こんにちは、人材採用コンサルタントの稲田行徳です。本書は、私のもとに寄せられた一万件以上の質問の中から、中途採用においてよくある疑問をピックアップして解説した「中途採用」専門のQ&A集です。目次から興味がある箇所を探せますので、あなたの会社の中途採用に関する疑問を、わかりやすく簡単に解決することができます。私は、福岡に「いなだ社会保険労務士事務所」を構えて、新卒採用や中途採用の支援を専門に、採用コンサルティングの仕事をしています。弊所では、これまで多くの中小企業の採用活動を成功させてきました。中小企業が正社員採用で成功するには、正しいやり方があるのです。多くの会社では、そういったノウハウを学ばずに、採用活動を開始しては失敗しています。それは雇用のミスマッチを生み、結果として、採用した人に入社後すぐに退職されたり、充分な成果を上げてもらえなかったりして、社内だけではなく、お客様にも迷惑をかけてしまいます。このような採用による失敗は、会社側のみならず、応募者や応募者の家族の人生をも狂わせています。さらに、失業率を上げ、税収を下げるなど、地域にも迷惑をかけているのです。そのような状況にしてしまっている原因は、他ならぬ私たちの採用活動への考え方にあります。会社側が正しい採用活動を学び、入社した人が活躍でき、健全な生活をできるようになれば、このような問題は起こりません。雇用のミスマッチとはそれだけで悪なのです。そのような想いから、少しでも多くの日本企業と、就職活動をしている求職者、そして、地域社会や日本という国の役に立ちたいと思い、『採用の教科書1』『採用の教科書2』(共にビジネス・ベストセラー出版)や、選考に特化した『初めての面接でも欲しい人材を見抜くことができる採用面接マニュアル』(HPでのみ販売)を執筆しました。実際にこれらの書籍を読まれた企業の方からも、「よい人材が採用できた」「離職率が下がった」「面接で人を見抜けるようになった」「内定辞退が起きなくなった」「これまでと応募者の質が変わった」「社内が変わった」というような様々な感想をいただいています。私のブログでも、いただいた感想を公開していますので、ご興味がありましたらご覧ください。『採用の教科書』本編が理念ややり方、ノウハウを詳細に学ぶものであったものに対して、本書は、中途採用に関してよく寄せられる質問について、Q&A式で可能な限り読みやすく、わかりやすくお伝えすることを意図して書かせていただきました。採用の問題は解決可能です。メモをとりながら、本書を参考にして、会社で改善できる箇所はすぐに取り入れてください。あなたの会社は変わることができます。さあ、それでは一緒に、中途採用活動を良くしていきましょう。人材採用コンサルタント稲田行徳
■目次■プロローグ第1章採用思考・事前準備に関する質問Q1採用活動を始めるにあたって、どこから手をつけていけばよいですか?Q2採用担当者は必要ですか?Q3面接官や採用担当者のスキルとして、人相学や心理学の勉強は必要ですか?Q4即戦力を採用したいのですが、どうすればよいですか?Q5すぐに辞めない(退職しない)人材を採用したいのですが、どうすればよいですか?Q6採用予定部署の社員に、意見を聞いたほうがよいですか?Q7面接は何回行えばよいですか?Q8面接官はどのような人が適任ですか?Q9応募時に、履歴書と職務経歴書以外に提出してもらう書類はありますか?Q10履歴書や職務経歴書は、手書きしたものを提出してもらったほうがよいですか?Q11履歴書の写真は、白黒かカラーかを指定したほうがよいでしょうか?Q12職務経歴書のフォーマットは、自社で準備したほうがよいでしょうか?Q13履歴書は面接当日に持ってきてもらえばよいですか?Q14書類選考は必要ですか?Q15採用者には、前職と同等以上の給与を提示したほうがよいでしょうか?Q16転職の結果、引っ越しが発生する場合、引っ越し費用などは支払わなければいけませんか?Q17上司や社長が、まったく採用の改善に興味を持ってくれません…。Q18社会保険への加入は必要ですか?Q19入社後は、すぐに社会保険に加入させなければいけないのですか?Q20いま働いているアルバイトの人を、正社員にしてもよいですか?Q21正社員募集と契約社員募集では、応募者にどれくらいの差があるのでしょうか?Q22辞める人に引き継ぎ(教育)をしてもらっていますが、問題ないですか?Q23試用期間はどれくらいが適切ですか?Q24中途採用では入社式は不要ですか?Q25採用した人を現場が温かく迎え入れていないようなのですが、どうすればよいですか?Q26管理職が退職したので、管理職を採用しようと思っています。どうすればよいですか?Q27助成金がもらえるような人を採用したいのですが、どうすればよいですか?Q28外国人を採用するメリットはありますか?COLUMN採用活動に「投資」をする意識第1章まとめ第2章求人方法に関する質問Q29求人をするうえで、まず重要なことは何ですか?Q30求人方法は、ハローワークの利用だけでよいですか?Q31人材紹介会社は利用したほうがよいでしょうか?Q32求人誌などの紙の媒体は利用したほうがよいでしょうか?Q33大手転職サイトは利用したほうがよいでしょうか?Q34「友人や知人からの紹介」などでもよいのでしょうか?Q35合同説明会や転職フェアには、参加したほうがよいでしょうか?Q36どのような求人媒体を選べばよいでしょうか?Q37たった1人を採用する場合でも、中途採用向けの求人ページは必要なのでしょうか?Q38特殊な業界なので、通常の採用方法では通用しないと思いますが…。Q39中途採用のために、会社説明会を開く必要はありますか?Q40職場見学は実施したほうがよいでしょうか?Q41会社案内のパンフレットは必要ですか?Q42会社案内のパワーポイント資料は必要ですか?Q43残業の多さについては、採用情報に書いたほうがよいでしょうか?それとも、隠したほうがよいでしょうか?Q44給与が同業他社より低いのですが、応募者は集まるのでしょうか?Q45売上が落ちていることは、正直に伝えたほうがよいですか?Q46求人内容が文章だと長くなってしまいます。「求人の詳細はお問い合わせください。」としてもよいですか?Q47年齢制限をした求人募集をしてはいけないのですか?COLUMN問題を素直に認める勇気第2章まとめ第3章選考方法に関する質問Q48社内が汚いので、社外で面接をしてもよいでしょうか?Q49面接で交通費は支払うべきでしょうか?Q50前職から2年以上の空白期間がある人は、どう判断すればよいですか?Q51一度起業して事業で失敗しているような人は、どう判断すればよいですか?Q52転職回数が多い人は、どう判断すればよいでしょうか?
Q53未経験の人はどう判断すればよいですか?Q54第二新卒の人はどう判断すればよいですか?Q55募集部署の社員たちより年上の人を採用するのは、問題がありますか?Q56アルバイト経験しかない人はどう判断すればよいですか?Q57ニートの人はどう判断すればよいですか?Q58応募者が面接に2~3分遅刻してきました。どう判断すればよいですか?Q59給与のことばかり質問をする人はどうでしょうか?Q60将来独立したいと思っている人を、採用してもよいでしょうか?Q61応募者とのやりとりで気をつけることはどんなことでしょうか?Q62以前不合格にした人から再度応募がありました。どうすればよいでしょうか?Q63不合格にした人から履歴書を返してほしいと言われたのですが、返すべきでしょうか?Q64合格を出すか迷っています。前の職場に電話して、上司に働きぶりを聞いてもよいでしょうか?Q65内定を出した人が、現職を辞めるのに時間がかかる場合、どうすればよいですか?Q66内定辞退が多いのですが、内定のやり方に何か問題があるのでしょうか?Q67欠員補充で採用活動をしているのですが、なかなかよい人がいません。どこかで妥協したほうがよいのでしょうか?COLUMN離職率を公開し、日本の雇用状況を改善させ、不幸な人を減らそう第3章まとめエピローグ読者プレゼントのお知らせ
■解■説■採用の目的(成功)とは「自社に合ったよい人材に入社してもらい、その人に長く働いてもらって会社に貢献してもらうこと」です。決して、人数を充足することや、応募者数を前回の採用活動に比べて増やすことなどが採用の成功ではありません。この成功の定義を納得していただければ、採用の成功とは、「自社に合ったよい人材を選ぶ」×「入社してもらう」×「長く働いてもらう」×「会社に貢献してもらう」という4つのパートに分かれることもご理解いただけるでしょう。このように成功の定義を4つのパートに分解し、「よい人材を選ぶためにはどうすればよいか?」「入社してもらうにはどうすればよいか?」「長く働いてもらうためにはどうすればよいか?」「貢献してもらうためにはどうすればよいか?」という方法論にまで落とし込めば、正しい採用活動とは、それらの方法をただ遂行するのみとなります。採用とは、何も学ばずに実行して成功できるほど簡単な仕事ではありません。いきなり求人をするというような無謀なことはやめてください。
■解■説■中小企業では、通常、採用活動専門のスタッフを雇用する余裕はないでしょう。採用担当者がいたとしても、他の仕事を兼務している場合が多いです。専任のスタッフがいなくても、「採用担当者といえばあの人」というように、すぐに名前が挙がる人が社内にいるのであれば、本質問を飛ばしてください。まず、採用担当者は正式に任命しましょう。社長1人の会社であれば別ですが、スタッフに対して、最低でも「どこからどこまでの仕事をお願いする」という仕事内容と、「こういう点に気をつけてほしい」というマインド面に関する教育が必要です。組織図を作っていないのなら、これを機会に組織図を作ってもよいでしょう。スタッフに自分は採用担当だと自覚させることが大事です。そうすることで、採用活動が他人事から自分事に変わります。採用活動は、スタッフを巻き込めば巻き込むほど成功しやすくなります。1人で進めてはいけません。1人ですべてをやろうとすると視野が狭くなりますからね。なお、採用担当者は必ず優秀な人にお願いしてください。中途採用では採用担当者のレベルで会社の底を見られてしまいます。
■解■説■採用の成功とは、「自社に合ったよい人材を選ぶ」「入社してもらう」「長く働いてもらう」「会社に貢献してもらう」という4つのパートに分かれます。人相学は、この4つのうち書類選考や面接に関係する部分、つまり「よい人材を選ぶ」という項目に関係してきます。人相学を学ぶことで、履歴書に貼られた写真からも人物像を予想できます。アメリカの第十六代大統領リンカーンは、「40歳を過ぎたら、人間は自分の顔に責任を持つべきである」と言っていますが、「何を見て生きてきたか」「どのような価値観で生きているか」は顔ににじみ出てきます。中途採用の場合は、年齢的にも特にその傾向が強いです。人相学は一種の統計学です。百%信じてよいわけではありませんが、参考にはなります。また、心理学について言えば、採用活動は対人の仕事です。常に人が関係してきます。求人票1つにしても、紙そのものではなく、読む人を意識する必要があります。また、入社後は社員の心理に気を配ることも重要です。ですから、心理学は4つのパートすべてに関係してきます。採用に関わる人にとって、必要な知識だと言えるでしょう。
■解■説■こちらの質問ですが、詳細を説明すると、あまりにも奥が深く、長くなりますので割愛しますが(私の考えは、『採用の教科書2』で書いていますので、詳細はそちらをご覧ください)、新卒ではなく中途採用をする理由は、・職務経験のある人材を採用して、なるべく早く立ち上がってほしいから・欠員補充で翌年4月の新卒採用を待っていられないから・他社での経験がある人材を採用して、社内に新しい風を入れてほしいから・管理職を採用したいからなどでしょう。しかし、中途採用は失敗しやすいのです。理由は、技術やスキルによって、選考で見誤る可能性があるからです。特に、「即戦力を採用したい」と経営者や採用担当者が言っている場合は、注意が必要です。即戦力を採用しようとする際は、いきなり求人広告を出したり、人材紹介会社に連絡をしたりせず、まず、現状把握と採用戦略を考えなければ失敗します。段取りで決まるのが採用活動です。即戦力採用を掲げる前には、「自社での即戦力人材の定義とは?」「そもそも転職市場に、そのような人材は存在するのか?また、そのような人は現在の職場で、なぜ満足していないのか?そして、その不満を解消できる職場が、自社に存在するのか?」「現場が求めている人材像とはどういうものか?即戦力を求めているのか?」「経験やスキルより大事なものがあるのでは?そもそもそれが原因で、過去の採用失敗があるのではないか?」「即戦力人材は、中小企業のみならず、大手企業も狙っている。応募者から見て、自社は競合他社より優れた会社に見えるか?その根拠は?」「他社と同じような求人手法では、他社よりよい人材は応募してこない。他社の求人手法と比べて、どの点が優れているのか?その根拠は?」「即戦力人材とは、同業他社の同職種の人材である場合が多いが、業界事情に詳しい応募者が、同業他社と比べて自社をどうみなすか?」「即戦力の人が実際に入ったとして、既存社員とうまくやっていけるのか?」「即戦力の人への教育担当は誰が行うのか?」「現在活躍しているスタッフは、入社時に即戦力採用として入社した人たちだろうか?」等々、考えるべきことが多くあります。そして、導き出される結論は、会社の将来のことを考えれば、「即戦力採用」にこだわらないほうがよいということです。多くの中小企業では、採用活動に失敗し続けると、人材の自転車操業が起こり、慢性的な人材不足(数・質共に)に陥ります。その結果として、教育コストや教育にかける時間を削減するために、技術やスキルを中心とした採用である即戦力採用を掲げることが多いのです。その結果、再び採用に失敗し、人材不足が加速していきます。このような負のスパイラルに陥らないためにも、もし、本質問が頭によぎったのであれば、前記のような問題をよく考えてから検討してください。そうすることで、本当に「即戦力」の人材が必要なのかがわかりますし、中途採用の人材像についても設定しやすくなるでしょう。
■解■説■「せっかく採用したのに、すぐに退職されるケースが多いので、今後は、すぐに辞めない人を採用したい」という相談をいただくこともありますが、結論から言えば、「採用活動の改善」だけでは、この問題を解決することは不可能です。このような考えを持っている経営者に、「すぐに辞めない人」とはどのような人なのか、と尋ねると、大体次のように回答されます。一.粘り強い人(我慢強い人)二.飽きっぽくない人三.ストレス耐性に強い人四.嫌な仕事でも取り組める人これまでの失敗から、このような人を採用したいと考えてしまうと、やはり採用の成功から遠のきます。精神論のように聞こえてしまうかもしれませんが、「正しい思考法」は採用においても重要です。例えば、入社後すぐの退職が多い会社の場合、採用した人が、「粘り強くない」から辞めたわけではありません。また、「仕事に飽きっぽい」から辞めたわけでもありません。「ストレス耐性が弱い」から辞めたわけでもありませんし、「嫌な仕事に取り組めない」タイプだから辞めたわけでもありません。会社や仕事に幻滅したから、早く辞めたほうがよいと考えて辞めたのです。転職をする際に、次の会社をなるべく早く辞めたいと思っている人はいません。転職活動は本当に大変ですし、自分の経歴について考えても、転職回数が多いことを誇る人はあまりいないでしょう。それでも、入社後すぐに退職してしまったわけです。そもそも幻滅というのは、中途採用者が想像していた会社や仕事の印象と現実が異なり、マイナス印象を持ってしまうことです。逆に、入社前よりプラス印象を持つことができれば、すぐに退職をする理由はなくなります。わかりやすいマイナス例を挙げるなら、ブラック企業と呼ばれる会社の採用手法でしょう。ブラック企業では、労働関連の法律を守らなかったり、サービス残業や長時間労働を強制したり、また、パワーハラスメントが激しかったりといった劣悪な労働環境が採用後に発覚するため、当たり前ですが、人材は定着しません。このように、人材が定着しない場合、問題は会社の就業環境にあり、そこを改善しなければ根本的な問題解決にはなりません。それを採用活動のみで解決しようとして、辞めづらい人を採用したとしても、今度は辞めないため、逃げることができず、最終的にメンタルヘルス等の問題が増えたりします。このような会社は、今現在も日本全国に数多くありますし、知名度のある企業の中にも存在します。つまり、自社の離職率が高い場合は、スタッフが会社に幻滅していると言えるわけですから、その幻滅の根本的原因を経営者自身が変えようと思うしかありません。離職率が高い会社は、スタッフから匿名で会社の改善すべき点などのアンケートをとってみると、自社の解決すべき問題点が見えてくるでしょう。
■解■説■従業員数がある程度の数になると、現場の人材管理をその部署の部長や課長に任せている会社も多いです。ところが、経営者や人事担当者の中には、「現場は採用活動に詳しくないから」と、現場の意見を軽視することがあります。それではダメなのです。現場の意見を聞かずに作られた人材像では、採用に失敗します。「どういう人材がほしいのか?」「どういう人材がほしくないのか?」「面接では誰が同席するのか?」「その面接官は応募者から見て魅力的か?」などを、現場を巻き込みながら確認することで、採用の成功が近づいてきます。現場のスタッフに、中途で入社してきた人に対して、「社長や人事部門が勝手に採用してきた人」という印象を与えてはいけません。その人を育てようという意識を持ってもらえず、人の確保が他人事のように思われる可能性があります。ですから、できる限り現場を採用活動に巻き込んで、「自分たちが採用した人でもある」と思ってもらうことが、会社にとっても中途入社の人にとっても幸せなのです。
■解■説■1回の面接で内定を出す会社は、日本中に数多く存在します。特に規模が小さい中小企業ほどその傾向にあり、逆に、大企業では面接1回で採用を決めている例は少ないのです。大企業のマネをしなさいというわけではありませんが、最低でも面接は2回行ってください。できれば3回以上行うのが望ましいでしょう。新卒採用と違って中途採用については、応募者が働いていることが多いため、何度も休みを取れないだろうという気遣いからだとしても、1回の面接で採用を決めてはいけません。そういった採用選考は、応募者のことを思っているようでいて、実のところ、会社にとっても応募者にとっても、良いことはありません。なぜなら、面接を1回で決めてしまうことにより、内定辞退と雇用のミスマッチが発生するリスクが高まるからです。それは誰も望んでいません。そもそも面接1回で採用を決めれば、応募者側も「しっかり見ているのか」と不安になります。また、1回目と2回目の面接で内容を変えることにより、広い視点で判断することができます。
■解■説■面接官にも向き・不向きがあります。これを理解していなければ、面接官に誤った人選をしてしまい、結果として、会社に大きな損害を与えます。応募者は、面接官を見て、会社の善し悪しを決めたりもします。面接官の態度や雰囲気が悪ければ、それだけで「この会社には入社したくない」と思うこともありますし、逆に面接官の印象が良ければ、「この会社で働きたい」と思ったりもします。そう考えると、ただ課長や部長、取締役という役職だけで面接官としての適性があるかと言えば、当然ながらそうとは言えませんよね?それでは、どのような人を人選すればよいのかと言うと、現場で直接その人に仕事を教える先輩社員などが面接官として適任です。配属される職場のスタッフなら、自分と関係があるために真剣に面接でその人物を見抜こうとしますし、配属後の仕事の詳細や適性を知っていますので、実際の仕事にマッチした人物を選ぶことができるでしょう。少なくとも、面接のどこかの過程で、これらの人を面接官として選任しておきましょう。
■解■説■中途採用の場合は、『履歴書』と『職務経歴書』が基本的な採用選考時の提出書類です。採用する職種によっても、資格証明書のコピー(医師や看護師、運転手など)や自己紹介シート、または自社独自のエントリーシートなど、会社によってそれぞれ求める提出書類は異なります。求める人材像とその内容によって、応募書類は変わってくるというのが、この質問の答えです。なお、応募書類を増やすことで、応募までのハードルを上げることができます。応募者が多い人気職種の場合や、志望意欲の高い人の応募だけがほしい場合などは、あえて自己紹介シートや小論文など、応募書類を増やすことをお勧めします。結果として、応募者の質を上げることができます。また、健康診断書や戸籍謄本・住民票などに関しては、注意が必要です。健康診断書は、採用の際の判断材料にしてはいけないとされていますので、応募時に提出を求めるのは、募集職種による合理的理由がない限りは難しいです。提出させることが可能なケースかどうかは、顧問の社会保険労務士や弁護士にご相談ください。場合によっては、就業規則の変更なども必要となります。ちなみに、雇入れ時の健康診断は、労働安全衛生法で義務付けられています。そのため、入社後の試用期間中に健康診断を行い、「適正な配置」をしなければいけません。表だって言うことはないでしょうが、雇入れ時の健康診断の内容も多少は判断して、本採用するかどうかを決めている会社も現実には多いと思います。業務に耐えられない健康状態であれば、職場や既存社員、お客様のためにも雇い続けるわけにもいきませんから、それも致し方ないのではないかと個人的には思います。入社後に結局そのような事態が起こるのであれば、本人の人生のためにも、会社のためにも、他の会社に入社するほうがよいわけですよね。国も雇用のミスマッチ解消をうたうのであれば、選考の段階でも健康診断書が重要な資料の1つになるということを考慮してもよいのではないかと思います。これはかなりデリケートな問題ですので、一部の方々から反対意見もあるでしょう。また、戸籍謄本や住民票に関しては、採用選考時に取得することは明確に禁止されています。人権や差別という名の下、本人に責がないもの(本籍・出生地)を採用選考で用いてはならないとあります。職業安定法でも、収集してはならない情報として「本籍地や出生地」が明記されています。ただし、入社時の資料提出に関しては、即違法とはなりません。人事の手続き上、当然ながら必要な場合があります。例えば、冠婚葬祭などで慶弔金を支給しようにも、家族状況がわからなければ支給することもできませんからね。ただ、戸籍謄本や住民票ではなく、本籍が書かれていない「住民票記載事項証明書」と呼ばれる書類が現在は推奨されていますが、執筆時点では、法律による義務化はされていません。法律は改正がありますので、入社時の提出書類については、顧問の社会保険労務士や弁護士にご相談ください。このように、個人情報保護やプライバシー保護という意図で、今後も採用に関する提出書類については規制が入っていく方向になるでしょう。採用に関わる者として、顔写真や年齢、性別など、雇用のミスマッチを解消するために本当に必要な情報までが、履歴書から削られていくのではないかと危惧しています。
■解■説■職務経歴書は、パソコンで作ったものを受け取る会社が多いです。しかし、履歴書に関しては、手書きの履歴書での応募を必須としている会社もあれば、パソコンで作った履歴書でも可能としている会社もあります。どちらを選ぶのも自由です。なお、手書きの履歴書の場合は、パソコンのように他社の応募で使った履歴書を、そのまま印刷して郵送するというような流用ができません。手書きの履歴書は、真剣に書けば1時間以上かかります。結果として、応募のハードルが上がるため、自社に思い入れのない応募者を減らすことができます。また、手書きならではのメリットとして、字の上手、下手を確認することができますので、実際の仕事で書類を手書きするような業務が多ければ、私のような字が下手な(笑)応募者をふるいにかけることもできます。
■解■説■履歴書には、必ず写真を貼り付けてもらいましょう。特に、中途採用の場合は、応募者が年齢を重ねていることもあり、顔に応募者の性格が表れていることも多いため、顔写真は選考で手に入る情報として、非常に重要です。また、複数名から応募があり、履歴書が多数存在する場合でも、顔写真を見ればその応募者のことをすぐに思い出すことができるというメリットもあります。選考の場面では、履歴書を何度も見ます。その際に、顔写真を毎回見ますので、自然と頭の中で、この人はどういう人だったということを連想することができます。なぜなら、脳は文字よりもイメージで物事を覚えやすいようになっているからです。このような理由から、顔写真の貼付は履歴書には必須項目です。さらに、カラーか白黒であれば、ぜひカラー写真の指定をしておきましょう。カラーでは顔色などもわかりますので、より本物に近い情報を手に入れることができます。
■解■説■基本的には、職務経歴書の書き方は応募者に任せましょう。事務や営業、エンジニアの募集であれば、事務スキルを見ることもできますし、相手目線に立った資料を作れるか、効果的にアピールすることができるか、といった能力を見ることができます。職務経歴書を書いたことがない人でも、インターネットで「職務経歴書」と検索すれば無料で書き方を学べますし、ワードのフォーマットもダウンロードすることができます。また、本屋に行って転職に関する本を買えば、必ず職務経歴書のことも書かれています。このように、簡単に調べられる情報であれば、会社側が丁寧に説明したり、フォーマットを提供してあげたりせずに、応募者に委ねたほうがよいでしょう。そのほうが応募者の仕事のスキルを見ることができます。もし、どうしても書いてほしい内容や経験などがあれば、「○○について必ずご記入ください」と一言添えて案内をしましょう。
■解■説■面接当日に、履歴書と職務経歴書を持ってきてもらうということは、面接の際に、目の前にいる応募者と履歴書、職務経歴書すべてを初めて見るということです。つまり、決められた時間内で、面接という会話のコミュニケーションをしながら、応募書類も同時に見て、気になる点や尋ねておきたい点を一瞬で応募書類から読み取り、それを質問し、自社に合う人物かを見抜かなければならないということです。本当にそのようなことができますか?精度の高い面接ができていると思いますか?こう尋ねられれば、明らかに人間離れした芸当だとおわかりになると思います。採用で失敗する会社は、失敗するようにしています。これはその典型的な例です。
■解■説■先ほどの「履歴書は面接当日に持ってきてもらえばよいですか?」という質問とつながります。面接当日に応募書類を持参してもらうのは、採用で失敗したいとしか思えない行動です。当然ながら、経営者も人事担当者もそんなことは思っていません。応募書類を当日に持ってきてもらうのが問題あるのであれば、答えは1つです。事前に確認する、つまり郵送してもらうことです。そして、応募者に郵送してもらった応募書類の内容を事前に確認し、次の選考や面接に進める応募者を選考し、面接で何を聞くかを決めるわけです。実際に書類選考を行っていない会社は、この書類選考をするだけで、面接の内容が大きく変わりますし、面接に進めるべきでない人も自然とわかってくるようになります。書類選考を導入していない場合は、即導入しましょう。
■解■説■中途採用の場合、給与が新卒のように学歴によって一律ではなく、経験や能力を判断して給与額を決める会社も多いです。その際に、前職の給与額は参考になります。当然ながら、入社時の「源泉徴収票」などの証拠となる資料提出を就業規則でうたっておき、提出してもらう必要はありますが、面接の場でも、前職(もしくは現在)の給与額について聞いておきましょう。もし、前職の給与が自社の基準より大幅に高い場合は、面接の場でその旨を伝えてください。結果として辞退となってもそのほうがよいのです。そこを伏せておいて入社直前に給与額を伝えてしまうと、内定を辞退されたり、入社後すぐの退職につながったり、結果、再度採用活動をしなければならなくなります。どうしても入社してほしいからと、自社の人事評価制度から逸脱した金額を提示することはお勧めしません。そういう話はいつか漏れますから、他のスタッフの従業員満足度にも影響を与えることになります。
■解■説■Uターン希望者を狙ってホームページ上で求人を出すと、転職希望者が見つけて応募してきます。例えば、「いなだ事務所」のある「福岡」などは、新卒採用で東京や大阪に就職した人が、地元に戻ってきたいために転職活動をすることも多く、中途採用の応募者を比較的集めやすい地域です。これは九州全般に言えますし、全国でそのようなUターン採用に強い県は存在します。このような採用活動の場合、応募者は入社に際して引っ越しが必要となることがあります。その対応をどうするかは、採用活動を始める前に、事前に考えておきましょう。理想は、「引っ越しが必要な場合は引っ越し費用の補助をする」とホームページの中途採用情報でうたっておくことです。支払う・支払わないは会社の自由ですが、どちらのほうが入社時に会社に対して恩を感じるかは、考えていただければ当然おわかりでしょう。また、どちらのほうが、社員を大切にしている会社だと感じてもらえるかも明白ですよね。採用で成功しやすくするためには、支払うことをお勧めします。
■解■説■こちらは採用活動へのよくある質問というより、採用担当者からよく寄せられる質問、というか不満です。採用活動を担当者が本気で改善しようと思っても、経営者や上司が協力してくれないわけです。会社の規模が大きくなるほど担当者と権限のある人との距離が空いているため、こういった事態は起こります。上司や経営者の性格によって状況は異なりますので、個別の回答はできないところですが、担当者が真剣に会社のことを考え、正しい改善案を提案したにもかかわらず、それに関心を示すこともなく、「人材」や「問題の改善」という重要さに気づかない経営者や上司がいる会社であれば、未来が明るいわけはありません。その場合、客観的に上司や経営者、他の部署の内部状況を見ながら、将来がないと判断した場合は、転職活動を始めたほうがよいでしょう。ついて行きたいと思わない経営者の下で、大切な人生を過ごす必要はありませんからね。あなたが経営者や上司ならば、部下からの改善案が出たら、その人に実際にやらせましょう。担当者が口だけではなく、自ら行動するタイプであれば、会社はどんどん良くなります。
■解■説■採用活動前の準備として、社会保険への加入が必要かどうかを質問されることがあります。株式会社などの法人であれば、たとえ社長1人の会社であっても、社会保険への加入は義務付けられていますし、従業員を1人でも雇えば、労働保険の加入が義務付けられています。単純にその義務(法律)を破れば、会社として違法経営をしているというだけです。そのような違法経営を行う会社は論外だとしても、問題は個人事業など、法的に加入が義務付けられていない組織です。5名以上の従業員を採用すれば、ほとんどの業種で加入が義務付けられますが、それを知らない個人事業主もいます。また、5名未満の従業員を雇う個人事業主であっても、スタッフへの福利厚生のために、社会保険に加入することができます。中途採用活動において、社会保険への加入は重要な位置付けにあります。中途採用の場合、応募者に扶養している家族がいるケースが、比較的多いと思います。そうすると、応募者は、社会保険のある会社で働かなければ国民健康保険に加入することになるため、配偶者や家族から入社を止められる場合もあります。そのため、社会保険への加入は、採用活動の内容云々以前の問題だと言えます。
■解■説■会社としては社会保険に加入していても、「試用期間の間などは社会保険に加入させない」という違法な取扱いをしている会社もあります。実際は、「短期間の有期契約」という合法的な契約を用いて、その期間の社会保険を適用させずに社会保険料を削減しながら、採用失敗のリスク回避をする会社もありますし、それを推奨する人事コンサルタントもいます。しかし、それは採用活動の失敗による会社側のリスクを従業員に押しつける行為です。そして、そのようなグレーなことをすると、従業員満足度が下がり、会社に人材が定着せず、欠員補充のために失敗する採用活動を繰り返すことになります。さらに、入社後すぐに退職する者も増えるため、ますます入社日から社会保険に加入させることに躊躇するという悪循環に陥ってしまいます。従業員の生活や本人がどう受け取るかを考えれば、自ずと正しい行動とは何かが見えてきます。これは、何度も採用活動をしないためにも重要なポイントの1つです。
■解■説■中途採用で正社員を採用しようとする際に、現在働いている優秀なアルバイトの人やパート社員に声をかけることは望ましいことです。ただし、必ずしも本人が正社員を希望するとは限りません。もちろん、正社員採用を断られても、不利益な対応をしてはいけません。なお、アルバイトの人を正社員採用しようとする場合でも、あくまでも「中途採用の選考試験を受験させること」は重要です。たとえ面接の結果、合格することが確実だとしても、組織としてはしっかりとした手順を踏んで、他の中途採用のスタッフと差がないように、選考を行いましょう。求める人材像をしっかりと定めれば、アルバイトと正社員で人材像にはっきりと違いが出るはずですから、最終的に合格させる場合でも、「正社員としての考え方や行動」などを伝え、これまで以上の働きをしてもらうようにしましょう。
■解■説■中小企業においては、「プログラマーなどの技術系の職種」や「成績の良い悪いが数字で明確にわかる営業職」、また、理由は異なりますが、「女性の事務職」を採用する際に、契約社員での採用活動を行っている企業を多く見かけます。これらの企業の多くは、過去の採用による失敗から、リスク管理として契約社員採用をとっている場合が少なくないようです。しかし、応募者の視点で考えると、「契約更新時に交渉ができるほど実力に自信がある人」か「腰掛けで次の職場までのつなぎ」と考えている人以外は、就職する際に契約社員のほうがよいとは考えません。契約社員の状態では、通常、次回の更新に不安を感じますし、結果として、結婚などの人生設計にも影響が出やすくなります(特に男性の場合)。あなたの会社が、「契約社員という立場」であってもどうしても入りたいほど魅力と特長のある会社であれば、「契約社員募集」でも、ある程度の採用活動は可能でしょう。しかし、特長がそれほどない会社であれば、「契約社員でもいいからとにかく仕事に就きたい」という、自社に対する志望動機の低い、ミスマッチな応募者を集めかねません。逆に、会社側の視点はどうでしょうか?契約社員を採用する際のメリット・目的は、「労働基準法の解雇に該当しないため、契約更新時に満足な結果を出さないような人を契約満了とすることができる」という点でしょう。つまり、経営状態に合わせて人員整理が容易な点と、試用期間のように、試し雇いができる点です。その他にも、「退職金が不要」「一定年齢以上は更新しないことで平均年齢を保つ」「年俸制を導入し、サービス残業をしてもらう」など、黒い考えも見え隠れします。「契約更新というイベントがあるから、常に緊張感を持って仕事をしてもらえる」という経営者の詭弁を聞いたこともありますが、これは目の前にニンジンをぶら下げているだけです。正社員でも緊張感を持って仕事をしてもらえます。このように、マネジメント能力の不足を、スタッフに押しつけている経営者もいます。もし、これらすべてに該当せず、求人募集ページで「契約社員として採用活動をしている本当の理由」を堂々と書けるほど、契約社員として働くことにメリットがあると転職希望者に思ってもらえる自信があるのなら、もちろん、契約社員採用もよいと思います(例:給与が高い、社員全員が契約社員、会社側から契約満了したことはない、etc.)。しかし、例えばあなたのお子さんが新卒として就職する際に、自社と同じ制度を持つ会社の契約社員として就職することに反対であれば、気をつけたほうがよいでしょう。すでに多くの同様の会社が、最終的に離職率の高い会社となっています。中長期的視点での採用に成功したいのであれば、特段の理由がない限り、正社員採用をお勧めします。それが会社・社員・地域にとっても良い選択です。これまで多くの契約社員の方々と話してきましたが、1人として「現状の雇用状況がいい」「このまま一生働きたい」と答えた人はいませんでした。契約社員が社内にいる場合は、ぜひスタッフからも本音を聞いてみてください。
■解■説■中途採用した人の教育者を誰にするかは、とても重要なポイントです。せっかく採用した人が優秀でも、意識付けや会社の社風をどう伝えるかは、教育担当にかかっていますので、その人選が悪ければ採用自体が台無しになりかねません。採用者の教育において特に気をつけるべき点は、欠員補充による中途採用時に誰が教育するかです。多くの中小企業では抜ける穴を埋めるために、退職予定の人に引き継ぎをさせています。しかし、その退職する人がどのような理由で会社を辞めるかによって、この人選は大きな誤りとなります。もし、会社や経営者に対して不満を持ったことが理由での退職であれば、そのような人を、新人の教育担当にすることをお勧めしません。採用は、「採って終わり」ではなく、教育や評価をしながら、会社のことを好きになってもらい、長く勤めてもらって会社に貢献してもらうことが目的です。その入口となる教育は初めが肝心ですから、教育担当者の人選には気をつけましょう。
■解■説■多くの会社では、新規採用者に対して試用期間を設けています。これは法律により会社側に許された、最後の選考期間と言えます。しかし、「試用期間で見るから、とりあえず採用する」という姿勢は良くありません。採用する前にしっかりと選考をしておかなければ、またすぐに採用活動を再開することになります。この試用期間ですが、会社によって長さは様々です。一般的には「3カ月」という設定をしている場合が多く、弊所のクライアントでも、その期間で設定している会社が一番多いです。試用期間は、不安定な雇用期間ですので、あまりに長い期間を設定することは問題です。そのため、長くても「6カ月」にしておきましょう。こちらは就業規則にも記載が必要ですし、入社時の雇用契約書(労働契約書)にも、しっかりとその旨を記載して、書面で残しておく必要があります。
■解■説■新卒採用であっても4月1日に入社式をする会社、しない会社があります。中小企業の場合は、少人数採用のため、入社式をしない会社もありますが、新卒採用の場合はたとえ1人であっても入社式を行い、社会人としての第一歩をモチベーション高く歩んでもらう必要があります。ところが、中途採用の場合は採用者の入社日がバラバラですから、多くの中小企業では、こういった入社式のようなイベントはなく、採用者はいきなり部署に配属され、「今日から一緒に働く○○さんです。では、本人から挨拶をしてもらいましょう」と紹介されるだけのケースが多いことでしょう。これでは問題があります。結果として、採用した人のモチベーションを上げることができず、長く続かない原因ともなります。教育というのは、最初が肝心です。転職をして最初の出社日に何をするのか、何を伝えるのか、そして、試用期間の間にどういう教育をするのかで、中途採用者の今後の会社での活躍ぶりも変わってきます。必ず入社式を行いましょう。
■解■説■本書の「採用予定部署の社員に、意見を聞いたほうがよいですか?」(Q6)という質問のところでもお話ししましたが、採用現場と実際に配属される現場の距離が遠い(部署間に壁がある、社長との壁がある)場合は、配属された人が板挟みになる可能性があります。それが今回の質問の原因です。最終的には、そのような組織にした採用担当部署や経営者に問題がありますので、壁を取り除いていく必要があります。なぜ壁ができるのかと言えば、「配属される現場の声が反映されていない」ことと、もう一点の大きな問題は、「現場が採用活動に能動的ではない」ということです。つまり、現場から、採用された人を「人事や社長が勝手に採用した人」だと思われてしまうことに原因があるわけです。採用を他人事のように思われてしまうと、採用された人は配属後にうまく現場にとけ込むことができません。もし、人間力がそれほど高くない人を採用してしまったら、現場は、「なんでこのような人を採用したのか?」と経営者や採用担当部署に不信感を抱きます。そのことで壁がさらに高くなり、結果として、今回のような質問が起きるのです。悪いのは配属部署ではありません。採用担当部署や経営者の採用のやり方に問題があるのです。「現場の受け入れ方が悪い」と考えるのは他責的であり、結果として問題の本質に気づきづらくなります。このようなこと(「応募者が悪い」「業界が悪い」「出身大学が悪い」などと考えること)は採用活動では頻繁に起こります。自責的に考えれば、「配属予定部署を採用活動にうまく巻き込めなかったこと」そして「部署と採用現場に壁を作ってしまったこと」が原因だと考えられます。中小企業の場合は、採用活動だけを行っている専任の採用担当者がいるケースは少ないでしょう。普段から、人事業務や事務仕事で、現場とやりとりをしているはずです。その通常業務での情報伝達不足や仕事の依頼の仕方の問題など、組織内に壁があると、風通しが悪くなるため仕事の効率も下がり、従業員満足度も下がります。採用活動は他の仕事に比べて、目標に向かって、会社が一丸となりやすい活動ですから、その特性を利用して、社内改善を行いましょう。そのためにも、採用活動に配属予定部署や多くのスタッフを巻き込むべきです。具体的には、求める人材像の設定段階から、しっかりと打ち合わせを行い、求人案内に関しても、他社との違いなどウリとなる部分や仕事の詳細をヒアリングして、書類選考から配属予定部署の人に関わってもらうことが大事です。そのように、部署(現場)の考えを大事にしているという点をアピールすることで、部署側も積極的に協力をしますし、採用後も、「自分たちが採用した」という意識を持ち、採用した人に責任を感じ、教育にも力を入れます。そのため、採用で成功しやすくなります。この質問に限らず、採用活動においては他責的な考えをよく耳にしますので、現状の問題を自責的視点からもう一度考え直して、採用活動を構築していきましょう。究極的には、すべての人事労務問題は経営者の責任なのですから。
■解■説■欠員補充として、退職した人の役職(ポスト)に新規中途採用者を配属して成功する例は少なく、前任の退職者がよほど能力が低い場合でなければ、期待した成果を上げてもらうことは難しいでしょう。そして、この欠員補充による中途採用の中でも最も難しいのが、「管理職」の採用です。そもそも管理職というのは、外部から新たに採用してうまくいくものではありません。なぜなら、管理職に必要な「部下との信頼関係」は、簡単には構築できないものだからです。まず、配属してすぐに部下やチームが結果を出すような優秀な管理職であれば、間違いなく以前の会社でも成功しているはずです。なぜ、その役職を捨ててまで転職をするのでしょうか?なぜ、それほど優秀な人があなたの会社を選んだのでしょうか?お気づきのように、転職市場には、そもそも優秀な管理職は少ないのです。そして、そういう人は、大企業も欲しがるような人材である可能性が高いです。そのため、中小企業がそれらの人を獲得をするためには、充分な採用戦略と戦術が必要ですが、あなたの会社は、他社と違う自社のウリを対外的にアピールしていますか?「即戦力採用」がいかに難しく、また、非現実的かに関しては、おわかりいただけるかと思います。このように、欠員補充のための管理職の中途採用では、よほど自社の採用力に自信がない限り、優秀な人を迎え入れることは難しいのです。また、採用活動の難易度以外にも問題があります。それが、「教育」の問題と、新卒や中途で採用され、これまで会社で活躍をしてきた「他のスタッフの気持ち」の問題です。まず、「採用した管理職を誰が教育するのか?」を考えてみてください。部長がいるような部署で、課長を採用するのであれば、部長が教えることができそうではありますが、中小企業の課長は、実務の仕事を抱えているケースも多いはずです。その実務の仕事をするためには、部下となる人たちが、どのような仕事をしているかを把握しなければいけません。そのため、通常、一定期間他のスタッフが行う仕事を一緒に(というより、部下に教えてもらいながら)、学ぶ必要があります。多くの場合、そこで部下が、部下よりも実務能力が低い上司を信頼しなくなります。なぜなら、実務に関してはその会社で長く働いている部下のほうが仕事をさばけるからです。また、そのような教育期間や試用期間を通じて、他のスタッフが「なぜこの人を雇ったのだろう?この人がなぜ自分の上司になるのだろう?」という考えを持ち始めると、この管理職採用の成果は、「前任者よりマシか、前任者以下か」という点のみで判断されることになります。極端に思えるかもしれませんが、これが組織の現実です。このように外部から雇うのではなく、既存スタッフで、若くても周囲から認められ、信頼もある優秀な人物を管理職(もしくは、代理という役職)に就けた結果、うまくいっている会社は多いです。欠員補充で外部から雇うだけではなく、年齢ではなく、周囲からの信頼やリーダー的素質で若手社員を抜擢することをお勧めします。ただし、「優秀なスタッフ」と「優秀な管理職」では、求められるスキルが異なることは、忘れないようにしておきましょう。
■解■説■国は、私たちの税金を使って、様々な分野に助成金を設けています。そして、経済面からも重要な使命である「雇用促進」という観点から、採用の分野にも助成金が設けられています。よって、それぞれの助成金の支給条件を満たせば、数十万円から数百万円の助成金を受給することも可能です。しかし、国の事業ですから、助成金に関しても申請主義であり、要件を満たしても、自動的にお金が入ってくるようなことはありません。また、新しい助成金が創設されたり、以前の助成金制度が廃止されたりと改正も多いため、最新情報に関しては、顧問の社会保険労務士に相談して、採用の分野でどのような助成金があるかを教えてもらい、該当すれば、手続き代行を依頼するとよいでしょう。気をつけるべき点は、助成金目当てになって無理な採用をしないことです。内定後に再度ハローワーク経由で応募させて助成金を不正受給するなどという違法行為をしている企業も残念ながら存在しますが、そういうことをされた応募者は、会社に対して不信感を持ち、離職する確率が上がります。不正をせずに、「条件に合いそうなら支給申請をする」ぐらいの気持ちでいましょう。
■解■説■人種差別ともとられかねない質問内容ですが、このような質問はよくあります。建前などではなく、経営者や応募者、地域社会のためにも本音や現実を書くのが私のモットーなので、一部の人たちからの批判を覚悟で書きますが、私の知る限り、外国人を採用するメリットは、ほとんどの中小企業で見つけることができませんでした。そして、経営者の方々も、次のような話を聞くと、大抵納得されています。まず、一言で外国人といっても様々です。来日人数の多さからも、日本に留学し、そのまま日本で働いている中国人、韓国人を採用の現場ではよく見かけるでしょう。その他にも、東南アジアやアフリカからの方々も職種によっては応募してきます。そこでは、例えば、「同じアジア人だから、考えが近い」という間違った認識は捨てましょう。海外工場などで現地の方々を採用している企業の担当者は、口をそろえて、こう言います。「日本人とは、仕事への考え方がまったく違う」と。その後、ほとんどの方はこう続けます。「日本人はまじめ」だと。この件については、周囲の方に聞いてもよいですし、とりあえずインターネットで、「○○人性格」のようなキーワードで検索をしてみるか、その国の文化や歴史に関して書いている本を読んでもよいでしょう。大事なことは、日本人と他の国の人たちとでは、文化や価値観、考え方が違うと知ることです。親や社会から植え付けられた文化や価値観の違いを埋めるためには、採用後に、本人と会社側双方に、多大な努力が強いられます。そもそも、日本人同士でも、仕事への取り組み姿勢には違いがあります。同じ日本人でもです。ましてや、「あうんの呼吸」「言わなくてもわかるだろう」などというものは、日本人同士以外では、まず通用しないと思ってよいでしょう。このような理由から、価値観のすり合わせに労力がかかるため、教育体制が弱い中小企業ではうまくいかず、最終的に早期退職となっているか、教育を諦めているようなケースが多く見られます。外国人だからというだけではなく、同じ日本人でも価値観の共有は難しいのです。あなたの会社の教育体制はどうでしょうか?自信はありますか?さらにコミュニケーションの問題です。日本語検定1級を持っている外国人と話をしても、人によって大きく差があることがわかります。仕事の指示1つとっても、「日本語でのコミュニケーション」というのは思っている以上に大変です。日本語は、外国人から見ると、とても難しい言語です。外国人の採用試験の中で、会議音声を聞いてもらい、議事録や要約を日本語で書くテストをしてみてください。そのテストで仕事の指示への理解度もわかりますが、ほとんどの場合、結果に唖然とすることでしょう。過去に外国人を採用した中小企業の多くは、これら教育の問題や仕事の指示方法、文化・価値観の違いで失敗をしています。「うちの会社は大丈夫」という自信があるのであれば、採用してもよいでしょうが、私はあまりお勧めしません。しかし、外国人を採用したほうがよい場合もあります。それは、「その国の文化や風習」を知っていたり、外国人であるということがプラスに働く職種です。例えば、海外のお客様を相手にする職種であれば、その国のスタッフが対応したほうがよいこともあります。その場合は、「外国人可」という求人案内ではなく、「この国の人を採用したい」とはっきりと人材像を設定しておきましょう。消極的な考えでなく明確に外国人採用を設定することで、その採用は成功に近づきます。
COLUMN採用活動に「投資」をする意識これまで数多くの会社とやりとりをしてきましたが、分析していくと、「経営者の意識の差」が最終的に人材難になるかどうかを分けていました。逆に言えば、経営者の意識が変われば、それだけで人材難からは逃れられるのですが、残念ながら企業規模に関係なく、多くの会社では人の問題に苦しんでいます。それほど経営者の意識が変わるのは難しいということです。では、どう変わればよいのでしょうか?実は自社の人材難を解決するための方法に関しては、拙著『採用の教科書』シリーズですでに述べているのですが、経営者の意識という点から考えると、「投資」という意識も明暗を分けるポイントです。「投資」とは、お金や時間をその物事に使うことで、その使ったお金や時間以上の対価を得ることを目的とする行動です。消費や浪費と違い、この「投資」という考えを人材採用において持っている経営者がいれば、結果が出るのが早いようです。成功した経営者を真似て、ぜひ持っていただきたい考えがこちら。「採用活動の改善に使ったお金と時間は、後々返ってくる」後々返ってくるというのは、当然ながら採用した人から返ってくるということですが、それ以外にも、配属される部署(現場)を巻き込むことで、その部署の人材への重要性や教育への意識も上がりますし、採用活動を通じ、会社の理念を既存スタッフとも共有することで、離職率にも影響を与えます。求人広告に使った費用が返ってくるわけではなく、「採用活動の改善」に使った費用が返ってくるということです。どういう改善をすればよいかはすでにお伝えしていますが、採用活動の改善を行うことで、経営面の改善が起こるわけです。だから、私は自信を持って、こう言います。「今よりさらに利益を上げたいのなら、採用活動も見直しましょう」と。その採用活動の改善の際に見つけた会社のウリは、そのまま事業の集客にもつながっていきます。実際に改善すれば、きっとわかります。
●第1章まとめ●(この章で取り上げたもの)中途採用を実際に行う前に、詳細な人材像の設定や、選考内容、教育体制、受け入れにあたっての社内改善など、決めるべき項目は非常に多い。これまで弊所に寄せられた質問の中から、多くの会社に該当するであろうものを取り上げた。・採用担当者の人選・面接官のスキル・即戦力採用について・失敗しない人材設定・書類選考について・履歴書と職務経歴書の扱い方について・福利厚生・教育制度・入社式について・契約社員・管理職・外国人採用について
■解■説■自社のホームページを持っていない会社は、採用で成功できません。以前は、ホームページを持っていない会社も多く存在しましたが、インターネットが普及した現代の転職活動においては、応募者から、「ホームページすらない会社」という烙印を押されます。自社ホームページがないことにより応募しない人がいる以上、あったほうがよいのです。もし、自社ホームページがない場合、情報収集力が低く、パソコンも使えない人を採用したいのでもなければ、よい人材を採用すると心に決めたのを機会に、自社ホームページくらいは、ホームページ制作会社に依頼して作ってもらいましょう。採用活動では、「どういう会社なのか?」「どういう仕事をしているのか?」など、応募者に自社の情報を伝えなければいけませんが、自社ホームページがその役割を果たしてくれます。さらに、ホームページは事業の集客の手助けもしてくれますので、持っていない場合は必ず作りましょう。
■解■説■中途採用活動を行う場合、ハローワークを活用しようと真っ先に考える中小企業は多いのではないでしょうか?応募条件として、社会保険労務士や看護師の資格取得者など、明確な条件がある場合は、ハローワークを活用するのもよいでしょう。しかし、弊所のクライアントでは、応募条件に明確な資格条件があったとしても、活用しないことがほとんどです。まず、「ハローワークでの求人は本当に有効か?」と疑ってみましょう。私は社会保険労務士です。社会保険労務士は、顧問先の求人についてハローワークを勧める方が多いです。しかし、顧問先にハローワークでの求人を勧めている社会保険労務士事務所が、自分の事務所の求人で、ハローワークからの応募者に満足をしていないことはよくあります。そして、「応募は殺到するけど、合格基準に達している人からの応募がなく、手間がかかるので、ハローワークの求人を止めた」という話をよく耳にします。不思議に思いませんか?一度、顧問の社会保険労務士に確認してみてください。ハローワークから応募してきた求職者にどういう印象を持っているかを。ここで理解していただきたいのが、重要なのは「応募人数」ではないということです。そもそも応募人数が多ければ、選考に経費や時間がかかりますし、不合格者を出し続けることで、あなたの会社を嫌う人を増やすことにもつながるため、その地域からお客様が減っていきます。そのため、「応募条件」を明確にしておき、「仕事の内容」や「会社の社風と雰囲気」を記載して、できる限り応募する前に選考で不合格になる求職者には応募を諦めてもらったほうが、会社にとっても、応募者にとっても、無駄な時間を使わずに済みます。ところが、詳細を記載しようにも、ハローワークの求人票は、A4サイズ1枚のみです。記載スペースが少ないうえに、求人内容として必須記載項目が多いため、長文でアピールすることが難しいのです。そのため、求職者もあなたの会社が自分に合うかどうかを判断できないまま、とりあえず応募し、その結果、不合格になったり、入社後に「思っていた会社や仕事内容と違う」と思ったりします。これが「雇用のミスマッチ」というものです。それでも、普通の求人誌よりは情報を載せられますので、記載できる情報はある程度多いと言えますし、利用者も多いため、露出度は無視できません。数集めを目的とした求人は止めることを意識して、応募条件などで対象者を絞れば、ハローワークを活用するのもよいでしょう。その場合も、ハローワークの求人票だけですべてを終わらせず、「応募前に必ず弊社ホームページの採用情報で詳細をご確認ください」と記載しておき、求人票で書ききれなかった情報を、自社ホームページで伝えましょう。そうやって応募前に会社のことを知ってもらうことで、応募者数や雇用のミスマッチも減らせますし、離職率を下げることができます。ここでご説明したような考え方を無視して、ハローワークを活用するのは、最終的に会社の経営を苦しめます。ハローワークを活用するのであれば、これらのことを最低限押さえて、「利用者の数」というメリットを活かしましょう。
■解■説■求人案内を掲載すると、最初の連絡は、応募者からではなく、「人材紹介会社」からの営業電話だったということはよくあります。驚くほどの嗅覚です。常にその地域の新規求人に目を光らせているのでしょう。実際に弊所のクライアントの中途採用ページにも、人材紹介会社がよく訪れています。そして、電話営業があります。その後、クライアントから私に営業があったと連絡があり、このような質問が寄せられます。人材紹介会社の特徴は、一.成功報酬型である。つまり、採用者が出なければ、何人面接をしても費用は発生しない。二.事前に面談をして、ある程度は会社が求めている人材に合うであろう人を紹介してくるため、応募者の質が一定基準を満たしている。三.採用者が出た場合、年収の約30%ほど(もしくは50~150万円などの定額)を人材紹介会社に紹介報酬として支払う。という3点です。この中で、二と三に関しては、会社により大きく差があります。有料職業紹介事業の規制緩和により、人材紹介会社が乱立しました。しっかりとしたポリシーを持って事業を行っている会社もありますが、求職者を仕入れて、ただ応募人数(紹介人数)だけに目を向け、「数打ちゃ当たる」の精神で横流ししている会社もあれば、会社によい人材だと思わせ、採用してもらおうと、求職者にも会社にも都合のよいことだけを言う紹介会社もあります。実際、人材紹介会社のビジネスは、採用してもらわなければお金にならないので、求職者を売り込んでくるのは、事業のためには当然だと思います。人材紹介会社の担当者は、あなたの会社の社員ではないわけですからね。もちろんしっかりとした会社もありますが、人材紹介会社を活用する場合は、その会社や営業、紹介してくる応募者の質や志望意欲をよく見極めてください。ある総合病院のクライアントの話です。その病院は弊所に依頼するまでは、他の病院と同じく、人材紹介会社を利用して看護師を採用していました。しかし、定着率が悪かったことから、弊所に採用活動の改善を依頼してきました。そして、看護師の中途採用ページを見直すことで、人材紹介会社を通さず、自社ホームページから応募が来るようになったのですが、これまでの付き合いから、人材紹介会社もしばらくは並行して活用していました。ところが、人材紹介会社経由の応募者と直接応募者の間に、志望意欲の差が歴然と出てきたのです。当然だと思います。人材紹介会社からその病院の良さを聞いても、生の声ではないため、なかなか心に響きません。そして、志望意欲が直接応募に比べて弱くなるわけです。これは、情報量が少ないことによる当然の結果です。最終的には、面接をしても合格するような応募者がいなくなったため、この病院は人材紹介会社を使わなくなりました。しっかりとした中途採用ページを作ればわかりますが、応募者の質を考えた場合、直接応募のほうが、その会社で働きたいという気持ちの強い応募者が多くなります。これは、一次情報量の差です。しかし、ホームページを利用した採用活動を行うには、専門知識や採用ページの制作期間が必要です。もし、急いで中途採用しなければいけない状況であり、とにかく人手が足りず、時間をお金で買いたいという場合は、人材紹介会社を活用するのも手だと思います。その際も、営業担当者にしっかりと自社のウリを伝え、応募前に必ず自社のホームページから、本当に働きたい会社かどうかを判断してもらうようにしておきましょう。それが入社後に長く働いてもらうポイントです。
■解■説■日本で転職活動をしている人の中で、あなたの会社の中途採用の求人内容を、知っている人と知らない人では、どちらが多いと思いますか?当然ながら知らない人のほうが多いはずです。多くの人が、あなたの会社で、どのような職種を募集しているかを知りません。これは大企業であっても同じです。CMをバンバンしているような有名な会社であっても、ほとんどの求職者はその求人内容を知りません。試しに、今から大企業と呼ばれる会社のホームページを見て、中途採用情報を確認してください。初めて見たのではないですか?当たり前だと思うかもしれませんが、紙の媒体に限らず、求人媒体というのは、「うちの会社は求人をしていますよ」と転職希望者に知らせるためのものです。しかし、すべての人に知らせることは不可能であり、手を広げてもキリがありません。だから、予算と採用予定人数次第なのです。どのくらいまで自社の求人を知らせることにお金を使うことができるのか?優秀な人材1人の採用に対して、採用コストの上限はあるのか?などによって、自社の求人内容を多くの人に見せられるかどうかは決まってきます。当たり前のことを書いていますが、この当たり前のことを理解できれば、求人媒体の使い方がわかってきます。紙の媒体は、効果がないわけではありません。ポイントは、読者層と掲載スペースと掲載期間、そして閲覧人数です。・どのような人たちが、その本を読んでいるか?・どのような地域のどういう年齢層が、その本を読んでいるか?・どのようなキャリアを持っている人が、その本を読んでいるか?・掲載スペース(大きさ)は、どれくらい使えるのか?・掲載期間は、どれくらいあるのか?などによって、紙の媒体の効果は、大きく異なります。求人媒体を読んでいる人たちは、間違いなく「仕事を探している人」ではありますので、ただ載せるだけでは効果がないとは言いませんが、読者層と掲載内容、予算を考えて、費用対効果があると判断した場合に、活用したほうがよいでしょう。ただ、弊所のクライアントは、一般的な紙の求人媒体を使ってはいません。後述しますが、自社の採用サイトが充実しているため必要がなく、紙の求人媒体に使う広告費用があれば、他の費用に使ったほうがよいからです。また、現代において、紙の媒体で転職活動をしているような転職希望者は、そもそも求める人材像から外れている場合が多いように感じます。なお、職種や業種によっては、「業界紙や専門雑誌(月刊誌など)」に、広告として「自社の商品ではなく求人」を掲載するという方法をお勧めします。読者層と業種・職種が合っていれば、一般的な紙の求人媒体ではリーチできない層(良い会社があれば転職してもよいという層)に自社の求人内容を知らせることができるからです。
■解■説■ここで具体的な名前は出しませんが、大手転職サイトについては、テレビCMなども頻繁に流れていますので、よくご存知だと思います。中途採用専門の転職サイトは多数存在し、それらに転職希望者が無料で登録をしています。転職サイトに費用を支払い、求人情報を掲載すると、登録している転職希望者が閲覧し、興味があれば応募してきます。中にはスカウト機能などがある転職サイトもあり、求める人材がいれば、会社側からアプローチすることもできます。この転職サイトの活用は、予算と採用人数と時間次第です。予算が充分にあり、採用人数も多く、時間も限られているのであれば、より多くの転職希望者に自社の求人情報を見てもらう必要がありますので、求職者が多数登録している転職サイトを活用すれば、時間を大きく短縮できます。他にも、転職サイトに掲載するメリットはあります。紙の媒体と違って、○㎝×○㎝というような狭いスペースではなく、通常、最低1ページは自社のページとして使えます。そこで社内の写真を掲載できたり、文章も紙媒体より多く載せることができます。会社の情報を一次情報でより多く伝えることができる点において、紙媒体や人材紹介会社より優れていると思います。活用の際に注意すべき点としては、あくまで掲載する案内は広告ですので、掛け捨てタイプの費用が発生するということです。また、通常は数週間で掲載が終了し、継続したいのであれば追加料金が必要です。さらに、ライバル各社はあなたの会社より高いプランで契約し、多くのスペースを使って求人案内を出していることも考えられます。利用者はワンクリックでページを移動できますので、多くの求人情報の中で目立つためには、やはり戦略や戦術、費用が必要になります。また、転職サイトを利用する前に、自社サイトを充実させることが肝心です。転職サイトには多くの情報が掲載されているのに、求職者がその後、あなたの会社に興味を持って会社のホームページを見たところ、それが素人が作ったようなホームページであれば、それだけでマイナスイメージを持たれます。転職サイトを利用している会社の多くは、自社ホームページの中にある中途採用情報より、転職サイト上の情報のほうが情報量が多いという状況になっています。せっかくホームページまで見に来てくれた求職者に対して、会社の情報を伝えようという意識が低いのです。ずっと残る自社ホームページより、一定期間で契約が切れ、表示されなくなる転職サイトのほうに多くの情報を掲載することを、あなたはどう思いますか?転職サイトを活用するのであれば、自社ホームページも充実させましょう。少なくとも、転職サイトに掲載した内容は、自社ホームページに掲載する必要がありますし、それ以上の情報までふんだんに盛り込みましょう。現在は、動画を簡単にアップすることができます。携帯で撮影するだけでもよいのです。動画を使って、仕事の詳細や、経営者の考え、配属される先の上司の考えを自社ホームページで伝えましょう。自社ホームページを充実させた後に、「多くの転職希望者に見てもらうために広告を出す」という考えの下、転職サイトを活用することは効果的だと思います。転職サイトは、このようにうまく使いましょう。
■解■説■「いま働いているアルバイトの人を、正社員にしてもよいですか?」(Q20)という質問への回答と似ているところがありますが、その人にも他の応募者と同様の選考試験を受けてもらうのであれば、問題はありません。しかし、この紹介が、誰から紹介されるものかで状況は大きく変わります。例えば、自社の社員から紹介された(勧められた)人の場合は、その人が会社のことを好きになってくれるかどうかは別として、有能な人材であることが多いです。ところが、知り合いの経営者などから親族を紹介されたりする場合は、転職に困っている親族を押しつけている場合や、あなたの会社で修行させてもらうという意味で紹介していることがあります。無下に断ると、関係上、問題があるでしょうから、その場合は、「ご本人の意向もあるでしょうから、まずは、弊社のホームページにある採用情報を見ていただき、会社の方針や経営理念に共感できる場合は、履歴書と職務経歴書をお送りください、と伝えていただけますでしょうか?」と言えば、しっかりと自社の中途採用ページを作っている場合、応募してくる可能性も下がり、結果として、スタッフ全体のレベルを下げずに済みます。
■解■説■新卒採用と違い、中途採用では、就職フォーラムのような大イベントは多くはありません。地域によっては、「開催されているというのを、まったく聞いたことがない」ということもあるでしょう。調べていただくとわかりますが、東京や大阪などの大都市であれば、エンジニアや看護師など職種を絞った転職フェアが開催されています。絞られた職種と、自社業界とがマッチしていて予算が許すなら、一度は参加を検討してみてください。大都市でなくても、「転職フェア+職種+あなたの地域」などでインターネット検索をすれば、開催情報が見つかるかもしれません。また、職種が絞られていない転職フェアに関しては、予算と日程次第ですが、参加を検討してもよいでしょう。採用支援会社主催の転職フェアは参加費が高額ですが、各県のジョブカフェなど、公的機関が開催していたりもします。公的機関が主催している場合、参加費が安いケースがほとんどです。そこで、効果があったかなかったかによって、同じ転職フェアの次回以降の参加を検討すればよいわけですし、他社のパンフレットや会社案内などを手に入れて、自社の採用方法の参考にすることもできます。また、1日に何度も何度も自社の説明をし、求職者の質問に回答することで、説明が足りなかった箇所や、自社の情報を聞いた求職者がどういう点に興味を持ち、どういう点が不安なのかを体感できます。そして、そこで手に入った生の質問を、会社案内として、自社の採用ページに掲載するとよいでしょう。ただし、転職フェアなどの合同説明会に関しては、次のような気をつけなければいけない点がいくつかあります。一.準備と当日の対応で、担当者の多くの時間を拘束すること二.求職者も、会社を見て選別しているということ三.ブース作りなどでは営業担当者としての視点が必要なこと四.参加するスタッフは厳選し、見た目も重視する必要があること五.自社ホームページや会社パンフレットがなければ、参加しても効果が期待できないということ六.求職者に、自宅に戻ってからも自社ホームページを見てもらえるように、工夫・努力する必要があること七.必ず費用対効果の測定をする必要があること実際に参加してみるとわかりますが、中小企業の場合、ほとんどの合同説明会は費用対効果が合いません。それでも、参加したことがない場合は、一度は経験と情報収集のために参加してみましょう。自社が伝えている情報の改善点が見えてきます。そこを改善すれば、合同説明会の費用対効果は高くなります。また、プロが作った自社ホームページや会社パンフレットなどがない場合は、合同説明会に参加する前に、それらを作るための投資が先です。合同説明会は「一度きりの広告」ですが、自社ホームページや会社パンフレットは会社の資産となり、今後も使えますので、まずはそちらに投資しましょう。
■解■説■新卒採用も中途採用も行っている中小企業では、新卒採用に比べ、中途採用の情報提供が不十分な場合が多いようです。例えば、自社のホームページで、新卒向け採用情報はしっかりと作るのに、中途採用ページは手を抜いて、先輩社員の声や仕事の詳細に関する記述もなく、ただ職種だけが書かれていて、ほんの数行で終わっている会社もよく見かけます。また、中途採用者向けに会社説明会や職場見学をしている会社もわずかです。採用における重要度は、新卒・中途で同じですし、中途採用のほうが通常失敗しやすいのですから、この情報差をつける理由は見当たらないはずです。ですから、中途採用の場合も新卒採用と同様に、会社の情報を事前に充分に伝えることで、本人に自社が合うかどうかを判断してもらってから、「志望意欲を上げてもらったうえで応募してもらう」というステップを踏みましょう。では、どうやって会社の情報を伝えるかと言えば、前述したように、ハローワークの求人票や転職サイトでは、掲載できる文章量も少なく、情報量がまったく足りません。大量の情報を掲載できる媒体が必要なのです。また、Uターン採用を狙う場合などは、インターネットを活用した採用手法がどうしても必要となります。インターネットが普及し始めたことにより、求職者側から見た転職活動は、大きく変化しました。仕事が終わって自宅に帰り、誰にばれることなく転職活動ができるようになったのです。そして、あなたの会社名がわかれば私でも調べられるように、海外のどれだけ離れたところにある会社だとしても、その会社の情報や求人内容を、無料で手に入れることができます。現在では、スマートフォンやタブレットも普及し始めたことで、さらに、インターネットが身近になり、誰でも会社のことを調べられる時代になっています。インターネットを利用したツールでもある自社ホームページであれば、記載する情報は無制限です。動画も簡単に掲載できますし、どれだけ文章を書いても費用はかかりません。さらに、24時間365日、日本中の転職希望者に対して、同じ会社説明をすることができ、人件費も削減できます。ですから、自社ホームページを活用することは必然なのです。しかし、作っただけでは誰も見ませんので、後はそのホームページを見てもらうために広告を打つ。求人媒体は、その広告の役目として使いましょう。求人募集のメインはあくまで自社ホームページです。その自社ホームページへの誘導を中心として、他の求人媒体を考えるとよいでしょう。例えば、インターネット系の求人サイトであれば、自社ホームページへの誘導は比較的容易です。しかし、ワンクリックで自社ホームページへ行けるようにリンクを掲載できるかどうかでも、使いやすさは大きく異なります。当然ながら、クリックができる媒体を選ばなければ、その求人サイト内にかなりの情報量を掲載する必要が生じ、結果として費用がムダに高くなってしまいます。紙媒体の場合であっても、「詳しくは弊社ホームページをご覧ください」というような文言を入れられなければ、紙媒体に多くの情報を掲載する必要があり、こちらも費用がどんどん上がっていきます。このように、その他の媒体は、自社ホームページへの誘導のしやすさを重視して選ぶとよいでしょう。
■解■説■1名の中途採用のために、わざわざ自社ホームページ内にしっかりとした採用ページを作るのは、一見すると非効率で費用対効果が低いことのように見えるかもしれません。しかし、採用とは、ただ人を採ることが目的ではなく、その人に入社後長く働いてもらい、利益を生み続けてもらうことが、経営視点での本来の目的です。そして、採用が本当に成功したかどうかは、入社後の結果を見てからでないと判断ができないわけです。入社後すぐの退職や雇用のミスマッチが起こってしまえば、採用の準備や採用ページを作るとき以上の時間と労力、ストレスがかかります。そもそも雇用のミスマッチの大きな要因は、「間違った採用活動」です。この採用活動を改善することで、雇用の悩みは解決・軽減されるわけですから、採用活動の改善に使った時間や労力は、投資の意味があります。また、自社ホームページを改善する他のメリットとして、その職種に関して追加募集をする際は、内容が大きく変わるわけでもない限り、再度、採用ページを公開すればよいだけですので、2回目以降の採用活動がとても楽になるということです。総合的に判断すると、採用ページを作らない理由は見当たりません。
■解■説■こちらも、経営者からよく寄せられる質問です。自社があまりにも特殊(ニッチ)な業界や職種であるために、経験者が職を探しているようなケースが少ないからとか、業界からして応募者にインターネットに強い人はいないはずなので、中途採用において、ホームページ作成などは必要とは思えない。だから、これまで通りのやり方でよいのではないか?という質問です。過去に採用に失敗しているため、私のもとに相談に来られるはずなのですが、ホームページでの案内の充実がまず必要であるという話をすると、このような不思議な反応をされる経営者もいます。では、特殊な業界だから、特殊な方法で転職活動をしなければいけないのでしょうか?答えは「ノー」です。求職者の行動パターンは限られています。採用側としては、その求職者の行動パターンに沿った採用活動をしていればよいわけであり、あえて特殊なことをする必要はありません。
■解■説■こちらは、「どのような求人媒体を選べばよいでしょうか?」(Q36)という質問でも述べていますが、新卒採用では会社説明会を行い、中途採用では行わない理由は、「面倒だから」という会社都合によることが多いはずです。会社の都合を第一に考えて選択すると、最終的には誤った判断をしやすいため、こう考えてみましょう。本当に中途採用で成功するための、ベストな選択肢は何か?そうすれば、雇用のミスマッチ解消のためにも、会社説明会はしないよりしたほうがよいと思いませんか?であればやりましょう。資料を用いて説明をしてもよいですし、口頭で説明をしてもよいでしょう。そして、内容を動画で撮影して、自社のホームページに掲載してもよいですよね。そうすると、実際会わずとも、世界中の転職希望者に会社説明をすることができます。
■解■説■こちらも、「会社説明会を開く必要はありますか?」(Q39)という質問に似ています。結論は前述した通りです。実際に働く職場を見学させるか見学させないか、採用後に雇用のミスマッチを起こさないためには、どちらのほうがよいか?と考えてみてください。見学させたほうがよいのは明らかでしょう。職場見学の結果、選考を辞退されても、それでよいのです。入社後に退職されるよりは、何倍もマシです。しかし、社内を見せることで会社の情報が外部に流出する恐れもありますし、中途採用の場合、応募者が同業他社のスパイである可能性もあるため、社内見学の際には、しっかりと見学者の身元確認を行いましょう。また、面接まで進んだ人のみを対象とするなど、人数が少なくなってから実施したほうがよいでしょう。
■解■説■従業員10人未満の会社や、下請けの仕事をしているなど、積極的な対面営業をしていないような会社であれば、会社案内(会社パンフレット)を作っていないケースは多いです。しかし、いま自社に会社案内がないのであれば、費用を支払って、会社案内を作ることをお勧めします。転職フェアに参加したり、毎年、積極的に中途採用をしているのでもなければ、何も中途採用のためだけに会社案内を作りましょうとは言いません。自社の宣伝や営業、集客を目的として作ってもよいのです。小さな会社でも、プロが作った「会社案内」があるかないかで信用度は変わってきます。ホームページもない会社(もしくは、素人が作ったようなホームページでも同じ)・会社案内もない会社であれば、採用活動で苦戦するのは当たり前です。集客目的で作ったものでも、採用活動において役立ちますので、ぜひ、会社案内の作成会社に依頼をしましょう。
■解■説■求職者への会社説明時に使うパワーポイント資料を一から作ると、結構な労力がかかります。しかし、使う場面があれば、当然ながら作らなくてはいけません。パワーポイントを使う具体的な場面としては、求職者に「会社説明」をするときです。会社説明は不要だと言えるほど、自社ホームページ内の採用ページや会社案内が充実していない限り、多くの企業では作らなくてはいけないでしょう。パワーポイントを作るのが「面倒だから」と紙で説明をするにしても、商品パンフレットだけでは情報不足です。教育体制や福利厚生、評価の仕方、仕事の詳細、今後の会社の方向、社風や経営理念など、求職者に伝えなければいけない情報は無数にあります。そして、これらを応募前や選考の初期段階で伝えなければ、雇用のミスマッチが起こり、早期退職につながります。つまり、採用で失敗してしまうわけです。対面で行う営業担当者がいる会社では、営業用資料を参考にして、求職者向けにパワーポイント資料をカスタマイズしましょう。その際には、内容も当然ながら、デザイン性も重要になってきますので、ご注意ください。
■解■説■サービス残業かどうかは別として、残業が多い会社は日本中に存在します。残業について隠したいという会社もあれば、残業の多さを面接で伝えて、「それでも大丈夫」という人でなければ採用しないという会社もあります。残業の多さを伝えるのに一番良い方法は、自社の採用情報に記載することです。中途採用の求職者は、他社で働いたことがあるわけですから、残業もこれまで多い少ないの差はあっても、皆さん行っているはずです。中にはあまりにも残業や休日出勤が多く、自分の時間や家族との時間がとれないのが理由で、転職活動をしている人もいます。私生活にも影響を与える問題ですから、正直に書いておきましょう。面接の段階で「残業が多いですが、大丈夫ですか?」と尋ねたとしても、普通は、その場では本音を隠して、「大丈夫です」としか言いません。そして、内定辞退か早期退職につながります。そのため、残業の有無については採用情報に載せ、応募前に判断してもらったほうが、お互いのために良いのです。
■解■説■「給与が高いこと」を第一条件として仕事を選んでいる求職者もいれば、給与が第一条件ではない求職者もいます。しかし、自分の生活水準に関係してくるわけですから、「給与の額が気にならない」という人は少ないでしょう。もし、いたとしても、そのような人は、家賃支払が不要であるか、ある程度の貯蓄があるか、腰掛け修行と割り切っているかなどの理由でしょう。「給与」は人によって優先順位の差こそあれ、間違いなく気になるものです。しかし、中途採用では、「能力・経験により優遇する」といった曖昧な表現を使って、具体的な金額を提示せずに求人を行っていたり、18万~25万というような幅を持たせておきながらも、実際は提示した最低金額の18万で全員を採用している会社も、現実には多数存在します。「高い給与で求人をすれば、よい人材が来る」とは言いませんが、中途採用の場合、求職者は、自分を高く買ってくれる会社を、「高く評価してくれる会社」と見なしやすいですので、低い金額を提示すれば、それだけ他社より損をします。また、給与額提示のタイミングによっては、内定辞退も起こり得ます。それでも、給与額は志望意欲の一要素でしかありませんので、同業他社と比較して、たとえ低い給与であっても、経営者の考えや会社の理念・存在意義、事業内容、業務で培うことのできるスキルなど、他の部分が優れているのであれば、入社後も長く働いてもらえるでしょう。それでは、ここで質問です。それら給与額以外の働くメリットを、充分に伝えていますか?同業他社との違いを、明確に伝えていますか?もしそうでないのであれば、求職者からは、ただ「他の会社より低い給与を提示するだけの会社」と判断されかねません。給与額を伝えた後に辞退(選考や内定辞退)されるということが多い場合は、その点も見直してみましょう。そして、どのタイミングで給与額を伝えるのがよいかについて、一度よく考えてみましょう。弊所のクライアントではありませんが、新卒採用で30万円ほどの初任給を提示し、同業他社より高い給与額で技術に自信のあるエリート学生を獲得しながらも、その後の昇給額は、それほど高く設定しないという戦略をとっているシステム会社もあります。初任給で他社との優位性を作るわけです。初任給でこの金額なら、「将来はもっと高い給与をもらえるはずだ」と昇給を期待する学生を騙すことになりますので、求人募集時に昇給額などについてしっかりと伝えていなければ、離職率は上がります。ですから、弊所としてはお勧めしない求人手法ではありますが、このように求職者の行動を見極めて、新卒採用を有利に進めている会社もあります。中途採用で、経験や技術により採用時の給与幅が大きい場合、求職者が判断しやすいようにしましょう。例えば、実際に働いているその職種のスタッフの年齢別の平均給与などを自社の採用情報に掲載しておくと、後々給与に関してトラブルになるようなことは減るでしょう。
■解■説■経営上、右肩上がりの成長を遂げている会社は、求職者にも、「今後も成長をする会社だろう」と良い印象を与えます。しかし、ライバル製品が登場したり、優秀な営業担当者が退職したりと、前年より売上が下がることもあるでしょう。赤字は問題ですが、昨年の売上を超えられないことがあるのは、ある程度仕方のないことです。もちろん、いかなる理由があっても、経営者の責任であることに違いはありませんが。そのような状況で、応募者に対して、売上推移のグラフを見せるかどうかですが、入社後にどうせわかってしまうのですから、それでも中途採用をする理由と売上が下がった理由などの現状を、正直に伝えるべきでしょう。求職者は賢いため、不利になることをあえて伝えたほうが、逆に「誠実な会社なんだ」と安心したりもします。下駄を履かせた採用活動は、長期的視点に立てば、良い結果を生みませんので、お勧めしません。
■解■説■皆さんも街中で飲食店の窓や店内などに、「アルバイト募集。時給○円~○円。詳細はお問い合わせください。電話番号○○○─○○○○」などと書かれた貼り紙を目にしたことがあるでしょう。これは非常にまずい求人募集方法です。理由はおわかりだと思います。飲食店に限らず、そのような求人募集をしている会社の多くは、年がら年中求人募集をしています。つまり、人が定着していないのです。なぜなら、貼り紙を見て連絡をしてきた人に、口頭で会社に関してのすべての情報を伝えられるわけがありませんので、応募者は、入社前と入社後で、会社へのイメージギャップが生まれやすくなります。その結果、雇用のミスマッチが起こるため、早期退職者が増えます。貼り紙をするのであれば、「詳細はホームページをご覧ください。」として、ホームページに経営理念や仕事の詳細をしっかり記載しておきましょう。
■解■説■雇用対策法改正により、平成19年10月から、求人募集時の「年齢制限」の禁止が義務化されました。つまり、「応募資格35歳未満」というような年齢制限をしての求人方法が、法律によりできなくなったということです。このような制度を国が導入した理由は、「年齢に関係なく、採用に関しての均等な機会を与えなければいけない」ということだそうです。賛否両論(会社側は否のみ)ありますが、日本は法治国家である以上、法律で定められると、これに従わなければいけません。しかし、意外と知られていないのですが、法律の中にしっかりと書かれていることがあります。それが、「年齢制限をしてよい例外6項目」です。つまり、その6項目のいずれかに該当するのであれば、年齢制限をしてもよいということです。その6項目の中で、実際に覚えておいたほうがよいのは、次の3つです。一.長期勤続によるキャリア形成を図るという理由で35歳未満などの年齢制限を設定する場合。ただし、契約社員など期間の定めのある求人はNGであり、業務経験年数を不問とすること、そして、中途採用でも新卒者の初任給で求人をすること等、制限が多い。二.技術の継承などを理由とする場合。ただし、こちらも契約社員などの期間の定めのある求人はNGであり、社員の年齢を5~10歳幅で並べてみて、今回求人をする年齢層が大幅に少ない(他の年齢層の2分の1以下)などの条件が必要。要は、すでに社内に多数いる年齢層を求人する場合は、年齢制限をしてはダメだということ。三.芸術・芸能の分野における表現の真実性等の要請がある場合。主に芸能関係。映画や演劇などでの俳優や役者、画家のモデルなど。これらは覚えておきましょう。特に、少人数の会社で、技術の継承が必要だが若い年齢層がいないというような場合は、法律を守りながら活用できる内容です。なお、概要を理解しやすいように、若干説明を簡素にしていますので、自社が該当するかどうかは、顧問の社会保険労務士などにご相談ください。そもそも中途採用において、年齢制限の禁止に興味があるような会社は、「若い人を採用したい」という考えを持っているはずです。この年齢制限禁止により、求人時には年齢制限を設けられなくなりましたが、実際の選考においては、ある程度自由がありますので、応募があっても年齢で不合格にすることが多いでしょう(当然ながら、表だって年齢が理由で不合格になったとは言わないでしょうが)。応募条件に年齢制限があれば、求職者は、該当しない場合は履歴書を他の会社に送りますので、不合格になる確率を減らすことができました。結果、失業期間が短くなっていたはずです。この改正で、応募前に判断できなくなったため、平成19年10月以降、35歳以上の求職者の選考不合格率は上がったはずです。私は、「応募前に会社が自分に合うかを判断してもらい、応募者の質を上げ、不幸な不合格者を減らす」という理念で採用に関わる者として、この法改正は、求職者・企業双方にとって改悪だったと思っています。6項目に該当しないけれども、どうしても若い人を採用したいという場合は、応募条件に社会人経験10年未満の方という内容で条件設定をすることは、現行法では可能ではあります。実際、中途採用では、前職の社風に染まりすぎていると、転職先の社風に馴染めないということも多いため、これが年齢制限回避目的のみの文言であるとは言えませんが…。
COLUMN問題を素直に認める勇気「社員が定着しない」「採用した人が入社後に問題を起こした」「採用した人が思っていたよりも仕事ができない」等々、人事関係の問題で悩んだ経験のある経営者は、驚くほど多いです。そして、悩みの原因が、「その問題社員」にあると思っている経営者もまた、多いのです。しかし、その問題社員が退職して、悩みがなくなったとホッと一安心していると、なぜかまた新たな問題社員が出てくるということは、よくあります。「人」に関する悩みが尽きないわけです。この悪い連鎖を断ち切る方法は1つです。「会社(もしくは経営者)に問題がある」と経営者が自覚することです。優秀な人材が採用できないのも、社員が定着しないのも、すべて「会社(もしくは経営者)」に問題があるから。あまりにもストレートに言い過ぎていますので、あなたが経営者なら、気分を害されるかもしれません。しかし、現在「人」の問題で悩んでいるのであれば、残念ながら周囲ではなく、経営者が変わる必要があります。ところが、私もそうですが、経営者というのはどうしてもプライドが高くなります。特に、自分の力で事業を大きくした経験など、成功体験がある人ほど、自分のやり方が正しいと思いやすいのです。これは、経営者だけに限りません。部長や課長など、ある地位まで昇ってきた人は、それまでの自分の能力ややり方に自信を持ってしまいがちです。結果として、成功した過去のやり方にとらわれて、いま会社や採用活動が陥っている本当の問題に気づきづらくなるのです。実るほど頭を垂れる稲穂かなおごる平家は久しからず昔の方々は、本当によい言葉を残しています。過去の実績も確かに大事ですが、未来のために、「いま」何をするべきか?と謙虚に学び続ける姿勢が、採用活動においても重要です。採用の成功や従業員満足度とは何かを考えることで、社内の職場環境や、社員や周囲への対応などに問題がないかを、ぜひ、考えてみてください。「これまでのやり方の問題を素直に認めること」。これだけで、採用活動は劇的に改善します。
●第2章まとめ●(この章で取り上げたもの)中小企業の求人とは、転職希望者に自社のことを知ってもらい、「自分がやりたい仕事がある」「ここで働いてみたい」「この経営者について行きたい」と思ってもらうこと。そして、不合格になるような人には、応募前に「この会社は自分には合わない」と思ってもらうこと。求人の目的はブレないようにしよう。・ホームページ・ハローワーク・人材紹介会社・紙媒体・転職サイト・知人紹介について・転職フェア・自社採用サイト・会社説明会・会社案内・給与額・年齢制限について
■解■説■こちらもこれまでの質問への回答をご覧いただいていれば、理解しやすいかと思います。採用活動というのは、ただ優秀な人材を採用できればよいというものではありません。その人に、会社のことを好きになってもらい、長く働いてもらって、初めて成功と言えます。ですから、そこを目的とした場合、入社後すぐにばれるような嘘(見栄)は何の意味もないのです。そもそも社内が汚いのであれば、まずは掃除をしましょう。整理整頓をすれば、業務効率も上がり、売上も上がります。会社が汚くても狭くても、入社後にすぐにわかってしまうわけですから、選考時に見てもらい、この会社でやっていけるかどうかを判断してもらったほうがいいじゃないですか。そのため、職場見学なども実施しておいたほうがよいのです。
■解■説■中途採用面接に来た応募者に対して、交通費を支給していないのであれば、ぜひ支給してください。たとえ自宅から電車で1駅しか離れておらず、往復300円ほどの金額であったとしても、支給しましょう。実際に、交通費を支払うことで、予想以上に感謝されることもあります。また、その応募者が受けた採用試験で、他社が交通費を支給していなければ、チャンスです。ほんの少しの出費で、他社より好印象を与えることができるのですからね。よい人材を採用したいのなら、他社との奪い合いです。戦いです。そうであれば、交通費を支払うか支払わないかでは、どちらのほうがよいかは明らかでしょう。遠方から面接を受けに来たのであれば当然支払うべきですし、近場でも当たり前のように支払う。このような意識が採用成功に近づく第一歩です。
■解■説■履歴書や職務経歴書を見ると、その人の人生が見えてきます。履歴書の職歴の箇所を見ると、中には、退職した月からかなりの期間が経過している応募者もいます。このような場合は、職務経歴書にその理由が書かれていることもありますので、まずはそちらを確認しましょう。前職の退職時から2年以上も経過している場合は、よほど転職活動がうまくいかなかったというよりは、何かしら別の理由があるのでしょう。資格試験を受けていたかもしれませんし、親の介護や、女性の場合は出産などの理由があったのかもしれません。そこに関する記述がない場合は、面接で何をしていたかを聞きましょう。当然ながら、応募者もそこを聞かれることはわかっています。場合によっては、会社側に言えないようなことをしていた可能性もありますので、嘘をついていないかを見極めながら、慎重に確認しましょう。ただ、どのような理由にしろ、ビジネスの現場から離れていて、感覚が鈍っていることは確かです。採用する職種によっては、「ブランクがある」というだけで不合格にしてもよいかもしれません。
■解■説■中途採用の場合、「起業や独立をしたけれど、事業がうまくいかなかったので、生活のためにも夢を諦める」、もしくは「サラリーマンに戻りたい」という人からの応募があったりもします。その場合、経営者の経験があるなら経営の苦労がわかるだろうなどと、楽観的に思わないほうが賢明です。厳しい見方をしますと、経営者としての素質がなかったか、営業の実力がなかったから、事業で失敗したのです。私を含め、経営者というのは、人に使われたくないという意識を持っている人が多いはずです。経営者をしていた期間にもよりますが、何年か経営をしていたのであれば、もう「組織の一スタッフとしての適性は低い」と思ってよいでしょう。それでも、優秀なスタッフとなる可能性はゼロではないのは確かですが、あまりお勧めはしません。
■解■説■中途採用の場合、転職回数やこれまでの会社での平均在籍期間は、とても重要な情報です。転職回数が同じ「3回」というAさん、Bさんがいたとしても、年齢が異なれば、当然、在籍期間が異なります。例えば、4社を経験していても、すべて3年以内に退職をしている場合と、最後の1社では10年以上続いているような場合では、予想できる仕事への取り組み姿勢が違うのはおわかりでしょう。このように、転職回数は中途採用をするにあたって、重要な指標となります。書類選考を行った場合には、転職回数をチェックするのは必須です。転職回数が多く、特に、短期間での退職を繰り返している場合は、注意が必要です。要は「長続きしないタイプ」であり、就職先を真剣に選んでいなかったり、何か嫌なことがあれば会社の責任にして、すぐに会社を辞めてしまうような人であったりする可能性もあります。当然ながら、そのような人を採用してしまうと、退職される可能性は通常よりも高いでしょう。よって、面接ではどういう理由で転職をしたかを詳しく聞くべきです。
■解■説■経験者や即戦力にこだわる会社ほど、中途採用では失敗しています。これは多くの会社から相談を受けてきた私の結論です。専門資格(看護師など)がなければ仕事ができないという、異職種からの転職が不可能な業種であれば、経験者にこだわることは仕方ありません。しかし、あなたの会社で現在活躍している既存スタッフが、採用時に経験者でなかったのであれば、未経験者でも育つ業種や職種であるということです。コミュニケーション力というのは、入社後に劇的に上がることは中途採用の場合ほとんどありませんが、技術に関しては、若い人であれば、入社後に習得することもできます。未経験の人を採用できる可能性があるのか?という点については、一度検討してみてください。中途採用においては、この「業務経験」ということにこだわると、失敗しやすくなります。
■解■説■第二新卒とは、新卒採用枠で入社した会社を短期間で退職した人を指します。具体的に何年未満という定義はありませんが、数カ月という場合だけではなく、入社して2~3年で退職した場合も指すことがあります。その他にも、卒業して就職をしていない既卒者を含めて、そのように呼ぶこともあります。このような人を採用する会社側のメリットとしては、前職での就業期間が短く、転職者の中でも、比較的以前の会社の文化に染まっていない層であるため、新卒者ほどではありませんが、教育がしやすいという点です。また、第二新卒者の中には、運悪くブラック企業と呼ばれる会社に新卒で就職をしてしまい、早期に見切りをつけて会社を辞めたという人もおり、優秀な人材がいる可能性もあります。中途採用においては、応募者の人物面を重視することが大事なことと、採用した人が他の会社の文化に染まりすぎていると教育がしづらいということもありますので、年齢も若い第二新卒者や既卒者でも応募可能とすることは望ましいことです。「3年以上の業務経験」などにこだわらず、育てる気持ちがあれば、ぜひ、第二新卒者も応募可能としてください。
■解■説■中途採用の場合は、応募者の年齢も様々です。場合によっては、配属予定の職場のスタッフや上司より年齢が上の人から応募書類が届くこともあります。目上の人に対しても、礼節を守りながらも仕事の指示がしっかりとできるスタッフが揃っていて、過去にも同様の事例があるのなら、問題ないでしょう。可能性を広げるためにも、できるだけ年齢に幅を持たせておきましょう。しかし、もし、年上のスタッフが入社してきた場合、周囲が気を遣うと思うのであれば、応募者を慎重に選考する必要があります。特に、その職場の上司(課長や部長など)が若い場合は、応募者に「年下の上司だが、どう思うか?」を事前に聞いておく必要があります。新しく入社した人は、当然ながら入社直後、仕事ができません。年下の上司から仕事を教えてもらうことになります。また、年下の先輩からしても、自分より仕事ができない年上の後輩に対して、仕事を教えることになるわけです。人事評価制度次第では、役職がなければ年齢によって給与に差がないのかもしれません。そう考えると、経営者が思っている以上に、現場の心境は複雑です。
■解■説■中途採用を行っている場合、アルバイト経験しかない人から応募が来ることもあります。その場合は、まずアルバイト経験しかない理由を、面接で尋ねましょう。もしかすると、資格試験を受験するために学校に通い、アルバイトをしながら勉強をしているのかもしれません。理由次第で判断は大きく変わりますので一概には言えませんが、一般的に、正社員としての経験がある人とない人とでは、仕事に対しての意識に差があることが多いです。具体的には、正社員は、仕事の成果で給与をもらうという意識が強く、時間単価で働くアルバイトの人やパートの人より、成果に目が向きやすい傾向があります。また、会社への帰属意識も、正社員のほうが高い傾向にあります。その結果、「仕事への考え方」という点で、正社員になった経験がない人とある人とでは、差がつきやすいのです。しかし、これらはあくまでも確率の話です。実際の判断は選考の場で行いましょう。
■解■説■先ほどのアルバイト経験のみしかない人に関しての質問の回答と似ていますが、就職をしなかった理由と期間次第です。また、これまで仕事をしていなかったのに、なぜ、急にあなたの会社を受けようと思ったのかについても、しっかりと選考を通じて見極める必要があります。「ニート(NEET)」とはイギリスで生まれた言葉で、NotinEmployment,EducationorTrainingの略であり、「学校に行っているわけでもなく、仕事に就いているわけでもなく、職業訓練などをしているわけでもない人たち」を指します。つまり、働ける心や体があるのに、働かない人たちのことです。ニートの方が就業する機会を奪うつもりはありませんが、会社側に立つ立場としては、これまでの経緯や、今回、就職をしようとしている理由などをしっかりと確認し、採用基準をクリアしていると確信したときのみ、採用することをお勧めします。社会復帰を手助けしたいという経営者の理念の下に彼らを積極的に採用している企業もありますが、ニートを減らすことは、そもそも日本全体として考えなければいけない問題です。
■解■説■面接で遅刻をしてきた応募者に関して、相談を受けることがありますが、基本的には不合格にしましょう。選考とは、そもそも「入社後の仕事に関しての適性を見る場」です。そして、面接というのは、その人の人生がかかっている、とても重要な場面です。緊張もしますし、事前に予行練習をしたりもします。応募者にとっては、用心を重ねる場であるのです。そのような重要な場で、大した理由もなく「遅刻」をするような人であれば、その人を採用した場合、何が起きるでしょうか?仕事と面接、どちらがより緊張しますか?当然ながら、人生がかかっている面接ですよね?その面接で、しかも就業経験のある応募者が集まる中途採用の場で、私たちを納得・共感させることができない理由で遅刻をしてきた場合、その人の仕事への姿勢などが、そこから容易に判断できます。
■解■説■面接という場は、基本的に面接官が質問をする場です。面接の最後に、応募者にも質問できる場を作りますが、その時や、エントリー時のやりとりの中で、「お金にばかり興味を持っている」と判断される人であれば、採用しないほうがよいでしょう。転職をする際に、応募者は会社を選ぶポイントを決めています。その中で、お金、つまり給与を目的とした転職活動をしている人は、会社への帰属意識を持ちづらく、入社後も、給与が良い他の会社があれば、目移りする可能性があります。しかし、そもそもこういった問題は、通常の求人情報以上の情報を、応募者に提供していないために起こります。会社の理念や社会性、仕事のやりがいなどをしっかりと応募者に伝え、給与以外に魅力を感じてもらうようにすることも必要です。
■解■説■これは採用の目的と、求める人材像次第です。独立したい人を採用したとして、その人に使った教育の時間や教育費用を考えてみましょう。また、最終的にその人はおそらく、あなたの会社と同業種で独立するわけですから、在職中からお客さんを増やすために、ある程度陰で行動をするかもしれません。社会保険労務士などの士業の世界や美容師業界などでも、スタッフの独立時にお客さんをとられたなどという話をよく聞きます。建設業界(大工)など、伝統として、独立をしてもしばらくは親方の仕事を優先的に手伝うなどの風習のある業界もありますが、「採用の目的とは何か?何のために時間とお金を使って採用活動をしているのか?」をしっかりと考え、その軸がブレないように正しい選択をしましょう。心が狭い経営者のようにも見えますが、ずっと働き続ける他のスタッフのためにも、会社を守らなければいけません。独立心のある人のほうが、自分の成長のために学ぶ意識も強く、自己啓発も行い、仕事を一生懸命にしますが、採用の目的や会社の目的を達成するためには何をすべきなのかを、常に考えましょう。
■解■説■採用担当者の仕事として、応募者とのやりとりがあります。例えば、履歴書などが届き、書類選考をした後に、合格した場合は次の選考の案内をしなければなりませんし、不合格の場合は不合格通知を郵送しなければなりません。最終選考合格後も、内定から入社まで応募者とやりとりをする機会は数多くあります。その際に大事なことは、応募者から見て印象の良い対応をすることです。これを判断基準としましょう。それは不合格者に対しても同様です。むしろ、不合格者に対してのほうが、気を遣って対応をする必要があります。なぜなら、不合格者はもう二度とあなたの会社に来ることはなく、フォローすることができないからです。これまでの採用活動において、不合格者からクレームが出たりキツい言い方をされたりしたことがあるのであれば、対応を一度、考え直してみましょう。逆に、良い対応をすることで、他社よりも良い印象を与えることができますから、内定承諾率にも好影響を与えます。選考中の辞退が多いとか内定辞退が多い場合は、客観的視点で自社のやりとりを改善してみてはいかがでしょうか?
■解■説■採用活動をしていると、不合格者からの再応募ということも時折あります。中途採用活動が一度終わり、別職種や同職種での追加求人を行うと、前回の不合格者から、「応募してよいですか?」と連絡があったり、いきなり履歴書が送られてきたりすることがあります。基本的には、面接の結果、会社に合わないと判断したのであれば、職種が変わっても、通常、合格することはないでしょう。不合格になった理由次第ではありますが、もし技術不足が不合格理由であり、前回の応募から3年経過しているなど、技術的な伸びが期待できる場合でもない限り、不合格にしたほうが、会社としては安全ではあります。しかし、再応募してまであなたの会社で働きたいという気持ちは、嬉しいもののはずです。ただ定型の不合格通知を送るだけではなく、お礼も一筆書いて送りましょう。そうすることで、応募者の心証も害さないはずです。また、このように、数年後に過去の採用活動を振り返る必要が出てくることもありますので、面接シートなどは数年分保管しておきましょう。
■解■説■書類選考や面接で不合格になった応募者に対して、あなたの会社はどのような対応をしているでしょうか?例えば、大企業などでは、よくこのような注意事項を求人広告に掲載しています。「ご応募いただいた書類や写真は返却いたしませんので、ご了承ください」法的には応募書類の返却義務はありませんので、このように記載しても、問題はありません。しかし、応募人数が増えてきた場合、中には苦情や個人情報保護の問題などを訴える人もいます。不合格にされた時点で、あなたの会社に好印象を持たれる必要もないため、口調が荒いこともあるでしょう。このような無用なトラブルを避けるためにも、どちらにせよ不合格通知を郵送で送るわけですから、そこに履歴書と職務経歴書を同封して返送しておいたほうがよいでしょう。
■解■説■確かに、以前の職場(現在の職場)に電話で確認をするという方法は、現実に行われています。働きぶりや勤務態度、本人が話していた退職理由を確認するという意味で電話をするわけです。しかし、もし応募者がまだ在職中であり、会社には転職活動をしていることを伝えていなかった場合は、あなたからの連絡により、転職活動が会社にばれてしまうこともあり得ます。すでに退職済みだったとしても、本人に無断で連絡をするのはやめましょう。本人に一言確認をして了承を得てから、事前対策ができないように、その日に連絡をしましょう。また、いくら直接確認をしても、応募者がよほどひどい辞め方をしていない限り、職場の上司もなかなか本当のことは言わないでしょうから、過度な期待をしないほうがよいでしょう。
■解■説■中途採用の場合、応募者のタイプは3つに分かれます。まず、すでに前の会社を退職している応募者、次に在職中ですでに退職日が決まっている応募者、最後に、在職中で転職先が決まったら会社に退職の意向を伝える予定であるため、退職日が明確でない応募者です。1つ目のタイプの応募者の場合は、内定を出せば翌月から働けることもあります。2つ目のタイプの応募者も、退職日が決まっているため、その日以降であれば入社できるでしょう。問題は最後のタイプの応募者です。このように、会社には転職活動をしていることを言わず、次が決まってから退職を告げるという方法は、賢い転職のやり方です。しかし、採用する会社側としては迷惑を被り、内定者の入社日に振り回されることになります。内定を出した応募者が、現在の職場に退職の意思を伝えた結果、激しい引き留めにあい、給与増額や本人がしたい仕事に就けるという条件で前の職場に留まるということもあります。内定後も連絡を密にし、退職までの状況を確認しましょう。あまりにも先の入社になるようであれば、期限を設ける必要があります。
■解■説■内定辞退は会社として困りますよね。内定者が出たことで採用活動を終了している場合は、内定辞退により中途採用活動を一からやり直すことになりますので、経営上も大きな影響が出ます。そのため、内定辞退を減らすことは、採用活動の中でも小さくない問題です。多くの中小企業(特に従業員10人未満の企業)では、「労働条件通知書(雇用契約書)」「採用(内定)通知書」「内定承諾書」などの書類を採用時に交わしていません。法律(労働基準法)上、人を雇う際には、勤務時間や勤務場所、賃金や退職に関してなどの「労働条件」を「書面で通知」する義務があります。しかし、実際の現場では、そのような書面のやりとりを行っていない中小企業が多いのです。もし書面での通知を導入していなければ、導入してください。また、たとえ書面での通知を導入していても、労働条件は伝えるタイミングが重要です。「労働条件通知書」の内容を「合格後」に伝えているようであれば、内定辞退が起こりやすいでしょう。労働条件については、選考中に伝えるか、もしくは、求人募集の項目の中にほとんどの内容を明示しておくべきです。特に、賃金に関しては、伝えるタイミングが重要です。合格後に給与に関する情報を教えられると、応募者がそれに納得できなければ辞退します。入社後に聞けば、退職にもつながります。中途採用の場合、面接で必ず聞いておくべき項目として「希望給与」があります。選考中の辞退のほうが内定辞退よりもましですから、最低でも希望給与と現実の給与の差は、「選考中」に提示できるようにしておきましょう。実際の先輩社員の年齢別平均給与などを採用ページに掲載しておけば、応募者も入社後やその後の給与について想像できます。応募者は、自分が働く会社が「しっかりしている会社」か「しっかりしていない会社(不安な会社)」かということを気にしています。法律を守らなかったり、書面でのやりとりがなかったりする会社であれば、その会社で働くことに不安を感じるのは当然です。こういう面で「しっかりしている他社」からも内定をもらっていれば、安心感の差からそちらに行きたくなるのは当然でしょう。そのため、法令順守や書類作成能力など事務手続きの点からも、企業の採用力の差が生じるのです。そもそも内定辞退とは、「第一志望ではない会社だった」という場合や「思っていた会社と違う点が選考を通じて見えた」という場合に起こりやすいのです。前者に関しては、感情採用(理念共有採用)の手法などで克服することができますが、問題は後者です。「転職希望者に想像させていた会社や経営者の像」が、選考を通じて嘘だったとばれたわけです。つまり、下駄を覆かせた採用や求人をしていたわけです。そのため、嘘を言わず、現実の姿をもとに求人をすることで、内定辞退は間違いなく激減します。
■解■説■スタッフの人数に常に余裕があるような中小企業は少ないでしょう。欠員補充の理由で採用活動を行っており、すでに前任者が退職しているのであれば、現場は今までよりも少ない人数で仕事を回す必要があります。現場からキツいという悲鳴も聞こえてきますし、「早く採用してほしい」という要望をもらうこともあるでしょう。しかし、ここまでお読みになり、採用活動のポイントは何かをご理解いただいているのであれば、誤った人へ合格を出した場合の損失がおわかりになると思います。応募者の悪い面や問題点からあえて目をそらし、自信を持って「自社に合うよい人材だ」と言えないような人に妥協して入社してもらうことは、「採用人数達成」という目先の結果があるだけで、中長期的な視点で見ると、退職や赤字人材の問題につながり、「採用の失敗」となります。特に、欠員補充の際には、各方面から様々なプレッシャーがかかり、妥協して合格をさせてしまいがちです。「今」苦しむのか「後」で苦しむのかを選べるのは、「今」しかありませんので、妥協だけはしないようにしてください。
COLUMN離職率を公開し、日本の雇用状況を改善させ、不幸な人を減らそう「本当の採用の成功とは何か?」私は、この定義に関して、書籍やセミナー、ブログ、メルマガなど、様々な媒体で同じ内容を発信しています。そして、採用成功の条件の1つとして「退職されないこと」が重要であると確信していますし、この考えに共感し、自社で退職されないことを目的とする採用活動に変換した結果、採用の成功をつかみ取っている会社が日本に増えてきています。採用というと、どうしても、「入口」のみに焦点を当てがちですが、10人優秀な人を採用できても、5人がすぐに退職するような会社の採用活動は失敗です。それどころか、5人の失業者を世に出し、人生設計を狂わせた会社は、日本や地域のために貢献しているなどと発言してはいけないと思います。退職者を採用するために使った時間や費用は、経営上、すべて無駄であり、一生懸命に稼いだ会社の利益を食いつぶします。このように、採用は入口ではなく、「出口」を見ることで本質が見えてきます。いかに雇用のミスマッチをなくし、いかに長く働いてもらえるか。そこを追い求めるのが、採用担当者や経営者としての使命ではないでしょうか?利益のみを追い求めれば、顧客満足だけを追求し、従業員の人生設計を考えず、労働力としてのみ見るようになっていきがちです。実際に、そのような会社は大企業でもよく目にします。厳しいことを言いますが、自社の従業員満足度が低く、離職率が高いことに気づかない経営者は、「経営者として失格」ですし、気づいていながらも気づかないふりをして対策を講じないようであれば、「人間として失格である」と日本の採用活動の最前線で働く身として思います。特に、大量の新卒採用をしながらも、採用された学生の多くが、会社の考えややり方について行けずに、入社後すぐに退職をしているような会社、またはうつ病など精神疾患を患う従業員が多い会社は、いくら利益を出し、税金を納めていたとしても、日本や地域、そして日本の将来にとって害を与えていないとは、言い切れません。私は「この会社に入社して良かった」「一生、この会社で働きたい」という従業員を抱える会社が増えることを願っていますし、そのためのやり方を書籍やセミナーなどを通じて顧問先以外にもお伝えしてきました。採用とは、入口のみの問題ではなく、従業員満足度や離職率という視点が重要であるということを、1社でも多くの会社が持っていれば、日本や地域が良くなっていくと思いませんか?最近では、ブログやSNSの普及により、「ブラック企業」と呼ばれる労働法を守らない従業員満足度の低い会社の内情が、インターネット上に公開されやすくなりました。そして、それを見た見込み客による、「このような会社のサービスは受けない・商品を買わない」などといった不買運動も行われています。このような動きは今後も加速していくでしょう。本書を読まれた皆さんには、ぜひ、離職率に目を向けた採用活動を始めていただきたいと切に願います。『若い人が入社後すぐに離職する会社は、国としてペナルティを与える施策』採用に関わるコンサルタントとして、意識だけではなく、仕組みで解決する方法も考えました。離職率が高い会社は、失業し、一定期間収入がない国民を増やしている会社です。結果として、お金目的で犯罪に走る人や、うつ病患者、家庭のストレスを増やしている会社であり、国の税収を減らしています。そのような離職率の高い会社に採用される人が増えるほど、不幸な人も増え、国も疲弊します。逆に、離職率が低い会社はこの逆であり、そういう会社が人を採用すれば、当然ながら失業率も減っていきますし、地域の雇用に貢献します。優秀な人を採用し、その人が辞めなければ、売上も利益も上がっていきます。国としてどちらを応援したほうがよいかは言うまでもないでしょう。従業員満足度が低く、離職率の高い詐欺的な採用をしている会社は猛反対するでしょうが、例えば、入退社のデータを持っているハローワークが、1、2、3年以内の離職率を求人票に表示すれば、求職者にとっては、会社を選ぶ指標になりますし、離職率の高い会社にとっては、その数値を下げるために採用活動や社内の改善努力をしなければいけない状況に追い込まれます。すぐにでもできる雇用対策だと思いますが、このような考えも一案ではないでしょうか。あなたの会社も、離職率を計算し、年々改善されるように社内改善を続けてみてください。労力に見合った結果は、採用だけではなく、社内や周囲に必ず表れてきます。
●第3章まとめ●(この章で取り上げたもの)実際の選考に関するよくある質問を取り上げた。面接や選考中のやりとりについて記述したが、実際は、会社や採用する職種によって、そして、応募者によって大きく変わる。ここでは汎用的な回答をしているため、回答にとらわれすぎず、中長期的な視点に立って、その人を採用すべきか判断しよう。・社内面接・交通費支給について・ブランク期間のある人・起業経験のある人・転職回数の多い人・業務未経験者・第二新卒者・年齢の高い応募者・アルバイト経験しかない人・ニートについて・面接に遅刻してきた人・給与についての質問が多い人・独立志向の高い人について・不合格者への対応について・内定辞退について
■エピローグ■
本書で、私の著者としての活動は3冊目となりました。1冊目の出版が平成22年でしたが、振り返ると書籍の出版から多くの出会いがあり、また、多くの採用事例が発生しました。それらを解決していきながらも、自分が書籍や口頭で伝えきれていなかったために起きている問題に出会うと、自分の伝達力に関して努力不足を感じます。採用に関しての問題というのは、事前に対策法を知っていることで解決できる問題がほとんどです。つまり、今後あなたの会社に起こる問題や、疑問への正しい解決方法を知っていれば、そういった道を歩む必要はなくなるということです。歴史というのは、そうやって過去に起こった問題を解決し、後世に伝えることで、それが知恵となって多くの人々に根付いていくものです。そういう歴史の中で、私も日本人の1人として、この日本のために何かしら自分が持っているであろう知識やノウハウを残し、後世や未来のためになる活動がしたいという想いから、『採用の教科書シリーズ』や『採用面接マニュアル』を通じて、文章としてお伝えしてきました。そして、私があなたと直接話をしなくても、あなたに学ぶ意識があれば、本を通して正しいやり方を提供できるようになりました。世の中の書籍は、多くの筆者がそういう想いで書いていると思います。自分の考えを押しつけたいというわけではなく、ただ、自分が持つ世の中の役に立つ情報を多くの人に知ってもらおうと思い、本業がありながら寝る時間を削り、書いている著者がほとんどだと思います。だからこそ、あなたには本を読んで終わりにしていただきたくはないのです。ただ読むだけではなく、読んだ結果にすべての意味があります。特に、こういったビジネス書に関しては、自社のビジネスに導入して初めて意味があるわけで、「面白かった」という感想だけでは、あまりにももったいないのです。私も、これまで数多くのビジネス書を読んできました。ただ読むことが目的でなければ、100冊読むくらいなら、本当に良い本10冊を10回読むほうが、意味と効果があると思います。「習慣が人を作る」と言いますが、「読む習慣」ではなく、こういう書籍から得たノウハウを「自社に導入する習慣」を、ぜひ身につけてください。また、そのようなことができるスタッフを、社内にぜひ増やしてください。私もこれまで、経営者や人事担当者など、多くのビジネスパーソンに会ってきましたが、同じ知識を仕入れながらも伸びる人と変わらない人の差は、「行動力」でした。本書で何かしら参考になったものがあれば、ぜひ、1つでも導入していただければ著者としては嬉しい限りです。最後に、こういった世の中にノウハウを広める場を提供していただいた日本法令さんや担当の小原さん、佐々木さんには本当に感謝いたします。また、執筆活動に入ることで、仲の良いクライアントの方々からもお気遣いただいたりと、ご迷惑をおかけしました。そして、プライベートの時間を削ることで家族にも迷惑をかけましたが、家族の支えがなければこの最後の文章を書くこともできませんでした。本書を完成するにあたり、本当に皆さんのおかげでここに至ることができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。皆さん、本当にありがとうございました。本書が日本の多くの中小企業の役に立つだけではなく、不幸な転職者を減らし、地域の失業率が下がることにつながるよう著者として祈っています。人材採用コンサルタント稲田行徳
読者プレゼントのお知らせ本書をご購入いただいた読者の方々だけに、「中途採用面接で役立つ質問集」と「特別音声採用セミナー」を、稲田行徳より特別にプレゼントいたします。以下の「採用の教科書QA編購入者専用ホームページ」にアクセスし、プレゼントをお受け取りください。なお、アクセスするにはユーザー名とパスワードが必要です。ホームページにアクセスし、必要事項を入力してください。http://book9a.srinada.jp/ユーザー名:book9aパスワード:tokuten
■著者紹介■稲田行徳(いなだゆきのり)1977年福岡県生まれ。2000年長崎大学工学部卒業後、同年、社会保険労務士の資格取得。その後社会保険労務士事務所に入所、人事労務コンサルティングを行う。電機メーカーに転職後、人事担当として採用・教育・人事に関わり、仕組みを変えることで多くの実績をあげる。2007年、中小企業専門の人材採用に特化した採用コンサルティングを行う「いなだ社会保険労務士事務所」を設立。求人広告や人材紹介会社に頼らず採用できる「いなだ式採用術(感情採用)」を構築。中小企業の採用を次々と成功させる。日本全国から相談や依頼が寄せられ、県など公的機関や国立大学からも依頼を受ける人気コンサルタントである。HPhttp://www.srinada.jp/BLOGhttp://blog.srinada.jp/Emailsr@srinada.jp電話フリーダイヤル0120568314
担当者の「?」をサクッと解決!中途採用の教科書Q&A検印省略平成25年6月20日初版発行平成28年6月10日初版2刷平成30年2月1日電子版発行著者稲田行徳発行者青木健次編集者鈴木潔〒1010032東京都千代田区岩本町1丁目2番19号http://www.horei.co.jp/(営業)TEL0368586967Eメールsyuppan@horei.co.jp(通販)TEL0368586966Eメールbook.order@horei.co.jp(編集)FAX0368586957Eメールtankoubon@horei.co.jp(バーチャルショップ)http://www.horei.co.jp/shop(お詫びと訂正)http://www.horei.co.jp/book/owabi.shtml※万一、本書の内容に誤記等が判明した場合には、上記「お詫びと訂正」に最新情報を掲載しております。ホームページに掲載されていない内容につきましては、FAXまたはEメールで編集までお問合せください。本電子書籍の内容を無断で複製・複写・転載・改ざん・公衆送信すること、および有償・無償にかかわらず本電子書籍の内容を第三者に譲渡することは固くお断りいたします。©Y.Inada2013.PrintedinJAPANISBN9784539723265
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