MENU

取引先に頭を下げる VS銀行に頭を下げる

取引先に頭を下げる VS銀行に頭を下げる  事業が立ち行かなくなり、会社をたたむしかないとなっても、すべてがゼロになるわけではありません。  一生懸命頑張ったものの、最終的に会社をたたむという選択をすることになったクライアントに対して、私は必ず「これからどうするつもりですか?」と聞くようにしています。  大抵の場合は「サラリーマンに戻ります」とか「実家に戻って、家業の手伝いをします」と、次の食い扶持が見つかっているケースが多いのですが、たまに「どうするか何も決まっていない、どうしよう……」という方もいらっしゃいます。  その場合は、「これからもお付き合いがある人にとりあえず頭を下げに行きましょう」と伝えています。  私のクライアントで、美容室のオーナーをしている方の話です。  この方は以前も美容室を経営していたのですが、事業が立ち行かなくなり自己破産をしました。そこはフランチャイズの美容室で、そのオーナーは自己破産が決まる前に真っ先にフランチャイザーに事情を説明し、頭を下げに行ったそうです。  すると、「残った事務所の保証金はうちがもう一度出すから、商売は続けていいよ」と、フランチャイザーのほうから事業継続の提案をしてもらえることになったそう。  自己破産をすることにはなりましたが、頭を下げに行ったことで、オーナーはこれからの食い扶持を見つけることができたのです。  現在は以前の店の名前に「新」とつけて「新 ○ ○店」として美容室を続けています。  事業が立ち行かなくなった当初、オーナーは「どうやって食っていこうか」と話していたのですが、ひとまず生活に困るような状態にならずに済んで、私も安心しました。  自己破産や民事再生をすると、どのような結果になったとしても、必ず誰かに迷惑をかけることになります。これはもう、仕方のないことです。  ですから私は、「社長、ここは本当に割り切って、今後お世話になる人とそれ以外の人で分けて考えてください!」と言うようにしています。  自己破産をしても人生は続いていくわけですから、これからもお世話になる可能性のある人には、筋を通してしっかりと頭を下げないと、本当に関係が切れて二度とかかわることができなくなってしまうからです。  事業再生の手法の中には第二会社方式と言って、会社分割や事業譲渡によって別会社を作るというやり方も存在します。ただ、この手法をとったとしても、同じ業界であれば大抵の場合、「裏にはまだあの社長がいるだろうな」と、みんな思うわけです。  ですから、迷惑をかけた人すべてに頭を下げることができなくても、今後も取引していく人に対してはしっかりと頭を下げ、「このたびは本当にご迷惑をおかけしました、これからはこのような形で返していきます」と裏でやっておかなければ、その業界で仕事ができなくなるでしょう。  では、銀行に頭を下げなくてもいいのかというところですが……銀行には信用保証協会がついていますから、最終的には信用保証協会が穴埋めをすることになります。  そのため、借金を返せなかったとしても、実は銀行としてはまったく痛くないというのが現実です。  ただ、融資をしている以上、あなたの会社には銀行の担当者がついているわけで、その方は多少の責任をとらされます。「つぶれる会社に融資しやがって」と担当者が上司に言われる可能性も否めませんので、そういう意味では担当者に「申し訳ない」と頭は下げるに越したことはありません。  ただ、基本的には返済できなくなったとしても銀行自体は困らないので、取引先と同列で考えなくてもいいでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次