「業界のナンバー 1」でなくても、せめて「地域ナンバー 1」を目指せ 高度経済成長期のように、みんなが甘い汁を吸える時代はもうありません。コロナ禍を経験し、勝ち組と負け組の差はさらにはっきりとしています。 こんな厳しい時代にいい商売をしたいなら、目指す目標は明らかです。 それは、「業界のナンバー 1」か「地域のナンバー 1」になることです。ナンバー 1になった会社だけが、いい思いを享受できます。 業界のナンバー2、地域のナンバー2は少しだけ儲かります。どちらもナンバー 3以下は、赤字転落と思ってください。 なお、「業界のナンバー 1」か「地域のナンバー 1」のうち、業界ナンバー 1を目指せるのは、年商 50億から 100億円、あるいは 100億円以上の大企業です。中小企業に目指してほしいのは、「地域ナンバー 1」です。これはどんな会社にもチャンスがあります。「地域ナンバー 1」になった工務店の話 ある工務店には、お客様からいろいろな電話がかかってきます。 たとえば、「電球が切れちゃったんだけど交換してくれない?」というような依頼です。すると、その工務店は「いいですよ。ついでですからスーパーで何か買って行きましょうか」と話します。すると、「じゃあ、重いから水を買ってきて」とか「牛乳を買ってきて」という話になります。こういう雑用に対応しているうちに、徐々にお客様の家に入りこんでいきます。 なお、人の家にはなかなかは入れないものです。人の家に入らせてもらうということは、信頼されている証拠です。そのような関係になったら、他の業者が入り込む余地はありません。 ここまでの関係になれば、「トイレの水の流れが悪いから直してくれる?」となり、「庭の掃除をしてくれる?」「旅行に行くから犬の散歩をしてくれる?」と次から次へと仕事が入ってきます。 最後には、東京に住む息子さんから電話が入り、「親が施設に入ることになったから、家の片づけをしてくれませんか」という注文も入ります。そして、家や家の中の中古品の売却や買った人に対するリフォームなど、次から次へと仕事が回るのです。 この工務店は、ややこしい仕事をいとわずにした結果、顧客と信頼関係を築き、「町の御用聞き」として地域ナンバー 1になった好例です。「地域ナンバー 1」ならではの効用 地域ナンバー 1になると、さらにいいことがあります。 この工務店に競合他社は存在しないので、粗利がいい商売ができます。誰も値段の交渉など持ちかけてきません。かたやインターネットで見積もりを出しているような会社は、値段の叩き合いになりますから、薄利の商売になります。 中小企業が生きていく唯一の道は、手間暇をかけて、競合他社が入り込めないように囲い込みをすることです。この手間暇というきめ細やかな対応は、大企業には難しく、なかなか入り込むことはできません。 競合他社が追随できないビジネスモデルを構築して、圧倒的なシェアを握ると優位性は崩れることはありません。 当然、信頼関係を築き、喜んでもらうことが絶対条件です。
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