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リードタイムの短縮に全力をあげよ

東京。日本橋の高島屋にケーニヒスクローネという洋菓子屋さんがテナントで入っていて、

そこで『クローネ』というお菓子を売っているが、毎日、昼までには売り切れてしまう。その

ため、そこで買いたいお客様は皆、朝早くから店に行く。だから高島屋のここのケーキを買

うのには、大変な思いをしなければならない。 一方、店のほうでは、原材料なり半製品の在

庫を、 一刻でも早く製品に仕上げて、お客様に早く渡す。原材料から製品になり、お客様に

渡るまでの時間をリードタイムと言う。

最近はビールでも製造年月日をラベルや缶に書かねばならないほど、日付管理が重要に

なっている。消費者もこの製造年月日や賞味期間には非常に敏感になっており、購買決定の

一つの要因となっている。だからスーパーのほうは、製造年月日の古いビールはどうしても

売れ残ると嘆いている。塩こんぶで知られているフジッコもこうした傾向に神経を尖らせて

いる。ご承知のように塩こんぶはかなり日持ちがする商品であるが、それですらお客様は製

造年月日の古い製品は敬遠する傾向が強まっている。消費者、とくに女性の方は皆、日付を

見て買う。ポテトチップでも裏返しして押さえてみる。手でギューッと押さえたとき、バシ

バシという音がすると「アー、よく乾燥しているな」ということで満足して買っていくとのこ

とだ。つまり、古くなったら売れないのである。

いずこのコンビニエンスストアでは、おにぎりにお弁当、日販商品を取り扱っている。い

ずれの工場も毎日、コンビニエンスストアヘ商品を納入する前日の深夜の午後一一時からご

飯を炊きだす。そして納入当日の午前零時から、 一斉におにぎりをつくりだす。 一つの工場

にはパートのおばさんなどが三〇人から四〇人いるが、 一斉におにぎりをつくっている光景

は壮観である。そして早朝、四時〜五時には出来上がったおにぎりが次々とコンビニエンス

ストアヘ配送され、 一般の消費者が起きだすころには、お店の棚にはちゃんと並んでいる。

つくりだしてからお客様の手元におにぎりが届くリードタイムは五〜六時間と非常に短い。

私はあるとき、缶詰の会社の方に、「もう、缶詰はやめたほうがいい」と言った。スチール

の缶詰を贈り物などで頂戴すると、女房は床の下の収納庫に入れる。「あれでは、回転しませ

んよ― 冷蔵庫べ入れるものにもっと力を入れなくては」と。日本は戦争があるわけではな

いし、台風や地震に襲われても一週間も一〇日間も誰も助けに来てくれないというような国ではない。

最近では、在庫管理といえば個々の商品ごとの「単品管理の時代」である。これを忘れない

でいただきたい。単品管理時代になってきた背景には、コンピュータ化やPOSシステムの

登場があり、店頭で一個売れたらすぐにそれが工場にわかるようにすることが大切な時代になっている。

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