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リーダーシップ

5 リーダーシップ “5リーダーシップ”では全ての書き出しが“トップマネジメントは”で始 まっていることからわかるように, トップマネジメントがFSMSの確立。

実 施。

維持。

更新・継続的改善に当たって, 自らの責任をもって行わなければな らない事柄に関する要求事項が記載されている。

5。

1 リーダーシップ及びコミットメント 5 リーダーシップ 5.1 リーダーシップ及びコミットメント トップマネジメントは,次に示す事項によって,FSMSに関するリーダーシップ及 びコミットメントを実証しなければならない。

a)FSMSの食品安全方針及び目標を確立し,それらが組織の戦略的な方向性と両立 することを確実にする. b)組織の事業プロセスヘのFSMSの要求事項の統合を確実にする. c)FSMSに必要な資源が利用可能であることを確実にする. d)有効な食品安全マネジメントの重要性を伝達し,かつ,FSMS要求事項,適用さ れる法令・規制要求事項,並びに食品安全に関する相互に合意した顧客要求事項に 適合する. e)FSMSが,その意図した結果(4.1参照)を達成するように評価及び維持されるこ とを確実にする. O FSMSの有効性に寄与するよう人々を指揮し,支援する. g)継続的改善を推進する. h)その他の関連する管理層がその責任の領域においてリーダーシップを実証するよ う,管理層の役割を支援する。

注記 この規格で“事業”という場合,それは,組織の存在の目的の中核となる活 動という広義の意味で解釈され得る. =規 格解説 “トップマネジメント”(3.41)に対し,その組織が運用するFSMSに対し て, 自ら積極的に関わり,指示を与えていることを,証拠をもって示すことを 要求している.具体的には,次のa)からh)の事項を示すことである.

a)食品安全方針及びFSMSの目標の確立.これらの方針及び目標は,組織 の戦略的方向性と両立する必要がある。

ここでいう“組織の戦略的方向性”と は,“4.1組織及びその状況の理解”にある“組織の目的”を達成するための 戦略的方向性を意味する。

この事項は“5.2方針”及び“6.2食品安全マネジ メントシステムの目標及びそれを達成するための計画策定”の要求事項と関連 している. b)組織が営む通常の業務と本規格の要求事項の融合。

これは,業務の二重 化を避けるため, トップマネジメントの関与が求められている. c)“ 7.1資源”で取り上げているFSMSに必要な資源の確実な提供.資源 不足による食品安全の不備はトップマネジメントの責任である。

d)次の事項について組織内のコミュニケーションによる確実な伝達.この 事項は“5.2方針”の要求事項と関連している。

・効果的な食品安全マネジメントの重要性 ・FSMS要求事項への適合の重要性 ・法令・規制要求事項への適合の重要性 。

食品安全に関して顧客と相互に合意した要求事項への適合の重要性 e)FSMSの評価及び維持.FSMSの意図した結果(4.1)を達成するため には,評価及び維持が確実に行われる必要がある。

この事項は“9パフォー マンス評価”の要求事項と関連している。

0組織の人々が,FSMSの有効性に寄与できるように,人々に対する指揮 及び支援。

この事項は“7.3認識”の要求事項と関連している. g)FSMSの継続的改善の推進.この事項は“9.3.3マネジメントレビュー からのアウトプット”及び“10.2継続的改善”の要求事項と関連している. h)上述した以外にも食品安全に関連する管理者層の役割の支援。

これは, 管理者層の人々が自らの責任領域においてリーダーシップが発揮できるように するためである。

この事項は“5.3組織の役割,責任及び権限”の要求事項と 関連している.

=具 体的な考え方《5.1》 トップマネジメントは“3.41トップマネジメント”で定義されるように, 必ずしも社長や経営層の役員である必要はないが,マネジメントシステムの適 用範囲の組織の中で,その組織を指揮し,頂点で管理する人又はグループであ る必要がある。

大きな組織の一部の組織でマネジメントシステムを導入する場 合,そのトップマネジメントは必ずしも資源を提供する力をもっていないかも しれない.しかしその場合であっても, トップマネジメントは,資源を提供す る力のある組織に対して,必要な資源を請求し,提供される資源に対して責任 をもつ必要がある。

a)からh)の事項は, トップマネジメントの役割としてある意味当然の事柄 が記載されている。

また,上述したように,関連する要求事項があるものはそ れらを満たすことによって同時にリーダーシップ及びコミットメントの実証が できると考えられる. 5。

2 方針 5.2 方針 5.2.1 食品安全方針の確立 トップマネジメントは,次の事項を満たす食品安全方針を確立し,実施し,維持しな ければならない. a)組織の目的及び状況に対して適切である. b)FSMSの目標の設定及びレビューのための枠組みを与える. c)食品安全に適用される法令・規制要求事項及び相互に合意した顧客要求事項を含む 該当する食品安全要求事項を満たすことへのコミットメントを含む。

d)内部及び外部コミュニケーションに取り組む. e)FSMSの継続的改善へのコミットメントを含む. 0 食品安全に関する力量を確保する必要性に取り組む。

=規 格解説 食品安全方針を決定するのは, トップマネジメントである.トップマネジメ ントに対し,食品安全方針を組織内に伝達することによって方針を実施し,か

つ最適な状態に維持することを要求している。

食品安全方針の内容に対する要求事項としては,次の事項がある。

a)“4.1組織及びその状況の理解”で取り上げた,組織の目的及びその状況 に対しての適切性. b)目標のための枠組み.“方針を策定し,その実現のために目標を設定して, 日標の達成を目指す”というのが“マネジメントシステム”(3.25)である。

したがって,食品安全方針は,FSMSの目標を設定する場合,及びそれを見 直す場合の枠組みを提供する必要がある。

これは“6.2食品安全マネジメント システムの目標及びそれを達成するための計画策定”の要求事項と関連する. c)組織として,食品安全に関する要求事項を満たすことへのコミットメン ト。

この場合の要求事項には,法令・規制要求事項だけでなく相互に合意した 顧客要求事項が含まれる。

d)内部及び外部のコミュニケーションヘの取組みの表明.これは“7.4コ ミュニケーション”の要求事項と関連する。

e)FSMSに対して継続的改善を行うというコミットメント。

これは“10.2 継続的改善”の要求事項と関連する. 0カ量確保への取組み.食品安全を実現するためには,関連する業務を行 う組織の人々の力量が重要である。

したがって,食品安全方針は,必要とする 力量確保に対する取組みを表明する必要がある.これは“7.2カ量”の要求事 項と関連する。

5.2.2 食品安全方針の伝達 食品安全方針は,次に示す事項を満たさなければならない. a)文書化した情報として利用可能な状態にされ,維持される. b)組織内の全ての階層に伝達され,理解され,適用される. c)必要に応じて,密接に関連する利害関係者が入手可能である =規 格解説 “5.2.1″の事項を満たした内容を含み,設定された食品安全方針の伝達につ

いて,次の三つの要求事項がある. a)文書化した情報として,必要なときに常に利用できるように維持する。

b)組織内の全ての人々に知らされ,その内容が理解されており,加えて, 人々の業務にこの方針が当てはめられる.つまり,方針は実際の業務に反映さ れて初めて意味をもつことになる. c)必要であれば,密接に関連する利害関係者が入手可能である。

会社のウ ェブサイトなどを通じて,広く世間に公表することもできるし,顧客などの求 めに応じて伝達することもできる。

=具 体的な考え方《5.2》 “方針”(3.34)は英語の“policy”の日本語訳である.食品安全に関する組 織としてのポリシーを文書化,つまり見える形にして社員を含む,密接に関連 する利害関係者に示す必要がある。

社是や社訓といった創業以来の会社方針を もつ会社も多くある.また経営全般についての経営方針を掲げる会社もある。

これらすでにある方針に“5.2.1食品安全方針の確立”のa)から0の内容が 含まれていれば,新たに食品安全方針という名称の方針を立てる必要はない。

食品安全方針の伝達について,“5.2.2食品安全方針の伝達”のc)にある “密接に関連する利害関係者”は,4.2の“ =具 体的な考え方《4.2》”を参照 するとよい(74ページ). 5。

3 組織の役割,責任及び権限 5.3 組織の役割,責任及び権限 5.3.1 トップマネジメントは,関連する役割に対して,責任及び権限が割り当てられ, 組織内に伝達され,理解されることを確実にしなければならない. トップマネジメントは,次の事項に対して,責任及び権限を割り当てなければならない a)FSMSが,この規格の要求事項に適合することを確実にする。

b)FSMSのパフオーマンスをトップマネジメントに報告する. c)食品安全チーム及び食品安全チームリーダーを指名する. d)処置を開始し,文書化する明確な責任及び権限をもつ人を指名する.

=規 格解説 トップマネジメントに対し,FSMSの効果的な運用。

維持のために,それ ぞれの役割に対して必要な責任及び権限を定めた上で組織内に伝達し,それが 各従業員によって確実に認識されている状態にすることを要求している。

本規格に基づくFSMSを運用管理する上で必要とするa)からd)の責任及 び権限を,適切な人(又は人々)に割り当てることを要求している。

a)組織が導入して運用しているFSMSが,本規格の要求事項に適合してい るという状態を保っているということに対する責任及び権限。

これは,組織に FSMSを導入し,運用管理する上での責任者であり,多くの場合食品安全チ ームリーダーが兼務している。

b)組織のFSMSのパフォーマンスをトップマネジメントに報告する責任及 び権限。

これは,本規格“9.3.2マネジメントレビューヘのインプット”のc) にあるように,“FSMSのパフォーマンス及び有効性に関する情報”をマネジ メントレビューで報告する責任者となる. c)食品安全チームのメンバー及び食品安全チームリーダーを指名する責任 及び権限.トップマネジメント自らが指名している場合もあるが,指名する責 任及び権限を別の人に割り当てることができる。

d)処置を開始し,かつその処置を文書化する責任及び権限。

ここでいう “処置”は,修正や是正処置をはじめとした,FSMSを運用する上で発生する 様々な処置を意味する。

これらの処置は,だれでも勝手に実施を決定し,開始 してよいというわけではない。

開始を決定できる責任者を決めなければならな い。

また多くの場合, とった処置は文書化することが本規格でも要求されてお り,正確な内容を記録に残すためには,文書化の責任者も重要である.これら は一人の人に割り当てるというより,職責に応じた責任及び権限として割り当 てることになる。

ここで責任及び権限を割り当てられた人は,“ 5.3.3″の“あ らかじめ決められた人”に対応している。

 

5.3.2 食品安全チームリーダーは,次の点に責任をもたなければならない. a)FSMSが確立され,実施され,維持され,また更新されることを確実にする b)食品安全チームを管理し,その業務を取りまとめる. c)食品安全チームに対する関連する訓練及び力量(7.2参照)を確実にする. d)FSMSの有効性及び適切性について, トップマネジメントに報告する. =規 格解説 “5.3.2″では,指名された食品安全チームリーダーの責任が四つ示されてい る。

a)組織のFSMSのPDCAを確実に回す責任。

この概念は序文の“0.3.2 Plan‐ Do― Check‐Actサイクル”に詳しく記載されている。

b)食品安全チームとしての仕事を管理してうまく進める責任.チームとし ての最小限の仕事は,本規格の中で“食品安全チームは”という書き出しの要 求事項で示されている。

c)食品安全チームに対する訓練を実施して, 自身を含む食品安全チームメ ンバーの力量を確保する責任.これは,構成メンバーの力量が食品安全上の間 題発見や解決に大きな影響を与えるからである。

“7.2カ量”のc)の要求事項 と関連する. d)組織のFSMSの有効性及び適切性について, トップマネジメントに報告 する責任.これらは通常マネジメントレビューで報告される。

5.3.3 全ての人々は,FSMSに関する問題をあらかじめ決められた人に報告する責任 をもたなければならない。

=規 格解説 適用範囲に属する全ての人は,組織のFSMSに関する問題点に気付いたと き又は発見したとき,それを必ず報告するという責任をもつ.問題の報告を受 け,処置の着手と記録に責任及び権限をもつ人は“5.3.1″のd)であらかじめ トップマネジメントにより責任及び権限が割り当てられている人である。

これ

によって,発生した問題を処置するための道筋を明らかにし,発生した問題が 処置されずに放置されることがない仕組みを作ることができる。

=具 体的な考え方《5.3》 責任及び権限の伝達は,通常,多くの企業では組織図の作成や業務分掌規程 の発行といった形で行われているが,必ずしもそういった文書を発行すること が求められているわけではない.規模の小さな組織の場合には,日頭で組織内 に伝達されて,組織の全員がそれを理解しているという場合も考えられる.こ の場合は,組織の全員が同じ理解にあることが重要である。

 

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