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ステップ 2応募受付 ~「ぜひ会ってみたい」と思わせる ~

目次

1 「会ってみたい」と意思表示した人を逃さない!

応募受付の対応で良い印象をもってもらう

つい見過ごされがちですが、応募受付は「相思相愛マネジメント」の重要なポイントです。応募受付は、応募者と求人企業の「最初の直接の接点」だからです。

求人企業についてまだ何も知らない応募者は、応募受付で対応した社員のそれこそ一挙一動から、その会社を判断します。「本当にこの会社で働いていいのか」、つまり「楽しく働けそうな雰囲気か」「しっかりした会社か」「硬すぎないか」「働く仲間はいい人か」等々を、意識的あるいは無意識的に、はかっているものなのです。

応募受付は、お見合いの際、世話してくれる人から得られる書類以外の、インフォーマル情報のようなもの。ここで良い印象を持ってもらうことにより、「実際に会ってみたい(面接してもらいたい)」という気持ちを高めることができます。

求人が少ない、いわゆる「買い手市場」のときならともかく、一たび「売り手市場」になれば応募者は、応募受付の対応次第で、容易に応募をやめてしまいます。

応募はスタッフ全員で受け付ける体制作りを

パート・アルバイトを募集することが決まったら、何よりも先にすべきことは、すでに働いているパート・アルバイトを含めた同じ職場のメンバーに、募集する事実とその内容をきちんと告知することです。

目的は、「全員で応募受付する」体制を整えることです。募集広告を出すと、応募の電話や、募集内容に関する問い合わせの電話などが入ってきます。

そのとき、募集を知らないスタッフが対応し「は? 何のことですか」などと言ってしまえば、応募者が不審に思ったり、不安を抱いたりしてしまいます。

最近増えている、インターネット広告の場合も要注意です。応募や問い合わせのメールのチェック体制が整わず、返信が遅れれば、応募者は「対応の悪い会社だな」などとマイナスの印象を抱いたり、あるいは「もう選考が終わったのかも」とあきらめて、他社に目を向けたりしてしまいます。

これらは、事前に注意さえしておけば、ほぼ回避可能な過ちです。応募受付は応募者を選ぶ場であるとともに、応募者に選ばれる場でもあることを、職場全体でしっかり情報共有しておくことが大事です。

応募受付で失敗しないためには、最初から全員で受け付ける体制作りをしておきます。「パート・アルバイトを現在募集している」事実をスタッフに伝えておくことはもとより、応募者からの問い合わせがあった場合の応対の仕方などを、きちんとマニュアル化し、徹底しておきます。

それにより、採用担当者が不在でも、応募者に「いい感じの会社だな、この会社で働いてみたいな」と思わせることができます。

なお、電話であれ来訪であれ応募者から何かしらのアプローチがあった際、採用担当者が不在でもきちんとした受付を確実に行っていくためには、受付フォーマットを用意し活用することが得策です。

記入するべきは、以下の各点です。

◯(応募者の)氏名

◯電話受付、あるいは来訪の日時

◯連絡先電話番号

◯住所

◯電話受付、または来訪受付時の、担当者名(スタッフ氏名)

同時に、以下の各点について「忘れずに伝えること!」として、注記しておきます。

◆のちほど採用担当者から折り返し電話連絡したいこと

◆その際、連絡してよい電話番号について(携帯か固定電話か)

◆その際、連絡してよい時間帯について

◆応募あるいは問い合わせてくれたことに対するお礼

応募者に対して丁寧に対応する体制を作り、それを意識付けることで、スタッフ一人ひとりの態度が変わってきます。さらに、「自分も、こうやって大切に対応してもらったのだな」と感じてもらうことで、既存スタッフのモチベーションアップにもつながるのです。

2 良い人を採用するための、効果的な受付方法

応募の数を増やすには「応募の手間」を軽くする

自社向きの人を厳選し採用するため応募の数を増やすには、応募の手間をできるだけ軽くすることが大事です。その視点から、以下、電話受付と WEB受付についての、メリットと注意点を解説します。

●電話受付のメリットと注意点

メリットは、第一に応募が簡単なので、応募数のアップにつながること。第二に、応募者との連絡事務が簡略化できること。受けた電話ですぐに面接日時を決定すれば、何度も連絡を取り合う手間が省けます。三つめのメリットは、「電話受付」で相手を見るで詳述するように、応募者からの電話を直接受けることで、その人となりが垣間見えることです。

一方、電話受付の注意点は、募集内容によっては応募や問い合わせの電話が立て続けに来て、通常業務に支障をきたす場合があることです。「人余り」で、買い手市場化が進めば進むほど、この傾向は顕著です。

例えば週末に求人広告を出した場合、翌月曜日の午前中は、応募の電話対応だけでつぶれてしまった……ということが実際に出てきます。なお、電話受付の場合、受付開始日時や受付時間を募集広告に必ず明記しておきます。

応募者が会社の定休日や業務時間外に電話をかけてしまい、「電話をしたのに出ない」「本当に募集しているのかしら?」といった苦情や疑問を抱くと、応募をやめてしまいかねません。

● WEB受付のメリットと注意点

一番のメリットは、受付時間の制約がないこと。また、すべて電子データとして記録が残るので、「あれ、あの人との約束はどうだっけ?」といった、忙しいゆえの「つい、うっかり」を防げます。データ管理となるので、面接日程表の作成など受付事務も効率化されます。

加えて、応募者にとっての簡便さです。就職活動をインターネットで行ってきた世代がすでに三〇代となっており、彼らに WEB応募への抵抗感はありません。注意点は、応募者の個人情報の漏洩です。

すべて電子データで残るため、その管理には最大限の注意を払うことが大切です。加えて返信のスピードが大切で、少なくとも二四時間以内には何らかの返答をすべきでしょう。

応募者にとって返信は、早いほどうれしいものです。丸一日経ってもなしのつぶてでは、面接に行く気さえ失わせてしまいかねません。

大量の応募が見込めるときの対応方法

求人数に比べ、仕事を探している人が圧倒的に多い「買い手市場」になると、一つの募集広告に応募者が殺到することになります。

実際「求人広告を出した翌日から応募の電話がひっきりなしとなり、受付初日で応募を締め切った」などという話は、最近たくさん聞いています。過去の経験等から、そうした事態が見込める場合は、逆に応募のハードルを高めること。

これにより「本当に働きたい」真面目で真剣な応募者の比率を高めるのです。具体的には、履歴書受付がこれにあたります。

特に飲食業・サービス業などのパート・アルバイト募集では、この受付方法を採っていることが少ないため、他社に比べて面倒な分、応募が減る傾向にあります。

「急ぎ履歴書を書いて、封入し、切手を貼り、投函する」ことをしてでも、「ぜひ採用されたい」と思う人しか、応募してこなくなるからです。つまり、応募者を、質・量ともにしぼり込むことができます。

さらに、明らかに採用条件に合わない人の場合、「一次選考の結果」として、面接に進まず、書面で断ることが可能です。注意点は、履歴書の取扱いです。個人情報であり細心の注意を払うことはもちろんです。また、不採用とした場合、本人に返却した方がよいでしょう。

しぼり込みの他の手段として、募集広告に「試用期間(最大二カ月)終了後、意欲や能力が高いと判断された方のみ契約更新いたします」などと記すのも効果的です。

3 まだ見ぬ相手の情報を得る工夫

応募受付で「どんな人か」を垣間見る

応募受付は、応募者の人となりなど、プラス αの情報を得る貴重なチャンスでもあります。すでに「一次面接」くらいの意識で行うことが大事です。

応募受付を「応募者に選んでもらう第一歩」であると同時に、こちらからも「応募者を見る」手段なのだと意識して行うことで、採用後のミスマッチを減らせます。「こんな人だと思わなかった」というような事態を、事前に回避できる確率が高まるのです。

具体的には、ビジネスマナーがどれだけあるか、明るい印象か暗い印象か、整理して話をしたり、文章で表現できるか、などをチェックすることが可能です。以下、応募受付方法ごとに、何が見えるかを具体的に記しましょう。

「電話受付」で相手を見る

電話受付は、相手の人となりなどを一番感じやすい受付方法です。姿形こそ見えませんが、「声」は相手そのものであるからです。例えば明るい雰囲気か、暗い雰囲気か。

滑舌がよく聞き取りやすいか、もごもごとした話し方で聞き取りづらいか。早口で立て板に水のようなのか、ゆっくりと落ち着いた話しぶりなのか、などです。

募集しているのが、電話業務を伴う仕事の場合など特に、こうした「話し方のくせ」が仕事上でも繰り返される可能性は大きいです。お客さまと直接接点のある職種の場合も同様です。「話し方のくせ」は、接客サービスの場面でも出てきます。

話し方は、トレーニングで矯正していくことも可能です。また、社会経験のない学生アルバイトなどに、最初から高度なものを求めるのは無理です。

とはいえ、初期教育に多大な労力を必要とする人よりも、そのスキルをすでに身に付けていたり、少しの訓練で済む人を採用した方がいいことは事実です。なお、電話の場合、かけてくるタイミングにも、その人となりが表れます。

極端な例ですが、例えば昼も営業しているレストランに、ランチタイムに応募の電話をしてくる人は、ビジネス感覚や相手に配慮する感覚に欠けているのではないか、と判断できます。

「WEB受付」で相手を見る

これは履歴書の場合も同様ですが、 WEB受付の場合、書いてある内容そのものが、「相手を見る」大切な情報となります。書いてある内容について注目すべきは、第一に志望動機です。

例えば「 ◯◯の仕事に興味があり、ぜひやってみたい」「貴店の商品のファンであり、ぜひ仕事をしてみたい」といった一言が書ける人は、「やる気」の面でも期待できます。そして、職歴も大事です。

仕事に一貫性があったり、自社と同様の業務、あるいは自社業務に必要なスキルが体得できるような仕事をすでに他社で経験しているかどうか、などを見ます。こういった情報は、正社員採用の場合は厳しくチェックするのが普通です。

ところがパート・アルバイトの場合、「住所や年齢、家族構成の確認程度しか見ない」会社もあるようです。しかし今、この厳しい経営環境のなか企業が生き残っていくためには、パート・アルバイトであるからといって、おざなりな仕事をしてもらっては困ります。

そのためには、パート・アルバイトが応募にあたって記入した情報に関しても、きちんと見ていく必要がある。そんな時期に、来ているように思います。

「履歴書受付」で相手を見る

履歴書受付の場合、「 WEB受付」のところで記した“書いてある内容”に加え、筆跡や写真、また、使い回した跡がないかどうかも、重要なチェックポイントとなります。筆跡については、字がきれいかどうかよりも、「丁寧に気持ちを込めて書いているようか」をチェックします。

もちろん、宛名書きなどを手書きでしてもらうような職種の場合は、字がきれいか否かも、重要な判断材料です。写真については、きちんとした証明写真が貼られているか、写真が曲がって貼られていないかなどをチェックします。

ピンぼけのスナップ写真をはさみで切り抜いて使っていたり、写真が曲がって貼られているのは「適当でいいや」「採用されたらラッキーかな」といった、安易な気持ちの表れです。

履歴書の「使い回し」とは、応募したものの採用されず戻ってきた履歴書を、記入年月日等の部分を細工して、別の企業の応募に再利用することです。毎回書き直すのは面倒くさい、というわけです。応募者の、この心情も理解できます。

しかし、「使い回すことに平気」な裏にあるものは、「別にこの会社でなくてもいいや」という、なげやりな感情です。本当に「ここで働きたい」と心から思えば、少しでも合格可能性を高めるために、履歴書の書き方も工夫するのが普通です。

例えば、志望動機一つとっても、 A社と B社が違う会社である以上、 A社に対するものと B社に対するものが、まったく一緒であろうはずがありません。つまり、流用など考えられません。

事前情報に振り回されるな

電話や WEB、履歴書などを通じ、応募者を「見る」ことの大切さを述べてきました。パート・アルバイトの採用は、後に述べるように短時間・一回きりの面接で行うことがほとんどです。必然的に、そこで得られる情報は限られます。だからこそ、なおのこと、事前情報をおろそかにしてはなりません。

しかし、矛盾するようですが、こうした事前情報に振り回されてもいけません。その人を判断するには、当然のことながら事前情報だけでは不足です。また、収集した事前情報は、「採用する側の思い込み」である可能性が否定できません。

電話や WEB、履歴書などを通じて得られる事前情報に注意を払うのは、あくまでも応募者に関する採否の判断材料を増やすためなのです。

また、応募者側のモチベーションが、実際に会い面接で仕事の話をすることで、上がる場合があります。つまり、同じ人が、面接を通じ、自社にとって「より“良い”人材」に化けることがあります。

事前情報に振り回されると、そうした新たな可能性の芽を摘んでしまったり、気づかないままで終わってしまいます。

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