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【4ー12】投資リスクを最小化する

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多額の設備投資には、「経営の踊り場」を設けよ。

投資リスクを最小化するために、設備投資において守るべき数値に、「固定比率100%」というのがある。

固定比率は、固定資産に投資した資金が、どのくらい自己資本で賄われているかを表しており、要するに、土地・建物、機械設備など、固定資産への投資は高額で回収に長期間を要するため、返済義務のない自己資本で賄われている状態(固定比率100%以下)が安全ということだ。

とはいえ、事業には「攻め時」がある。このときに意識してほしいのは、固定比率が基準値を大きく上回った場合は、土地など一部を除いた固定資産は減価償却されるのだから、必ず一定期間をかけて比率を適正に戻す時間をつくるということだ。

つまり、守るべき比率を超すことがあっても、矢継ぎ早にイケイケドンドンで拡大するのではなく、その山を均してほしいということである。

バブル景気の最中に安直な借金で過剰な設備投資をして、その後の景気低迷に不良資産を抱えながら10年苦しむ企業が何社もあった。

こういう企業の二の舞を演じないためには、上昇した固定比率を正常値まで戻す間に、「投資に見合う利益が上がっているか」、「景気や受注先の動向はどうか」と確認し、必要があれば追加の投資をしていくという慎重さをもつことだ。

要するに、攻め続けるのではなく、登ってはいったん立ち止まる、いわば階段の踊り場のような期間を意識的に設けることが、 一番安全な設備投資のやり方なのである。

マラソンでも、最初からハイペースで行ったら後半息切れしてしまう。世界記録保持者のトップランナーというのは、いきなり速く走ったり遅くなったりせずに、変動が少ない緩やかなペースアップで最後まで走りきるそうだ。

実力以上の力を出し続けると、途中で絶対におかしくなる。経営というのは、焦るといいことがないと心得るべきである。

佐藤肇著「佐藤式先読み経営」より

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