PART02理想の机周りにするPART02のガイドライン机周りの整理のコツ053整理する時間はしっかり確保する054書類の山がなぜ混乱を生むのか055情報管理の“事件”は机の上で起きる056仕事がデキる人は分類もうまい057使った書類や情報を元に戻すだけではダメ058まずは机の上のモノをすべて取り除く059引き出しの中のモノもすべて取り出す060すぐに捨てられる指標を見て判断する061パーティションや壁のメモもすべてはずす062内線表はデスクトップに置く方法もある063共有か個人で使用か私物かを判断
064処理に迷ったものは“迷い箱”に入れる065保管できる量を再確認する066机の上はゼロ・アクションの配置がおすすめ067机の上のものは仕事の流れを考慮して戻す068引き出しの収納のコツ069センター引き出しは一時的な退避スペースにする070デスクボードで机上スペースを有効活用する071机周りのストックのルールを再検証する072片づけの効果を実感、確認する073廃棄の仕組みで書類の山を二度とつくらない理想の机のつくり方074書類や資料を机の上に置いたままにしない075情報の漏洩を防ぐクリアデスク076捨ててはいけない文書をチェックする077リサイクル、リユース、リデュースを考える078とりあえず机の上の書類を立ててみる079ファイルを立てる3つのメリット080立たないファイルは“寝ぐせ”がつく081引き出しのファイルの並べ方082進行中の案件、終了案件を整理する083整理術に絶対的な正解はない084すぐ見つかるか検証、評価する085色分けによる直感的表示を取り入れる086便利グッズで使い勝手をアップ087大判封筒の資料はクリアーホルダーに移すファイリング術の基本088ファイル用具を使い分ける089ファイル用具を交換するメリット、デメリット090ファイル用具の分類と選択のポイント091投げ込むファイル用具092バーチカル・ファイリング093ボックス・ファイリング094挟むファイル用具095綴じるファイル用具096簿冊式ファイリング097デジタルデータの外部記憶媒体も専用用品で整理098A4判以外もサイズを統一して収納する099A4判以外の用紙の綴じ方100机が散らからない「仕掛りファイリング」
101離席中も机が散らからない「MAILファイリング」102すべてのファイルに仮タイトルをつける103分類が細かすぎるとかえって混乱する104文書の個人所有と共有105職務分掌表で担当を見直す106個人で所有するか、共有するかを仕分けする107仮タイトルを見直し、正式な見出しをつける108見出しの表示方法
2理想の机周りにする机周りの整理のコツ053整理する時間はしっかり確保するビジネスパーソンの“基地”である机周り。
PART2では、個人として机周りをいかに整理するかをご紹介します。
PART1では、「整理とは捨てること」と何度も述べました。
「わかった。
要らないものを捨てよう!」と決意した人は始める前にまず、最後までやり通す方法を考えてみましょう。
もちろん目についた不要品を捨てるだけでも、すっきりすることでしょう。
ただ、引き出しを開けて、中から不要なものを、ひとつ、ふたつとつまみ出すだけのやり方は、いつでも中断できるということは念頭に置いてください。
「もう飽きた」「やっぱり面倒くさい」「電話がかかってきた」「こんな時間だ」などと、いろいろな理由をつけていつでも中断できてしまうのです。
「やるぞ!」と思っても、すぐに挫折しやすいやり方といえるでしょう。
そこで、「机周りを整理する」と決めたら、ある程度の時間を確保し、途中でやめられない方法をとること。
たとえば、まず最初に引き出しの中身を全て床に広げてしまったら、引き出しに戻すか、ゴミ袋に入れるか、どちらかにしないと終了できないはずです。
もっとも床スペースを占領してしまっては、ほかの人たちの仕事の妨げになってしまいます。
では、どんな方法がよいのか、机周りを整理する必要性を理解したうえで、具体的な整理術を順を追って見ていきましょう。
054書類の山がなぜ混乱を生むのか「整理したほうがいいのはわかっている。
まあ、そのうちに」とのんびり構えている人は、毎日自分がどんなふうに仕事をしているかを考えてみてください。
必要な書類を探すために、机の上に積まれた山をたびたび崩していないでしょうか。
そのようなときは目当ての書類のことで頭がいっぱいになり、それ以外のものは意識しないまま山をかき分けたり、ひっくり返したりするものです。
その結果、目的以外の書類は、あっちこっちへ動かされ、もしかしたらもともとの山とは違う山が、複数生まれるかもしれません。
結局、ひとつの書類を探し当てるまでに、いくつもの書類の置き場所が変わってしまうのです。
これは地層を乱すようなもの。
もしも書類の山が形成された時点のまま保たれていれば、下から古い年代順に地層が堆積されていったと考えられます。
ところが、特定の書類を探すために山を崩したら、年代順という手掛かりが失われ、積み直しても順不同となります。
もはやブラックボックスのような無秩序な塊といってもいいでしょう。
このように1回の書類探しで10の書類の置き場所を動かすことはざらにあるはず。
これはひとつの書類のために10の書類を失っているに等しいといえるでしょう。
そうやって見つかりにくさがさらに高まり、目当ての書類が失われたも同然になってしまうのです。
055情報管理の“事件”は机の上で起きる
“情報”という切り口から、机周りの整理について考えてみましょう。
オフィスで働く人の机は、情報をやり取りし、何らかの価値が付加され新たな情報という商品を生み出す生産工場といえます。
それが最終的にお客様のもとに届き、対価が支払われるのです。
したがって、情報を生産する場は信頼のおける工場でなければなりません。
お客様は当然、それを期待しているはずです。
消費者であるお客様の立場に立って、生産工場としての自分の机をチェックしてみてください。
・ミスが起きそうな環境ではありませんか?・同じことを何度も繰り返さなければならないような無駄の多い環境ではありませんか?・書類探しに時間をとられて生産性が低下し、コスト高の環境になっていませんか?お客様が望むような安心できる環境だと言い切れる人は少ないはず。
個人情報を預けたり、機密を共有したりするのに、信頼できない環境で管理しているとすれば大問題です。
情報漏洩事件の多くは、書類を紛失したり、置き忘れたり、間違えて捨てるといった管理ミスが原因となって起きています。
情報を閲覧、加工、発信、廃棄するのは、すべて机の上。
事件は机の上で起きているのです。
056仕事がデキる人は分類もうまい安心、安全で生産性が高い机は、整理整頓がなされています。
しかるべきところに、しかるべきものがあり、必要に応じてすぐに取り出せる状態が常に保たれています。
そのために欠かせないのが、適正な分類。
要るか、要らないかに始まり、大きな分類、そして細かな分類へと、これらが上手になされれば、机周りはきれいに片づき、なおかつ使いやすくなります。
反対に、十分に分類がなされず、重複や誤りが多かったりすると、混沌として、何がどこにあるのかわからない状態となります。
仕事が滞るのはいうまでもありません。
「仕事がデキる人は分類がうまい」といわれます。
これは頭の回転が速くて正確に分類ができるというだけでなく、自分が携わっている仕事内容への理解の深さを表わしているともいえるでしょう。
自分が関わっている業務の文書、オフィスにある文書など、管理すべき書類がどのような性格なのか、正確に理解しているでしょうか。
理解してこそ正しい分類ができます。
また、書類の性格や意味合い、分類は、永続的ではありません。
一度これと決めても変化していきますから、その都度新たな分類をして、それに対応できるようにしておくことが大切です。
ポイントは探しやすいように分類すること。
複雑で高度な分類は覚えるのも判断するのも難しいので、迷わないよう、シンプルに分類することを意識しましょう。
057使った書類や情報を元に戻すだけではダメ机周りに限りませんが、整理術で難しいのは定位置を決めて、それを守るだけではうまく回っていかないということです。
しかるべき分類をして引き出しやキャビネットなど置くべき場所を定めても、時間とともに変化が訪れます。
山のように書類が積まれた机を片づけ始めると、どこかから借りてきた資料、キャビネットから引っ張り出してきた書類などもきっと見つかるでしょう。
それらを元の場所に戻せばそれで済むとは限りません。
もしかしたら情報が古くなって、置き場所が変わっているかもしれません。
いつしか廃棄対象になっていたという可能性もあるでしょう。
使い終わった書類はすぐに元の場所に戻すことが大切ですが、それと同時に、もう要らなくなったものは速やかに捨て、管理できる分量を超えないようにすることも大切です。
それでこそスペースが生まれ、新しく本当に必要な書類を収納できるようになります。
せっかく机の引き出しのなかで所定の位置を定めても、同じ分類の新しい書類が次々に加わったら、すぐに入りきらなくなります。
引っ張り出したのはいいけれど、元の場所に戻せないかもしれません。
机の上に山ができる原因ともなります。
置き場所、戻す場所を決めるときは、いつまで置いておくかも同時に決めることが必要です。
では、いよいよ机周りの整理を始めましょう。
058まずは机の上のモノをすべて取り除く机の上は物置きではなく作業場です。
その時々の作業に必要なものだけを置くようにしましょう。
現状はどうでしょうか?ここからは、机の上と引き出しの中身を洗いざらい見直すやり方を説明していきます。
「まとまった時間はとれないから少しずつやりたい」という人も多いでしょうが、「片づける」と決めたら、机全体をまとめて片づけるのが一番。
少しずつやるのは前進ではなく後退と考えて下さい。
結局、元に戻ってしまうリスクが高いからです。
まず、現在机の上にあるモノを、すべて取り除くことから始めます。
机の上を何もない、まっさらな状態にするのです。
用意するのは、空の段ボール箱4つ。
机の上をパソコン周り、左、中央、右の4つのエリアに分け、それぞれに置いてあるモノをそのまま箱に移していきます。
箱には「机左」などと大きく書き、モノがごちゃ混ぜにならないようにします。
机の上に置かれたモノが多い場合は、それに応じて箱の数を増やし、さらに細かくエリア分けをしてモノを移します。
気をつけたいのは、箱に移すときに手に取ったモノについていちいち深く考えないこと。
要るか要らないかは後で判断するので、機械的に作業をしてください。
パソコンや電話もいったん別の場所に移動させ、机の上をまっさらの状態にします。
きれいに拭いて、スペースの広さと気持ちよさを実感してください。
059引き出しの中のモノもすべて取り出す机の上に続いて、次は引き出しの中のモノをすべて取り出します。
このとき、「この引き出しは問題ないから、このままでいい」などと例外は設けないこと。
モノを詰め込みすぎてなかなか開かない引き出しがあれば、なおのこと整理が必要です。
この機会に一切合切、表に出しましょう。
引き出しの中身を移す先は、机の上と同じく段ボール箱です。
モノが少なめであれば引き出しの数と同じでいいですが、中に入っている量が多ければその分だけ多く用意してください。
ぎっしりと詰め込んでいる机の場合は、9箱くらいになることも珍しくありません。
箱には同様に「センター引き出し」「引き出し1段目、2段目、3段目」というようにわかりやすく、大きく書いて表示しておきます。
また、ペンや消しゴム、クリップなど細かい文房具は、箱に直接入れるとばらけてしまいがち。
紙袋にまとめて入れておき、後で見直すようにします。
引き出しの中は、机の上と違って日頃目が届かないので、取り出した瞬間に「これは要らない」とわかるものも出てくるでしょう。
そんなふうに一瞬で捨てると判断できるものは、わざわざ段ボール箱に移す必要はありません。
この段階で捨てられるようにゴミ袋も用意して、作業に取りかかってください。
060すぐに捨てられる指標を見て判断する机から段ボール箱に移すまでもなく「これは捨てよう」と判断できるモノは、想像以上にたくさん出てくるはず。
廃棄できる書類やモノの指標として、よく見られる例を下記に挙げておきますので、判断の基準にしてください。

061パーティションや壁のメモもすべてはずす机の上にいくつも山ができている人は、ありとあらゆる場所を使っていることでしょう。
机の正面や左右のパーティション、壁などに、所狭しとメモを貼り付けていないでしょうか。
これらのメモも整理の対象です。
テープでとめたもの、マグネットを使ったものなど、すべてはずしましょう。
メモだけでなく、書類や内線表、連絡先などもとめてあるかもしれません。
これらもすべてはずします。
小さな紙きれや1枚だけの紙は紛れてしまいやすいので、エリアごとにクリアーホルダーにまとめておくとよいでしょう。
どこに貼ってあったものかわからなくならないように「机正面パーティション」などと、付箋に書いて貼っておきます。
もう1カ所、足元もチェックしてください。
机の上に山がいくつもできている場合、置き場所をつくろうとして足元に段ボール箱を置き、モノを入れていることが少なからずあります。
椅子に座ったとき、足元の箱が邪魔だと思いながら、そのままにしていなかったでしょうか。
机全体を片づけるのですから、足元に置いてあったものも取り出してください。
もともと段ボール箱に入っているなら、そのまま引っ張り出すだけでもいいでしょうが、どこにあった箱かは表示してください。
たくさんの箱に大量のモノが取り出してある状態です。
混乱しやすいですから、紙に「足元」などと書いて箱に貼り付けておくといいでしょう。
062内線表はデスクトップに置く方法もあるせっかく机周りを整理するのですから、見直せるところは見直しましょう。
そのひとつが、パーティションなどに貼り付けてある内線表。
パッと見てわかるので便利ですが、情報漏洩という観点からすると、人目につかない方法にしたほうがいいでしょう。
デスクマットに挟んでおくという方法も、同じように見直したほうがいいでしょう。
内線表だけではありません。
いうまでもありませんが、取引先や外部の業者などの連絡先リストを貼り出しておくのは問題です。
頻繁にやり取りするからといって、机に近づいた人が誰でも見られる状態にするのは避けなければなりません。
内線表はクリアーホルダーに入れておくと、手にする機会が多くてもクシャクシャになりません。
クリアーホルダーなら中の紙を取り出さなくとも読めますし、見出しに内線表と明示しておけば、机の上の書類立てにさしておいてもすぐ取り出せます。
紙で持つのをやめるという選択肢もあります。
机に向かっている間、ずっとパソコンをつけているなら、パソコンの画面で見るようにしてもいいでしょう。
「いちいちファイルを開くのは面倒くさい」という人には、デスクトップにショートカットを置いておく方法があります。
これならクリアーホルダーに入れて取り出す場合と変わらない時間、手間で参照することができます。
063共有か個人で使用か私物かを判断では、いよいよ机から段ボール箱に移した品々の選別に入りましょう。
書類も文房具や道具類などもすべて、「廃棄」「共有」「個人」「私物」の4つに分類します。
すでに利用価値がなくなった書類は、迷わず廃棄。
作成、活用し、その後長いこと机で眠っていた書類は、廃棄の時期がきていないか確認してください。
「長期保存が必要な書類」として大量に溜め込んでいる人も多いでしょう。
そのような大事な書類は、「共有」すべきではないか考えてみてください。
個人の机ではなく、共有資産として部署で管理したほうがいいかもしれません。
個人で管理すると、異動や退職で紛失するリスクがあります。
しかし、部署の共有資産にすれば、個人から個人へ引き継ぐ必要もなくなります。
机に戻すものを個人で使うものだけに限定すれば、その量は驚くほど減ります。
部署で共有する書類は、オフィスの共有什器に移しましょう。
書類だけでなく業務で使う道具類なども同じことです。
上司に相談し、置き場所を確保できないか聞いてみてください。
私物も本当に必要かどうか、オフィスに置いておく必要があるのか見極めていきます。
個人、共有の分類方法については、PART2後半の「ファイリング術の基本(→こちら(*))」で改めて詳しく見ていきます。
064処理に迷ったものは“迷い箱”に入れる段ボール箱の中身を「廃棄」「共有」「個人」「私物」の4つに分類する過程では、迷うことも多々あるでしょう。
もちろん一斉に片づけるのが目標ですが、なかなか結論が出ないような場合は、例外として仮の取り扱いをするという選択肢もあります。
ひとつの書類の分類をどうするか、長々と考え込んでいたのでは、なかなか先に進めません。
迷ったものについては、こちら(*)で紹介した「見極めBOX」の要領で、仮スペースとなる「迷い箱」を行き先として用意。
小さめの段ボール箱に「迷い箱」と表示して、そこに入れておきます。
ひと通り片づけ終わった時点で考えてみると、結論が自然と出ることもあるはず。
迷い箱行きの数が少なければ、わざわざ出してみなくとも、「やっぱりあれは捨てていい」「念のため共有にしよう」などと判断がつきます。
それでも結論が出なければ、最終的な決断ができるまでしばらく保管しておきましょう。
065保管できる量を再確認するここまでの作業により、机とその周囲で管理してきたモノをすべて段ボール箱に詰め終えました。
机の上も引き出しの中も何もない状態になり、取り出した書類やモノの多くが廃棄できるとわかると、収納スペースがぐんと広がったように思うかもしれません。
空の引き出しを次々に開けて「いっぱい入るな」と思ってしまうと、再び詰め込んでしまいがちになります。
しかし、これでは「入るから」という理由で共有すべき書類を手元にとどめることにもなりかねません。
机の上には何も置かず、引き出しは使いやすいように余裕のある状態にしておきたいものです。
オフィス全体が広くとも、個人でコントロールできる収納スペースはごくごく限られています。
大量に捨てても、机の周りに再び溜め込む余裕はないのだと心しておきましょう。
そして、共有できる書類は確実に共有化することと心得てください。
手元に山のように積んでいた書類のなかには、共有してしかるべきものがあるはずです。
個人の管理から共有へ移行させることにより、結果的に自分自身が管理可能な空間が広がります。
共有什器などに多くの書類を移せば、これまでモノで溢れていた机の引き出しに空きができるでしょう。
066机の上はゼロ・アクションの配置がおすすめそれでは段ボール箱の中身を机に戻していきましょう。
まず、机の上に置くのは必要最低限のものにとどめること。
一般的にはパソコン、電話機と電話用のメモ帳、それに卓上カレンダーといったところです。
机の上の整頓のポイントとして、机の上は、手数をかけずに動作に入れる“ゼロ・アクション”のスペースと考えてください。
電話機はさっと受話器を持ち上げることができるでしょうか。
パソコンもすぐ使えるようにしておきましょう。
ファイルや書類が積み重なっていくと、それらをどけないと作業に入れなくなってしまいます。
では、1日を通して机の上の状態を見ていきましょう。
【出社時】机の上にあるのはパソコン、電話機くらい。
ほかには何もない状態です。
そのとき手がけている書類は「仕掛りBOX」にまとめて入れ、共有什器に保管しておくのが理想です。
出社したらそれを机に運び、仕事に取りかかります(「仕掛りBOX」についてはこちら(*)を参照)。
【業務時間帯】机の上は「仕掛りBOX」と現在進行中の書類、筆記具などがある状態。
【退社時】「仕掛りBOX」を保管場所へ戻して帰ります。
067机の上のものは仕事の流れを考慮して戻す「共有什器に『仕掛りBOX』を置くという方法は、自分の考えだけではできない」「現在進行中の書類は、やはり机の上に置いておきたい」そう思った人もいることでしょう。
全社を挙げて整理術を見直すことが理想ですが、必ずしもそうはいきません。
書類を机の上で保管する場合は、仕事の流れを考え、その時点で必要不可欠なものだけにとどめること。
すでに書類の分類をして、捨てられるものは捨て、量はかなり減っているはずです。
せっかくですから気を抜かず、「まあ、いいか」と机の上に置いたりしないようにしてください。
パソコンの入力作業が多い場合を考えてみましょう。
資料を受け取り、それをもとに作業をするとします。
受け取った資料の保管場所はどこでしょう?専用ボックスを置いていたけれど、そこからあふれていたという人は多いはずです。
基本的には、たとえば机の左側に配置したボックスから優先順位に基づいて資料を抜き出し、パソコンで作業。
終了したら、右側に置いているレターボックスなどに移すといった流れでしょうか。
ところが、現実には机の上は常に書類だらけ。
さまざまな紙類が散乱し、別件の問い合わせを受けたり、急ぎの作業が入ったりすると、さらに混乱することに。
作業スペースを確保するのにも苦労する状況……。
ボックスファイルを2つ利用する机の上ですっきりと管理するには、ボックスファイルを利用する方法があります。
作業待ち用と作業済み用の2つです。
受け取った資料はすべてクリアーホルダーに入れて、作業待ち用ボックスに立てて収納。
作業が終わったら作業済み用のボックスに横に入れます。
これなら見落としもなくなります。
もちろん、このままでは処理後の資料が増えていきます。
作業が終わったら、共有化できないかを考えましょう。
共有できるものは、個人の机にしまい込むことなく共有什器へ移動するのです。
共有化したほうが、問い合わせなどがあったときに、ほかの人も対応することができます。

068引き出しの収納のコツ机の上のゼロ・アクションに対して、引き出しの中はワン・アクション。
引き出しを開ければ、何がどこにあるかひと目でわかり、すぐ手に取って使えるように配置しましょう。
引き出しごとに本来の役割を設定して、収納するものを決め、定位置を定めることが大切。
そうすれば、使った後、すぐそこに戻しやすくなります。
会社の重要書類などを入れておくのは、鍵のかかる引き出しにしてください。
では、最下段の深い引き出しから入れていきましょう。
ここにはファイル類など大きめの資料を収納します。
参照資料、カタログ、社内マニュアル、名刺ホルダーなど個人で管理する必要があり、よく使うものに限定します。
利用頻度の高いものから順に手前から奥へと並ぶようにすると使いやすくなります。
中段には、頻繁に使うものを入れます。
CDROMやDVDのほか、スマートフォンなどの充電器など、日常的に使用するものだけを入れてください。
その奥に頻繁に見る参考書籍などを収めてもいいでしょう。
仕切り板などを使って収納スペースを細分化すると効率よく収納できます。
最上段の引き出しは、細かい文房具類や日付印などのスタンプ類のスペース。
ハサミやペン、クリップ、付箋、USBメモリ、電卓、名刺ケースなどを入れます。
中で動いて散乱状態にならないよう、トレイを使い、定位置を決めてすっきり収納するのがコツです。

069センター引き出しは一時的な退避スペースにするオフィスの机には天板の下にも平たい引き出しがあります。
このセンター引き出しは、基本的に何も入れないことが理想です。
「せっかくのスペースを有効活用しないのは、もったいない」と思うかもしれませんが、これが机の上をいつもすっきりとさせておく秘訣となります。
机の上に書類を広げているときに、上司から突然呼ばれたり、来客があったりする状況はよくあるもの。
その際、一時的に書類をセンター引き出しに入れてから席を離れるのです。
つまり、センター引き出しは、離席する際の書類の一時的な退避スペースだと捉えてください。
空にしておけば、大切な書類を、順番を乱さず、収めることができるでしょう。
離席するときはすぐ戻るつもりでも、予想以上に時間がかかるかもしれません。
ほかの人に呼ばれたり、別の部屋に移動したりすることもあるでしょう。
そして、ようやく戻ったら、誰かが置いていったものが書類の上にのっている……。
「いつものことだ」と思う人は多いでしょう。
しかし、ほかの人に机の上を乱される恐れとともに、重要書類を誰にでも見られる状態で放置するリスクも考えてください。
そうしたリスクを避けるためにセンター引き出しは空にしておきましょう。
どうしても使用したい場合は、クリアーホルダーや未使用のノートなどのストックにとどめるようにしてください。
070デスクボードで机上スペースを有効活用する机周りを片づけた機会に、スペースをより有効活用する方法を考えてみてもいいでしょう。
便利なツールがいろいろとありますから、机の使い方、ニーズに合わせて利用できます。
たとえば、パソコンのキーボードが邪魔だと感じることが多い場合。
パソコンを使わない手作業をしたり、大判のカタログや記録のページをめくったりするときは、キーボードを立てかけておくという人もいるでしょう。
モニターをのせるデスクボードを使えば、必要に応じてその下の空間にキーボードをしまえます。
モニタースタンド、パソコン台などとも呼ばれるツールです。
071机周りのストックのルールを再検証するさて、机周りはすっきりしましたか?立ち上がらなくとも、さっとモノを取り出せる机は一等地です。
ここでもう一度、ストックのルールを検証しましょう。
・戻す場所はありますか?すべての書類、モノについて定位置が決まっていますか。
定位置があってこそ、使った後で迷わず戻すことができます。
・面倒な収納場所、収納方法ではありませんか?机の引き出しを開けて、さっと取り出せるでしょうか。
整理のためと思って、蓋のある入れ物に入れたり、使用頻度を考慮せずに引き出しの奥にしまい込んだりすると、かえって手間が増えて使いにくくなります。
・戻す場所が“見える化”されていますか?引き出しを開ければ、ひと目でわかるのが理想です。
重なり合ったりしないように気をつけましょう。
・捨てるためのルールはありますか?せっかく片づけたのですから、その状態を継続させましょう。
そのためには廃棄ルールが必要不可欠。
不要なものはその都度捨て、スペースがいっぱいになったらさらに捨てる、月末に捨てるなど、あらかじめ決めておきましょう。
・よく使うものほど近くに配置されていますか?「探しやすく、出しやすく、戻しやすい」のが、最高の収納場所。
毎日、頻繁に使うものには特等席を用意してください。
072片づけの効果を実感、確認する机をすっきり片づけた効果は、作業を始めれば即座に実感できます。
必要なものをすぐに取り出すことができ、「あれ、どこ行ったかな?」と探す時間も手間もなくなります。
「驚くほど仕事の効率が上がった」「モノを探すことに気を取られないから、仕事に集中できる」「仕事の質が確実に上がった」「仕事がどこまで進んだか、進捗が見えやすい」日々の仕事に取り組むなかで、身をもってメリットを実感できるでしょう。
「上司にほめられた」「同僚たちの自分を見る目が変わった」そういった他者からの評価アップもうれしいものです。
もうひとつ、机丸ごとの整理を経験すれば、セキュリティ意識も高まります。
これまであまり意識せずに書類を置いたり、積んだりしていた人は、とても危険な状態だったのだと振り返って恐ろしくなるかもしれません。
そうした効果を実感し、改めて確認することが、すっきりと片づいた状態をキープする原動力になります。
整理術の効果は、一度完成させないことには体感できません。
楽しく、うれしいことを積み重ね、面倒でマイナスだらけの元の状態に戻らないようにしましょう。
073廃棄の仕組みで書類の山を二度とつくらない再び散らからないようにするには、毎日掃除をして、自ら決めた廃棄ルールに則り要らないものを捨てること。
基本的には、その日のうちに捨てるか否かを決めるようにします。
「でも、やっぱり迷って決められないことはある」と不安に思う人もいるでしょう。
今は使わなくても惜しいからしばらく取っておきたいとか、近いうちに役立つ機会があるかもしれないといったケースです。
その時点で不要なものは、いずれゴミになる確率が高いことを思い出してください。
貴重な情報だと思ったら、上司や同僚に相談し、部署で管理するかどうか決めてもいいでしょう。
そして、またしても書類の山ができそうになったら、やや荒療治ですが捨てるための策を講じます。
「廃棄」と書いた箱を足元に置き、行き場が定まらない書類はとりあえず入れるのです。
もちろん最下段の引き出しとか共有什器などと、場所が定まっている書類は、使い終わったらそこに移します。
「廃棄」の箱に入れた後で必要になったら、取り出して使えばいいだけ。
ほかの書類の行方がすべて定まっていれば、「あの書類はどこだっけ?」と思ったときに探す場所は「廃棄」の箱に絞られます。
期間を決め、箱がいっぱいになったら捨てましょう。
重要書類を足元の箱に置いておけない場合は、引き出しの中に「廃棄」スペースを設けるといいでしょう。
2理想の机周りにする理想の机のつくり方074書類や資料を机の上に置いたままにしない理想の机をつくることを考える際に、まず念頭に置きたいのが書類や資料を放置しないことです。
自分自身の机の状態を考えてみてください。
机の上に書類を積み重ねて置いたままにしていないでしょうか。
朝に見た資料、前の週に作成した書類、2週間前に受け取った通知、ことによると3カ月前に見たきりの資料も下のほうで眠っているかもしれません。
机の上は作業スペースであって、書類や資料の置き場所でも保管場所でもありません。
本来の機能が果たせるように空けておく必要があります。
「これはまたすぐ使うから」「後で片づけるから」などと置いたままにしがちですが、急ぎの別件などが入ろうものなら、処理はどんどん後回しになり、そのまま時間が経過していくことは多々あります。
いよいよその書類を処理しようと思ったときには、どこにまぎれたかわからなくなってしまい、探すための時間と手間がかかってしまいます。
用の済んだものは、すぐに元の場所に戻すこと。
これが理想とする働きやすい状態、生産性の高い状態を保つ基本です。
この習慣を身につければ、探し物は減り、すっきり片づいた机にすることができるでしょう。
個人で管理する書類や資料は最下段の引き出しに収納し、部署で共有するものは共有什器にしまう習慣を身につけてください。
075情報の漏洩を防ぐクリアデスク情報セキュリティの観点から、クリアデスクをルールに定める企業が増えています。
ひと言でいうと、席を離れるときに机の上に書類などを放置しないということです。
もう少し厳密に見ていきましょう。
【長時間の離席、退社時】どんな機密情報も机の上に出ていない状態にします。
紙だけでなく、ノートパソコン、外付けハードディスク、USBメモリ、DVDなど持ち出しやすい情報機器、記憶媒体なども対象となります。
【短時間の離席】覗き見、紛失を防ぐため、引き出しにしまうか、紙なら裏返すなどの対策を取ります。
「機密情報でなければ問題ない」と思った人は要注意。
公開されている情報だからといって、きちんと管理しなくてもいいことにはなりません。
機密情報のみに限定すると、ひとつひとつ機密か否かの判断をしなければならず、それも現実的ではありません。
また、雑誌や本なら置いたままでいいとなると、しだいに放置されるものが増え、やがて崩壊に至る悪循環も起こります。
クリアデスクを実現すれば、うっかりなくした、持ち帰ってしまったといった事故も防げます。
自分の机も会議室の机のように席を立つときは片づけてください。
076捨ててはいけない文書をチェックする理想の机づくりにとって、不要な書類は邪魔なだけ。
本当に必要な書類のみを残すこと、その見極めが重要です。
そこで、安心して捨てられるように、捨ててはいけない文書をチェックしておきましょう。
法令や組織内の取り扱いルールに基づいた判断ができるように、正確に認識しているかどうかを確認してください。
一般的に捨ててはいけないとされる文書の例を挙げてみます。
・顧客情報(個人情報)リスト・独自に集計した統計データ・独自データの分析結果報告書・企業独自の営業ノウハウ集・意思決定の根拠となる文書の原本デジタルデータ化されているか、その印刷なのか、原本かコピーかという違いは大きいので、その点もきちんと確認しましょう。
容易には得難い情報、莫大なコストのかかった調査、企業の存続に関わる文書などが、一瞬の判断ミスによって失われたら取り返しがつきません。
組織としての利用価値、組織内の廃棄期限、法定保存年限などをチェックし、わからなければ上司に確認してください。
どうしても不安が残るときは、「仮処分BOX」をつくって入れておき、後日、改めて判断するといいでしょう。
077リサイクル、リユース、リデュースを考える環境問題への意識が高まるなか、最近「要らないものはどんどん捨てる」と聞いて、思わしくない反応も返ってくるようになりました。
たしかにゴミを増やさないことを信条とする人にとっては、引っかかる言い方なのかもしれません。
誤解のないように説明すると、本書の「捨てる」「廃棄する」は「ゴミとして排出する」というだけの意味ではありません。
リサイクル(再資源化)やリユース(再利用)の道があるなら、そうすることが望ましいのはいうまでもありません。
紙文書については、おそらくすでに企業として取り組みがなされているでしょうから、職場のルールを守り、リサイクルしてください。
機密文書も段ボール箱で回収し、箱のまま溶解処理をするサービスなどがあり、ニーズの高まりとともに利用が広がっています。
裏紙の使用については問題もあるので気をつけましょう。
たしかにコピー用紙のリユースではありますが、機密管理上は好ましくないうえ、プリンターや複写機のトラブルの原因ともなりかねません。
紙文書はリユースよりリデュース、つまり減らす工夫をしましょう。
書類は簡潔にまとめて枚数を減らし、両面印刷、複数ページ印刷などを活用すること、そもそも本当に印刷やコピーの必要があるのか問い直す姿勢が求められます。
078とりあえず机の上の書類を立ててみるできるところから理想の机に近づける方法として、とりあえず何でも立ててみるというのがあります。
今現在、机にあるものを、書類でも本でも小物でもすべて、立てておけるものは試しに立
ててみてください。
机の上に積んである書類は、ファイルやボックスを利用して立てましょう。
1案件をひとつのホルダーに入れるのがベストですが、難しければ身の周りにあるものを利用して、とにかく実践してみることが重要です。
「ファイル用具がないからできない」「今度、いい書類ボックスを手に入れてからにしよう」そんなふうに考えると、せっかくのやる気がいつの間にかしぼんでしまいます。
整理術は思い立ったら「すぐやる」のが秘訣。
できるところからやってみてください。
ちょうどいい用具がなければ、適当なもので代用したり、挟んだりして立ててみましょう。
そうするなかで、どんなファイル、どんなボックスが向いているかもわかってきます。
机の上だけでなく、引き出しの中身もできる限り立ててみてください。
席に座ったまま引き出しを開けると、ファイルなどの背がパッと目に入るように立てていきます。
寝ていた書類を「立てる」だけでも、机の上は想像以上にすっきりします。
理想の机に向けて目に見える改善がなされたことでしょう。
079ファイルを立てる3つのメリット書類などを立てることは誰もがすぐできるワザ。
鉛筆でもCDやDVDでも立てるようにしましょう。
見た目が思いのほか良くなるので、「机の上、片づけた?」「きれいになったね」などと声がかかり、やる気に火がつくかもしれません。
そもそもなぜ「立てる」だけで机の上がすっきりしたのでしょうか。
3つのメリットがその理由を示しています。
①すべてが見えるきれいに見えるだけでなく、すべてを見渡せる状態になります。
書類の山で見えるのは一番上だけですが、ファイルを使って立てれば、ひと目で全体を確認できます。
並べるだけで揃い、すべて同じように見えるので、忘れてしまうリスクを減らせます。
②スペース効率が良いA4判の書類を寝かせると、そのサイズ分のスペース(面積)を取ります。
一方、ファイルを使って立てた場合に取るスペースは、短い一辺とその厚みのみ。
「30㎝以上積み上げれば、寝かせたほうが効率がいい」などと反論する人もいますが、そんな山を築いたらすぐ崩れてしまいます。
③取り出しやすいたとえその書類の存在と場所を覚えていても、高く積んだ山から取り出すのは大変。
無理に引っ張ったら崩れますから、上のものをどかさなければなりません。
それに対して、立てていれば、どの書類もすぐに取り出せます。
以上の3つの効果が机に劇的な変化をもたらすのです。
080立たないファイルは“寝ぐせ”がつく書類を立てておくためには、ファイル用具も大切です。
とりあえず立ててみて、そのメリットを実感したら、次に無理やりではなくきちんと立てておける状態をつくりましょう。
安く大量に入手できるからとペラペラで立ちにくいファイルを使っていると、維持が難しくなります。
立たないファイルを必死で立てるようにしても、隙あらば倒れてきて“寝ぐせ”がついていきます。
妙にしなったり、端が広がったりしていちいちイライラするでしょう。
余計な手間暇とストレスのもとになるくらいなら、少しくらい割高でも立てておけるファイルを選んだほうが結果的にロスも少なくなります。
安いファイルの不便さが人件費に跳ね返り、かえって割高になってしまっては元も子もありません。
もし、立たないファイルを使うなら、ボックスにまとめるなど補助用具をうまく利用しましょう。
自分が使いやすい状態を追求してみてください。
見える状態にしておけば、忘れることもな
く、すぐ取り出せます。
「(参考にしようと思った)資料が見当たらないから、新しいものを(資料室からコピーして)取ってこよう」「前に印刷した資料、その辺にあったはずだけど、苦労して探すより新たに印刷したほうが楽だな」そうやって書類を増やし、ロスを増やす悪循環を、ファイルを立てることで解消しましょう。

081引き出しのファイルの並べ方最下段の引き出しにしまうファイルを、きれいに立てて並べていくと、開けた瞬間に判別がついて使い勝手の良さに気分も上々。
高いモチベーションで仕事に取りかかれます。
では、理想的な状態を、どうやって維持すればいいでしょうか。
一番気になるのは、引き出しの中の並べる順序でしょう。
基本的には利用頻度が高いものほど手前に置きます。
手前なら少し開けるだけで、すぐに手に取れます。
「どれも同じくらい使うから、順序をつけにくい」と迷ったときは、使うたびに手前に戻す方法を実践するといいでしょう。
使う頻度が高いものが常に手前にある状態となるので、迷うことがなくなります。
ほかにも、業務別にファイルの色を変えたり、案件別にファイルを並べたり、ボックスを利用して資料をまとめるなど、さまざまなやり方が考えられます。
082進行中の案件、終了案件を整理する整理が行き届いても、机の引き出しに収納できるモノの量は限られています。
収めたファイルを楽々と取り出せるのが理想。
詰め込みすぎて引っ張り出しにくくなる前に、捨てるか、収納場所を移すなどして量をコントロールしてください。
基本に立ち返ると、引き出しに収めていいのは個人所有してもいい書類や資料です。
量が増えて収拾がつかなくなったら、書類のみに限定するといいでしょう。
それでも増えてきたときは、再度、必要性を見直します。
終了した案件の書類、更新済みの文書など、捨てられるものはないでしょうか。
本当に必要なものだけを手元に残してください。
電子化されていれば紙で保存する必要はもうないかもしれません。
また、規程や通達などは部門で共有するものです。
決して個人で所有するものではないので、個人の机で管理するのはやめましょう。
進行中の案件の書類や資料のファイルは、「仕掛りBOX」にまとめて入れ、共有什器で管理するのが理想的。
誰が管理しているボックスなのか忘れず明示してください。
参照資料、情報資料などは、電子化を検討しましょう。
参照するだけなら電子化したほうが素早く検索でき、保管のためのスペースもいりません。
083整理術に絶対的な正解はない「何をどうしたらいいのか、もっと細かく具体的なノウハウを知りたい」「そのまま真似できる正しいやり方を説明してほしい」整理術についてそうした声が上がることは多くあります。
そこで心に留めておいてほしいのが、どんな人にも、どんな状況にもあてはまる絶対的な正解はないということです。
「この書類は捨てていい」「このファイルはここに入れる」などと正確に判断できるのは、自分自身だけ。
第三者が代わりに判断することはできません。
「理由はよくわからないけれど、言われた通りにしてみる」という状態では、狙った効果はなかなか上がらないでしょう。
根幹をなす考え方を理解し、身につけ、それなら自分の場合はどうしたらいいかと個別の状況に応じて最適な方法を導き出すことが重要です。
10のオフィスがあれば、理想の手法も10あります。
そこで働く人それぞれに理想のやり方があり、そのやり方も仕事の変化に合わせて変わっていきます。
変化に柔軟に対応できるのは、具体的な方法ではなく考え方です。
ワークフローを本当に理解し、整理術の考え方が身についていれば変化に動じることなく対応できるでしょう。
理想の机はどうあるべきか、正解を導き出せるのは自分だけなのです。
084すぐ見つかるか検証、評価する机周りがすっきり片づいて理想に近づいたら、仕事に取りかかる前に試しに何か書類を探してみましょう。
すぐに見つかり、取り出せるか、使い勝手の検証です。
机の上に積まれていた書類の山が消え、探さなければならない範囲が狭まり、見つかるまでの時間も大幅に短縮されたはずです。
驚くほど簡単に目的のファイルを手に取ることができたのではないでしょうか。
もしも「あれ、どこだっけ?」「ここじゃなかった?」などと迷ってしまっても、焦りは禁物。
見た目も中身もこれまでとはガラリと変わったのですから、戸惑っても不思議ではありません。
どう分類したのか、キーワードや業務内容などを思い浮かべながら探してみてください。
それでもうまくいかなくとも、落ち込むことはありません。
理想に向けてのスタートは切ったのです。
理想は追い求めるものですから、ゴールまで簡単に到達できなくても当然。
見直しを図り、改善を重ねて、自分にとっての理想の机、整理術を確立していきましょう。
自分自身の使いやすさで評価整合性の確認も重要です。
落ち着いて見直してみると、分類や表示などに問題点が見つかることもあります。
思い込みと現実にずれが生じることもあります。
実際に試してみて、ファイル方法、配置方法、表示方法、用具やまとめる単位などを検証してください。
問題があれば、日々仕事をするなかで意識的に見直していくといいでしょう。
上司や同僚に「あの資料を見せて」「例の書類は?」などと問われたときに素早く提示できるようになり、好反応に手ごたえを感じる機会もあるでしょう。
それが改善策に取り組むモチベーションになるかもしれません。
ただし、個人使用のファイリングシステムに対して真の評価を下せるのは自分自身。
自分が使いやすいかどうかを最優先し、何よりもそれに基づいて判断してください。
085色分けによる直感的表示を取り入れるファイルの表示方法として、色分けを取り入れる手もあります。
収納先をひと目見ただけですぐにお目当てのファイルを取り出せるようにする策として効果的です。
なぜ色分けなのかというと、色は遠目にも疲れ目であっても一目瞭然だから。
文字を読むためには、文字の大きさ、ファイルとの距離が限定されますが、色分けならパッと見ただけで直感的にすぐわかります。
たとえば、「重要な書類は赤いファイル」と決めるという方法が考えられます。
赤は注意を喚起し、「重要」「緊急」などをイメージしやすい色です。
黄色も同様の連想が働きますが、赤のほうが目立ち、自ずと「重要なファイルです」とアピールしてくれるでしょう。
机に置いておく書類はすべてクリアーホルダーに収めてあるという場合は、重要なものに絞って赤い付箋をつけるやり方もあります。
立ててある状態で目につく位置に貼り付ければ、同じ役目を果たしてくれます。
とりあえず付箋を使って色分けを試してみて、なじんできたらファイルによる色分けに移行するのもいいでしょう。
ただし、使用する色は3色くらいにとどめるのが賢明。
それ以上増やすと複雑になり、直感的というより一瞬考えてから判断する必要が出てくるからです。

086便利グッズで使い勝手をアップ理想の机にするには、小道具や便利グッズにもこだわるといいでしょう。
たとえば、同じペン立てでも使用するペンの太さや長さ、本数、ほかに何を入れておくかにより、適するものは違います。
ぴったりとくるデザインを選べばコンパクトにまとまり、引き出しにも収まって机の上がすっきりします。
最上段の引き出しにトレイをはめ込む場合も、使う文房具などに合わせて選び抜くと、定位置を効率よく確保でき、使い勝手が良くなります。
便利グッズを使えばスペースを生み出すことも可能です。
机に取り付けられるポケット収納グッズなどは、よく使う小道具をこれにしまうことでいちいち引き出しを開けずに済み、作業の効率アップが期待できます。
087大判封筒の資料はクリアーホルダーに移す理想の机を目指すうえで気をつけたいのが、大判封筒に入って受け取る書類や資料です。
封筒は1枚だけなら薄いですが、何枚もまとまればかさばり、中の書類を何度も取り出すうちに封筒にシワや折り目がついて見た目も悪くなってしまいます。
受け取った封筒ごと机の上や引き出しに保管し、後で再び使用するとしたら、それだけでスペースに加え、手間も増えることになります。
封筒からいちいち取り出し、再びしまう必要が出てくるからです。
封筒を保存しておく必要性やルールがないのであれば、書類は封筒から抜き出して扱いましょう。
もちろん封筒に特定の表示がされているなど、意味がある場合もあります。
その場合には、きちんと保管しておくのはいうまでもありません。
クリアーホルダーに移せば、いかにすっきりするか実感できるはずです。
中の書類を取り出すときも、さっと手に取ることができるでしょう。
サイズの異なる大判封筒が机の上に凸凹に並んでいた場合、また引き出しの中にごそごそと入っていた場合など、ホルダーに移して立てるだけで大きな違いが生まれます。
書類を使用した後で封筒に戻し、ほかの人に渡すやり方を取っている場合は、方法を変えてよいか上司の確認をとったほうがよいでしょう。
2理想の机周りにするファイリング術の基本088ファイル用具を使い分けるここからは、ファイリングの基本として、さまざまなファイル用具を紹介していきましょう。
何事も目的を達成するためには、それに合った用具を選ぶことが大切です。
とはいえ、実際には「オフィスにあるものを使っているだけ」という人が多いかもしれません。
手近にあるもので間に合わせればいいという考え方もありますが、一定の期間、使い続けることを想定してみてください。
ものによっては毎日のように手に取ることになります。
であれば、用具を用途に合わせるのではなく、用途に合わせて用具を使い分けるようにしたほうがいいでしょう。
「コストパフォーマンスが高いのが一番」これが正解ではないでしょうか。
安ければいいということではありません。
値段が安くても機能が伴わなければ、作業効率の向上やミスの防止といった整理術本来の目的を果たせません。
使いにくいファイル用具で作業が遅くなるようなら、結局コストパフォーマンスが低いということになります。
反対に、「自分は用具にはこだわる。
高くても特別なものを使いたい」という人もいるでしょう。
その場合も、プレミアム感より用途に合わせることを優先して選ぶようにしてください。
ファイル用具の選択ポイントは、業務で発生する書類の性格、情報のライフサイクルです。
ファイリングシステムを維持しやすいよう上手に選びましょう。
089ファイル用具を交換するメリット、デメリットこれまで「使いづらい」「手間がかかる」などとファイル用具に不満を持っていた場合、またオフィス全体でそうした不満がくすぶっていた場合は、これを機に交換するといいでしょう。
もちろん、どうしても交換しなければならないというのではありません。
本書で紹介するファイリングシステムは、特別な用具を必要とするものではなく、特定の商品を揃えないと実践できないといった縛りもありません。
加えて、ファイル用具の交換の際には交換によって生じるデメリットも検討する必要があります。
これまで使ってきたファイル用具を別のものに差し替える作業を考えてみてください。
たとえば、膨大な文書を収めた保存庫のファイルまですべて見直すとなると、大変な作業量となります。
しかも、個別フォルダーに入っていた書類をすべて取り出し、穴あけ作業をしてパイプ式ファイルに綴じる方式に切り替えるとなったら、大がかりなイベントとなるでしょう。
しかし、これまでさほど問題がなかったとしても、使用しているファイル用具にばらつきがあった場合、カテゴリー別に統一するだけで使い勝手はぐんと良くなります。
使いにくいファイル用具をこの先も使い続けることで生じる人件費のロスは、どのくらいになるでしょうか。
つまるところはメリットとデメリットを比較して判断することが大切です。
090ファイル用具の分類と選択のポイント
ひと口にファイル用具といっても、実にさまざまな種類があります。
表紙や、綴じ方、綴じ具など、ファイリングに携わる多くの人々の創意工夫により、長い歴史のなかで多種多様な製品が生み出されてきました。
本書では、日本ファイル・バインダー協会(File&BinderAssociationJapan:略称FBA)の定めた様式を参考に紹介していきます。
同協会によると、書類や伝票、カタログなど記録済みの文書を綴じる、または挟み入れることで整理・保管する表紙がファイル。
一方、ルーズリーフや帳票など未記録の綴じ穴のある用紙を挿入し、記録できる綴じ具付き表紙のことをバインダーと定めています。
ファイル用具を選ぶ際のポイントを挙げておきましょう。
①誰が使うか担当者だけですか。
部署の全員または全社的に使いますか。
②どこで使うか社内だけで使うものですか。
持ち出す機会がありますか。
③情報の量についてファイルすべき情報の量は多いですか。
少ないですか。
④重要度について利便性を重視しますか。
機密保持が重視される情報ですか。
これらを判断材料に用途に応じてファイル用具を選んでください。
では、こちら(*)から種類別にファイル用具を見ていきましょう。
091投げ込むファイル用具書類や資料に穴をあけずにとじて保管する「投げ込む」タイプのファイル用具は、日頃から利用している人は多いでしょう。
なかでも利用頻度が高いのが、ホルダー。
文書を一時的に保管する際に広く使われています。
ホルダーと発音が似ていますが形状が全く異なり、二つ折りの厚紙に書類を投げ込んで保管するファイル用具は、一般的にフォルダーと呼ばれます。
次項で説明するバーチカル・ファイリングに用いられます。
フォルダーやホルダーは書類を投げ込めば、それだけで収納、保管ができますから、手早くすむのが最大の特徴といえます。
刻々と書類が発生するようなシチュエーション(情報の収集・加工段階)で特に好まれます。

092バーチカル・ファイリング「投げ込む」ファイル用具を使ったファイリング術に、バーチカル・ファイリングがあります。
「バーチカル」とは垂直ということ。
書類をフォルダーに挟み、ファイリングキャビネットの引き出しに垂直に収納し、保管する方法です。
バーチカル・ファイリングには次のようなメリットがあります。
①手間がかからない
ファイルに綴じる方式に比べ、書類に綴じ穴をあけなくて済むので、手間が省けます。
フォルダーに書類を挟んだら、引き出しを開けて所定の位置に入れるだけです。
②省スペース必要となるスペースは書類の厚み程度。
分厚いファイルに少量の書類を挟む場合のようなスペースの無駄が出ません。
一方で、以下のようなデメリットもあります。
①紛失のリスク書類をフォルダーに挟んであるだけなので、抜け落ちる恐れがあり、紛失しやすいという難点があります。
②設置場所の制限引き出しを見下ろして目当てのフォルダーを抜き出すため、目線より高く、覗き込めない位置には収納できません。
③保管期間の制限紛失のリスクが高いため、長期保管には向いていません。
これらメリットとデメリットを踏まえ、短期の保管で済む回覧用や参照用の書類のファイリングに活用するとよいでしょう。
093ボックス・ファイリング投げ込むタイプのボックスファイルを用いるのが、ボックス・ファイリングです。
書類をむき出しのまま投げ入れて使うのではなく、1件ずつフォルダーに挟んでからボックスに収め、管理します。
ボックス・ファイリングには次のようなメリットがあります。
①設置場所が自由引き出しに収納するバーチカル・ファイリングでは、目線より低い位置に限定されるのに対して、ボックスの置き場所は高いところでもOK。
目線より高いところにも配置できます。
②見出しの一覧性ボックスを並べたときに、表示が一覧できます。
③持ち運びしやすいボックスごと簡単に持ち上げられるので、中身をばらけさせずに使用場所まで運べます。
一方で、以下のようなデメリットもあります。
①スペースを取る中に入れておく書類、フォルダーが少なくとも、ボックス1個分のスペースを必要とします。
②使用用具が2種類ボックスだけでなくフォルダーも用意する必要があり、少々コストがかかります。
094挟むファイル用具挟むタイプには、Z式ファイル、クリップボードなどがあります。
社内の回覧書類などで使われることがあるでしょう。
また、プレゼン用の資料を配布する際などは、スライドレール式で書類を挟むファイル用具も用いられます。
これら「挟む」ファイル用具は、一時的に書類を活用するのに便利ですが、固定されていないため長期間の保管には向いていません。

095綴じるファイル用具
書類の用紙に穴をあけて綴じ、製本して使うファイル用具も、オフィスでは広く使われています。
綴じ穴については、日本では2穴に加え、4穴のタイプも一般的です。
ほかには、30穴のリングバインダーがよく用いられています。
「パイプ式ファイル」や「A−Zファイル」「リングバインダー」などが「綴じる」ファイル用具にあたります。
2穴、多穴の綴じ穴の大きさと位置については、日本工業規格の規定※があります。
4穴などその他の綴じ穴については、日本ファイル・バインダー協会(FBA)が規格を定めて統一を図っています。

096簿冊式ファイリング綴じるタイプのファイル用具を用いるのが、簿冊式ファイリングです。
「簿冊」とは、綴じてある本や帳面、帳簿のことをいいます。
方法としては、綴じるファイル用具に書類や資料を綴じて管理します。
簿冊式ファイリングの長所としては、以下の4つがあります。
①散逸しにくい挟むだけのバーチカル・ファイリングと異なり、しっかり綴じておくことで書類を紛失するリスクを抑えられます。
②順序を保てる定位置が決まっていれば抜き出して使った後、戻す場所がすぐわかります。
戻しやすく順番が乱れにくいといえます。
③見出しが見やすいずらりと並んだ背の表示が一目でわかります。
④リユースしやすいファイルが頑丈なので、一定期間使用した後でも、書類を抜き取れば再利用できる可能性が高いといえます。
また、短所としては、①穴あけの手間書類を綴じるには、綴じ穴をあける作業が必要となります。
②スペース効率綴じた書類が少なくともファイル1冊のスペースが必要。
の2点があり、伝票類や定期的に発生する書類の保管に用いると有用といえるでしょう。
097デジタルデータの外部記憶媒体も専用用品で整理ファイリングの必要があるのは、紙の文書だけではありません。
電子化された情報が増えるにつけ、CDやDVDなどの外部記憶媒体も増えていきます。
これらについても従来のファイリングを見直し、作業効率を上げるとともに情報漏洩などのリスク対応を強化したいものです。
ファイル用具は専用の収納用品を選ぶのがベスト。
購入時に入っていたCD、DVDのケースではなく、収めるポケットのついたファイルを使用したほうが、探しやすく、元に戻しやすいので便利です。
紙文書と外部記憶媒体は、別々に保管するより関連するものは一カ所にまとめたほうが便利です。
「書類は保管場所にあったけれど、参照データが入ったCDが見つからない。
誰かが個人で管理しているのか……」そのような事態になるのを避け、一度に探し出せるように工夫しましょう。
CDやDVDが収納でき、A4サイズのファイルに綴じることができる台詞を使って、紙文書と一緒に綴じ込むといいでしょう。
CD、DVDの中身をリストにして、印刷したものも添えると次に使用する際にも便利です。
098A4判以外もサイズを統一して収納する
PART1の書類作成のルールでも述べましたが、ファイルに綴じる用紙のサイズはA4判に統一しましょう。
ほかにも、さまざまな大きさや形態の用紙がありますが、標準化することが使いやすさにつながります。
ここで歴史を振り返ると、A4判への統一が進められたのは四半世紀前。
1993(平成5)年4月から行政文書の用紙規格のA判化が始まったのです。
以降、官民を問わず、オフィスで使用する書類はA4判のみとする流れとなりました。
それに伴って、文書を保管するキャビネットなどのオフィス家具もA4判対応のもので揃えられるようになっていきました。
現在では、ほとんどがA4判対応の什器ですから、たとえA4判以外の用紙を使用している場合でも、ファイル用具はA4判に統一したほうが、効率よく収納ができます。
もしも現在もオフィスで古い収納用品を使い続けていて、スペースに無駄があるようなら、A4判のものに切り替えたほうがいいでしょう。
図面、伝票の収納図面や伝票については、次のように整理するとよいでしょう。
・図面大きなサイズの図面は、折り込んでA4判のファイルに綴じ込みます。
大きすぎる場合は図面用の保存庫や図面を垂直に収納できる省スペース型保存庫「マップロッカー」を利用する方法もあります。
・伝票流通業界などでは広く統一伝票が用いられています。
B4長辺3分の1などサイズが統一されていて、ファイルも専用のものを用います。
ただし、業界によってさまざまなサイズの伝票が使われ続けているので、実情に合わせてファイルを選ぶようにしてください。
099A4判以外の用紙の綴じ方A4判で用紙のサイズを統一するといっても、B判サイズの文書もあります。
自分自身で作成する書類をA4判だけにしても、ほかから受け取る資料や配布物などはそうとは限りません。
A4判のファイルにほかの判型の用紙を綴じる場合は、後で閲覧する際の見やすさ、めくりやすさ、保管しやすさについて十分に考慮してください。
たとえばA3判の用紙をきっちりと半分に折って、ファイルに綴じてしまうと、書類を見る際にとじ具を開いて紙をとり出す必要が生じてしまいます。
ファイルを開いた瞬間に何の書類なのかすぐわかるよう、たたみ方を工夫しましょう。
また、折り返す回数が多くなると、それだけ書類の厚みが増してしまいます。
少ない回数でおさまるように気をつけましょう。
ファイルに綴じる位置は、A4判より小さなサイズ、大きなサイズともに上揃え、上下中央、下揃えの3パターンがあります。
下揃えにすると、保管するうちに穴がしだいに切れてくるという問題が起こりにくくなります。
小さな用紙を複数枚重ねて綴じる場合は、あらかじめステープラーなどで綴じておくといいでしょう。
とめる位置は左上で統一します。
こうしておくと、ファイルに綴じ込む際の作業が楽になります。
100机が散らからない「仕掛りファイリング」ファイリング術の基本がわかったら、さっそく日々の仕事に活かしましょう。
前述した通り、仕事をしているとき机の上にあるのは「仕掛りBOX」と、そこから出した「仕掛りホルダー」だけという状態にしてください。
これが現在進行中の仕事の情報を整理・管理し、業務効率アップを図る「仕掛りファイリング」のシステムの基本です。
進行している案件は「仕掛り案件」として、案件ごとにその書類をひとつのクリアーホルダーにまとめて入れます。
これが仕掛りホルダー。
1案件1ホルダーを鉄則としてください。
書類や資料を挟んだ仕掛りホルダーは、仕掛りBOXに立てて管理します。
ホルダーに見出しをつけ、すべての案件に目が届くように立てておくことが大きなポイントです。
机の上に広げるのはひとつの案件だけ。
複数の案件を広げず、文書、情報が混ざらないようにします。
仕掛りBOXを見て案件ごとの優先順位をつけ、順番に取りかかります。
仕掛りホルダーをボックスに戻すときは、一番手前に置きます。
一番奥の案件は使用頻度が低い案件です。
もはや進行中ではない案件は、取り出してルールに基づいて処理します。
外出時、退社時には、仕掛りBOXを共有什器の所定の位置に戻します。
これによって机は散らからずに仕事ができ、クリアデスクを実現できるのです。

101離席中も机が散らからない「MAILファイリング」クリアデスク実現のため、仕掛りファイリングとともに必須なのが「MAILファイリング」。
伝達段階にあるあらゆる情報をグループ共有の管理下に置き、確実かつタイムリーに伝達するシステムです。
離席している間に机の上の状態が変わっていることはよくあるでしょう。
その主な原因は回覧文書。
部署内で回覧する文書が、書類の上にぽんと置かれてしまう状態です。
机の上がきれいな状態であれば問題ありませんが、さまざまな案件の書類が積み重なっていたりすると、たちまち混沌としてほかの書類に紛れるリスクが高まります。
こうしたリスクは、回覧文書のみならず、外部から届いた文書、郵便物などでも同様に起こる事態です。
そこで、そうした文書は離席中でもすべて「MAILBOX」に立てて入れておいてもらうようにするのです。
回覧する文書などが外部から部署に届いたら、受付のMAILBOXに入れられ、そこから各メンバーのMAILBOXを回っていき、最後は回覧済みのMAILBOXに行き着きます。
メンバーはそれぞれがMAILBOXに何か届いていないか常にチェックし、空の状態を保って書類が停滞しないように気をつけます。
オフィスを見渡せば、どこで停滞しているか、誰がまだ見ていないかも一目瞭然という便利なシステムです。

102すべてのファイルに仮タイトルをつける仕掛りファイリングでもMAILファイリングでも、その他の方法であっても、文書を入れて新たなファイルをつくったときには、必ず仮タイトルをつけてください。
パソコンで作成した文書に名前をつけて保存するのと同じで、タイトルがないと中身がわかりません。
クリアーホルダーをボックスに投げ込む際、ボックスにタイトルがついているからといって油断は禁物。
クリアーホルダーであっても名前をつけましょう。
ツール別のポイントは以下の通りです。
①鉛筆で手書き一番簡単な方法。
見出し紙、フォルダーのタイトル表示部に仮タイトルを記入します。
消しゴムで消して簡単に書き換えられますが、あまり目立たず遠くから見えづらいのがデメリットです。
②油性ペンで手書きはがしやすいテープや付箋に油性ペンで書き、貼り付けます。
簡単に貼り換えができ、見やすいのがメリット。
使用頻度が高い場合は、文字がかすれることもあります。
③「テプラ」を使用「テプラ」でテープに印刷し、貼り付けます。
視認性の高さがメリットです。
正式な見出しが決まったら重ねて貼ることもできます。
103分類が細かすぎるとかえって混乱する新たにファイルをつくったとき、ファイリングシステムの見直しを行なったとき、突き当たるのが分類の問題。
手にしたファイルの所属はどこにすべきなのか、また新たなカテゴリーをつくるのか、悩みは尽きません。
状況は複雑化する一方。
たとえば、「営業会議」と「戦略会議」が「営業戦略会議」に合体したり、部署の統廃合があったり、他部署とプロジェクトを組むことになったり……。
だからこそ頭に刻んでおきたいのが、分類は変化し続けるということ。
永続的に固定はできません。
分類にこだわりすぎると、迷宮をさまよい続け、脱出できなくなってしまいます。
書類の量が少なく行き場の見えないファイルがあったとき、いちいち小分類の名称を与えていたら、限りなく分類が増えて収拾がつかなくなります。
小分類として成り立つほどでもなく、将来的に変化していく不安定な要素が多いなら、「その他」「一般」などの仮タイトルで括っておくのもひとつの手です。
そのうちに書類が増え、ファイルが増え、その方向性で安定すると判断したら格上げして小分類の正式な見出しを決めればいいのです。
分類にこだわりすぎ、細かく分類し続けていくと迷宮の規模は広がるばかり。
安定性の低い分類は変化すると割り切り、迷宮を小さくしたほうが使いやすいシステムになるでしょう。
104文書の個人所有と共有すべての文書について検討すべき問題として、個人所有するか共有するかという分類があります。
溜め込んだ文書を整理する際に決めることだと思うかもしれませんが、文書を作成または入手した時点から速やかに分類しましょう。
実際には、個人所有すべき文書は限られています。
プライベートな情報、特命により守秘が求められる情報などは個人管理の必要がありますが、それ以外はすべて共有することを考えてください。
そうすることで限られたスペースを有効活用し、机周りをすっきりと保つことができるのです。
組織の一員として仕事をしていれば、情報を共有するのは当然のこと。
ひとりで抱え込んでいてもいいことはありません。
共有化によって上司や同僚も進行状況を把握しやすくなり、良い循環
が生まれます。
現在進行中の案件をまとめた仕掛りBOXの書類や資料は、担当者としてあくまで一時的に管理しているのだと捉えましょう。
完結した後は組織のものとして共有するのです。
会議や研修会の資料など、特別な思い入れがあるからといって大切に引き出しにしまい込んでいると、新たに必要なスペースが得られません。
現在から未来に向けての仕事の流れに目を向けるようにしましょう。
105職務分掌表で担当を見直す手元にある数多くのファイルを分類し直す場合、オフィスに職務分掌表があれば役立ちます。
職務の内容、権限、責任の範囲などが明確にまとめられていますから、自分自身の業務を改めて見直すことができるでしょう。
自分が担当する業務項目を基準に、分類の項目を立てていきます。
一般的には、ひとつの部署でひとりの人が担当する業務の数は5から6程度。
もしもそれ以上の数の業務を抱えている場合は、重要度などで優先順位を決め、重要性や関わりが低いものは思い切って「未分類」としてまとめるのも手です。
職務分掌表と書類の現物を突き合わせると、どこにもあてはまらないものが出てくるでしょう。
それは簡単にいえば、本来の業務と関係のない書類です。
机周りに積み上げていたファイルの多くが、関係の薄い書類だったということもありえます。
本来の業務に関わりのない書類は、大事に取っておこうと考えず、捨てられるかどうかを検討します。
一部には参照資料として残したいものもあるかもしれません。
そういう書類は、必要になったときに担当の部署や担当者から入手可能であれば手元のものは廃棄します。
また、オフィスに職務分掌表がないのであれば、この機会に自分でつくるか、上司につくってもらうといいでしょう。
自分で作成した場合は、上司に確認してもらうことが必要です。
106個人で所有するか、共有するかを仕分けするオフィスで共有するべきものと個人所有すべきものの分け方は前頁で述べた通りです。
オフィスで共有する文書は、ファイル管理表を作成した時点でまとまっているはずですから、そこにある文書は個人所有しなくてもよい訳です。
ファイル管理表が無い場合は、この仕分けの際に、自分の身の周りにあるファイルや文書をリスト化しておくと、共有のためのファイル管理表を作成しやすくなります。
また、個人で所有している文書や情報資産が明確になりますので、後で活用しやすくなります。
また、職務分掌を見直して自分自身で所有するべきか、共有すべきかもある程度の判断ができるようになるはずです。
ここまで来たら、現在、自分の身の周りにあるファイルや文書は何処に置くかが判るようになりましたね。
共有する書類でファイルに収納されていないものは、クリアーホルダーや個別フォルダーに入れ、(250で述べたように)仮タイトルを書き、共有することがわかるように印をつけておきます。
これは、後で共有する際に目印とするためです。
個人で所有する場合は、極力、保有量を少なくするように心掛けます。
もちろん、業務との関連や文書のタイトルが判るように表示を行ないます。
107仮タイトルを見直し、正式な見出しをつける個人で所有する場合でも、共有する場合でも、文書をまとめたファイルを正式な保管場所に収める前に、仮タイトルの見直しをして、正式な見出しをつけます。
どんな見出しをつけるかは、奥が深い問題です。
つけた時点では良い見出しだと思っても、後から探そうとしたときに見つけにくいというトラブルが出てくることがあります。
また、商品に関する文書といっても、商品名か、プロジェクト名か、さらに販売企画なのか、商品開発なのかなど、観点が異なればつけ方も変わってきます。
・誰が見ても内容を推測できる・さっと読める長さである
・検索や内容の特定に役立たない言葉(関係、~件、資料、文書、書類、綴りなど)を使っていないひとつの見出しだけで表現するのが難しい場合は、サブタイトルを明記すると検索作業の効率が上がります。
また、1年分をまとめるファイルなどは、リスト上での並べ替えを念頭に置き、たとえば「〇〇〇年」「営業会議」「議事録」をどの順にするかを決めてください。
さらに、ファイルをボックスにまとめて入れる場合は、ボックスにも見出しをつける必要があります。
商品名、案件の名称などを組み合わせて全体を的確に表現しましょう。
良い見出しのポイントは右の図のとおりです。
108見出しの表示方法仮タイトルなら鉛筆で書き込むこともできますが、正式な見出しとなるとそうもいきません。
簡単に消えたり、にじんだりしない表示をする必要があります。
机周りで個人管理をするものか、共有するものかなど状況に合わせて表示方法を決めましょう。
ただし、ほかの人にもわかるよう、視認性・可読性・判読性を意識して表示するようにしてください。
表示の仕方には以下の方法があります。
①市販のラベルに印刷ファイルに貼るラベルを購入し、ラベルソフトで見出しを作成したら、印刷して貼り付けます。
②「テプラ」を使用仮タイトルのときと同じように、「テプラ」テープに印刷し、貼り付けます。
③データベースから一括作成するファイル管理表から市販のラベルまたは「テプラ」で一括作成、印刷します。
もちろん組織独自の見出し紙のフォームを作成している場合は、それを使いましょう。
見出しの表示内容についてはこちら(*)を参照してください。
コメント