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売掛金、受取手形の科目はなくせ

次に売掛金、受取手形を減らす方法を話しておこう。結論から言えば、商品力が強ければ

いいのである。平成不況期でもヒットした服部セイコーの『Sヤード』(ゴルフのドライバー)

のように。Sヤードは、注文してからニカ月から三カ月待たないと手に入らなかった。

要するに、お客様が先にお金を払っても欲しいだけの魅力ある商品が必要だということで

ある。よく「商品力」か「販売力」かと議論されることがあるか、私がこの仕事を長くやってい

て感じるのは、何度も申し上げるように、いかにして商品力を強くするかということである。

財務や経理の担当者の方も、短期借入金・長期借入金を減らそうと思うなら、商品開発力・

企画力を強化することだ。お客様が先にお金を払ってもいいから、予約するから、さらには、

頼むから、お願いだから欲しいという商品を持つことである。私は日夜、このことばかりを

考ええ

商品力は一朝一夕にはできないので、まず管理を強化することである。具体的には、次の

ことを各企業でしっかりおやりになることだ。

●回収担当や営業担当のいまどきの若い社員の考え方をたたき直せ。

●回収一覧表をつくり、回収をシステム化せよ。

●管理会計方式で金利を取り、ニカ月以上になればペナルティを課せ。

●若い社員や給料の高い社員が集金に行くな。

集金に行ったりするエネルギーを、もったいないとは考えないだろうか。「月に一度の集金

が先方とのコミュニケーションです」と平気で言う業界の方にはぞっとする。回収にエネル

ギーをかけるな、と言いたい。日本の経営が難しくなっているのは、中小企業でも社員の賃

金は高くなっているからだ。パートタイマーの時給は八〇〇円でもいいが、会社の平均賃金

で計算してみて、社員にはいったい一時間当たり、いくら払っているのか、考えてみる必要

がある。

アメリカと違って、日本の会社は賃金のほか、従業員の福利厚生費や慰安会の費用まで

払っている。これらすべてをひっくるめると、 一時間当たりすごい金額になる。たぶん、

二〇〇〇円か三〇〇〇円は支払っている。アメリカのセールスマンは平均で年収四万ドルで

ある。アメリカで年収五万ドル以上は高額所得者である。ところが、日本では年収五〇〇万

円以上がほとんど。 一ドル一〇〇円としても年収五〇〇万円ならアメリカでは五万ドルにな

る。

私たちは、 一時間当たりのコストをもっと考えなければならない。例えば東京や大阪でタ

クシーに乗っていて、「どうしてこんなに混むんや」と言うと、

「今日は五・十日(ごとび)ですから」

「ごとびってなんや」

「お客さん、知らないんですか」

「ごとびは知っているけど、なんでやねん」

「いやぁ、集金です」

私は「いまどき、ごとびで集金に回っているんか」と聞きながら、いつも果れている。

売掛金が前月の一カ月分あるのはかまわないけれど、問題はその前々月、さらにその前の

月の分が残っていないか、という点だ。実際、経営力の弱い、だめな会社は何力月も前から

の売掛金が残っている。だから売上げの数字がいくら上がっても肝心のお金が入ってこない

のでは、何のために商売しているのかわからない。

若い社員のなかには「純利益が上がっているじゃないですか」「この分だけお金があるじや

ないですか」と言う人もいるが、それは、あくまでも帳簿でのこと、計算上にしかすぎない。

実際にはお金などないのだ。売上げと言っても、現金で入ってきたわけではないからだ。こ

このところがわからない人が多い。最近は宅配便会社が商品を配達して、そこで代金も回収

してくる、素晴らしいシステムもできている。代金受取人払いの場合は、商品を届けて、そ

こで代金を回収してくる。私たちは、受取手形・割引手形。売掛金、これらを月商のニカ月

分以内に抑えるようにしなければならない。そして回収にコストをかけてはならないのであ

る。

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