MENU

「人間力」をどのような局面で発揮するのか

目次

「人間力」が求められるのは、どのような状況なのだろうか

マネジメントとして、「人間力」が求められるのは、特定の局面ではなく、組織を統率し、リードするあらゆる場面だ。

「人間力」とは、その時の立ち居振る舞いでごまかせるものではなく、過去から現在までの言動および将来に対する考えを含めて形成されるものである。

すなわち、「人間力」を高めるためには、普段の行動が重要で、それが社会・顧客・部下の役に立つ行動でなければならない。

また、平時、有事いずれの場合であっても、何かを推し進めるためには、周りの人に働きかけ、巻き込んでいかなければならない。

トップダウンで同じ方向にベクトルを合わすのか、ボトムアップで対応するのか、その合わせ技なのかは、状況とマネジメントの人柄や「人間力」に大きく左右される。

そこで、マネジメントに「人間力」が求められるのはどのような状況なのかを問い掛けると、イメージしやすいだろう。

「困難な危機的な状況に直面したとき」にこそ、「人間力」が必要であるとコメントされることが多いが、それだけでは足りない。

平時のときにこそ「人間力」を発揮する必要がある

平時においては、将来の事業の「あるべき姿」であるビジョンを再考し、その実現のための戦略課題を明確にし、組織の改革の方向性を示し、従来の仕事のやり方ではなく新しい事業に対する取り組みを提案し、事業の成果を出す必要があるだろう。

しかし平時には、そうは言ってもなかなか思い切った改革の手が打てないものだ。確かに、平時の戦術のベースは現状追認であることは間違いないだろう。

また「有事」(リスク)が起こらないように、市場。業績状況・コンプライアンスにも気を配り、事業の低迷、リスクの発生等、不測の事態が発生しないように情報を共有し、リスクマネジメントを徹底する必要もある。

しかし、平時はいつか終わる。右肩上がりの状況は長く続かない。その時に備えることを忘れた組織の寿命は短い。

それと同じように、中長期のスパンで事業の成果を考え、「人間力」を発揮するマネジメントは、事業に対する「思い」や「内面的なもの」を重視するものであり、目に見えにくいために、ややもすると平時においては他者から理解されにくいのは事実だ。

なぜそのような発想になるのか、日常のビジネスにおいては、「成果」が求められ、業務そのものが短期的な日前の業務を中心に回ってしまっているからだ。

平時におけるマネジメントの「人間力」の発揮は、部下のやる気を高め、組織力を向上するために欠かせないものだが、そのような行動は、ややもすると周囲からも見えにくく、評価されにくい。

しかし、そうした平時のマネジメントにおける「人間力」の発揮こそ、組織にとって事業価値を高める上で非常に重要なものなのだ。

そのためには、「志」の高さや「信念」ある行動が求められ、温かい心で人に接し、部下からの相談においても先入観にとらわれず、よく話を聞く必要がある。

そのことを忘れないためにも、平時におけるマネジメントの心得として、以下を心に留めていただきたい。

  • 平時だからこそ事業に対する「信念」が求められる。
  • 「ビジョン」を考える思考の深さ、広さ。
  • 中長期の事業戦略を策定し、組織のパラダイムを変革する。
  • 固定観念、先入観にとらわれずに、関係部署の人の話を聴く。
  • 状況を見通し、判断、意思決定を行う。
  • 最悪の「シナリオ」も考え、「リスク」を計算し、対応する。
  • 率先垂範行動により、相手の心を動かす。
  • 組織の強みを事業機会に活かす。
  • 感動を共有し、組織。
  • 人に影響力を発揮する。
  • 温かい心で人に接し、真摯に対応する。
  • 些細な依頼ごとでも厭わず、「誠実」に対応する。

有事対応における「人間力」発揮はいかなるものか

もちろん有事の際には、リーダーとして「覚悟」を持って行動することが求められる。

マネジメントは危機に直面したとき、覚悟を持って的確に方向性を指示し、テームのメンバーが安心して働けるようにする必要がある。その際にも「人間力」は必要だ。

たとえば、事業が低迷し、組織が厳しい状況にあるときや、不測の事態が発生し、危機に陥り、組織が困難な局面に直面したときなどだ。

また、事業の撤退、事業の再構築を行う場面では、不測の事態、トラブルの発生、事業運営のリスクに対応することが求められる。

不条理な結果を招くことが予測されるときは、リスクの大きさを算定し、的確な決断により、人・組織をまとめ、一体感を持って取り組み実行する必要がある。

ガバナンスやコンプライアンスの問題が発生したときは、困難な局面に信念を持って立ち向かい、解決する気概が求められる。

問題解決のための的確な洞察力と行動のスピードが要求される。そのためにも、危機対応のリーダーに「情報と権限」を集中し、組織全体で一体感を持って行動し、対応する。

そうした「有事」のときも、リーダーとして冷静に、慌てず、騒がず、動揺しない「泰然自若」の姿勢で対処する必要がある。

それもまた「人間力」の真骨頂だろう。また、目的およびゴールを全員が共有し、決断力とスピード感のある組織運営が求められる。

人間的に周囲から信頼・尊敬されていないと、いざというときに衆知が集まらず、結果として場当たり的な状況対応により、思わぬ失敗を招くことになる。

「有事」(クライシス)の対応

  • 組織のベクトルを一致させ、問題解決に組織力を持ってスピーディに対応する。
  • 最悪の状況を想定し、リスクを把握し、最小化するよう計画する。
  • 覚悟が試される局面であり、マネジメントとして的確な判断・決断力が求められる。
  • 有事の状況であればこそ、「平常心」で状況を的確に把握し、意思決定を行う。
  • 「ノブレス・オブリージュ」としての責務を遂行する。
  • 「危機管理対応能力」を発揮し、組織として共有する。
  • 問題解決のための的確な状況、洞察力に基づき、決断する。
  • 課題から逃げずに毅然と対応し、実行する。

マネジメントとして人間力が求められる状況をより深く理解し、行動するために、次章では「人間力」発揮の場面とマネジメント行動を「事例」ごとに深掘りし、修得するようにしてほしい

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次