エッグフォワードを創業するまで私は、大学卒業後に入社した大手戦略コンサルティング会社で経営支援をしていました。 コンサルティングを通じ、影響力のある会社が変われば、組織・人が変わり、社会が変わる、と本気で信じていました。 コンサルティング会社というと、 MBAの知識をふりかざし、ビジネスモデルやフレームワークを駆使してスマートな戦略を提言する……そんなイメージがあるかもしれません。 ところが、私は、最初はまったくの落ちこぼれでした。要領よく仕事をこなすことができず、「明日からもう来なくてもいいよ」と言われたことも一度や二度ではありません。 そんな私はどんどん昇格する優秀なメンバーのなかにいて、人より愚直に粘り強くやり続けるだけが強みでした。スマートな分析を駆使する周囲とは違い、泥臭く「ベタッとした」仕事をするのが好きだったのです。「今週中に再建計画を立て直さないと銀行が融資を引き上げて資金繰りができなくなって、会社がつぶれる!」そんな修羅場に直面している会社の社長さんに寄り添い、「私もクライアントの経営陣の一人だ」という視点で事業を立て直す仕事にやりがいを感じていました。 不器用な私が、ようやく生きる道を見いだせたとも言えました。 その後、海外支援に携わり、アジア法人を立ち上げて代表も務めました。ところが、そこからはまた、挫折の連続でした。 採用した現地社員は、働くことに対する向き合い方も違えば、仕事への価値基準も違う。いつのまにか、日本のやり方を押し付けてしまい、スタッフ全員から「ここではやれない」と厳しい言葉を突き付けられたこともありました。 知らないうちに、私は小さなプライドの鎧に身を包んでいたのです。部下も顧客も失って反省した私は、そこからまた、奢っていた自分を見つめ直し、なんとか海外法人を軌道に乗せることができました。 こうした貴重な経験を積ませていただきましたが、軌道に乗るにつれて、コンサルティング会社の立場に徐々に慣れていく自分がいました。「人や社会が本来持つ可能性を最大化したくてコンサルティング会社に入ったはずなのに……」。 海外代表の立場に甘んじて、自分の生き方を先送りしているなかで、改めて自覚しました。〝人の可能性を最大化できるような世界をつくっていきたい〟 エッグフォワードが産声を上げた瞬間です。
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