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第5章これで仕事もプライベートもうまく回る!

目次

33アポイントは先手必勝。選択権を相手に委ねない 時間に振り回されないよう、時間への「主導権」を持つ

◆自分の予定に上手に合わせてもらう方法

人の要望に合わせることは決して悪いことではありません。ただ、自分を犠牲にしてまで、相手に合わせすぎる必要はありません。わかりやすいのはアポイントの調整。

お互いが忙しい中で調整をするわけですが、ここで、大事なことは、相手にアポイントの選択権を委ねないことです。

キーワードは「先手必勝」。ステップを紹介しましょう。

【アポイント調整のステップ】

  1. STEP1:まず、アポイントの合意をとる
  2. STEP2:合意がとれたら、こちらから「3つの希望日時」を提示する

次の図の、段取りの良い人と悪い人の差を見ると、わかりやすいかもしれません。

こちらから候補日を示すことについて、少し強引に思われたかもしれませんが、それは「伝え方の問題」です。図の下は、私が実際に送っているメールです。

いかがですか?「なんだ、この無礼なメールは!」と思われました?メールを始めて約20年。お叱りを受けたことはありませんので、大丈夫でしょう。さて、ここでの注意は2つだけ。

1つは「恐縮」と「感謝」を伝えること。

やはり、時間をとっていただくのは、相手にとっても負担なことには間違いありません。この気持ちは絶対に伝えるべき。

もう1つは、滅多にないケースですが、相手がVIP(滅多に会えない方)の時。この場合は、相手から候補日時を待ったほうが良い、ということ。

たとえば、こちらが営業担当として、相手が従業員規模1万人の会社の社長だとしましょう。その場合は、〈意図的〉に候補日を待つほうがスマートです。

ただ、日常の打合せ、商用のケースであれば、先手必勝で問題ありません。柔軟に相手に合わせることは必要ですが、必要以上に犠牲になるのは得策ではありません。

お互いが納得できる合意点に導くのも、段取りを考える上では重要です。

34断り上手は仕事上手 代替策を用意すれば、さわやかにNOと言える

◆頼まれ仕事で段取りがなし崩しに……

私見ですが、自分が考えた「段取り」は、多少崩しても良いと思っています。柔軟に対応すべきだと考えるからです。ただ、「ついつい人の頼みを断れずに、いつも段取りがなし崩しになる……」というのは問題です。

柔軟に対応するというのは、相手への「やさしさ」によるものですが、断れないのは、「やさしさ」ではなく「不安」によるものでしょう。

NOと言ったら、もう仕事を回してもらえないかもしれない、評価が下がるかもしれないという不安がそうさせます。

これって、何かに似ていると思いませんか。そう、「パシリ」です。断ると仲間はずれにされるかもと思い、小走りで先輩のパンを買いに行く、あのパシリです。

悲しいのは、パシッたところで、周囲の評価は高まらないということです。むしろ、逆です。NOと言うべき時はNOと言う。それが、自分の評価を高めることにもなるのです。

◆代替案を出すのがポイント

ただし、うまくやる必要はあります。次のようにしてみてください。

【うまくNOと言う手順】

  1. STEP1:いきなりNOとは言わない
  2. STEP2:今は、受けられない事情があることを説明する(具体的な理由は言わなくても良い)
  3. STEP3:代替策を示す

ちょっと、やってみましょう。19時に友人との約束がある際、上司から「この資料を急ぎでお願いしたい」と言われたシーン。

上司「明日までに、このレポートをまとめてくれないかな?」あなた「いかがされたのですか?なるほど、このレポートですね。そうか……、う~ん、すみません。実は、19時からどうしても断れない所用が入っておりまして……。明後日までお時間をいただけると助かるのですが、いかがでしょうか?」上司「そうか、了解。では、他にあたってみるよ」あなた「すみません!」いかがでしょう。

このことで、上司から低い評価を受けると思いますか?まず、受けないでしょう。上司はこう思うだけです。「そりゃそうだよな……、他の人にもお願いして、ダメだったら自分でやろう」と。

1つ、追加。いくら仕事だからといって、友人との約束をドタキャンするのは、信用をなくす最悪の行為です。絶対にやってはいけません。やる時は、よほどの時だけです。

誰かが目の前で倒れたので助けなければならない、そんな緊急事態だけ。仕事ができる人は、些細な約束であっても、必ず守ろうとします。それが信用になり、好循環が回るからです。

35「自分がやったほうが速い」は間違った発想 ひとりで抱え込める量には限界がある

◆まずはもっと周りを頼ろう

なかなか人にお願いできない人は、だいたい、この2つに分かれます。

  • ●「自分がやったほうが速い」「説明が面倒だ」というタイプ
  • ●「お願いするのは申し訳ない」「遠慮してしまう」というタイプ

でも共通することは、どちらも「心のどこかで人を信頼していない」ということ。先に結論を言います。

「怖がらずに、もっと〈人を信じる〉こと」これが、他人にお願いできる人になれるマインドセットです。

まずは、「自分がやったほうが速い」と思っているタイプについて説明します。たしかに、誰かに任せずに自分でやったほうが早く終わるかもしれません。

けれど、何度か人に任せることで、「今は未熟でも、その人が将来的に自分と同じくらいにできるようになる」とは、考えていないわけです。

もっと言うと、「自分のやり方以外は間違い」だと考えていることだってあります。「遠慮してしまう」タイプについても考えてみましょう。

これも問題。「時間をとらせて悪いな」と思っているわけです。でも本当に、そうなのでしょうか。相手がそのことを知ったら、「もっと気軽に頼ってよ」と思うことではないでしょうか。

少なくとも私の周りは、そう思っている人ばかりです。それがチームだからです。

この構造って、「嫁姑問題」と一緒だと思いませんか?だって、任せられないのは、ちょっとした遠慮が問題を引き起こしているのと一緒。なので、失礼を承知で断言します。

「任せられない問題」は、「職場の嫁姑問題」と一緒だと。いわば、「任せられない心理」は、職場不全を招く温床だということ。

ぜひ、人に任せることにあえて積極的にトライしてみてください。きっと、周囲の人は、それを歓迎してくれるでしょう。

36うまくいっている時、人は学ばない。失敗こそ大チャンス 落ち込んだ時、どう立ち上がるかが問われる

◆すかさず「対策のアクション」を手帳に書く

先日、生命保険業界で著名な、あるトップセールスの方とお話をしました。

お聞きすると、月に3日だけ稼働して、年収1億5000万円だとおっしゃるのです(年商はもっとあるようです)。

これには、私も驚きました。

聞くと、そこにはトップセールスとしての卓越した段取りの良さ、そして知識があるのはもちろんなのですが、そうなるための秘訣を伺った際に、こうおっしゃったのです。

「実は、うまくいっている時は、成長していないんです。営業はうまくいかないことのほうが多い。失敗こそが成長につながるんです」と。これは、いわゆる成功している人が、よく口にする共通するセリフです。つまり、こういうことではないでしょうか。

成功する人は、失敗を成長の糧、つまりポジティブなことに変え、成長しない人は、失敗を封印してしまう、ということ。

たとえば、お酒や娯楽に走ってしまうとか……。実は、失敗を味方につける簡単な方法があるのです。

それが、「失敗して落ち込みそうになったら、すかさず〈対策のアクション〉を手帳に書く」です。

これは、私もやってみて気付いたことなのですが、いかなる失敗もポジティブなものに変えることができます。

昔のことですが、アメリカから来られた方を相手にプレゼンをする機会がありました。

プレゼンターは私の先輩。私はアシスタントでした。私以外の方は、英語がペラペラ。一方、当時の私は英語が苦手で、全く太刀打ちできませんでした。誰もが思ったかもしれません。

「伊庭は、人選ミスじゃないの?」と。ここで落ち込むか、落ち込まないか、そこが分かれ目です。そのなんとも言えない気持ちになっている、まさにその瞬間にこう書き留めました。

「英会話学校を探す」「英会話学校に入る」と。そうすることで、問題はバネへと変わり、もちろん気分は随分と変わります。

◆不本意な異動をバネに最高の結果を出す

こんなこともありました。会社員の時は、希望しない人事異動をうけることも、ありました。人事異動には3つの種類があります。

期待を込めてのステップアップの異動、人員不足に伴う調達の異動、適材じゃなかったための異動です。21年も会社員をやっていましたので、すべての種類の異動を経験しています。

やはり、ツライのは適材じゃなかったと判断された場合。

この場合、選択肢は2つに分かれます。これを飛躍につなげるか、クサるかです。

この時は、こう考えました。

「1年は耐え、2年目で最高の成果を出す」と。おおむねそうなるから不思議です。そして、振り返ると、ツライ異動のほうが、自分にとって成長の糧になっていたりするのです。

追い風より、逆風のほうが飛行機も上昇気流に乗りやすいと言いますが、まさに人間もそうだと実感します。

うまくいかない時や嫌なことがあった時ほど、すかさず〈対策のアクション〉を決めることです。その失敗はバネとなります。現実逃避するよりも、間違いなく負担のないラクな対策です。

3710年後、何歳か考えたら、残業している暇はない 責任感から残業していると、自分の時間がどんどんなくなっていく

◆「今しかできないこと」はたくさんあった!

「まぁ、残業や休日出勤をしても苦痛でないなら、それはそれで良いんじゃない……?」が、許されない時代になりました。

なぜだと思いますか?「すべての従業員が、長く働ける会社にするため」です。もはや、生活を犠牲にする働き方を強いる会社は、見切りをつけられる時代になりました。

当たり前のように、ズルズル残業する人がいる会社は、従業員に見切りをつけられる、というわけです。……なんてことを言われても、ピンときます?なかなか難しいのではないかな、と思うのです。現場は忙しいですしね。ここでは、別の切り口で提案をします。

あなたの「今しかできないこと」を考える視点です。残業をやめることが、とても重要なことに気付ける方法です。手順を紹介します。

【今しかできないことに気付ける手順】

①「今、やりたくても、できていないこと」を紙に書いてみる

②「今までの10年、これからの10年」を「西暦と年齢」で書いてみる

少し説明が必要ですね。次の図をご覧ください。このように、紙に書きます。ポストイットでも、ノートでも何でもかまいません。これからの3年や5年なんて、あっという間であることに気付きます。やるなら、「今でしょ!」と、なるわけです。

◆残業しないのは同僚や後輩のためでもある

1つ例を紹介しましょう。あるベテランの薬剤師さんのお話。名前はAさん。調剤薬局の中心メンバーです。そのAさん、残業は当たり前で、時には休日出勤をする人でした。会社は、Aさんにこう伝えていたそうです。

「これからは残業削減の方針なので、仕事を分担して早く帰るようにしてほしい」と。でも、Aさんの残業は全く減りませんでした。会社から言われているにもかかわらずです。なぜだと思いますか。

「しっかりと責任を果たしたい」、それがAさんの答えでした。さて、そんなAさんが、今では率先して早く帰るようになったというのです。しかも、有給もしっかりとるようになったのですから驚きです。

きっかけは、1枚のポストイットに、メモを書いたことでした。それが、この「やりたくても、できていないこと」だったのです。そこには、こう書かれていました。

  • ●甥っ子と思う存分に遊んでやりたい
  • ●家でお母さんと一緒に食事を作りたい
  • ●学生の頃にしていたボランティアをもう一度、やってみたい

Aさんは一念発起します。

思いきって早く退社し、これらの願望を実践したのです。

すると、Aさんは、2つのことに気付いたと言います。

  • ●今しかできないことに、目を向けていなかった
  • ●Aさんが早く帰ることで、他の人も早く帰れるようになった

上司や先輩が残っているから帰れないと、言われることがあります。ひょっとしたら、あなたが残っていることで、気を遣わせている可能性も十分にあります。

残業をやめるのは、自分のためでもあり、同僚のためでもあると考えると、「残業も休日出勤も、そこまで嫌じゃない」という気持ちも変わるのではないでしょうか。

38今日から毎日、10分早く帰ってみよう! ゆとりの時間は誰にでも手に入れられる

◆少しの工夫でクリアできる目標

「忙しいのに、時間短縮なんてできるわけがない」現場の忙しさを考えると、そう思いたくもなります。そんな時、実はオススメの方法があります。

こう考えてみるといかがでしょう。「今日、10分だけ早く帰ってみる」を繰り返す。そもそも、何を捨てて良いかわからないから困るわけです。

でも、10分ならできそうな気がしませんか。メールの文章を短くする、そんな工夫でできる範囲です。もし、クリアしたら、翌日も10分の短縮にトライしてみる。

クリアできなければ、「どうすれば良かったのか」を考える。そして、トライしてみる。まずは、ここからでOK。それが大きな一歩となります。これ、真剣に言っています。というのも、こんな話があるからです。

ある派遣会社の話。私も人材ビジネスに携わっていたので、いかに派遣業界が忙しいかを知っています。その会社も、4年前までは、長時間残業が当たり前でした。

今、どうなったと思います?1時間も残業をしていないと言うのです。長くても数十分。しかも、業績は、過去最高益に近く、絶好調。事業責任者に伺うと、こういうことでした。

「特に何をしたわけでもないんです。その都度、できる工夫を重ねただけです。

『これ、こうしたらもっとラクになるんじゃない……?』そんな感じです。ホントに」そして、こんなことを付け加えられたのです。

「さらに最近は時短が加速してきて、気が付けば、いよいよ残業ゼロになりそうです」つまり、こういうこと。

最初から頑張る必要はない、ということ。

いきなり大きなことをやるのは難しいけれど、まずはできることから始める。それが習慣となり始めると、工夫が加速し始め、気が付けば大きな成果となる。まず「今日は10分早く帰る」と決めることが、あなたの歴史を変える一歩なのです。

◆繰り返すうちに、いつの間にか残業ゼロに!

最後に1つ。私がどうしても言いたいことがあります。「ゆとりのある生活に憧れるけど、自分には無理」と絶対に考えないことです。

そもそも、なぜ無理なのでしょうか?その理由を論理的に説明できるなら、そうかもしれませんが、ほとんどの場合、「本気で考えていない」か、「三日坊主で中途半端になってしまう自分を許している」からだと私は思っています。

なぜ、そこまで言えるのか。昔の私がそうだったからです。

それでも難しそうと思うなら、まずは「10分だけ早く帰る」、これを本気でやってみませんか?3日できたら、またその次の1日もトライ。

それができたら、1時間は短縮できます。翌週までやれば、2時間の短縮。

もし、やりきったら、生活は激変します!いきなり大きなことをやらなくても、まずは小さなことをコツコツと。これが大きな成功を手に入れる鉄則です。

伊庭正康(いば・まさやす)1991年リクルートグループ入社。

営業職としては致命的な人見知りを4万件を超える訪問活動を通して克服。

その後は、プレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で年間全国トップ表彰4回、累計40回以上の社内表彰を受けた。

営業部長、(株)フロムエーキャリアの代表取締役を歴任。

2011年、研修会社(株)らしさラボを設立。

リクルートで学んだ「圧倒的な当事者意識」を持つことや「期待に応えるだけではなく、期待を超える」ことの大切さ、「短時間で成果を出す方法」などをメインテーマに、リーディングカンパニーを中心に年間200回を超えるセッション(営業研修、営業リーダー研修、コーチング、講演)を行っている。

徹底的な効率化と圧倒的な成果を両立する時短術には定評があり、日経ウーマンや日経アソシエなど多くのメディアで紹介されている。

著書に、『強いチームをつくる!リーダーの心得』『絶対に残業しない人の時短(しごと)のワザ』(ともに明日香出版社)、『会社では教えてもらえない仕事が速い人の手帳・メモのキホン』(すばる舎)など多数。

「読者特典メルマガ」http://www.rasisalab.com/mailseminar

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1コンテンツの複製物を作成し、当該複製物の全部または一部を公衆送信、公衆送信化または第三者に配布すること。

2コンテンツを改変、改ざんすること。

会社では教えてもらえない残業ゼロの人の段取りのキホン発行日2017年7月18日著者伊庭正康発行者徳留慶太郎発行所株式会社すばる舎〒170-0013東京都豊島区東池袋3-9-7東池袋織本ビルTEL03-3981-8651FAX03-3981-8638http://www.subarusya.jp/制作株式会社すばる舎リンケージhttp://www.subarusyalinkage.jp/(C)MasayasuIba※本商品は、株式会社すばる舎発行の書籍『会社では教えてもらえない残業ゼロの人の段取りのキホン』に基づいて制作しました。

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