ここでは「方針編」の経営理念から説明しましょう。経営理念は社長の志、「何のために経営をするのか」をわかりやすく表したものです。「なぜ、この会社を起業したのか」を思い出せば、経営理念は明確になります。たとえば「自分の考えた技術・製品やサービスを世の中に広めたくて起業した」「先代の起こした事業を続け、働いている社員の生活を守るために後を継いだ」などと思い浮かぶのではありませんか。そして経営ビジョンとは、「会社の事業を通じて実現したいことは何か」ということです。第 1章 1項で、「経営とは、未来を創ること」といいました。そして、未来を創るためには、〝どんな未来を創りたいか〟が明確になっていないとできない、ということも。「どんな未来を創りたいか」とは、未来像そのものです。経営ビジョンとは、まさに〝未来像(経営ビジョン)〟のこと。未来像を実現するための基本的な考え方である経営理念があり、その下に戦略や戦術があって、さらに具体的な数値目標としての売上計画や利益計画が導き出されます。よって、まず自社の経営理念・経営ビジョンを明確にします。そして、その経営理念・経営ビジョンは、社員と共有されなければなりません。また社員だけでなく、お客様をはじめとした関係者と共有できれば、さらに目標達成はより現実に近づきます。ちなみに、古田土会計では、毎年「経営計画発表会」を開催して、お客様や取引先にその年の経営計画を発表しています。 2015年度の経営計画発表会には、 700名を超える方が参加しましたから、それだけの人に公表することになります。思い( =理念)は、考えているだけでは実現しません。社員や関係する多くの方にきちんと伝え、共有すると、実行しなくてはならなくなります。これが、大切なのです。経営理念・経営ビジョンなどというと、難しそうと考えられがちですが、かんたんでいいのです。古田土会計の経営ビジョン・経営理念は、次のものです。【経営ビジョン】日本中の中小企業を元気にする【経営理念】一、社員の幸せを追求し、人間性を高める二、お客様に喜ばれ、感謝されるこれだけです。難しい言葉は使いません。誰にでも理解できます。社員は〝自分は何をなすべきか〟に迷ったとき、ここに立ち返ることで、迷いを払拭し、何をなすべきかを明確にすることができるようになります。たとえば、古田土会計の経営理念では、お客様に対して「原理原則に則った正しい経営をするように導く」というものがあります。お客様が脱税思考であったり、公私混同が甚だしかったり、社員をいじめるような場合には、顧問料がいくら高くてもお断りしています。
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