どの資源についても言えることだが、資源出しを行う際には、「認識できれば資源」という考え方で、思いつく限りに出していくことが重要だ。自分が所有していなくても、認識さえしていれば、それは資源として活用できるはずだからだ。 例えば、友人の友人にシステム開発をやっている人がいる、と聞いたことがあるとする。自分はまだその人物に会ったことはない。だが友人の話によれば、複雑な顧客管理システムの構築などをやっているらしい。 そこで、その人物を自分のヒト資源としてリストに入れておけば、いつかシステム開発が必要になる仕事の依頼を受けた際に、前向きに検討することができる。実際にその人物を頼るかどうかは別として、少なくとも、その案件を最初から捨てずに済む。 だが、もしも自分の資源だと思っていなければ、システム開発が必要だと聞いた時点で、「うちには無理」と判断してしまうかもしれない。 つまり資源を把握することは、チャンスを逃さないことにつながるのだ。資源出しによってチャンスの可能性をなるべく高く、広く見積もった上で、どこに進めばいいのかを判断することが可能になる。「認識できる」という基準がわかりづらければ、「自分がアクセスできる」と考えてもいい。連絡できる、相談できる、そういう状況があれば、すべて自分の資源だ。全くつながりのない相手や有名人であっても、 SNSで連絡できるのであれば、それは資源と言える。 そう考えると、あらゆるものが資源のように見えてこないだろうか。それが重要だ。
この世は資源に満ち溢れている──その大前提のもとにビジネスを考えることで、より成功に近い道を選べるようになる。すべての資源を把握しておけば、あらゆる可能性を見出すことができ、目指すゴールに向けて ROI高く前進することができるのだ。 この資源出しについても、一体どこまでやればいいのか、という疑問が湧くかもしれない。答えは、「 S字曲線」のクリッピングポイントだ。 時間がかかるかもしれないが、「もう何も思いつかない」というところまで、まずは書き出してみてほしい。一度やっておけば、そのリストは、まさに貴重なモノ資源として、今後の判断に大いに活用できる。 また、先ほども書いたように、環境分析と資源出しはそれぞれ個別に「 S字曲線」のクリッピングポイントまで行うべきだが、一度やっておしまい、ということではない。 環境分析をしてから資源出しをしてみたところ、それまで見えていなかった新たな資源が見つかったとしよう。だが、そこですぐに判断を下すのではなく、その新たな資源を踏まえて再度、環境分析をしてみると、また違う判断になる可能性もある。 その意味で言えば、資源出しを先にやっても別に構わない。そのとき判断すべき課題によって、どちらが先でもいいが、同時にやるのではなく別々に行うことが重要だ。 そして、両方をやった上で判断を下したほうが、確実に見落としをなくすことができ、「そんな可能性があるなんて思ってもみなかった」という後悔を防ぐことにもつながる。 ここでのイメージは、ブランコのような「振り子」だ。どちらか一方をめいっぱい振り切って作業したら、もう一方も同じように、めいっぱい振り切って作業する。これを繰り返し行うことで、それぞれの質と量がどんどん上がっていく。ちなみにこの「振り子」も、フレームワークのひとつだ。
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