噓でない心からの賞讃を与えよう。心から賛成し、惜しみなく賛辞を与えよう。相手は、それを心の奥深くしまい込んで、終生忘れないだろう。与えた本人が忘れても、受けた相手は、いつまでも忘れないでいつくしむだろう。──デール・カーネギー
はじめに
本書を手にとっていただき感謝しています。堀向勇希と申します。
私は現在、一般社団法人日本アートセラピー協会というアートやカウンセリング、手相学、人相学などのセミナーを主宰し、自らも講師をしています。
人を褒める本を読もうとしてくださるあなたはなんと愛があり、素晴らしい人なのでしょう。それだけで私は感動で感謝のシャワーをあなたに贈りたい気持ちでいっぱいです。
本書のタイトルである『褒め活』とは、「褒めるというアクティブな活動により、あなたの人生をより輝かせることができる!」という想いを込めてつけさせていただきました。
本書を読んですぐに行動したくなる例をたくさん盛り込み、『褒め活』を習慣にすると、人生が驚くほど劇的に変わっていくことを実感していただけることでしょう。
私にとって褒めることの大切さを知ったのは、ディール・カーネギーの『人を動かす』(創元社)という本を読んだ時でした。
自己重要感を与えることの大切さを知り、それ以来あらゆる褒め方を本や人から学んで実践してきました。
それまでは人間関係で大いに悩むことや葛藤がありましたが、その教えを実践するたびに、おかげさまで少しずつですがコミュニケーションが円滑に、そして笑顔とエネルギーが溢れる人間関係が築けるようになりました。
SNSや個人で仕事をする機会が増えてきた現代は、多くの人と関わらないで生きていくことはなかなかできない時代です。
そういう中で、楽しいコミュニケーションが築けるのは、やはり「褒める」という技術です。
人間関係で何千年も前から言われている「人を認め、褒める」という普遍的な方法をぜひ、より具体的なメソッドで体得していただければと思います。
全国でこの「褒めるコミュニケーション」の講座をさせていただいていますが、おかげさまで、「意識的に人の良いところを見つけて褒めることで、自分の人生がより輝き、楽しいものになった」という声をたくさんいただいています。
そのすべての実体験をここにお伝えいたします。
褒めるということを通してあなたの幸せな「褒め活」人生を、心より応援しています!愛をこめて堀向勇希
1自分を褒めて満たす
ありのままの自分を愛すれば愛するほど、それを反映した愛に溢れる出来事を創造する。──アーノルド・パテント(米国の作家、実業家)
自分のことは好きですか?
私は講演会などにおいて実は、必ず「自分を褒める」ことの大切さを皆さまにお話ししています。まずは、そのわけをお伝えさせていただきますね。
「自分のことは好きですか?」という問いに多くの人は、心から「イエス!」とは言えないかもしれません。
私は学生時代、オーストリアのウィーンの美術大学にいましたが、在学中にいろんな国を旅行し、いろんな国の人々と接してきました。
世界の魅力的な文化に触れ、たくさんの海外の人に会って感じたことですが、逆に日本の素晴らしさ、日本人の素晴らしさに気づくことになったのです。
海外に住んだことがある人がよく言うことかもしれませんが、例に漏れず私も、海外に行ったことで逆に日本の魅力を見つけられました。
しかし、日本人は世界的に見てもすごい能力を持ち、コミュニケーション能力に優れ、真面目で勤勉で努力家なのですが、自分のことを認められない、自分のことが好きではない、という人が多い気がします。
謙遜は美徳という文化の中で、自分のことを認められるようになるのは難しいかもしれませんが、少しずつ、自分で自分の良いところを見つけていけたらいいですね。
まずは最初に、自分の「いいな」と思える部分を3つ書き出してみよう──明るい、親切、やさしい……などなど。
POINT
すぐに思いつかなくても大丈夫です。本書を読み終える頃には、自分の良いところがたくさん見つかっていることでしょう。
植えつけられた心の言葉を入れ替えよう
顕在意識と潜在意識という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
普段、意識できるのが顕在意識(意識できる意識)。意識できないのが潜在意識(無意識)。潜在意識に入ったものが「実現する」と言います。
例えば、新しい職場に向かう時、初めて行く時は地図を見ながら、間違っていないかとドキドキしながら道順を意識して行きます。100%、顕在意識で行動します。でも、何度も何度も通っていると、まったく意識しなくても会社に着くことができるようになります。
昨日、会社に行った道のりを覚えていなかったりします。家に帰る道のりも、何度も帰っているともはや自動操縦です。酔っ払って記憶がなくてもちゃんと帰って、玄関で寝ています(笑)
これは、「何度も反復ですることは潜在意識に刷り込まれる」からなのです。
それを言葉に置き換えてみましょう。
幼い頃に何度も「ダメな子!」と言われ続けると、潜在意識に刷り込まれて本当にそう信じるようになります。
大人になって「自分はダメなんだ」、「自分にはできない」と無意識に思ってしまうのは、小さい頃に言われてしまった言葉が潜在意識に入ってしまったのです。
自動操縦でそのような人生を構築していってしまいます。個人差はもちろんありますが、人は6歳までに言われたことは100%信じるといわれています。
子どもの頃に言われた言葉はすべて疑いもなく潜在意識にインプットされていくのです。記憶がないほど小さい頃に言われた言葉が、あなたを「あなた自身だ!」と思い込ませているということです。でも、それは大人になって変えることができます。
最初はもちろん自分でも信じられなくていいので、何度も自分で「自分はすごい!」と声に出して言うのです。
すると、潜在意識に刷り込まれ、やがて自動的に、無意識の中でも「すごい自分だから、何をやってもうまくいく!」と勝手に思えるようになってきます(だいたい千回以上は必要ですね)。
ですから、あらゆる成功者が「言葉を変えると、人生が変わる」と言っているのです。
潜在意識の中に入っている言葉を自己肯定するものに入れ替えると、何の努力感もなく、自動操縦で物事がうまくいき始めます。潜在意識にいい言葉を入れる「自分はすごい!」という言葉を1日100回、10日間言い続けてみよう。
POINT
心から思えなくても大丈夫です。コップの中の濁った水が、1滴1滴入れ替わるように、千回言う頃には自分でもそんな気がしてきていることでしょう。
まずは、自分を褒めて満たす
「自分を愛する」というと、何をしたらいいのか分からないかもしれません。それは、「自分を褒める」ということです。
- 今朝、起きたら喉が乾いていませんでしたか?
- その自分の体に水を飲ませてあげたのは誰ですか?
- お腹が減ってご飯を食べたのは、誰ですか?
- 家族のためにご飯を作ってあげたのは、誰ですか?
- 自分や家族の生活のために仕事に行くのは、誰ですか?
- 歩いて職場まで行ったのは、誰ですか?
- 人間関係を良くしようと、思いやりのある言葉を選び、気を遣って話しているのは誰ですか?
- 気分が滅入らないように楽しい映画を観たり、美味しいものを食べたりして気分を良くしたのは誰ですか?
今まであなたを生かし、やってこれたのはすべて100%あなたのおかげです。
- 今日、喉が乾いた自分に水を飲ませてくれて、ありがとう!
- お腹が減ってご飯を食べてくれて、ありがとう!
- 家族のためにご飯を作ってあげて、すごいね!
- 自分や家族の生活のため仕事に行ってくれて、ありがとう!
- 歩いて職場まで行ってくれた自分の足、素晴らしい!
- 人間関係をうまくいかせようと、思いやりのある言葉を選んで、気を遣って話している自分は天才だ!
- 気分が滅入らないように楽しい映画を観たり、美味しいものを食べたりして気分を良くした自分って、すごすぎる!
自分を褒めることができれば、人をもっと褒めることができます。
今日、自分がしたことや今までいろいろ乗り越えたことに対して、自分を褒めてあげよう自分を高めるための本を読んでいる自分に「ありがとう!」と言う。
POINT
どんなささいなことと思えることでも褒めて、自分に愛情を感じよう。
あなたは本当にすごい人
もし、それでも自分が認められない時は、もっと自分という枠を大きくしてみましょう。日本という国の自分。日本人は素晴らしい国民性を持っています。
元々はヒマラヤ山脈を素手で登って来たすごい民族です。地球人としての自分。もっと壮大に、人類の中の自分として考えてみるのはどうでしょう。
あなたという人間は、今までいろんな天災や過酷な気候、疫病や不運などを乗り越えてきた先祖のDNAで成り立っています。
マンモスと戦っても、崖の淵を歩いたり、広大な海を越えたりしても、子孫を残すまでは死ぬことはありませんでした。
あなたは生まれてきただけで、すでに強力なDNAと運と知性を持ち合わせた人類の最高傑作なのです。
さかのぼると、はるかアメーバのような体から35〜40億年もかけてすごい進化を遂げ、一度も途切れることなくあなたに続いているのです。
- 今、意識して息を吸っていますか?
- 心臓を動かそうと思ってしてますか?
- 食べたものを消化するのは、あなたの努力でしょうか?
人間の身体は、「生きる」ということを勝手にしてくれているのです。最高に精密ですごい機能がたくさんあり、進化の頂点である体を持っているのです。今のあなたは人類が始まって以来、最先端の創造者です。今度はあなたの言葉や行動が今この瞬間も次の未来を作っています。
大きい枠で、自分をもう一度感じてみよう。
自分のすごさを体感する1分間、目を閉じて、人類の歴史を生きてきた自分のすごいDNAに想いを寄せる。
POINT
その人類の最高傑作が自分である、と心に伝えよう。
お釈迦様の「天上天下唯我独尊」という意味
仏教を開いたお釈迦様は、生まれてすぐに立ち上がり、七歩、歩いて天と地を指し、この言葉を言ったという伝説があります。「天上天下唯我独尊」。
これはお釈迦様を崇める言葉として使われていますが、直訳すると、「天にも地にも我より尊い人はいない」ということになります。これはしばしば誤解され、「自己中心」、「傍若無人」と同じような意味で使われてしまうことがあります。
しかし、お釈迦様が言いたかったことは、「自分という人間は誰にも変わることのできない唯一無二の存在で、命はそのままで尊い」ということなのです。
私は無宗派ですが、この教えは素晴らしいものだなと思います。
人の命、魂はそれだけで輝く光──。
誰しもまず自分の存在そのものを認め、愛すると、人の評価、評判が気にならなくなり、次は人に対しても愛を与えられる人になります。
唯一無二な自分の存在を、まずは感じてみましょう。
自分のありのままの命を認めよう「私という人間は誰にも変わることのできない唯一無二の存在で、命はそのままで尊い」と言ってみる。
POINT
そのままで、何も変えることなく、自分を愛してみてください。
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