私の例で恐縮ですが、あるとき博覧会でセミナーを行うことになりました。講師は私です。パソコンの操作はそのソフトを作ったプログラマーに任せました。セミナーは順調に進みソフトを動かす場面になりました。しかしプログラマーがなかなかそのソフトを動かせません。日頃、人前に出ない仕事をしているせいか、彼は緊張で頭の中が真っ白になってしまい、操作がわからなくなってしまったのです。結局そのセミナーはグダグダになり、大変恥ずかしい思いをしました。 私は自分が作ったプログラムぐらいプログラマーが動かせるのは当たり前だと思い、リハーサルはしなかったのです。 ビジネスにおいてリハーサルというのは非常に重要なことです。たとえ慣れていることでも、何度も何度も繰り返して行うべきなのです。 ある大企業の社長の話です。 その社長は社員とともにプレゼンに行くことになったそうです。社長と社員は先方の会社のロビーで待ち合わせをすることにしました。 当日、社員は約束の 30分前にロビーに着きました。ロビーを見渡すとすでに社長が座っていたそうです。社長が何をしているのかそっと見ると、下を向いて何やらブツブツとつぶやいています。なんと、そのプレゼンの資料を何回も何回も読み返しているのです。 もちろん社長の仕事はプレゼンを行うことではありません。ただその前に自分がプレゼンを行えるぐらいのトークを、社長として身につけておかなければならないと思ったのでしょう。この社長はリハーサルの重要性を知っていたのです。 慣れているから大丈夫。このくらいはわかるだろう。こういった思い込みや慢心が取り返しのつかない事態を招くのです。
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