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トータルマーチャンダイジング戦略

現状の問屋のあり方では、もはやこれからは生きていけない時代となりつつある。問屋無

用論を蒸し返しているのではない。高収益企業への道の実現はもはや絶望である。なんとな

れば問屋の機能が現在ではもはや発揮できなくなっていることによる。

問屋の機能(次ページ図)

①物的流通は専門の配送業界がほとんどやってしまい、今日その機能性においてはすば

らしいものがある。

②金融機能というのは、往年と違って銀行がすべてやってしまい、金不足もない。危険

負担のみやらされている。

③情報伝達機能は、OA機器の発達や情報手段の変革によって、コミュニケーション機

能が多様化し、間に問屋が入るからかえって障害になっている。

④ マーチャンダイジング機能は、メーカーに及ぶべくもなく、大型小売店にさえとられ

てしまっている。

今や、むしろメーカーとか、小売業者のほうが機能を充実し流通支配権を握りつつある。

そうなってくれば、メーカーの手先となるか、小売業者の手先となるかで、問屋の真の存在

価値は消滅する。川上へ上がって自らが企画を増やしメーカーの道を歩むか、もしくは小売

販売に努力を傾注するかの道しかないのだ。

目的でなく、手段で使われる間屋は、儲けは薄くなってくる。問屋業で強くなるには、メー

カー機能を持つゼネラルマーチャンダイジングを志向することだ。流通支配権の奪取だ。

企画機能、マーチャンダイジング機能を充実し、メーカーに発注し、自社のブランドを付

けて入荷させ責任をもって販売していく。この方式で経営する企業のみしか、利益が保証さ

れない時代になっている。

いつの時代でも一番頭と危険負担の責任を遂行していくもののみが利益を得られるので

あって、何の機能をも発揮しないで、あとからついていくものは利益は薄いのである。

単なるディストリビューターとか、いわゆるホールセーラーでは経営は苦しくなるばかり

だ。

セールスプロモーション機能においても、収益性の悪化から、良質の人材が集められず、

待遇においても年々劣悪条件で、セールスプロモーション活動の質が年々悪化してしまい、

メーカーや小売側からの要求を十分に満たし得ないし、満たしていかれなくなる。

小売業の場合は、垂直指向―上を目指すいわゆるメーカーヘの道を歩めというのが、私の

指導方針である。

小売の場合、製造直売といういわゆるマーチャンダイジングを自ら意志でやっていかない

と、多くの利益は得られない。

製造直売が最高の利益を得ている実例は「和菓子の業界」にみられる。特に老舗や大型店の

企業には、その例が多い。

その理由を追求してみると、

・自らが製造し、

。自らの店舗で、

。自らの企画で、

i目らのストーリーで、

。自らの個性で、

経営を一貫しているからだc

経常利益率で一五〜二〇パーセントを確保している

ところがかなりの数にのぼっている。

小売業、外食産業において、チェーンシステムの多

店舗展開で売上増を図っていくわけであるが、その中

に私は、自社独自の商品構成、メニュー開発するため

にもメーカー機能、マーチャンダイジング機能をつく

れ、強化せよと声を大にして言い続けている。

横に(店舗数の増大)展開してのばすとともに、マー

チャンダイジング機能として自社のメーカー機能を内

につくるまたは自社グループ化を図る。すなわち、バー

チカル(垂直展開)方式による拡大成長論である。小売業の店舗展開で一番大切でやっかいな

ことは、好立地の獲得である。今やまったくの好立地が少なく、物件費が高騰し、そろばん

があわなくなっており、また、規制もありまったく自社物件として、店舗展開するにはスピー

ドが遅れ、進まなくなる。そういった環境下で、多店舗化機能ならしめるには、FCシステ

ム、オーナーズシステム、合弁システム、連邦システム、歩合システム、のれん分けシステ

ム等しかない。とりもなおさず利益面においては、自社展開と比べて収益性においては劣る

ことはしかたがない。

ファッション製品に見られるように、また、中堅・中小企業でメーカーといわれる各社で、

本当に製造業なのか、あるいは間屋業なのかと思われるメーカーが増えているのをみてもわかる。

これらはSPAシステムとして生まれてきている。企画から製造、販売まで垂直統合させ

ることで、SCMの無駄を省き、消費者ニーズに迅速に対応できるビジネスモデルとしてS

PA(∽ooo邑ぞ∽一oおおご〓①『o』”〓凛一①Fぴ①一>3”お一)会社が次々に誕生している。

東京の輸三ツ和は、「小諸そば」という和そばのファーストフードで成功している。店舗の

増加と同時に、自社で製麺工場、ごはんの炊飯工場、だし汁のスープエ場、エビの皮むき、

野菜のカットの食品加工場、酒食品の卸会社をすべて別会社として独立させ、垂直にマーチャ

ンダイジング機能のできるグループ会社をつくり、非常なグループ成長と高収益を上げてい

る。

他社へ出ていた利潤を自社で取り込むという発想の成果である。自社独自のオリジナリ

ティー性の高い品質と、自社の厳しい検品規格にあう高品質と大量生産によるコストダウン

の成果が得られ、さらに生産部門のセールス能力を高めて他社へも販売し、成長を続けてい

るのである。

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