コストパフォーマンス値とは〈コストパフォーマンス値=品質/価格)である。
この数値を良くすることが商品のお値打ち感を出すことであり、トップ陣が連綿と努力を
続けなければいけないことである。この数値を良くするには、分子の品質をあげるか、分母
の価格を下げるかの方法しかないのであるc
価格を下げるだけが、顧客のニーズでは決してない。成熟社会のありがたいことは、「本物」
「こだわり」「マニア」「高級化」「ピュア感覚」「モード化」と高品質のものを求める顧客が存在し
ていることである。本当に真剣にマーチャンダイジング活動をして、「高品質」のものを追求
していけば、その素材を製造設備、製造技術の人材スタッフの開発。開拓・研究。研修をし
なくてはならなくなってくる。右から左へ従来通りに流していては、高品質のものは生まれ
ないのである。
これが、私のいう「こだわりの商品化」である。
ケーキ一つにしても、北日本食品ブルボンのそれは、 一個四五円で買えるが、高級洋菓子
店のそれは四五〇円である。草のみ食べた牛乳でつくった冬バターを使い、チョコレートは、
フランスのバローナ社のビターチョコ、ブランデーはレミーのVSOP、生ミルクは雪印の
PCホイップクリームを使えば当然、その価格になるであろうし、高級洋菓子店のティールー
ムでそれを食すると、つくり人の気持ちが自然と伝わってくるのである。
品質の追求をしていけば川上へとどんどんのぼっていかねばならず、そして超高級品質と
いうものは、本当に少なく貴重品なのである。
かつて「鮭」の素材の仕入れを研究して調べに調べた結果、日本で一番高級な鮭を使用して
いる企業は新潟市に本社をおく加島屋さんで、アラスカはユーコン川の河口近くでとれる最
高級品のキングサーモンをほとんど買い上げている。他の企業がいっても手に入らなかった。
「こだわり」は、ともすれば「職人のへんこつ」と混同されやすいが、職人のそれは、自分の一
方的な価値観であって、「こだわり」はいかに顧客にいいものおいしいものを食べて喜んでい
ただこう、顧客の喜びが自分の喜びであるとの心構えのことである。
ともあれ、品質の向上を求めれば求めるほど川上にのぼってトータルマーチャンダイジン
グ機能を発揮するMD(マーチャンダイザー)の存在が必要になってくるのである。
従来の購買先ではだめで、MDは自分の足と目でもって世界中を見わたして素材購入しな
ければならなくなってきている。また、少ロットでも購入できる新しい時代になってきている。
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