店舗の建築相場は、大ぎっぱにいって坪七〇万円かかるという(平成五年水準)。お金を
かければキリのないことだが、倉庫のような建物に簡単な内装をして陳列台とかデザイン
ボードを入れて、平屋建、 一部三階に事務所をおいて、というような店舗で大体このぐらい
で設備できる。
そこで今後の増設コストの上昇をみて、J社長は二年度は坪当たり七四万円、三年度
七八万円、四年度八二万円、五年度八五万円と見積もった。妥当な線であろう。結局、店
舗増設のための予算見積は、初年度一億九六〇〇万円、二年度二億六六〇万円、三年度
一億七九〇〇万円というように、第16表のように五年間で合計一一億四五〇〇万円の資金が
必要と算出されたわけである。
さて増設面積について、三六〇坪とか二八〇坪などという計算上の数値どおりに設計して
も、現実にはあまり意味があるとはいえない。社長はそんな細かい数字にこだわらず、計算上
の増設見積を眺めながら大体の投資めどを押さえるくらいでよいのだ。そこでJ社長と相談
しながら、初年度と二年度は三〇〇坪にしておいて、足りない分を、三年度に振り向け、さ
らに投資金額をきれいな数字にしておいたほうがやりやすいから、初年度は二億一〇〇〇万
円であるが二億円に、二年度も二億円、足りない分は三年度に二億五〇〇〇万円というよう
に見積もっていった。結局、五年間で計一二億円の投資枠を設定してみたのだ。
それらの数字を記入していったのが第15表の左側「投資額」の欄である。
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