マイナンバーカードの取得率はたったの 22%です。マイナンバーカードの交付がはじまったのが 2016年1月ですから、すでに約 5年が経過しています。マイナンバーカードがすべての国民に行き渡ればさまざまな使い道も考えられるため、かなり便利になるはずです。しかし一向に普及しません。 私は十数年前から、税理士事務所の職員教育の必要性について税理士に訴えていました。今も昔も税理士事務所の職員のレベルは相当に低いからです。 私は業界紙から依頼されて、税理士事務所の職員のコンテストの審査員をしていました。このコンテストは、架空の企業の資料を基にして決算書を作る、というコンテストです。当初はいかに早く決算書が作れるかというイベントでした。なぜなら 100点を取るのは当たり前だと思っていたからです。ところが 100点を取れる人はほとんどいません。 30点という人もいました。こういう決算書すらまともに作れない人が、税理士事務所の職員として普通に働いているのです。そしてあなたの会社の担当者になっているのです。 これはひどいと私は税理士に職員教育の必要性をずっと説いてきました。税理士も口を揃えてそのとおりだと言ってくれます。しかしこのコンテストに職員を出場させる税理士は、ほとんどいません。自分の職員がどれだけレベルが低いのかを知ることが怖いのです。その後、このコンテストは出場者が少なくなったため中止になりました。 さてここからが本題です。人間というのはいいことだとわかっていても、やらないことがあります。こういうものはビジネスチャンスというのではなくて「啓蒙活動」と呼びます。 残念ながら中小企業ではこういった人間の意識変化が必要なビジネスや、「啓蒙活動」が必要なビジネスには手を出してはいけません。人が現実から逃避したいものや目をつぶりたいものがビジネスになるには、気が遠くなるぐらいの時間がかかるのです。
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