広告業界で 3位、新聞社系の広告代理店の営業の方とお話ししたときのことです。「これから大手企業のテレビ CMのコンペがありまして、プレゼンに行くんですよ」「それはすごいですね。がんばってください」「いや当社には絶対決まらないんですよ」 お話を聞くと、こういうことでした。いくら素晴らしい企画やプレゼンを行ったとしても結局は電通か博報堂に決まるんだそうです。 なぜかというと、もし CMの宣伝効果がなかったとしても電通か博報堂にしておけば、担当者が責任を取らされることはありません。しかし、それ以外の広告代理店に頼んで失敗した場合には、担当者が責任を追求される可能性があるということでした。 大手企業の担当者としては、他社との比較検討をしたという形を作らないと社内的に問題があるので、広告代理店各社に形だけコンペに参加してもらう(とは言いませんが)のだそうです。 人がものを買うときの条件には3つあります。それは、品質、価格、事情の 3点です。わかりにくいのが「事情」です。簡単な話だと、高性能で価格は安いけれど家が狭いので大きな洗濯機は買えないなぁという事情です。 事情といっても「大人の事情」になるともっと複雑です。便利になったら会社に自分の居場所がなくなるようなものを担当者が買うかどうか。国民は喜ぶかもしれないけれど支持率が上がらないような政策を総理が行うかどうか。こういう相手の事情を考慮しないと、いくらいいものでも、いくら価格が安くても売れないのです。 B to Bで、商品を販売するときには、担当者の居場所や功績を考えて提案したほうがいいのかもしれません。
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