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組織のトツプに立てば、その途端に客観視できなくなるものがある。
創業者の親父が晩年、よくこう言っていた。
「俺は今のところ会社の役に立つから辞めないが、会社の邪魔になると思ったら真っ先に言ってくれ。まわりは遠慮してお世辞で隠すかもしれないから、息子であるお前がはっきりと言ってくれ。頼む」と。
私もまた社長になったとき、あのときの親父の切実な気持ちを理解できたように思う。
一般的にまあまあの利益が出ていれば、よほどのことがないかぎりは社長個人に承継の時期がゆだねられる。経営者の業というべき、「生涯社長」願望は、よほど強い自制心をもたなければ払拭は難しいゆえに、とくにオーナー社長の場合はどうしても、承継時期が遅れる傾向にある。
しかし、まわりから「社長そろそろ…」と言われるようでは、おしまいである。
社長業の一番の難題は、その引き際かもしれない。
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