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何のために土地を持つのか

企業経営ではつねに「目的」を持って行動することが大切である。あの経営の神様と言われ

た松下幸之助氏も、ただ「値段が上がるからという投資目的」では株や土地を持たなかった。

私の学校時代の同級生で、大阪市内にたくさん土地を持っている友人がいて、彼とよく話

をする。彼は「イギリスのロンドンでもシティーのど真ん中は個人所有できない。将来、日

本でもそのような時代が米る」とよく言っている。いずれにせよ、いま、自分の所有地は未

来永劫にいつまでも自分の土地だと、果たして言えるだろうか。しかもたくさん土地を持っ

ている人や企業は、現在では地価税という税金を課せられるのだ。

どうして土地を持とうとするのか。土地を持っていないが、土地所有願望の強い経営者の

方々と話をすると、

「だって先生、土地を持っていないと担保能力がないじゃないですか」

と言う。私が「銀行に借金しなければいいのですよ」と答えると、

「借金しないで企業は成長できますか」

「できないことはないですよ」と言う私に、「銀行は相手にしてくれませんよ」と食い下がる。

そこで私はこう言う。

「そうですねぇ、難しいとこですね。でも、どうしてもというなら保証協会で保証料を支払っ

て借金すればいいですよ。それよりも第一に借金しない経営をまず考えるべきですよ」

「それにねぇ社長。銀行がお金を貸すときに担保をくださいと言うが、その担保が土地と

いうのは、世界中見回しても日本だけですよ。これはご存じですか」

実際、担保に土地を提供するのは日本だけなのだ、これだけ国際社会になっていながら、

こんな日本だけのルールというのがあるのだ。嘘と思われる方は、銀行の支店長さんで海外

勤務の経験のある方に質問されてみてはいかがだろう。

以前は、日本の市中銀行では必ず、行員は先輩から、担保よりも「経営者を見よ」「経営内

容を見よ」「何の目的で借金するのかを見よ」と厳しく教えられたものだった。だが、悲しい

かなバブルの時代には、その教えもどこへやら、ただ、「土地さえあれば」という土地担保主

義という悪い方向に、 一気に突っ走ってしまったのである。

ただ、大切なことは、何のために土地を購入するのか、ということである。土地購入の折、

全額が借金でなく三〇〜四〇%は自己資金でまかないたいものである。

上場会社や外資系会社に銀行が資金を貸しつける時、土地担保や個人保証は取らないだろ

う。これからの日本では、優良中小企業に対しても、担保や社長の個人保証は取らない時代

が来ている。

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