税務署をごまかそうとすることは得策ではない、そういう発想は捨てるべきだと申し上げたが、むしろ、正しい記帳を積極的に行うことによって節税していくことが、対税務署上の定石である。
たとえば、中小企業は毎月毎月きちんとカウントして、在庫帳をつけている会社が少ない。大方の会社は期末にいきなり評価する。そんなやり方でも、税務調査で引っかかることはないだろうから、うまくごまかしたように錯覚することがないだろうか。
しかし、それよりも毎月毎月しっかりと在庫帳をつけたほうがよい。そして、もしも決算期間中に、 一個も動かない商品があれば、売却損なり除却損なり、評価減を堂々と立てればよいのだ。
当然、きちんと在庫帳をつけて、1年間その商品は動かなかったことを客観的に証明できれば、たとえ何千万円の在庫であろうと、税務署は1円評価にしても完全に認めてくれる。そして幸いにも、来年その品物が出たときに、そこで初めて、売却益を出せばいいのである。
あるいは今期の仕事には関係のない、2年先、3年先のいろいろな準備のために使ういわば先行投資についても、きちんとこれを記帳して経費として落とせば、税務署はきちんと経費算入を認めてくれる。
要するに、在庫なり先行投資なりを積極的に正しく計上することで、編すとかごまかすというのではなく、様々な損金算入が認められ、合法的かつ前向きな節税が可能ということである。
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