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将来への見通し 注意を向けるべき分野や責任を負っている分野(高度2000メートル)

目次

対象範囲

将来の見通しを定めるための「注意を向けるべき分野(高度2000メートル)」において考えるべきは、「維持していかなければならないことは何か」である。

あなたが責任を負っていたり、関心を持っていたり、特別な注意を向けたりしている重要な分野が、10から15くらいはあるはずだ。

あなたはそれらを維持するために、プロジェクトや行動に取り組んでいることだろう。

例えば、きちんと仕事や生活をしていくためには、自身の健康状態をそれなりの水準に保つ必要があり、体力や身体の調子に一定の注意や関心を払わなければならない。

具体的には、運動したり、歯磨きをしたり、食事や睡眠をとったり、定期健診を受けたりするわけだ。

また仕事の面から考えると、あなたが現状を維持したり、さらによい結果を出すべきである分野が4つから7つくらいあるだろう。

これらの分野が何かを知りたければ、年末の査定評価で何が評価項目になっているか考えてみるとわかりやすいだろう。

スタッフ育成、カスタマーサービス、製品設計、品質管理、顧客開拓などなど、いくつかの分野が思いつくはずだ。

純粋にプログラミングやセキユリティ対策のために雇われているような例外的なケースを除き、ほとんどの人は複数の責任を負っているはずだ。

自分の会社を経営したり、1人で働いているという人は、組織の7つの主要分野―経営、管理、広報、営業、財務、業務、品質管理をすべてカバーする必要がある。

より大きな組織の一員として働いているのであれば、これらのうちの1つ、または複数を重点的に扱うことになるだろう。

人生についても、一歩ひいて全体を眺めてみれば、関心が向いている対象や活動を7から10程度にまとめられるはずだ。

典型的なものとしては、人間関係、家、子育て、家計、自己表現、仕事、健康などが挙げられるだろう。

つまり、自分が責任を負っている役割、関わっていること、ライフスタイルを維持するのに欠かせない重要なことが、高度2000メートルのチェックリストということになる。

あなたが抱えているすべてのプロジェクトは、このレベルで抱えているいくつかの分野に関係があるはずだ。

もし自分がどんな分野に関心を払わなくてはいけないかがわからなくなったときは、自分が抱えているプロジェクトや行動について次のように考えてみるといいだろう。

「なぜこの行動をする必要があるのだろう。1つ高いレベルから考えてみると、これは何を維持しようとしているのだろうか」。

例えば、「○○社向けに新システム導入の提案書を作成する」というプロジェクトがある人は、売上拡大、顧客開拓、あるいは個別のシステム設計などに関して会社から何らかの責任を負わされているはずだ。

叔母のために特別な誕生会を開くというプロジェクトを抱えている人は、親威との人間関係に関心があることになる。

管理の仕方

「注意を向けるべき分野」を管理していくにはチェックリストが有用だろう。典型的なものとしては以下のようなものがある。

より高い視点における仕事上の責任リスト

プライベートのライフスタイルのチェックリスト

組織図部課の構成表プロジェクトの要素のチェックリスト

左ページ上図は現在私が使っているチェックリストである。それぞれの項目にはさらに細かいカテゴリーがある。

例えば、会社に関して注意を向ける分野に関しては前ページ下図のような細かい項目に分かれている。

いつ、どのように取り組むか

このレベルにおけるそれぞれの項目は、プロジェクトや次にとるべき行動ほど頻繁にレビューする必要はない。

これらは終わらせるべきものではなく、現在、人生や仕事においてプロジェクトや行動を生み出す元になっている分野が何であるかを思い出すためのものだ。見直す頻度から言えば、月1回程度でもよいが、これにこだわる必要はない。

自分が関わっているさまざまなことを日々の雑務から離れて少しでも高い視点から見直したくなったらいつでも見直すといい。そうすれば必ずなんらかの恩恵を受けることができるはずだ。

なんらかのタイミングで仕事や人生に関する事情が大きく変わり、すべてのプロジェクトを見直す必要があると感じたときなども、このレベルで見渡す作業が必要になってくる。

典型的なのは、会社での仕事や役職に大きな変化が生じたときなどだ。会社では、仕事の内容は常に変化している。

とりわけ、現代においては多くの会社や組織が経営環境の急激な変化に直面しており、そうした傾向はどんどん強まっている。

仕事において一定の注意を向ける必要がある分野を折に触れて俯厳し、計画と現実の間にズレがないかチェックすることを習慣にするといいだろう。

会社の場合は、組織図がこの「注意を向けるべき分野」になっていることも多い。

組織図には通常、会社のさまざまな機能(財務、営業、業務、人事、管理、マーケテイングなど)と責任者が描かれている。

会社などの組織を経営している人は、組織図の見直しを高度2000メートルのレビユー代わりにすることもできる。

組織図を見ながら「この課はうまくいっているだろうか。必要なことがすべて行われているだろうか」と自問してみるといい。

また、このレベルで関心を払っている分野について、何らかの問題が起きつつあると感じたときも、随時チェックしてみるといいだろう。

仕事に長期間集中していたために慢性的な疲労を感じはじめたなら、娯楽や休暇についてリマインダーを設定することが必要かもしれない。

また自分のスキルに進歩がないと感じている人は、ワークショップや研修へ行く予定を組み込むといいのかもしれない。私の場合は、ときどきこのレベルにおけるリストを作るだけで生産性が上がるようだ。

リストを作れるだけの注意をこのレベルの事柄に向けるだけで、現実に対する認識が自然とあらためられ、日々の生活や仕事において、より自信をもってさまざまな判断ができるようになるからだ。

より戦略的で曖昧なことに目を向ける

高いレベルから物事を見直すメリットの1つは、心の奥に引っ込みがちになっている重要なことがしばしば浮かび上がってくることだ。

人生と仕事に関して変えていきたい、改善していきたいと思っていることの中には、極めて重要であるにもかかわらず、曖味できちんと見極められていないものもあるかもしれない。

そして見極められていないためにすぐに行動を起こすことができず、それが見えないストレスとなってあなたの心にプレツシャーをかけていることもある。

企業幹部にこのレベルでのレビューをやつてもらい、会社における役割や責任を見直してもらうと、しばらく前からスタツフ育成について何かをしなくてはならないと感じていた、と気づく人が多い。

ビジネス書を読んでいたりすると無意識に彼らの中で「スタツフ育成についてもっと考えなくては」という思いが強くなっていくが、それらが明確なプロジェクトとして自動的に認識されることはない。意識的に「収集」と「見極め」をやっていく必要があるのだ。

このように意識の奥に潜んでいる問題に自ら気づき、現実的なプロジェクトと次にとるべき行動を見極められるようになると、高度な認識の元でさまざまなことに積極的に取り組んでいけるようになる。

自分に対する自信も高まり、物事がスムーズに流れていると実感できるようにもなる。他にこのような満足感をもたらしてくれるものは、私の知る限りほとんどない。

賭けてもいいが、あなたが今、人生で関心や責任がある分野を徹底的に見直せば、これから重要になっていくだろうと感じるプロジェクトを少なくとも数件、心の奥に見つけることができるはずだ。

例えば次のようなことだ。

  • 子どもと定期的に充実した時間を過ごす
  • 経営学修士号を修得するのにどのような方法があるかリサーチする
  • 運動する習慣を身につける
  • 家計の赤字を解消する
  • 再び絵を描く(定期的にやる)

ここで出てくるリストは、あなたが定期的にやりたいことを思い出すためのチェックリストとして使うといいだろう。

例えば、もっと本を読む、もつと運動する、親戚のことをもう少し考える、地域社会に貢献する、健康や食事や運動にもっと気を配るといったことだ。

これらに関しては、必ずしもプロジェクトを設定する必要はないが、そう判断するまえに少しだけ考えてみてもいいだろう。

定期的にやりたいと思っていることをより確実に実行していくために設定しておいたほうがいいプロジェクトがあるだろうか。

例えばもっと絵を描きたいと思っている人は、「水彩画教室についてリサーチする」をプロジェクトとして書き出しておけば、モチベーションが高まり、実行しやすくなるはずだ。

このレベル(高度2000メートル)で考えることは、目標や価値観のレベル(高度5000メートル)に通じる部分もある。

例えば「家族」は、関心や責任のある分野と見ることもできるし、自分の基盤となっている重要な価値観と見ることもできる。

「家族」についてこのレベルで考えると子どもの夏休みの計画、誕生会といったことが浮かんでくる。

一方、重要な価値観から考えると、「投資信託のプランについて調べる」「サラと過ごす時間をスケジュールに組み込む」といったことが関心事として浮かんでくるだろう。

どちらの高さについても、人生や仕事におけるこれらの重要な要素を見落とさないように、しっかり思いをめぐらせていく必要がある。

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