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後継者は、「先代を超えよう」などと考えてはいけない。
私がスター精密の社長になってから過去最高益を出し、ボーナスの支給額ランキングでは大企業に交じって上位の常連となった。それを称して「創業者を超えましたね」と言われることもあるが、とんでもない。
たとえ過去最高益を出したとて、それは先代が長い年月をかけて築いた資金力や信用力、組織力などがあってのものだ。
後継者のなかには、自分の経営に自信をもちだすと「俺は先代を超えた」「親父の経営は古い」と、謙虚さを失う者がいるが、それは結局、天に唾を吐くように自分に返ってくるだけだ。
事業承継の鉄則は「守りながら変容」である。先代が築いた「財産」を受け継ぐことに感謝しなければ、これを守ることも、ましてその財産を活用して「新たな財産」を生み出すこともできない。
事業の永い繁栄は、先代への「感謝の気持ち」と「謙虚な心」が土台となる。
佐藤肇「決断の定石」CDより
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