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セールスマンの異動

システムの確立という意味においても、セールスマンの定期的な異動を行なわねばならな

い。マーケティング発想でみれば、セールスマンの異動、引き継ぎによって極端に売上が落

ちることがあるとすれば、それは販売力・商品力で売れているものではなく、セールスマン

個人の戦闘力で売れているもので、システムの力ではないのである。

したがってマーケティング発想からしても、定期異動はセールスマンの育成とシステムの

確立にあるので、重要なマーケティング戦略である。

T市の商社、H社の例をあげてみよう。

同社には、強力なセールスマンがいた。社内きっての売上高を誇るトップセールスマンで

あり、自らマーチャンダイジングカがあり、企画力も兼ね備えており、素晴らしい男と社外

でも評価が高かった。

ある時、私は彼の実力はあっても、私的な行動の不実性とワガママ性が気になり、配置転

換せよと進言した。同社長は「今、人事異動を発令し担当を入れ換えれば、売上がダウンする」

と足踏みをしていた。

社内待遇をみても、本人も十分満足していたのに、突然退社、仲間と独立してしまった。

しかも取り引き先を抱えていった。社長は「能力を認めてやっていたのに」と唖然、慣慨しき

りだったがアトの祭り。

一匹狼を野放ししておくと、このような結果を招来することになってしまう。

定期的なセールスマン異動を実施しておれば、担当が誰に変わろうと、またセールスマネー

ジャーが誰になろうと、誰でもやれるように、教育をしながら組織運営をする、冷徹な目で

もってチームづくりをすべきである。

プロ野球のチームづくりも同様である。昨年活躍した選手が、今年も同じような戦力を発

揮するとは考えられない。

特にスポーツマンは、肉体の消耗が激しい。老化現象も起こしかねない。経営よりもさら

に残酷だ。後継者の育成が第一であり、いつまでもベテランばかり起用していては、新人は

頭を打つ。

商品についても同様である。同じ商品がいつまでもベストセラーではない。

ある時期高い売上を持っていても、商品改良、新商品の開発、セールスマンのシステム化

を怠っていると、ある時から売上がダウン、大きな赤字を生むことになり、あるいは倒産ヘ

と滑り落ちる。

野球でいえば、優勝すべきか、それとも常にAランクにいるべきかという場合、後者でい

いと私は思う。常に黒字の堅実経営こそ、長生きの秘訣である。

このテンポの早い経済環境、技術革新や顧客志向のめまぐるしい変化に即応していくには、

もはや零細な個人経営では、町の小売業をみていてもなりたたなくなっている時代である。

企業経営においても企業の総合力が問われ、常に顧客のニーズに瞬時に即応していかなくて

はならない。 一人や二人で売る時代ではなく、チームで売り、チームの総合力で戦う時代で

ある。

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