はじめにいくらがんばっても仕事が終わらない。
「早帰りしましょう」と言われたってムリ!この先もずーっと忙しく働き続けなきゃいけないのかな……。
そんな悩みや不安を抱えている人はいませんか?それって自分のことかも、と思ったあなた。
どうか諦めないでください。
「段取り力」を身につければ、仕事は劇的にうまくいきます!何を隠そう、若手社員の頃の私は段取りが苦手でした。
そのせいで毎日仕事に追われ、なかなか成果を出すことができませんでした。
仕事が特別好きでもなかったので「早くアフター6にならないかなぁ」とよく考えていましたが、結局残業して趣味や遊びの時間がなくなっていました。
でも、それをどうしたら解決できるのか、さっぱりわからなかったのです。
32歳で保険会社を退職するまでは、平々凡々とした生活を送っていた私ですが、38歳のときに起業すると状況は一変しました。
成果を出さないと会社は倒産してしまうのに、かつてマネジメントしてくれた上司や、困ったら助けてくれた先輩たちはもういない。
たった一人で、時間が限られている中、何をするのかをとことん追求するようになったのです。
これが段取りのスタートでした。
学歴もキャリアも資格も何ら輝かしいものは持ち合わせていない私ですが、今では優秀なビジネスパーソンの皆さんに研修やセミナーをしたり、ビジネス書を出版して読んでいただけるようになりました。
ですから20代の頃よりも、毎日はるかに楽しく仕事をしています。
信じられないくらい嬉しい出来事も次々と起きるので、仕事を辛いとか、やめたいと思うことはなくなりました。
こんな幸せを手にできたのは、「段取り力」を高めたおかげです。
幸い「段取り力」は生まれつきのものではありません。
どなたでも、いくらでも高めることができます。
ただ、パソコンスキルなどを断片的に高めるだけでは身につかないので、本書では優先順位とスケジュール管理の2つを土台にして、定型業務と日常生活のヒントまで学べるようにしています。
何よりあなたの仕事のやり方を根本から見直すキッカケにしていただきたいので、ぜひ最後までおつき合いください。
なお、本書では主に企業にお勤めの方に向けて「社員」や「会社」という表現を使っていますが、読者の皆さんの中には公務員をはじめ、さまざまな組織に属されている方、自営業やフリーランスの方、もしかしたら学生の方もいらっしゃるかもしれません。
その場合は、どうかご自分の立場に置き換えて読んでいただければ幸いです。
それでは段取り上手になる旅へご案内します。
一緒に出発しましょう。
鈴木真理子
○もくじ「段取りが良い人」と「段取りが悪い人」の習慣はじめに第1章▼▼▼仕事の進め方の基本編01段取りが良い人は全体をとらえ、。
02段取りが良い人はすぐやらず、。
03段取りが良い人は80点主義、。
04段取りが良い人は順番を破り、。
05段取りが良い人は基本を大切にし、。
段取りが良い人は全体をとらえ、段取りが悪い人は部分だけをとらえる。
段取りを良くするために、ぜひ押さえてほしいことがあります。
それは、物事は全体をとらえてから部分を見るということです。
段取りが悪い人は、部分だけをとらえる傾向にあります。
だから、「その仕事で求められていること」や「仕事のゴール」を考えたり、スケジュールを納期から逆算して立てたりするのが苦手です。
また、周りが見えなくなって、時間を忘れて没頭してしまうこともあります。
過去の私がまさにそうでした。
30歳くらいまでの口癖は「忙しい、ああ忙しい」で、職場で自分が一番忙しいんだと本気で思い込んでいました。
ですから、なんとか仕事を終わらせようとして、ひたすら自分の担当業務ばかり取り組んでいたのです。
とくに担当者が決まっていない電話応対や来客応対はやりたくなくて、ほかの誰かがやればいいのにと思ったこともあります。
また、思いがけない出来事、例えば失敗したりクレームがあったりすると、頭が真っ白になってしまい、仕事が手につかないこともありました。
しかも入社2年目くらいまでは、仕事がうまくいかないと、な、なんと職場で泣いてしまう問題社員だったのです。
同僚の皆さんにはさんざんご迷惑をおかけしました。
おっと失礼、懺悔するためにこの本を書くのではありません。
当時の私は、要するに視野が狭かったわけです。
仕事はチームでするのに自分のことしか考えられなかったですし、電話応対や来客応対はお客様との大事な接点だということを理解できませんでした。
「木を見て森を見ず」という言葉があります。
これは、物事の一部分や細かい部分にこだわり、大きく全体や本質をつかめないことのたとえです。
仕事は全体をとらえることが大切で、優先順位をつけるとき、スケジュールを決めるとき、チームで目標を達成するときなどは、一部分だけを見ていてもうまくいきません。
マネジメントの神様と言われるドラッカーは、「どんなにすぐれた部分最適も全体最適には叶わない」と言っています。
物事は部分でとらえると、判断を見誤ることがあるのです。
例えば今日やることをリストアップするのは良い習慣ですが、それらのタスクが売り上げや利益に結びつかなければ、組織への貢献度は低くなってしまいます。
もしかしたら、やらなくてもいいことやムダが含まれていませんか?また、残業が多いからといって後輩社員に仕事を振ると、自分はラクになるかもしれませんが、相手の仕事量は増えるのでチームの解決にはなりません。
本当に必要な仕事なのかを考えることで、省けることや簡略化する方法が見つかるかもしれません。
そうやってみんなが早帰りできる方法を考えるのが、段取り上手な人なのです。
あなたも全体から部分へ考える習慣を身につけましょう。
そうすると仕事が整理されるだけでなく、メンタルが強くなるなど、良いことが起こります。
「失敗しても長い目で見れば良い学びになった」とか、フリーランスや自営業の方なら、仕事や報酬が少ないときでも、「良いときもあれば悪いときもあるさ」と気持ちを切り替えられるようになるのです。
反省するのは大切なことですが、ズルズル引きずってしまい眠れなくなったり、心を病んで休職することになっては困ります。
スポーツ選手のようにビジネスパーソンも心・技・体をバランス良く伸ばしましょう。
時間がなくて慌てると、つい部分だけを見てしまいがちなので、忙しいときこそ一呼吸おいて全体をとらえる習慣を身につけてください。
そうやって何事も視野を広げましょう。
もし、目の前にある仕事で手一杯なら、それらを次々とやっつけるのではなく、職場全体や業務全般に目を向けてから、「自分に期待されるのはどんなことなのか」「本当にやるべきことは何なのか」をいまいちど考えてみてください。
段取りが良い人は、仕事の全体像を把握して判断する!
段取りが良い人はすぐやらず、段取りが悪い人はすぐやる。
「仕事はすぐにやるべきでは?」と思われるかもしれませんが、すぐやる人は段取りが悪い可能性が高いです。
いきなり着手すると、うまくいかないことが多々あるのです。
何を隠そう、20代の私はすぐやる人でした。
仕事で一番大切なのはスピードだと決め込んでいて、早くやらなくちゃ、といつも自分を急かしていたのです。
オフィスではいつも動き回っていて、席を立ったり座ったりする回数が人より多かったようにも感じます。
人と話すときは卓球のラリーのようにテンポの良いトークを心がけ、沈黙しないようにしていました。
お客様から質問を受けたときは、すぐにその場で答えるのがモットー。
上司から指示があれば、ほかの仕事を中断してさっさと取りかかる。
スピード感がある仕事ぶりって、なんてすばらしいのでしょうと自負していたのです。
でも、結果は思うようについてきませんでした。
むしろ数多くの失敗をやらかしたのです。
ある日の朝は、日付印の日付を直さないまま、何十通もの書類にバンバンと押し続けていました。
またあるときは、お客様の質問に即答しようとするあまり、ちゃんと調べないまま誤ったことを伝えてしまいました。
当時は段取りという言葉を使うことなく、計画を立てる習慣もありませんでした。
モタモタしないで、とにかく早く仕事を片づけようと機械のごとくやるだけです。
バッティングセンターでバットを構えて、「さあ来い」とボールを待ち、ボールが来たら、とにかくバットを振る感じです。
空振りしようが、一向に打てなかろうが結果はお構いなし。
仕事で言えば手を動かして作業し、口を動かして話し、足を使って移動するの繰り返しで、肝心の思考が停止していたわけです。
当時、不思議に思っていたことがあります。
それは、職場でゆっくりと仕事をしている人たちの評価が高いことでした。
今思えば、彼らは決してのろいわけでなく、ましてやサボっているわけでもなく、自分の頭でとことん考えていました。
仕事をすぐやらないのは、段取りをととのえるためだったのです。
段取りは目に見えないので、何をしているかわかりにくいですが、仕事ができる人は取りかかる前に計画を立てます。
いきなり着手せず、どうしたら最短最速で相手を満足させられるかを考えてから、最後に手段を選びます。
彼らはそうやって、いつ、いかなるときも頭を使って仕事をするのです。
「急いてはことを仕損じる」という言葉があるように、どんなに優秀な人でも、急ぐと平常心を失って正しい判断ができなくなり、失敗の確率が高まってしまいます。
心の問題ばかりではありません。
スピード第一になると、品質やお客様満足度が二の次になるリスクもあるでしょう。
ですから段取りの良い人は、あえてすぐにやらないのです。
ようやく準備万端ととのってから指さし確認するかのごとく、「優先順位よーし、スケジュールよーし」と、ひとつひとつ確認しながら落ち着いて仕事をします。
また、彼らは日頃から慎重に物事を進めます。
言葉を選びながら話し、何事もミスや失敗のないように対策を練ります。
だから上司やお客様は安心して仕事を任せられるのです。
段取りが良い人が、すぐに仕事をやらない理由がわかりましたね。
17世紀フランスの思想家、パスカルは著書『パンセ』にこう書きました。
「人間は一本の葦であり、自然のうちで最も弱いものにすぎない。
しかし、それは考える葦である」。
人は葦の草のように自然界で弱い存在だけれど、思考できるので偉大だということです。
せっかく頭があるのに、それを使わずに仕事をするなんてもったいないことです。
とくにパソコンやスマホに手を伸ばしやすい方は要注意。
操作する手をいったん止めて、まずは段取りを考えましょう。
段取りが良い人は、作戦を立ててから取りかかる!
段取りが良い人は80点主義、段取りが悪い人は100点を狙う。
段取りが良いと100点満点の仕事ができて、段取りが悪いと80点の仕事しかできないはず。
見出しが間違っているぞと思ったあなた。
いいえ、正しいんです。
どうか80点主義になってください。
完璧主義の人は、要求よりも高い結果を出したがる傾向にあります。
でも、何もかも完璧にやろうとすると、時間がいくらあっても足りません。
もちろん、すべての仕事を80点にせよ、と言っているのではありません。
100点にする仕事と80点でいい仕事があるので、メリハリをつけることが大切です。
とくに一人で行う定型業務は、何をもって終わりにするのかが曖昧です。
例えば書類作り。
資料をパワーポイントで作ると、デザインに凝りたくなってフォントや色をあーでもない、こーでもないと修正し続けることがありませんか?センスが問われるならともかく、社内の書類作りに時間をかけすぎるのはもったいないことです。
また、電話を受けたときに書く伝言メモ。
電話を切ったあとに、下書きしたメモを見ながら丁寧に清書し直すと時間が倍かかってしまいます。
読む人のためにキレイに書きたい気持ちはわかりますが、電話に出ながらメモを同時に書き、そのまま相手に渡せば時間を短縮できますね。
このように定型業務は自分で折り合いをつけないと終わりなき作業となり、時間を奪われてしまうので注意してください。
80点でいい仕事は、ほかにもたくさんあります。
私は学校を卒業してから保険会社に入り、約10年間一般職として内勤で事務をしました。
在職中は3回の異動を経験し、人事部では新入社員研修の担当になりました。
研修を終えたあとは、やれやれと思いながらも報告書を上司に提出しなければなりません。
立派な報告書を作ろうとした私は、7ページにわたる文章を書き、何度も推敲を重ねました。
何日も報告書作りに精を出し、上司に提出したのは研修最終日から1週間後のことでした。
得意満面で上司に見せたとき、上司の表情は明らかにムッとしていました。
なぜかといえば、上司は研修の翌日に報告書を読みたかったからです。
報告書は1枚に要点をギュッとコンパクトにまとめれば十分でした。
良かれと思って詳細まで書き連ねた文書は自己満足に終わり、納期も大幅にズレてしまいました。
案の定、その日から「鈴木は仕事ができない」というレッテルを貼られたのです。
このように相手が期待していないことをやりすぎてしまうのはいけません。
合格点を超えているのに、「まだまだ」「もっともっと」と過剰品質や過剰サービスをするのもそうです。
では、何事も完璧にやりたい人は、どうしたらいいでしょう。
処方箋は投入する時間を決め、スピードを上げることです。
「上司やお客様は、いつも急いでいる」と心得て、お待たせしないようにクイックレスポンスを習慣にしてください。
仕事はキャッチボールです。
相手が指示や依頼、質問というボールを投げてきたら受け取り、仕事を終えたらボールを返します。
すべてのボールを受け取るたびに100点満点にしてから返すと、どうしても手持ちの滞留時間が長くなってしまいます。
しかもボールはひとつではなく、あちこちから飛んでくるのでペンディング案件が増える一方です。
仕事が終わらない、時間が足りないと感じる原因はここにあります。
そうならないよう抱え込まずに返していく。
身軽になって、ストレスも減らしましょう。
段取りが良い人は時間ありきで考えるので、仕事を途中でやめる勇気を持っています。
これ以上時間をかけてはもったいないというボーダーラインが明確だからです。
一方、段取りが悪い人は成果ありきで考えるので、仕事を途中で投げ出しません。
中途半端だとプロ失格と思い込み、終わるまでやらなければ気が済まないし、そうしないと自分が許せなくなってしまいます。
あなたにも80点でいい仕事がきっとあります。
これからは投入する時間を決めて、時間内に終わらせるようにしましょう。
段取りが良い人は、仕事それぞれに適量の労力をかける!
段取りが良い人は順番を破り、段取りが悪い人は順番を守る。
見出しが間違っているのでは、と思いきや、正しいんです。
段取りが悪い人は、きちんとルールを守るのが得意です。
順番を守り、何事も決められたとおりにやらないと気が済みません。
仕事を引き受けるのは先着順ですし、お客様に説明するときは、相手がすでに知っていることも、ことこまかに説明します。
そんな彼らの弱みは、時間の感覚に疎いことです。
段取りが良い人は、順番を破るのが得意です。
仕事を受けるには自分なりの基準があり、全部を引き受けるわけではありません。
また、お客様に説明するときは、相手の理解度に応じて、既知のところは飛ばしてしまいます。
もちろんコンプライアンスで必要なところは省きませんが。
このようにビジネスでは、必ずしも順番を守らなくても構いません。
彼らの強みは、相手の時間と自分の時間を大切にすることです。
新聞を読むときをイメージしてください。
すべての記事に目を通したら、1時間以上かかるでしょう。
読者はきっと毎日読みたいコラムやコーナーが決まっていたり、仕事に役立つ記事はどれかなと、見出しを目で追いながら探すのではないでしょうか。
本を読むときも同じです。
作り手としては読破してもらうのが一番嬉しいですが、読者の方が好きなように読めばいいのです。
興味のあるところだけ読んだり、もし自分に合わないと思ったらいさぎよくやめるのも自由です。
つまらなくても仕方なく読み続ける理由は、せっかく買ったのだからという、お金をムダにしたくない気持ちだと思います。
でもムリをして読み続けると、今度は時間をムダにしてしまうので、次の本に移ってはいかがでしょうか。
お金はまた手にできても、今という時間は取り戻せません。
物事を決めるときは、お金だけでなく、時間をムダづかいしない方法を取り入れてください。
とくにネット社会では情報があふれていて、あれもこれも取り入れると情報過多となり溺れてしまいます。
自分にとって何が必要で、何が要らないのか、取捨選択するのが段取り上手になるコツです。
読者の皆さんならば、キャリアアップに向けてテストを受けたり、資格試験の取得を目指すこともあるでしょう。
テストは1問目からじっくり時間をかけて解くと、残りの問題に目を通さないまま制限時間となることも。
まずは全部の問題をパッと見て、得意なところから取りかかったり、わからない問題は飛ばすなど、要は解く順番はどうでもいいわけです。
マークシートがひとつずれたら0点になる心配もあるので、見直す時間も取りたいでしょう。
だから、まずは計画を立てることが賢いやり方ですね。
また、多くの資格試験は3級、2級、1級の順に難易度が上がります。
普通は3級、2級、1級の順に受験しますが、いずれ1級を目指すのなら、2級や3級を飛ばしてもいいのです。
実際、私も3級に合格したあと、2級を受けずに1級に合格したことがあります。
日本の学校でも、外国のように飛び級がもっと普遍的になれば、優秀な若者が1日も早く社会に出て、世の中のために貢献してくれる気がします。
実はこの本の原稿も1ページ目から順に書いてはいません。
目次を先に決め、書けるところから執筆しました。
筆が進まないときは途中でやめて、その項目をパスしました。
書く順番は本当にバラバラで、4章のあとに2章を書いたりしています。
そうそう、多くの本には巻頭に「はじめに」がありますが、最初に書く人は、意外と少ないようです。
順番を守らなくてもいいことはたくさんあります。
ガチガチに自分を追い込まず、ゆるやかにいきましょう。
段取りが良い人は、臨機応変に仕事の進め方を変えていく!
段取りが良い人は基本を大切にし、段取りが悪い人は応用したがる。
段取りが良い人は基本を大切にし、その能力を磨くことを惜しみません。
読み、書き、そろばんは、江戸時代から初等教育の基本とされていて、いくらデジタルが進化しても欠かせないスキルです。
まずは読み書きの重要性です。
ビジネスでは、記録や証拠になる文書を作成して、その文書に基づいて仕事をする「文書主義の原則」があります。
「相手とつき合いが長いから堅苦しい契約書なんて交わさなくてもいいだろう」「文書を作るのは面倒だから口頭で済ませてしまおう」などと簡略化すると、途中でお互いの理解が異なり、うまくいかなくなることがあります。
また、物やサービスを売ったり買ったりするときは、請求書をもとに金銭を授受し、領収書をもって証拠とします。
「1万円ちょうだい」と言われて、「ハイ、わかりました」と振り込むわけにはいきませんよね。
このようにオフィスワークでは、メールを含めて文章を書く機会が少なからずあるので、わかりやすく伝える技術が求められているのです。
「メールを書くのが苦手で時間がかかってしまうんです」だとか「わかりやすい文章を短時間で書けるようになりたい」という方は、どうか書くのが苦手・キライという思い込みを捨てて、読み書きをトレーニングしましょう。
毎日積み重ねれば、やがて花が咲くので楽しみにしていてください。
この本を手に取ってくださった方は、きっと日頃から読書の習慣があると思いますので安心ですが、良い文章をたくさん読んでいただきたいです。
「読むのと書くのは無関係でしょう」と言う方がいますが、表裏一体で間違いなく文章を書くときの手助けとなります。
読解力とは、その名のとおり読み解く力です。
目で文字を追いながら解釈するので、必然的に頭が働きます。
そうやって頭のストレッチを毎日積極的にやりましょう。
仕事から離れて小説やエッセイを読むのも大賛成。
好きな作家を見つけて、その人の作品を読むと、きっと相性が良いのでスムーズに読み進められますし、言葉選びやフレーズは勉強になりますよ。
上司に稚拙な文章だとダメ出しされたとか、日報を修正で赤字だらけにされたなどという悩みを聞くことがありますが、心が折れると、もっと書くことから遠のきます。
そうならないよう、楽しみながら読み書きする力を高めましょう。
段取りの悪い人はデジタル好きが高じて、「アナログなんて古くて格好悪い」と敬遠しがちです。
SNSで短文のやりとりやスタンプで伝え合うのに慣れてしまうと、いざビジネスシーンでまじめな文章を書くときに時間がかかりますし、要件をうまくまとめ切れないこともあります。
会社の指示通達文や上司のメールを読むのも苦痛で、4コマ漫画にしてくれたらいいのになぁとブツブツ独り言が出たりして……。
本人は気づきませんが、読み書きなどの基本が苦手だと、仕事をする上でずっと大きな弱みを抱えたままとなり、仕事がなかなか進みません。
ある出版社の方は、「スマホ派の新入社員が入社して、メモやノートを取ってくれないんです」と嘆いていました。
指示をしてもメモしないので注意すると、「スマホに録音してるから大丈夫です」と答えたそうです。
仕事を教えたときはノートがないので心配していたら、書類やパソコンの画面、先輩社員が書いたメモをすかさずスマホのカメラで撮影し、書くことは一切しないのだとか。
確かに時短にはなりますが、仕事の基本能力が身につきません。
すると、ちょっと複雑な仕事に向かい合ったとき、正確にできなかったり、時間がかかったりしてしまうのです。
さすがに、そろばんについては、オフィスで使う人は見かけませんね。
パソコンで表計算ソフトを使うのは当たり前ですし、経理の月次処理をソフトに入力すれば、決算まで自動的に計算してくれるでしょう。
でも、それに甘えず、数字を読み解く力は持ち合わせたいものです。
会社の売り上げや利益、株価は押さえておきましょう。
基本なくして応用はできません。
アナログにはアナログの良さもあるので、基本にいまいちど立ち戻ることを忘れないでください。
段取りが良い人は、仕事の基礎力が高い!
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