新規のビジネスや商品の企画をするときに価格を先に決める人がいます。「今度の新商品は、当社のお客様の購買力から考えて 3万円前後の価格にしよう。美肌を実現できますという商品かな。お客様はチラシのポスティングとテレアポで獲得することにしよう」。こんな具合です。 これの何が悪いのと思われる方がいるかもしれませんが、価格を決めてからスタートするビジネスはたいていうまくいきません。私は多くの新規ビジネスを立ち上げてきましたが、価格を先に決めたビジネスでうまくいったものはほとんどありませんでした。なぜかというと、価格が商品のクオリティを決めてしまうからです。 物販でもサービス業でもまず決めなければならないのは価格ではなくクオリティです。それも最高のクオリティを目指します。もちろん宝石や家のようにクオリティに上限がないものや依頼されて作成する特注品は別ですが、自分が考えうるかぎりお客様にとって最高のもの、最適なサービスをまず設計します。そこから価格をはじき出します。 次にそれが自社で販売できる妥当な価格か客層はどうか、販売ルートをどうするかなどを考えます。その結果、自社では無理と判断したらあっさりと諦めます。「手頃な価格というのがあるよね」という声が聞こえてきそうですが、そうしたものはたとえ最初うまくいったとしても競合他社から、もっとクオリティの高い商品が発売されたり、同じクオリティでもっと安い商品が発売されたら終わりです。 手頃な価格でそこそこのクオリティの商品というのは、意外に売るのが難しい商品です。まずお客様の心を掴むための広告宣伝費が高くなります。強い営業部隊も必要になります。そして結果的に利益が薄くなってしまいます。だから私はやらないのです。 最高に高いクオリティの商品やサービスというのは、実は一番お金がかからないビジネスなのです。
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