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第8章仕事のやり直しを防ぐ「逆算思考術」

第8章仕事のやり直しを防ぐ「逆算思考術」

1やり直しを防ぐ「スマートゴール」2やるべき作業のヌケやモレをなくす3「」、4「」「」5「」「」6「」、7共通認識を持ち、思わぬミスを減らす8相手は「わかったつもり」かもしれない

1やり直しを防ぐ「スマートゴール」あなたは一生懸命やったのに、「やり直し」と言われガッカリした、そんな経験はありませんか?「やり直し」は、本当にムダです。

「だったら、はじめから言ってよ」と思うこともよくあります。

このようなことが起こる原因は、目標としているゴールが違うからです。

同じ仕事でも目的やゴールが違うと、やるべきことや、それにかかる時間が変わってきます。

そのためゴールを明確にすることが重要です。

そこで、目標達成に効果的な「スマートゴール」という目標設定の方法を紹介します。

スマートとは、英語のSMARTからきています。

次ページの5つの頭文字を並べたものです。

この5つの要素を入れてゴールを設定することで、達成したいことが具体的かつ明確になります。

例えば、「ダイエットする!」ではなく、「私は毎日8キロ歩いて、12月31日までに体重を3キロ落とす」とすれば、誰が見てもわかりやすく、誤解がなくなります。

また「ゴールから逆算で考える」ことが重要です。

「とにかくがんばろう」とコツコツ積み上げる考え方ではありません。

明確なゴールを設定することにより、計画をしっかりと立てられ、最短で目標を達成できるようになるのです。

明確なゴールから逆算して考える

2やるべき作業のヌケやモレをなくす仕事で抜け漏れが出てしまうことは、誰にでもあります。

その主な原因は、目の前の作業に没頭しすぎてしまい、仕事の全体像や流れを考える余裕がなくなるからです。

最終的な成果を得るために必要な作業を洗い出すのではなく、目の前の作業の結果や状況をもとに、今やったほうがいいと思う作業をはじめてしまうのです。

このやり方だと仕事全体の見積もりが難しくなります。

目の前の問題の解決だけを考えていると、本来やらなくてもいい余計な仕事をやってしまったり、不必要に時間を使ってしまったりすることがあります。

例えば、企画のアイデアを増やすことが狙いなのに、ミーティングに参加してもらう人の調整に時間をかけすぎたり、企画書を作るのに、内容を考えるよりも見た目を気にして画像を検索しはじめたりするようなことです。

本来やらなくてもいい、あるいはそこまで時間をかける必要がないことをしていたら、余裕がなくなります。

その結果、余計に慌ててしまい、ミスも出やすくなります。

締め切りに間に合わなくなることも増えます。

抜けや漏れをなくす有効な考え方やテクニックが、MECEとWBSです。

MECEとは、Mutually(お互いに)、Exclusive(重複せず)、Collectively(全体に)、Exhaustive(漏れがない)の頭文字をとったものです。

MECEに考えるとは、「重複なく漏れがない」ように全体を把握することです。

WBSとは、Work(作業を)、Breakdown(分解して)、Structure(構造化する)の頭文字をとったものです。

目的を達成するために必要な作業を、漏れなく階層別に細分化し、ツリー構造で表示したものです。

次ページの図は、3キロ減のダイエットを例にしたWBSです。

このように、最終的な成果を得るために必要な作業や成果を逆算的に考えると全体が見えてきます。

この図では、「減らすこと」や「増やすこと」という言葉を省いていますが、名詞で表現することで、各成果を得るために何をする必要があるのか、具体的にどういう行動をすべきかが見えてきます。

こうすることで、最終的な成果を得るために必要な作業のヌケやモレを防げ、何をやり遂げるべきかが明確になります。

大きな仕事においても、このように分解して計画・管理できるようになります。

特に他の人と一緒に仕事を進めていると認識が違うことがあります。

それは、各自のやっていること(作業内容)と、必要としている成果にズレがあるからです。

何を得るために、その作業をするのかを確認し合うことも大切です。

WBSは最初から完璧に作る必要はありません。

特にやったことがない仕事であれば、一旦わかる範囲で作ります。

すると仕事を進めていく中でわかることが増えてくるので、何が必要かが見えてきたら、その都度追加します。

最終成果を最短で得るために必要な作業を網羅していく姿勢が大切です。

仕事を分解して作業を洗い出し、計画・管理できるようにする

3「ガントチャート」で、仕事の流れが一目瞭然仕事全体の予定を把握するために、1カ月のカレンダーを使う人は多いです。

壁かけのカレンダーや見開き月間カレンダーなどブロックタイプのものだと、1カ月の予定を一覧できます。

しかしプロジェクトや複数の仕事の進捗を把握するには、「ガントチャート」と呼ばれる工程表がおすすめです。

ガントチャートは、縦軸にやること、横軸に時間を並べたスケジュール表です。

プロジェクトやチームでの仕事を管理するときに便利です。

「誰がいつまでに、何を終わらせるべきか」や、仕事の順番や流れ、進み具合が一目瞭然になるので、仕事の開始から終了までの工程をしっかり管理する際に有効です。

長期的視点に立ったガントチャートから、自分がやるべき仕事を抜き出し、個人として「いつやるべき」かの予定を立てることも大事です。

週単位や1日単位に予定を落とし込んでいくことで、現実的な予定を立てることができます。

今週だけではなく、来週以降に何をすべきかも見えてきます。

要するに、「長期スケジュール」から逆算して「短期スケジュール」を立てることが大切です。

チームプロジェクトは全体を俯瞰し、個人のスケジュールに落とし込む

4「待たせる」をなくす「作業の順序確認」仕事が遅い人は、「取り組む順番」が誤っていることがあります。

仕事には、守らなければならない作業の進め方や順序関係があります。

この順番を守らずに作業を進めると、周りの人を待たせてしまい、迷惑をかけたり、前の作業に戻ってやり直しをしなければなりません。

この根本的な原因は、仕事全体の流れを把握していないことです。

WBSを使って全体像を把握したあとは、次のようなフローチャートを作って、作業の順序や関係を確認することが大事です。

作業を矢印で、作業間の区切りであるマイルストーンや成果物を丸印で表します。

このフローチャートにより、各作業の前後にやらなければならない作業や、同時並行して進めなければならない作業など、全体の仕事の流れがわかってきます。

またあなたが仕事を終えるのを、次の人が待っているという自覚を持つことです。

「自分の仕事が終わったからいい」という自己中心的な発想ではなく、第1章でも述べましたが、常に「後工程はお客様」という意識を持ち、「次の人が仕事がしやすいよう」にというサービス精神を持つことが大切です。

この「気が利く」という発想力により、コミュニケーションや人間関係が円滑になり、仕事をうまく進めることができます。

他人の作業の流れも考慮した計画を立てる

5「報連相」ではなく「確認&相談&共有」報連相とは、報告、連絡、相談のことです。

元々は、一人では解決が難しい課題をみんなで取り組み、解決できるようにするためにすすめられていました。

しかし、最近では上司のために部下が自発的にすべきものだと思っている人が多いようですが、間違いです。

報連相の概略について述べましたが、本項で伝えたいことは、報連相をどうするかではありません。

変化の速い現代において、「どのように課題を吸い上げ、迅速に解決するか」「気づかないリスクに対して、どう対策していくか」です。

リスクによっては、わかった時点で手を打つには遅すぎる場合もあります。

問題が起きてからの相談では遅いのです。

自分では大丈夫だろうと思った最初の段階で、念のために事前確認することで回避できることは意外に多いものです。

まずは、大丈夫だと思う根拠あるいは判断理由を持ちましょう。

判断ができなければ、まずはググってみることです。

過去に似たような課題に取り組んだ人の体験談や何か参考にできるものはないかを確認してみてください。

自分なりに最低限調べてから、上司や先輩、ベテランの人にどんなリスクの可能性があるかを確認や相談することも大事です。

このときに、「自分なりの答え」を持っておき、「私はこう思うがどうでしょうか?」という切り出しをすることが大切です。

このような自発的な行動は上司からの受けもいいです。

また、日々変化する現場の状況を周りの人と共有することで、自分が気づいていないリスクや変化、あるいは対策案などのフィードバックをもらうこともできます。

つまり、リスクや失敗の確率を減らすことができるのです。

「確認&相談&共有」をうまく使うことは、時間管理の面において、とても重要です。

課題解決やリスク対策に有効なやりとりの方法を考える

6「3つのWHAT」で、前向きな行動を生むビジネスの世界では「なぜ?」を繰り返すことが大事と言われています。

目的を持って行動するためでもあり、問題が起きたときの原因を見つける手段としても有効なためです。

しかし、振り返るときは、原因特定が目的化してしまうことがあるため、常に解決策をセットで考える必要があります。

そこで役に立つのが「3つのWHAT」です。

振り返るときは、以下の3つのWHATで質問を繰り返します。

①WHATHAPPENED?(「何が起きたのか?」)②SOWHAT?(「だから何?」「どういう意味?」)③NOWWHAT?(「これからどうするの?」「今、何ができるの?」)ここで注意したい点は、問題を解決するために、焦点を人にではなく、行動に当てることです。

つまり、その行動をさせた状況や環境に目を向けることが大切です。

例えば、「なぜ、締め切りを間違えたのか?」ではなく、「何が、締め切りを間違えさせたのか?」です。

これを繰り返すことで、仕組みやシステムを作るなどの具体的な解決策が見えてきます。

「なぜ」だけで考えてしまうと、否定的な言葉が多くなります。

言い訳も増えます。

何かを理由に「できない」と考えてしまいます。

しかし、このWHATをうまく使うことで、前進することが可能になります。

また、否定的な言葉を聞いたときに、「だから何?」「今、何ができるの?」と質問し、少しでも前向きに考え、行動する姿勢も大事です。

問題解決するためには、人にではなく行動に焦点を当てる

7共通認識を持ち、思わぬミスを減らす「あれ、3時までに提出でしたっけ?今日の夕方に出せばいいと思っていました。

今すぐやります」こんな食い違いが生じたことはありませんか?認識の違いによる思いがけないミスは、人との関係やコミュニケーションで起きます。

例えば、確認を怠ったミス、思い込みや勘違いによるミスです。

私たちは、いろいろな人と仕事をしますが、みんな考え方や性格が違います。

立場や能力も違います。

そして利害関係も違います。

自分が「当たり前」だと思っていることは、他の人の立場から見れば、「当たり前」でないことがよくあります。

特に気をつけたいことは、コミュニケーションによる「ズレ」が起きないように、相手と話の前提をすり合わせることです。

話の前提が違ってくると、「認識が違っていた」ということになり、ミスにつながります。

そうならないようにするには、相手の立場に立って物事を考えることです。

仕事を頼まれたときは、「相手はどんな前提で話をしているのか?」「どうしても守らないといけないルールや決め事はあるのか?」「この言葉はどういう意味で使っているのか」を考えながら、仕事のゴール像をすり合わせる必要があります。

例えば、上司から「会議の資料作成」を依頼されたとします。

そのときは「どういう狙いで、どんな情報をどのような構成で作るのか」といった考え方や詳細を上司とすり合わせる必要があります。

基本的に、ゴールイメージは仕事の依頼者の頭の中にあるものです。

自分勝手にゴールを設定して、相手が求めているものからかけ離れているものを作ってしまうと、やり直すことになります。

依頼者と確認した内容や情報をもとに、目に見える形式で、例えば、図や絵、文字にして、それが正しいか、誤解やズレがないかを確認することが重要です。

あなたの「当たり前」と相手の「当たり前」が違うのが「当たり前」

8相手は「わかったつもり」かもしれない相手に伝えたつもりでも、伝わらないことがあります。

それは、自分と相手の会話における基準が違うからです。

仕事における立場や状況、経験や知識、考え方、価値観、常識と思っていることなどには違いがあります。

ですから、意思疎通や情報共有をうまく図るには、まず相手の基準と自分の基準の違いを理解することが大事です。

そして、相手の基準(立場)で話を進めたり、自分の基準を相手に知ってもらうことが必要です。

また、話し手の伝えたつもりか、聞き手のわかったつもりが原因で相手に伝わらないことも多くあります。

例えば、長すぎる話や長文メール、曖昧な説明、わかりくい資料だと、聞き手に話し手の意図が伝わったかわかりません。

そのため、伝える側は次の4つのポイントを押さえておくことが大事です。

①短く伝える相手に「何を」「いつまでに」「どのように」してほしいのかを、端的に伝えなければなりません。

また「なぜ」それをする必要があるのかを伝えることも大切です。

②結論が先ビジネスのコミュニケーションにおいては、「PREP」(次の図参照)を意識した構造で話すと伝わりやすくなります。

③イメージを使う英語で「Apictureisworthathousandwords(直訳:1枚の絵は1000の言葉に値する)」という表現があります。

日本語のことわざ「百聞は一見にしかず」のような意味ですが、言葉よりもイメージを使ったほうが効果的に伝わるということです。

ビジネスのコミュニケーションも同様です。

④相手の「わかったつもり」を確認する伝えたつもりでも伝わらない難しさ、つまりコミュニケーションの齟齬を減らすことが大切です。

つまり、聞き手がこちらの言った意図をきちんと理解し、行動できるかを確認することが重要です。

一緒に確認し合った内容を文字やイメージに落とし込みドキュメント化することが大切です。

・レベル1聞こえた聞き手がうなずき、「わかりました」と、とりあえず返事できる・レベル2理解した聞き手がこちらの意図を自分の言葉で説明できる・レベル3行動した聞き手がこちらの意図をもとに行動できる「自分以外は自分と違う」という大前提を持つことが重要です。

コミュニケーションの構造を理解することで、仕事を円滑に進められるようになります。

相手は自分と違うことを念頭に置き確認をとる

第8章まとめ・スマートゴールで目標を明確にする・最終的な成果を得るために必要な作業を逆算的に考える・ガントチャートはプロジェクトやチームでの仕事を管理するときに便利・自分の仕事が終わるのを次の人が待っているという自覚を持つ・問題が起きてからの相談では遅い・問題を解決するために、焦点を人にではなく行動に当てる・「自分と他人の認識は違う」という大前提を持ってコミュニケーションを図る・聞き手がこちらの言った意図をきちんと理解し、行動できるかを確認する

 

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