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「資金繰りで、自腹を切るのが耐えられない」著者  押野満里子

資金繰りに追われていた私  社長さんのお金に関する悩みの事例。4つめは、手前味噌ながら、私自身の過去の事例についてお話をさせてください。  中小企業の社長さんは、運転資金や社員の給料を確保するために、自腹を切ることがあると思います。  私の体験は、そんな社長さんの「資金繰りで、自腹を切るのが耐えられない」という悩みを解決する1つのヒントになると思い、お話をさせていただきます。  すでにお伝えしているとおり、私は父の会社に経理担当役員として入社しました。「会社を運営するうえで、借金をしてはならない!」  それが、父の経営方針です。父の存命中も、そして、今でもずっと守り続けています。  経営をしていると、業績に波はつきもの。そのたびに「運転資金」が必要になりますよね。運転資金とは、売上の入金よりも先に仕入先への支払いをしなければならない場合に必要になる資金のことです。業績が急拡大したときはもちろん、さまざまなケースで運転資金は必要になるものです。  借金をしないというと、聞こえはよいですが、それは「運転資金が足りなくなること」イコール「自分たちがお金を出して、足りない分を補填する」ということ。  実際に、役員報酬を受け取らなかったり、個人預金を取り崩して、会社に貸し付けることもたびたびありました。  形としては、会社が個人からお金を借りているので、決算書に「〇〇円押野満里子から借入金」なんて載ります。でも、いくら記載があっても、運転資金を補填する貸付なんて、なかなか返ってくるものではありません。  もちろん、業績が順調なときは、数か月で資金が回収できて、私の手元に戻ってくることもありました。でも、ひとたび赤字になると、社員の給料とか工場の維持費などの固定費を捻出するために、また、経営者(家族)がお金を貸し付けることになります。しかも、戻ってこないことのほうが多い。  私は、これが本当に嫌でした。  だって、自分たち夫婦が一生懸命に貯金したなかから、生活費とはケタが違う額を出さなければならないのです。  弊社は手形を使わない主義だったので、本当の意味で無借金経営でした。銀行に頭を下げなくて済むので、その点だけは少し気が楽でしたが、貯金がどんどん減って、「ウチの家庭、将来は大丈夫?」って不安になって、正直、ものすごいストレスでした。  繰り返しますが、経営者が資金繰りのために自腹を切るというのは、ウチだけの話ではありません。  言ってしまえば、「中小企業の経営者あるある」。  会社の財布と自分の財布の境目がないという状態です。世の中にある中小企業で、一番給料をもらっていないのは、もしかしたら、社長さんかもしれません。「資金繰りに困らない女になる!」と宣言  資金繰りで自腹を切ることが大嫌いで、強烈なストレスを感じていた私。  さあ、感情セラピー(自分に対する感情コンサル)の出番です。  私は、感情セラピーで、「なぜ、お金がなくなると嫌なのか?」を自分の心に問い、「資金繰りが嫌だ」という思いを外すようにしました。  お金がなくなるのが怖い理由って、極端に言えば、「会社が倒産して、家族が路頭に迷って、食べるのにも困ってしまうのが怖い」というものです。  最後の手段として、自給自足という手がありました。私たちの会社は長野県の伊那谷という、自然が豊かで農業が盛んな地域にあります。家庭菜園をやっていましたから、会社がつぶれたら、食べ物を自分で作る手だってある。何とかなりそうな気もします。  そんな感情セラピーを繰り返して、少し気が楽になっていたある日、私は何の根拠もなく、こう思うことにしたのです。「私は、明日から、資金繰りに困らない女になる!」  不思議なもので、こう思い込むことで、少し気が楽になり、気のせいか資金繰りも少し落ち着いたように感じました。  そんな頃でした。私はある人の話を聞いて衝撃を受けたのです。目からウロコだった、ホームレス経験者の言葉  その、ある人とは、ホームレスの経験を持つ方です。  その方はこうおっしゃったのです。「お金が 1銭もなくなっても、なんとか生きていけるもんですよ」  この方、かつて丸 1週間、無 1文だったこともあったそうです。  でも、食べ物には困らなかった。  ボランティアによる炊き出しもあるし、それこそ、ゴミ箱をあされば、賞味期限が切れたコンビニ弁当が捨てられている時代だったそうです。  この「お金が 1銭もなくなっても、なんとか生きていけるもんですよ」という言葉を聞いて、私は、まさに目からウロコが落ちる思いがしました。「あっ、お金がなくても死なないんだ」  単純に、そう思うことができました。  さらに、時を同じくして、あるセミナーでこんな言葉を聞いたのです「お金っていうのは、『損してもいい』って本気で思えると、入ってくる」  この2つのメッセージに感化された素直な私は、本気で「お金なんて、なくても死なないから、損してもいい」って思うことにしました(「本気で」という部分が重要です!)。

すると、どうでしょう。本当に、あまりお金に困らなくなったんです。「損してもいい」と思うと、逆に得する理由  どうして、そんなことが起こったのでしょうか?  よく聞く「引き寄せの法則」で言えば、「損しないようにしよう、損しないようにしよう、とお金に執着していることで、逆に損を引き寄せてしまう。だから、損してもいいと思うことでそれを避けられる」とそんな説明になると思います。  でも、スピリチュアルでもなんでもなくて、たしかに、「損をしたくない」って考えていたときは不安だったものが、「損してもいい」って思った途端、楽になります。  新しいことをはじめるときも、何かを買うときも、「損していい」のですから、安いものを探す必要がありません。楽しいとか、心地よいという思いのほうを優先させることで、積極的に動けます。  どうも、そういう精神状態で、「お金を追いかけるよりも、お金に執着せず、楽しいことをしよう」と考えていたほうが、いろいろなことが、うまくいくようなのです。「お金に支配される生活」から、「お金に感謝して、自分のために使う生活」ですね。  お金なんて、ただのツールです。  子どもの頃に貧乏したために、それがトラウマとなって、ツールであるお金に支配されるなんて、考えてみればおかしな話です。  私はその頃、すでに感情セラピストの育成講座をはじめていました。  その運営でも、「損してもいいんだから、こうしよう」って直感的にいろいろなことを決めるようにしたら、ストレスはないし、時間短縮にもなりました。  そして、なんと、売上が 1ケタ上がったんです!  この「損してもいい」は、お金に執着して、ストレスを溜めてしまっている人の感情コンサルをするときの、質問定番ワードになりました。「損してもいいって言えますか?」って。  たいがいの方は「損してもいいなんて、とても言えません!」てお答えになりますが……。そのお金の執着の奥には、どうしても譲れない大切な想いとつながっていることがほとんどです。その大切な想いを思い出すことで、お金に振り回されない自分というものを取り戻すことができるのです。

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