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第2章 評価がみるみる上がる!報連相のキホン

◆いつも後回しにされる人の共通点上司に報告している途中で、「●●さん。悪いけど、その報告ちょっとあとにしてもらっていいかなぁ……」と後回しにされる。みなさんも一度はこのような経験があるのではないでしょうか?どんなに忙しい上司でも、部下からの報告・連絡・相談は聞きたい、聞かなければいけないと思っています。なぜなら、部下からの報連相を聞かなければ、仕事がちゃんと進んでいるのか、問題が起きているのかどうかがわからないからです。それにもかかわらず、こう言われてしまうのはなぜなのでしょうか?実は、上司としては「今時間がないから、あとにしてほしい」と言っているわけではなく、「あなたの報告は長くて、内容もわかりづらい。改めて時間をとるので、あとにしてほしい」と遠回しに言っているのです。たとえば、あなたが締切間近の仕事に追われているときに、後輩がこんな報告をしてきたらどうでしょうか。「先輩!昨日訪問したA社ですが、訪問してみるとびっくりしまして。というのも、思っていた以上に大きなビルに入っていまして、受付がどこか迷ってしまいました。それでですね、やっと受付にたどり着いたのはいいのですが……」思わず「忙しいからあとにしてくれ!」と言いたくなってしまいますよね。これは上司も同じです。しかし、たとえ忙しくて時間があまりなくても、簡潔でわかりやすい報連相であれば上司は聞いてくれます。でも、ダラダラと何を言っているのかよくわからないような報告では、後回しにされてしまうということなのです。◆「3点要約法」でムダをゼロにくり返しになりますが、基本的に上司は忙しいものです。あまり長い話を聞く時間を確保できないため、部下に対して、わかりやすい報連相を期待しています。報連相では、「上司の時間をもらっている」と意識することが大切です。上司の時間をもらっていると考えれば、伝えなくてはならない情報を頭の中で整理し、限られた時間の中で伝えるようになります。簡潔な報連相のために、まずは次の「3点要約法」を覚えておくといいでしょう。報連相の早い段階で「3つご報告があります」「連絡したいことが3つあります」というように、ポイントを3つに絞り込んで話をする方法です。「1つ目は●●、2つ目は▲▲、そして3つ目は××です。では、まず1つ目の●●から……」このように切り出すことで、上司は聞く姿勢となり、「その話ならそれほど時間も取られないだろう。では、今聞こう!」という心構えができます。最初に報連相の全体像を伝えることで、実際の報連相の時間も短く感じることができ、「●●さんなら、短い時間でわかりやすく報告してくれるはずだ」と、上司からの信頼を得ることができます。ここまでいけば、後回しにされることなく、貴重な時間を割いてでも上司はあなたの報連相に耳を傾けてくれるようになります。

◆報連相の「目的」をハッキリさせる前項で「わかりやすい報連相は短い」とお伝えしました。しかし、報連相すべき内容を省略していい、というわけではありません。簡潔に短く報連相しようと意識しすぎると、「情報量が足りないから判断できない」と一蹴されてしまいます。報連相とは、コミュニケーションです。つまり、他者と情報をやりとりする行為です。ですから、どのような情報を集めるのかが、何より重要だと言えます。そこで、報連相する内容に関わる情報を、できるだけ多く集めることから始めましょう。たとえば業務連絡をするなら、あなたが伝えたい情報や、伝えたほうがいいと思う情報を最初に集めます。それにプラスして、関係者が知りたい情報や、知りたいと思われる情報も集めます。つまり、「自分が伝えたい情報」と「相手が知りたい情報」という2つの視点で情報収集することが重要です。次に、集めた情報を簡潔でわかりやすく報連相するためには、「何のために報連相するのか」という目的に立ち返ることが大切です。報連相の目的を明確にすることで、「何を伝えなければいけないのか」「何を伝えたいのか」ということもハッキリと見えてきます。◆「5W2H」でまとめれば、情報の抜け漏れがなくなるでは、報連相の目的がわかったら、簡潔にわかりやすく情報をまとめてみましょう。ここで役立つのが、集めた情報を「5W2H」でまとめることです。・When(いつ)年月日、時間、期間、期限、納期・Where(どこで)場所、位置、住所、空間・Who(誰が)対象者、相手、該当者、担当者、責任者・What(何を)対象物、対象内容、依頼用件、報告内容・Why(なぜ)理由、目的、意図、根拠・How(どのように)方針、方法、手段、施策・Howmuch(どれだけ)予算、金額、コスト、数量「いつ起こったことなのか」「それはどこで発生したのか」「そして、理由は何なのか」といった点に気をつけて、情報を整理することがポイントです。情報を「5W2H」で整理しながら、もし不足している情報があったら追加で収集すればいいので、情報の偏りや漏れを防ぐことができます。「そういえば納期がハッキリしていなかった。このあと確認しよう!」「予算について業者から情報があがってきていない。確認しよう!」このように自分でチェックすることで、伝え忘れもなくなるため、上司に正しい情報を報連相することができます。私たちは、自分の関心のある情報については無意識で集めようとします。でも、あまり関心のない情報については、どうしてもおろそかになります。しかし、自分にとっては関心がない、重要だとは思わない情報も、上司にとっては貴重な情報かもしれません。上司とのギャップを埋めるためにも、集めた情報を「5W2H」に当てはめて整理することを習慣化しましょう。

◆聞いておけばよかった……上司「悪いけど、このデータを明日までにまとめておいてくれる?今からお客さんのところに行かなくちゃいけなくて。今日はもう戻れないから、よろしくね」部下「明日までですね。はい、わかりました」このように、あなたに指示を出して、上司がさっさと外出してしまうこともあるでしょう。しかし、あなたは指示されたデータをまとめようと資料を見てびっくり。「えっ、これって何のデータ?どんな資料としてまとめればいいの?それに明日って言っても、何時までに完成させればいいの?あ~、どうしよう。確認しておけばよかった……」このような状況にならないためにも、「上司から指示を引き出す」ことが大切です。たとえば、先ほどの例で考えると、引き出すべき指示は次のようになります。・納期はいつか・どのような手順で仕事を進めるか・アウトプットはどのような形にするのか・誰に手伝ってもらうのか・中間報告はいつするのか・報告の仕方は口頭がいいのか、文書がいいのかまずは、このようなことをその場で決めてしまいます。そうすることで、指示された仕事はスムーズに進み、的確な報連相もできるようになります。あとになってから確認するのではなく、指示を受けた段階で疑問点をすべてクリアにしておけば、自信を持って仕事を進めることができます。◆報告の仕方まできちんと指示を受けるつまり、指示を受けたその場で仕事のゴールイメージを持ち、上司の指示を引き出すということです。そして、ゴールまでの道筋をある程度描いていきます。先ほどのAさんの事例であれば、「提出する資料はどのような形にまとめればよろしいでしょうか?」「明日の何時までに完成すればよろしいでしょうか?」「データはサーバーの●●ファイルに入れておけばよろしいでしょうか?」このように確認してゴールをイメージできれば、慌てることなく仕事を進めることができるはずです。とはいっても、上司からうまく指示を引き出せなかったり、聞きたかった答えが返ってこないこともあるでしょう。そのような場合でも、「とりあえず報連相しておけば、上司ならきっとわかってくれるだろう」とか、「これはちょっと報告しづらい内容だけど、上司ならなんとなく察してくれるだろう」などという期待は禁物です。報連相は双方向のコミュニケーションです。あうんの呼吸は通用しません。仕事がひと区切りつき、次の作業についての指示をもらいたいと思えば、「このあとの作業について、指示をください」と、具体的に伝えることが必要です。

◆普段から面談などのポイントを書き残しておく上司から指示を受ける段階で、指示内容を誤解してしまっては、このあとに続く仕事や、報連相は意味がないものになってしまいます。そこで、指示を受ける際には、メモを活用し、必ず指示内容を確認するようにしてください。最後の確認作業では、ゴールイメージを明確にし、上司とあなたの認識にズレが出ないように、聞き間違いがないようにしましょう。「では、最後に確認させてください。作業は……、納期は……。以上で間違いないでしょうか?」このように、基本的には、その場で確認すればOKです。しかし、指示内容が複雑だったり、長期間に渡る作業についての指示、あるいはほかの人を巻き込んで行う作業が発生する場合では、改めてメールや書面で確認することも必要になってきます。私も新人の頃にはよく「メモを取りなさい」と言われたものですが、メモは報連相するときにも非常に役立つアイテムです。普段から自分が行ってきた仕事について、簡単なメモを残しておけば、上司に報連相する際に、そのメモが活きてきます。たとえば、A社に訪問したことを上司に報告するとしましょう。部下「先月、A社を訪問した際に出た話なのですが……」上司「それはいつの話?」ここで、メモを活用し、「先月の5日です。先方は●●課長でした」と聞かれたことに正確に答えられれば、上司からの評価を一気に上げることができます。逆に、「え~と、たしか上旬でした。先方は2人か3人だったと思います」とあいまいに答えてしまっては、「仕事ができない人」と一瞬で評価されてしまいます。メモ自体を上司に見せることはないでしょう。ただ、細かい点などを質問された場合にはそのメモが活きてくるのです。

◆報連相は必ず〈直接口頭〉であるべき?みなさんの中にも「報連相は必ず直接口頭でするものだ」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。たしかに、口頭で直接報連相できれば、それが一番良いでしょう。しかし、たとえば上司が外出中に緊急事態が起きたとき、上司が帰社するまで待ってから報告することがベストな選択と言えるのでしょうか?ひと昔前であれば、報連相は直接会ってするのが当たり前で、「電話で相談なんて相手に失礼」「メールで連絡なんて常識知らず」と言われました。しかし、状況によっては、口頭以外で報連相するほうが良い場合もあるのです。臨機応変に場の状況を考え、報連相を受ける側にとって都合が良い、あるいは受ける側が指定した伝達手段であれば問題ありません。報連相を受ける側が承知していれば、LINEや携帯メールを使った報連相でもかまわないのです。もし、メールやLINEで「失礼かな」と気になるのなら、ひと言「メールでのご連絡失礼いたします」など付け足すと良いでしょう。ちょっとした連絡や報告などは、直接会って行うより、携帯メールやLINEを使うほうが効率も良く、データが残るというメリットもあります。また、とりあえず早く結果を知りたい、知らせたいという場合や、電話しても上司が出られそうもない状況が予想される場合などにも使えます。たとえば、上司の営業課長から「このあと、2時間は会議のため、電話に出られそうにもない。だから、C社との契約の結果がわかったら、とりあえずメールで知らせてほしい」という指示があれば、結果がわかり次第すぐにメールで知らせます。「C社の受注決まりました。詳細は帰社後に直接報告します」これだけの内容で十分です。くわしい報告は帰社後に口頭で伝えればよいのです。◆状況に合わせて連絡ツールを使い分ける反対に、重要な内容の報連相のときは、いったん口頭で報告したあと、言い間違い・聞き間違いがないよう再度メモで報連相を行ったり、メールを送ったあとに確認のために電話で報連相するといった〈ダブル報連相〉なども必要になります。最近ではビジネス用としてのSNSも多く登場しているので、今後はさらに使いやすくなるはずです。これだけ多くの連絡手段があるのですから、状況に合わせて連絡ツールも使い分けて、スピーディーな報連相を心がけましょう。

◆どれくらい時間がかかるかの見通しを私がコンサルティング会社に勤めていた頃、上司の席に後ろから近寄って、いきなり「あの~、この間の件ですが……」と声をかけてしまったことがあります。その瞬間、上司はビクッとして「びっくりしたなぁ。『お時間よろしいですか』って声をかけるのが礼儀だろ」と言われてしまいました。かつての私のように、いきなり声をかける〈いきなり報連相〉はNGです。上司に「今、時間を確保してほしい」という場合なら、「今、お時間よろしいでしょうか?」と切り出してみましょう。上司が相手の報連相では、上司の都合を確認することが極めて大切です。しかし、枕詞のように「お時間よろしいでしょうか?」とただ確認すればいいというわけではありません。忙しい上司に対して、「時間を割いてもらってありがとうございます」という感謝の気持ちを持つことも欠かせません。さらに有効なのが、報連相に割いてほしい時間を具体的に示す方法です。「●●の件でご報告があります。3分ほどお時間いただけますでしょうか?」このように聞かれれば、上司が忙しいとは言っても、「3分ならいいか」と思ってもらえる可能性が高くなります。「今、お時間よろしいでしょうか?」では、上司としてもどれくらいの時間がかかるのかわかりません。それに、報告する側にとっても時間制限がないので、よけいなことまで話をしたり、ダラッとした報告になる可能性も出てきます。そこで、具体的に3分とか、5分といった時間を区切るようにします。また、時間を提示する前に、報告なのか、連絡なのか、相談なのかを伝えることもおすすめです。相手が何の話かすぐに理解できるため、時間を割いてもらえる可能性が非常に高くなります。上司の都合を確認する方法を、状況に応じて使い分けてみるといいでしょう。

 

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