MENU

会社が乗っ取られ、創業者が追い出されることも

 創業者や創業メンバーの株式の持ち分が減ることで、トラブルが起こるのも、エクイティの落とし穴です。  株式を保有している株主は、株主総会の議決権を持つようになります。  株主総会では、取締役の選任や株式の配当、定款の変更など、さまざまな事案を決めるときに、株主が賛成・反対の票を投じます。  事案によって過半数以上の票で決まる場合や、 4分の 3以上の票で決まる場合がありますが、創業者や創業メンバーの保有比率が下がると、自分たちの意に沿わないことを決議されるリスクが生じることも頭に入れておくべきです。  また、持ち株の保有比率によっては代表取締役を解任できるようになります。最悪の場合、会社を乗っ取られて、創業者が追い出されることも十分にありえるのです。  スティーブ・ジョブズが、自分が創業した会社から一時追い出されたことは有名ですが、これは遠い世界の話ではなく、どこの会社でも起こりうることです。  実際に、創業者自身が、対立する他の経営陣と株主で結託されて追い出されるケースに私自身も何度も立ち会ったことがあります。臨時の取締役会で、突然(といっても社長以外には話がついていて)解任動議が出されるのです。本人も理解ができないうちに居場所がなくなる。そんなことがありえます。

こうしたトラブルがなくても、創業初期に必要以上に多くの株式を吐き出すと、再びエクイティで資金調達をするときに残っている株式が少なく、追加調達ができません。  仮に上場しても、一番苦労してきたはずの創業者や経営チームのファイナンシャルリターンがわずかで、タイミング良く入ってきた投資家にリターンをたっぷり持っていかれる……。  もちろん、リターンのためだけに起業したわけではないでしょうが、こんなやりきれない事態も起こりうるのです(*)。*私は起業家の皆さんに、エクイティによる資金調達を「自分の身体の一部を渡してまでお金を調達する」行為と伝えています。慎重に行なわないと、手も足ももがれて、のちのち痛い目にあうというわけです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次