25 自分も相手もストレスにならない気遣いをしよう
◆気を遣いすぎていませんか?
気を遣うと疲れる。気を遣うとストレスがたまる。こんな風に感じている人はとても多いのではないかと思います。
気遣いをすると疲れたり、ストレスがたまると感じるのは、何が原因なのでしょうか? それは、なんでもかんでも相手に合わせようとするからです。
「相手に合わせるのが気遣いじゃないの?」「自分の意見を主張すると相手は気を悪くしちゃうんじゃないの?」「言いたいことがあっても我慢するのが気遣いでしょ」 気遣いが疲れると感じているあなたは、もしかしたらこんな風に考えているかもしれません。
もちろん、相手の心情や状況に配慮して振る舞うことは、気遣いの大切な要素です。
でも、あまりにそれが行きすぎると、不自然なコミュニケーションになってしまいます。
「相手がどう思うか?」「相手にどう思われるか?」を考えすぎてしまうと、普段の会話ややり取りでさえも億劫になってしまうのです。
さらに悪いことに、行きすぎた気遣いは相手も感じ取ります。
すると、かえって相手に気を遣わせてしまうことにもなりかねません。
これではお互いが疲れてしまいますね。
◆「私」を主語にして伝えればいい
相手のことを思いやりながらも、自分の意見をストレスなく言えるようにするにはどうしたらよいのでしょうか? それは、「自分(私)」を主語にして話をすることです。
〈私はこう思っている〉という視点でメッセージを伝えるのです。
これは、「 Iメッセージ」とも言われます。
それに対して、〈あなたは ○ ○だ〉と伝えるのは「 YOUメッセージ」と言われます。
たとえば、「待ち合わせにいつも遅れる」という内容を相手に伝える場合、 YOUメッセージだと「あなた、いつも遅れてくるよね。
どうして連絡できないの?」となります。
でも Iメッセージで伝えると「私、心配したよ。
今度から連絡をもらえると安心できるな」となります。
口調の違いがあるかもしれませんが、同じことを言っていてもだいぶイメージが変わります。
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◆ YOUメッセージは反発を生みやすい
YOUメッセージは、ときに「あなたはこういう人」と決めつけているように聞こえます。
相手の領域に踏み込むので、言われた相手は「責められた」という気持ちが強くなります。
すると、素直に話を受け入れることが難しくなるのです。
それに対して Iメッセージは、自分自身の気持ちや要望を伝えているので、言われた相手は否定しづらく、受け入れざるをえない心理がはたらきます。
私も CA時代、後輩を指導する際に、 YOUメッセージを使って失敗したことがありました。
笑顔が足りない Aさんに「 Aさん、笑ってないですよ」と伝えたところ、「これでも笑ってるつもりです!」と反発が返ってきたのです。
もしこのときに Iメッセージで伝えていたら、「私は、もう少し笑顔をプラスするといいと思います」という感じになっていたでしょう。
このような言い方をしていたら、 Aさんはそこまで反発しなかったかもしれません。
相手が踏み込まれたくないところには入らず、でもしっかりと自分の思いを伝える。
Iメッセージのおかげで、私は疲れやストレスを感じることが少なくなり、自然体で相手に気遣いができるようになりました。
また、自分が自然体でいられるので、相手に気を遣わせるようなことも少なくなったように感じます。
気遣いができ、自分らしくいられるなら、まわりも一緒にいて心地よいですよね。
ぜひ、 Iメッセージを上手に使って、あなたもまわりも心地よい気遣いをしてみてください。
26 自分の気持ちを「正直に話す」のもひとつの気遣い
◆何も言わないほうが無難?
気遣いがうまくできない人というのは、もしかしたら知らない間に心にブロックがかかっていて、したくても怖くてできない状態になっているのかもしれません。
気遣いの一言をかけようと思ってもなかなかできないとき、私たちは心の中で「声をかけないことに対する言い訳」をいろいろ考えています。
「余計なことかもしれないし……」「断られたらショックだし……」「私が何か言ったところで大して影響ないだろうし……」 自分の中で言い訳することに慣れきってしまうと、その癖から抜け出すことはなかなか大変です。
◆「余計なことかもしれないけれど」の一言でうまくいく!
そこから抜け出す第一歩は、そう言い訳をしている自分に気づくことです。
そして、その言い訳を思いきって「相手に伝える」ことで不安が解消されます。
「相手に伝えていいの?」と思うかもしれませんが、一言伝えるだけで思いやりのある気遣いができるようになります。
たとえば、「余計なことかと最初は躊躇しましたが……」「断ってくださっても構わないのですが……」「お役に立たないかもしれませんが……」 このように、先回りして言ってしまうのです。
CAは、「何かをしてあげたい!」という思いを持っている人が多く集まっていますが、お客様に対してだけでなく、仲間に対してもそのメッセージを発する人がたくさんいました。
ときには「声をかけていいのかな?」と躊躇するような場面もあります。
たとえば、ちょっと様子がおかしい後輩がいたとします。
心配で声をかけてあげたいけれど、もしかしたら何か触れられたくないことがあったのかもしれない。
そんなとき、「おせっかいかもしれないけど、最近ちょっと元気がないように見えるよ。
何かあった?」と声をかけると、相手への配慮が伝わります。
◆本音を隠さないことが真の思いやり
先回りして自分の気持ちをさらけ出すことは、お願いごとをするときにも効果を発揮します。
取引先に Yさんという方がいました。
Yさんの第一印象はいかにもバリバリ仕事ができるイメージ。
話すテンポも速く、説明のしかたもうまく、私は若干気後れしそうになっていました。
しかし、あるメールをもらってからイメージが変わったのです。
「お忙しいときにこのようなお仕事をお願いするのは気が引けたのですが、勇気を振り絞って今回お願いしました!」 と書かれていたのです。
「気が引けたのですが」「勇気を振り絞って」というフレーズに、 Yさんの本音が隠れているようで、心の距離がグッと縮まったような気がしました。
もちろん、喜んで気持ちよくその仕事をお引き受けしました。
気遣いの一言がうまく言えないときは、いったん自分の心を見つめてあげて、心にかかっているブロックを確認してみてください。
そして言い訳をしている自分に気づき、少しだけ勇気を出して、ブロックの中に隠れている
いる思いを包み隠さず相手に言ってしまうことです。
心の中に不安が生まれるという状態は、「相手に対して何かをしてあげたい」と思う以上に、「自分が相手にどう思われてしまうのか?」ということにとらわれてしまっているときです。
その心のブロックをはずしてあげると、スーッと楽になりますよ。
ブロックがあることは、決して悪いことではありません。
相手のことを思うからこそのことです。
きっと言われた相手も「自分のことを配慮してくれているんだな」と感じ、安心して受け入れてくれるはずです。
27 相手を傷つけずに「言いにくいこと」を伝えるコツ
◆「話す順番」が何より大切
誰かに指導したり、注意したりすることは、ちょっと勇気がいることかもしれません。
自分も完璧ではないし……と思いはじめると躊躇してしまいます。
しかし、これまでお世話になった信頼できる人の顔を思い出すと、きちんと叱ってくれたり、熱心に教えてくれた人ばかりが浮かんできます。
伝え方にも愛があって、さりげない気遣いを感じるものでした。
どんな伝え方をしていたのかを振り返ってみると、そこには共通点があることに気づきます。
・いきなり注意から入らず明るく声をかけてくれる……「三上さんお疲れさま!」 ・「できているところ」を褒めてくれる……「機内販売の説明が上達したね」 ・認めた上で「改善点」を伝えてくれる……「商品をお見せするとき、もう少しお客様の目の高さにくるよう、しゃがんで説明するほうがいいかな。
せっかく良い説明をしてるからもったいない」 ・最後に励ましてくれる……「あと 1便だね。
最後まで頑張ろう!」 これをまとめてみると、次のような流れになっています。
①挨拶 ②褒め(ねぎらい) ③本題 ④励まし 特に、 ③本題を言うときには、〈もったいない〉という言葉がキーワードになります。
相手をけなす言葉にならないので、言われているほうは受け取りやすくなります。
指導しなければならない場面では、当然厳しいことも言わなければなりません。
でも厳しいことを厳しく言ってばかりいると、言われたほうは自信を失い、かえって成長意欲をそいでしまうことがあります。
また、自分が大事にされていないと思ってしまい、その職場での居心地が悪いと感じてしまうこともあるのです。
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◆会話の最初と最後の言葉は、印象に残りやすい
このステップは仲間内の指導だけでなく、お客様にご協力いただくときにも役に立ちます。
たとえば、機内で走り回っているお子様がいたとします。
そのまま放っておくと、怪我をしてしまうかもしれません。
他のお客様のご迷惑になってしまうことも考えられます。
でも、頭ごなしに注意しても子どもは簡単に聞くものではありません。
そこで、このステップの出番です。
「①こんにちは! ②元気だね ~。
③ごめんね、急に揺れて怪我をするといけないから座ろうか。
④あともうちょっとで着くからね、座って窓の外を見てみない?」 ビジネスでお願いするときにも使えます。
「①お疲れさまです。
②いつも正確な精算書をありがとうございます。
③処理の関係上、月末までに提出いただけると大変助かります。
④お忙しい中、恐れいりますがよろしくお願いします」 何かを注意するときやお願いするとき、命令口調で言われたら、素直に話を聞こうとは到底思えません。
だからこそ少しの気遣いを交えることで、相手の不快感や反発心をまねくことなく、伝えるべきことをしっかり伝えることができるのです。
特に、最初と最後の言葉は印象に残りやすいもの。
注意やお願いを「ねぎらい」や「励まし」の気持ちでサンドイッチする気遣いは、相手の心を開いて内容を受け入れやすくしてくれるでしょう。
28 気のきく褒め方なら「おせじ」にならない
◆褒めるのではなく、事実を伝えるだけ
照れくささはあれど、誰でも褒められるのは単純に嬉しいもの。
しかし、いざ誰かを褒めようとすると、わざとらしく聞こえないか、おべっかみたいに思われるんじゃないかと、褒めることに躊躇してしまうことがあります。
以前、「女性が髪型を変えたのには気づくけれど、それを口に出すのはなんだかセクハラみたいに取られないかと、いろいろ考えちゃうんですよね……」と、心配している男性がいました。
しかし、相当イメージチェンジをしたのに全くスルーされてしまうと、当人は寂しい気持ちになるものです。
「似合う」や「素敵だね」などが言いにくいのであれば、まずは褒めるという評価はせずに、事実だけを伝えることからはじめてみましょう。
たとえば、「だいぶ短くされたんですね ~」「イメージがかなり変わりますね ~」 これなら言うほうも気が楽ですよね。
言われたほうも、気づいてくれたことに対して悪い気はしませんから、相手のやさしい気遣いが伝わってきます。
そして、言った後の相手の反応を見て、話を繋げてくるようであれば「とても似合ってますね」と伝えれば、自然な流れで褒めることができます。
また、「どうしてそう思うのか」という理由を伝えるのも一つの方法です。
「いつも素敵ですね」だけだと、「どこでそう思ったのかな?」と気になるものです。
そのような場合は、「ネクタイとシャツの色の組み合わせが上品ですね」「小物にこだわっていらして素敵ですね」と具体的に伝えることで、相手もおべっかには感じません。
◆目上の人には、「教えてください」のニュアンスで
相手が上司や目上の人の場合、良かれと思って褒めてみても、どこか上からものを言っているように聞こえてしまうことがあります。
そのようなときは、「お話がとてもわかりやすいのですが、何かコツがあるのでしょうか」「資料がいつもわかりやすくて勉強になります」 など、「教えてください」というメッセージを込めると、印象よく伝えることができます。
「どうしたら ○ ○さんみたいになれるのでしょうか」 「○ ○さんがいらっしゃると明るい雰囲気になります」「先ほどのお話、とても引き込まれました」「たくさん大変なご経験もされたのでしょうか」 このような言い方も、一つの褒め言葉です。
ただし、目上の人やお客様に経験談を聞かせてもらったとき、「参考になります」は NGです。
参考は上から評価する言葉です。
「参考程度か」と軽く受け取られたと感じる人もいるので注意しましょう。
◆部下には、「感謝の言葉」を必ず添えて
一方、上司が部下を褒める際、特にまだ経験が浅い部下の場合は、褒めるところがない……などと感じる人も多くいるかもしれません。
そんなときは、「できている事実」に注目して、口に出してあげるだけで「見ていてくれている」と部下のモチベーションは上がります。
たとえば、「いつも納期を守ってくれるよね」「机の上が整頓されているね」「会議でのあの発言よかったよ」 などの一言は部下を勇気づけます。
事実を伝えるだけならば、変に無理して褒めているようには聞こえません。
ただ、「いつも納期を守ってすごいよね」というように、「すごい」という「評価する言葉」が加わると、「大してすごいことではないのに褒めるなんて、よっぽど他に褒めるところがないんだな」と斜に構える人もいます。
その人のとびぬけて優れていることを探さなくて大丈夫。
事実を口に出したり、また「いつも助かるよ」と感謝の気持ちを伝えるだけでも褒めていることと同じ効果はあるのです。
CAを退職した後、当時の後輩だった Hちゃんにこんなことを言われました。
「私が新人の頃、三上さんに〈 Hちゃんはいつも一所懸命で、見てると元気が出るよ〉と言われたのが私すごく嬉しかったんです。
もう 5年も前の話ですけど、その言葉に今でも励まされます」 正直、私は言ったことを忘れていましたが、ちょっとした言葉がその人に大きな影響を与えるんだなと、そのとき感じました。
「うまく褒めなければいけない」というプレッシャーで、伝えることそのものを躊躇してしまうのはもったいない。
「褒め」は、「事実」や「感謝」の言葉が基本です。
いいなと思ったことを伝えることが、「あなたを気にかけています」というメッセージになり、相手を喜ばせることに繋がっていくのです。
29 「相手のタイプ」に合わせた気遣いのポイント
◆4つのタイプを知っておくと便利
同じことをしていても「ありがとう」と言われることもあれば、「それはやらなくていいから」と言われることもあります。
人によって反応が違うことに、戸惑うこともありますよね。
しかし、第 1章でも紹介しましたが、やってみないとその人に関する情報は得られないのも確かです。
人にはさまざまなタイプがありますが、そのタイプによって気遣いのポイントを変えてみると、やり取りがスムーズになる場合があります。
コーチングなどでよく使われている4つのタイプの特徴やコミュニケーションのポイントを知っておくことで、相手とのやり取りもうまく進みます。
・リーダータイプ ・お笑い芸人タイプ ・お母さんタイプ ・学者タイプ・リーダータイプ 情熱的、行動的、せっかち、断定的、といった特徴があります。
パワフルなタイプですから圧倒されることもあります。
このタイプの方には、声は大きめに、語尾まではっきりと話す、結論から伝える、堂々とアイコンタクトを取りながらコミュニケーションを取る、などの話し方が好まれます。
また、指示や頼まれごとに対しては変な言い訳
言い訳をせず、ストレートに答えることが大事です。
懐に入ってしまえばかわいがってもらえることも多くあります。
・お笑い芸人タイプ 話し好き、イベントが好き、おおざっぱ、テンポが速い、といった特徴があります。
褒められるのが大好きで、ノリを合わせて「さすが! すごいですね ~!」と盛り上げられるのを好みます。
恥をかくことを非常に嫌がるので、間違いを指摘するときなどはみんなの前でするのは NG。
また、感性を大事にしているので、一から十まで細かいことを要求されるのも苦手です。
指示や説明をする場合は、要点をテンポよく伝えていくことが大事です。
・お母さんタイプ やさしい雰囲気、縁の下の力持ち、目立つのが好きではない、緊張しやすい、といった特徴があります。
見えないところでサポートしてくれることが多いので、そこに気づいてねぎらい、「 ○ ○さんのおかげです」など感謝の言葉を伝えるといいでしょう。
また、ギリギリまで我慢するタイプなので「困っていませんか?」「これは私がやります」と、まめに声をかけることで、より良い人間関係を築くことができます。
・学者タイプ 物知り、論理的な話し方、表情に変化が少ない、前置きが長い、といった特徴があります。
人の話を聞きながらも、頭の中でグルグルといろんなことを考えています。
ですから表情が硬く、一見不機嫌そうで、反応がわかりづらいことがあります。
怒っているわけではなく頭の中で理解しようと整理をしているので、本人が何か言い出すまで待つことが必要です。
また、論理的に納得し腹落ちしないとなかなか行動に移れないところがあるので、説得するときは根拠をしっかり示すことが大事です。
みなさん、いかがでしょうか? 周囲の人たちは、どのタイプに近いですか? もちろん人はさまざま。
4つのタイプに必ずぴったり当てはまるというわけではありません。
タイプが半々ずつ混在していることもあります。
ただ、なんだかうまくかみ合わないなと感じたとき、コミュニケーションの取り方の切り口を、この 4タイプを意識して変えてみると、すんなり進むようになることがあります。
30 身近な人にこそ、ためらわずに気遣いを
◆忘れがちな「ありがとう」の一言
身近な人に対しては、「私のことわかってくれているから……」と何気ない言葉を省略したり、お礼やお詫びが少なくなってしまうことがよくあります。
しかし、気遣いの達人は身近な人にも変わらぬ、いやむしろ身近な人だからこそきちんと気遣いをしていると感じることがよくあります。
たとえば、プレゼントを贈ったとき、「届いたよ! ありがとう」と写真を送ってくれる友人がいます。
お花を宅配便などでプレゼントする場合は、贈る側もどんなお花になるのか確認することができないので、「大丈夫だったかな」と気になることがよくあります。
この友人は、お花以外のものでも写真をメールで一緒に送ってくれます。
その心遣いは、何度されても嬉しいものです。
また、たとえば、相談ごと、悩みごとなどをされたとき、話したほうの頭の中はそのことでいっぱいになっているのか、お礼を満足に言われないことがよくあります。
しかし、気遣い上手の人は、どんな小さな相談ごとに対しても「聞いてくれてありがとう」の一言を必ず言ってくれます。
特に、親しい間柄だったりすると、お礼の一言はついつい忘れてしまうもの。
聞いた側もお互いさまだし、別にお礼は求めていないのですが、ただ一言もらえるだけで役に立てた感じがしてちょっとホッとできるのです。
◆感謝の言葉が増えると、一緒にいる時間も増える
特に、身近すぎておろそかになるのが、家族に対しての「ありがとう」の一言です。
私の知り合いに、結婚して 20年経ってもとても仲の良いご夫婦がいます。
2人に会うと、お互いに「ありがとう」と声をかけあう回数の多さに驚きます。
私が「今もラブラブですね!」と言うと、旦那さまが、「実は、最初は全然〈ありがとう〉なんて言ってなかったんだ。
でも、尊敬する上司に〈奥さんがいて仕事ができるんだから、ありがとうは惜しみなく伝えなさい〉とアドバイスをされて。
〈ありがとう〉の数が増えると、一緒に行動する回数も増え、どんどん仲が良くなってきたんだ」と話をしてくれました。
気がついたら「ありがとう」が習慣になって、さらに良い関係を築くことができていた。
たった一言が、すごいパワーを持っているということを実感しました。
身近な人にこそ「ありがとう」を伝える。
それをはじめることも続けることも、言葉で書くと簡単なように感じますが、実際は難しいものです。
ちょっと恥ずかしかったり、今更と思ってしまったり、忙しい日々の生活に流されがちではありませんか?「身近な人だから言わなくたってわかる」と人は思いがち。
しかし、気持ちがあっても、それを形にして届けなければ〈ない〉ことと同じです。
身近な大切な人にこそ、ためらわずに気遣いを形にして伝えること。
大切な相手にあなたの心は届いていますか?コラム 気遣いは時間もお金もかからない 高知空港にある日本料理屋さん。
そこで働く店員さんの対応が素晴らしく、感動を呼んだという話があります。
ある日、男性が一人で来店しました。
その男性は一人で来ているにもかかわらず「カマスの姿寿司、瓶ビール。
グラスは2つ持ってきてください」と注文したそうです。
注文を受けたのは若い店員さん。
彼女は気になってその男性の様子をしばらくうかがっていました。
すると、男性が 1枚の写真を取り出しました。
そこにはおそらく奥さんだろうと思われる人が写っていたそうです。
四国は亡くなった方の供養で巡礼に来る人が多い場所。
若い店員さんは、その気持ちを汲み取り、何も言わずそっと奥さんの写真の前に小皿とお箸を置きました。
男性はそのままお店を後にしましたが、その後でお礼の手紙が届きました。
さらに、男性が新聞社にそれを投稿したことで、この話は瞬く間に広まりました。
店員さんがしたことはお箸と小皿を置いただけ。
手間も時間もお金もかかっていない、ちょっとした気遣いです。
人が感動するのは、大袈裟なことではなく、ほんの些細な一言や行動だったりするのかもしれません。
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